マーケティングとイノベーション:ドラッカーより(下)
五十嵐です。
昨日に引き続き、経営に必要なマネジメントについて、ドラッカーの考え方をご紹介しますよ。
さて、昨日の記事で、経営に必要なのは、
・マーケティング
・イノベーション
の2つだとお伝えしました。(アメリカの経営学者ドラッカーより)
で、マーケティングとは、顧客のニーズを探り、顧客が満足する価値を提供する活動だとお伝えしましたね。
では、イノベーションとは何でしょう?
イノベーションとは、「革新」とも訳されます。
これは、ごく簡単に言うと、
「今までとは違ったことをやる」
と理解してみてください。
マーケティングにより、顧客のニーズを理解しても、そもそも顧客が気付いていないニーズってありますよね?
そういったニーズは、残念ながら、マーケティングの発想からはなかなか出てこないんです。
で、そんな時に重要な発想が、イノベーションなんですよ。
まぁ、潜在ニーズを喚起するとでも言いましょうか。
そういった潜在的なニーズ(顧客も気づいていないニーズ)をどのように生み出すか。
そのためのイノベーションの方法として押さえておかなければいけない考え方は、
「イノベーションとは新たな組み合わせである」
ということです。
いいですか、組み合わせですよ。
これまでの人類の歴史で、本当に何もないところから新しいものを生み出した例は、そう多くはありません。(もちろんゼロではないですが)
それよりも多いのが、既存の要素を組み合わせることで、これまでにない新しいものを生み出すということなんです。
例えば、3M社の提供しているポストイット。
あれは、粘着力の弱い糊と、付箋を組み合わせるというものですよね。
それまで誰もその組み合わせに気付かなかったものを作り出すことで、新しい用途であるとか、新しい顧客層を生み出すんです。
これがイノベーションの基本的な考え方。
では、士業の場合はどう考えれば良いでしょうか?
多くの士業サービスは、一義的には法律で定義されているような業務が多いと思います。
例えば社労士の1号業務。
こういった業務を単品で売ると、なかなか他の社労士と差別化を図りづらいでしょう。
そうではなく、社労士サービスに何かを組み合わせることで、オンリーワンが生まれるんです。
そこに組み合わせるのは、
・新しい顧客層
でも良いですし、
・新しいサービステーマ
でも良いんですよ。
例えば、ある社労士の方が、
・既存の社労士サービス
に加えて、
・人事給与パッケージシステムの販売代行
というサービスを開始しました。
詳細は書けませんが、通常の社労士では提供できないシステムを取り扱うことで、顧客からすると、ヒト系の悩みをワンストップで相談できるようになったのです。
もしかすると、これは当たり前の考えかもしれませんし、例としてはベタかもしれません。
ここで大切なことは、社労士が人事給与のパッケージシステムを取り扱ったことではなく、
「新しい何かを組み合わせる」
という発想を持つべきだということです。
組み合わせは無限大。
士業のサービスにもイノベーションの観点が大切だと思いますよ。
Q:あなたの士業サービスに組み合わせることで価値の出るものはありますか?
是非とも、これまでにはない組み合わせを考えてみてくださいね。
以上、ドラッカーの言うマーケティングとイノベーションについて簡単にお伝えしてみました。
詳しく知りたい方は、こちらの書籍がお勧めです。
では、今日はここまで。
士業ウェブマーケティング@志師塾のMBA中小企業診断士 五十嵐
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