士業の専門領域の選び方(上)
士業の専門領域の選び方(上)
士業の顧客獲得に掛ける時間を半分に、受注単価を30%増に、
士業ウェブマーケティング@志師塾のMBA中小企業診断士 五十嵐です。
本日から3回に分けて、専門領域の選び方について考察していきたいと思います。
「なぜ専門領域の選び方?」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんので、冒頭で簡単にお伝えしますね。
専門領域を創らなくても、士業としてやっていけるという話をよく聞きます。もちろん、食べていくだけの収入は得られる人も多いかも知れません。
しかし、専門領域を創ることで
・専門領域における自信が出てくる
・クライアントから「お願い」される
(こちらからゴリゴリ営業をしなくても良くなってくる)
・結果として単価が高くなる
といったことが起きてきます。
専門領域の無い人もいると思います。
しかし、自身で専門領域を選び、その領域の専門家であると言い始めることで、不思議とそうした仕事が舞い込んでくるようになるのです。
初めはそうした仕事をこなすのに必死になるかもしれません。しかし、そうした過程は必ず学習に繋がりますよね。専門領域を宣言することで、結果として本当の専門家に脱皮していけるようになるのです。
こうしたお話をすると、次に悩むのが、「どの領域を専門領域とすべきなのか」ということです。
「絞るのは分かったけれども、どの分野を専門とすべきかなかなか判断できません」
こうした声を耳にしますね。
気持ちはよく分かります。専門領域を選ぶということは、他を捨てるということです。
もちろん、実際には専門外の仕事も依頼されることがあると思いますし、専門外の仕事をこなすことで能力や視野が広がってくるので、専門外の全く仕事をしないということではないです。
ただ、士業が積極的にプロモーション活動をしていく際に、専門分野に一点集中してアピールしていきましょう、ということなんですよ。
では、前置きが長くなりましたが、専門領域の絞り方について、考え方をお伝えしますね。
専門領域の絞り方の考え方には3つの観点があります。
(1)やりたいこと
(2)できること
(3)求められていること
の3つです。
今回は、(1)やりたいこと についてお伝えします。
「やりたいことは何?」と聞いて、実はすぐに答えの返ってくる人は少ないものです。士業として独立することがやりたいことで、その後何をしたいのかまではしっかり考えられていないという士業の方が案外多いものです。
資格学習をしている頃には、資格合格がゴールであり、その先に何をしたいのかまで考えていない(考える余裕が無い)ためかもしれません。資格にやっと合格をして、さぁ独立するぞ!と思っても、実務経験が無い中で、何がやりたいのかを考えるのは難しいかもしれませんね。
そうした時には、ご自身の価値観まで遡って考えることが必要になってきます。
資格の話を抜きにして、一体何がしたいのか。どういうことをしていれば幸せなのか。
こうしたことを考えるにあたって、有用な考え方をご紹介します。それは、エニアグラムという考え方です。
ごく簡単に説明すると、イスラム教の秘術であった人間分類の手法であり、アメリカで実証されて大手企業の人材戦略などにも活用されている考え方です。
(興味ある方は、インターネットで検索すれば情報がたくさん出てきますので、見てみてくださいね)
このエニアグラムによれば、人間は9つに分類され、どのような国・文化でも、それぞれの割合は均等であるというものです。
9分類とは、以下の9つです。
(1)完全でありたい人
・あるべき姿に向かってベストを尽くしたい
例:「巨人の星」の星一徹
(2)人の助けになりたい人
・人を助けたい、人から必要とされたい
例:ドラえもん
(3)成功を追い求める人
・目標を達成し成功したい(成功者と見られたい)
例:「ルパン三世」の峰不二子
(4)特別な存在であろうとする人
・人とは違う特別な自分でいたい
例:「ムーミン」のスナフキン
(5)知識を得て観察・分析する人
・知りたい、考えたい
例:シャーロックホームズ
(6)安全を求め慎重に行動する人
・守られていたい。責任を果たしたい
例:「サザエさん」のマスオさん
(7)楽しさ・快楽を求める人
・楽しくありたい、辛いことは避けて通りたい
例:サザエさん
(8)強さを求め自己主張する人
・力をふるいたい、自分の弱さを認めたくない
例:「ドラえもん」のジャイアン
(9)調和と平和を願う人
・平穏でいたい。ゆったりとしたい
例:ムーミン
如何ですか、けっこう面白いですよね。
こうした人間の本質に逆らって、自分の専門領域を決めてしまうと、自分の中でしっくりとこないことがあると思います。
例えば、起業支援をしたいと言っている人が、調和と平和を願うタイプであれば、比較的成功を追い求めるタイプの多い起業支援には向かないかもしれませんよね。
もちろん、これは一つの考え方にすぎませんので、これで全てが解決するわけではないですが、参考になる切り口だと思います。
やりたいことを突き詰めていくと価値観にまでさかのぼることが多いと思います。そうした際に、
「私は一体何をやっていると幸せなんだろう」
「どのような働き方、クライアントと付き合っていくと幸せなんだろう」
といったことを考えることになるのではないでしょうか。
私は中小企業診断士として、しばしば起業家支援もさせていただきます。
その際に、この切り口で起業家自身の内面を深く突き詰めていただくことで、新しい気づきを得てもらうことが多いように感じています。
士業としての専門領域を決める際に、やりたいことを突き詰める点では、価値観を考え抜くという、起業家と同じプロセスが必要ではないでしょうか。
是非、エニアグラムの考え方を参考にしてみてくださいね。
次回は「できること」について考えていきましょう。
士業ウェブマーケティング@志師塾のMBA中小企業診断士 五十嵐
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