- 「自分に自信を持ちたい!」
- 「現状を変えたい!」
- 「仕事でもっと成果を出したい!」
佐藤幸雄さんが主催する2時間のメンタルマネジメントセミナーには、このような思いを持った人たちが大勢集まっています。凝縮された講義内容と少人数で気づきを共有しあうシェア会を融合したセミナー構成。参加者は、多くの気づきが得られ、「なんだかできる気がする!」と気力が湧いてきます。
佐藤さんは、メンタルマネジメントセミナーを定期的に開催するとともに、継続して学びたい人向けの上級コースやコーチングセッションの提供、学んだ内容を実践報告しあうコミュニティの主催をしています。
元々は自分に自信がなく、吃音症もあり口下手だったという佐藤さん。起業やコーチングとの出会いから、どのようにして現在のサービス提供に至ったのか。佐藤さんが現在のビジネスを通じて実現したい社会について、お伺いしました。
1.「自己実現していく人を増やす」セミナーの提供
1.1 120回続くメンタルマネジメントセミナー
佐藤さんの主催するメンタルマネジメントセミナーは、2013年からほぼ毎月開催されてきました。コロナ禍でもオンラインで継続、120回ほどを数えます。
セミナーでは、無意識に私たちの人生に大きな影響を与えている『セルフイメージ』と『潜在意識』の仕組みを解説していきます。セルフイメージがどのように形作られているのかを知り、人生にどのような影響を及ぼしているのか、そして潜在意識の特徴をつかみセルフイメージを高めていく方法がわかりやすく語られていきます。
「自分が試してみて、効果があったものだけで構成しています」と自負する内容は再現性が高く、参加者の満足度が高いセミナーになっています。
「内容は私の独自理論ではありません。なので、内容はみなさんが知っているもの。ですが、知っていてもやっていない。そして、やっても続かない場合が多い。だから、継続させることが本当に大切なんです」
そのように語る佐藤さんのセミナーは、継続させる工夫にあふれていました。
1.2 継続できる仕組みを作る
受講生の知識を定着させ、継続させる仕組みづくりを佐藤さんは何よりも重視しています。メンタルマネジメントセミナーでは、講義の合間に、受講生同士が気づきをシェアする時間が設けられています。受講生にもアウトプットの機会を設けることで知識を定着させているのです。
セミナーで学んだ内容をより深く学びたい、継続して取り組みたい人に向けては、アドバンスコースでフォローしていきます。1回聞いただけではなかなか実践することはできないので、3回の実践的な講座を開き、受講生同士でチームを組んで取り組む内容となっています。
講座の後にアウトプットのためのシェア会を開いたり、日々の実践内容のトラッキングを行う。3週間にわたって仲間同士で切磋琢磨しあえる場を提供しています。
「3週間のアドバンスコースをやっても、また次の月になると戻ってしまう人が多い」と、継続することは何よりも難しい、と佐藤さん。昨年からメンバー同士で月2回継続的に集まる「メンマネ実践会」といったコミュニティも発足。コミュニティでは、受講生同士で学びあい応援していく関係づくりを重視しています。
1.3 メンタルマネジメントセミナーの理念
2時間のセミナーから継続的なコース、コミュニティの運営と精力的に活動される佐藤さんですが、どのようなビジョンを持たれているのでしょうか?それは、「健全なセルフイメージを持つ人を増やし明るい社会を作る」こと。
「セミナーを受けると成長・変化し結果が少なからず出てきます。そうすると今までできない、だめだと思っていたことができるようになっていき、徐々に自信がついてきます。そうして健全なセルフイメージを持つ人が増えてくれば社会は明るくなってくる」
このような明るい社会づくりへ貢献したいといった思いから、日々活動されています。
2.自己肯定感ゼロ! どん底のセルフイメージからの社会人スタート
2.1 就職面接は60連敗
「セルフイメージが低い方が多すぎる」と惜しむ佐藤さんですが、ご自身もどん底のセルフイメージから社会人生活をスタートされたのだそう。「就職活動で今まで持っていた自己肯定感が全くなくなってしまいました」とのこと。
どの会社の面接も1次で落ちてしまい、その数なんと60社!緊張すると吃音が出てしまうことに加え、アドリブが苦手だったこともあり、想定外の質問には全く答えられませんでした。ある面接では「夢はなんですか?」と問われ、緊張のあまり「ありません」と言ってしまう始末。「自分はだめなんだ」という思い込みからすっかり自信を無くしてしまっていました。
2.2 トップクラスのセールスパーソンへ
その後、いくつかの幸運も重なり、志望業界に内定することができた佐藤さんは、就職活動の経験から劣等感を感じながら社会人生活をスタートさせました。担当職務は営業。しゃべることが苦手だと思っていた佐藤さんは行動量にこだわり仕事をしていきます。
同期から遅れて初めて契約が取れるなど、決して順風満帆ではありませんでしたが、あきらめずに続けていくことで少しずつ自信がついていき、営業成績もトップクラスになり結果もついてくるようになりました。
「苦手だというのは単なる思い込み。苦手なのは単にやっていないから。しゃべるのが苦手だった僕も100回くらいやったらセミナーもうまく進められる。誰でも数をこなせばうまくなる部分はあるのです」と、振り返ります。
2.3 起業、そしてコーチングとの出会い
自己啓発とのかかわりは20代後半でした。副業で携わったネットワークビジネスで成功に向けた哲学などを学びましたが、今まで触れたことがない世界が新鮮で興味を惹かれていきます。そこで学んだwin-winの考え方や感謝することを会社で試していくと、次第に営業成績にも結びついていきました。
その後、会社員をやめ、ネットワークビジネスに深くかかわるようになります。ある会社では、大きな成果をあげ2万人の組織を作ることに成功します。その会社では価値観の違いから離れることになりますが、別の会社の立ち上げにも関与。佐藤さんはトップとなります。
トップはメンバーにリクルートの大切さを指導するようなポジションでしたが、ポジションにあぐらをかいてしまい自身でのリクルートはうまくいきませんでした。
動かなくてはと思って、動いても続かない。一念発起してセミナーを受けてやる気を出しても、すぐに元に戻ってしまう。増やしたいと思っていたビジネスパートナーは、3年間で一人も増やすことができませんでした。
そんな時に出会ったのが、世界No1の目標達成コーチであるマイケル・ボルダック。「目標達成の最短の方法は自分にコーチをつけること。優秀なコーチ、すでに達成しているコーチをつけることだ」と、助言を受けます。
それまでコーチングとはどのようなものなのか知らなかった佐藤さんですが、すぐにコーチをつけることを決めセッションを受けました。そこで、気付くのです。「自分の成果が出ないのは、やろうと思ったことが続かないのは、自分が一人でやっているからだ」と。
それから目標を立てて、コーチに毎日報連相することを続けました。その結果、3年間見つけることができなかったビジネスパートナーを、たった2か月で2人も得ることができたのでした。コーチングの力を実感した佐藤さんは本格的にコーチングを学び、自身でもコーチとしてセッションを提供するようになります。
3.試行錯誤しながら、新規集客もできるセミナーに
3.1 コーチングからセミナー形式へ
「コーチングは本当に成果が出ます」と、コーチングの力を信じる佐藤さんですが、1対1の形式に限界も感じます。それは、一度に多くのクライアントをサポートできないこと。一時期、20人ほどのクライアントを同時に受け持つこともありましたが、それが上限でした。
1人1回1時間半から2時間のセッションを日に何度も行い、自分のプライベートも犠牲にしながらクライアントと向き合いました。クライアントにとっての効果が出ることに満足感を覚える一方、どこかもどかしさを感じていました。
その突破口を開いたのは、1対多の講座形式でした。講座であれば、多くの方に複数回にわたり情報を提供できます。また、ベテランの方にお願いをしてサポーターとして参加してもらうことで、受講生を一人にしない細やかなフォロー体制も確立していきました。
3.2 マーケティングの重要性
セミナーを始めた当初から口コミで多くの方が参加。営業職や組織作りに悩む方が多かったといいます。当時から厳選された内容で満足度が高いセミナーやコーチングであったことから、リピーターの方も多くいらっしゃいました。
一方で、口コミの届かない新しい参加者はほとんど増えませんでした。つながりがないところへどのようにリーチしていくのか、SNSの活用などは皆目わからない。どうやって取り組んでよいか、とても悩んでいました。チラシを作ってLINEで流したことはありましたが、ほとんど口コミに頼り切りだったそうです。
集客やマーケティングに悩んでいるクライアントを受け持つことがありましたが、自分もうまく実践できていないのでアドバイスもできない。Facebookで流れてきた志師塾の広告が目に留まったのは、このように悩んでいた時でした。
3.3 志師塾での学び
2020年の1月~3月、志師塾の「先生ビジネス開発講座」の4期生として参加。志師塾では、「先生ビジネス」にとって重要なことがいちから学べました。ポジショニングやターゲット、キャッチコピーを考え、マーケティングの根本を実践していきます。その意味で、「志師塾は原点」と佐藤さんは言います。
自分の強みを明確にし、強みを相手にアピールできるプロフィールを作るなど、ビジネスの土台を最初に作ったのは、志師塾で学んでいた時のこと。チラシの作り方やうまく使えていなかったSNS広告も志師塾で学び、すっかり使いこなすようになりました。悩みだった口コミのリーチできない新規顧客も今では受講生の半数を占めるまでになりました。
今では、面接での失敗やマイケル・ボルダックとの出会いをプロフィールとしてストーリーで話すことを重視している佐藤さんですが、それも志師塾での学びがあったから。「本当に多くのことを与えてくれました」と語る佐藤さんにとって、志師塾のテキストは今でもマーケティングのバイブルです。
3.4 お互いを応援しあえる同期
志師塾では受講生同士でグループを作って活動をします。今でも同期の方とはコンタクトを取っていて、一緒に食事に行くこともあるのだそう。スポーツインストラクターやYouTubeを活用したマーケティングをやられている方と特に仲良くしています。佐藤さんのメンタルマネジメントセミナーを受講してくれることも。
「ビジネスは違いますが、お互いを応援しあえる関係性が築けました」と、志師塾での仲間を思うと佐藤さんの柔らかい笑顔がのぞきます。
4.今後の見据える未来
4.1 100人のコミュニティに
「自己啓発に取り組んだ当初は、お金が欲しいということもあったのですが、今はそこまでお金を追い求めることは減ってきました」お金よりも仲間、コミュニティを作りたいというのが、今の佐藤さんの目標です。
昨年からは、メンマネ実践会も立ち上げています。メンバーがお互いに学びあって、志師塾同期のように応援しあいそれぞれも成果を出す、という有意義なコミュニティにしたいと意気込みます。
現在は、20人ですが、やっと生涯付き合えるような仲間を得られました。このコミュニティを100人にするのが当面の目標。アフターコロナには、実践的な学びに加えてメンバーで旅行に行ったりみんなでパーティをする、そのような光景が佐藤さんの目指す姿です。
4.2 新規集客よりも大切なこと
100人のコミュニティを作るには、現在のメンバーに継続してもらいながら新規入会者も増やしていかないといけません。新規集客のためには良質なコンテンツを提供し続けることが求められますし、何よりもコアなファンづくりが大切になってきます。
大きなコミュニティづくりはあくまで結果論。コアなファンを作るためには、まずこちらからとにかく与えること、コミュニティのメンバーを大切にすることを第一に考えています。
5.おわりに
自身も学びの実践者であり良質なコンテンツを提供し続け、何よりもリピーターを大切にする姿勢。そして、志師塾で学んだ新規顧客へのアプローチ。
数年後にコミュニティメンバーを100名に増やし、「健全なセルフイメージによる明るい社会づくり」に向け、次なるステップへ踏み出す佐藤さんの姿が筆者の目にははっきりと浮かんでいます。
文:三田元気(中小企業診断士)/編集:志師塾編集部
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