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【卒業生インタビュー】 地球上のすべての個人がお金から自由になり、 自分が心からやりたいことができるようになる ~フィンファイ株式会社代表 前田英志(まえだひでし)さん~

データの専門家であり、大学教授の投資家として独立開業している前田英志さん。その肩書は「経済的自立請負人」です。

経済的自立の方法論、データサイエンスを用いた投資手法、データを用いた問題解決能力育成など実直に働く社会人の経済的自立の実現を請け負う専門家となります。

幼少期からお金とは縁がなくその反動からか、社会人になってからお金に対する潜在的な不安を常に感じ、会社の持ち株の積立投資を開始。その後、新興企業への株式投資での損失を契機に、投資は経験と勘と度胸(KKD)では成功しないと確信。データ分析を駆使した株式のポートフォリオモデルを確立し、経済的自立を実現しています。

世界中の人が、お金から自由になり、本当に自分がやりたいことをやる、そういう社会をつくりたい

そのような思いに至った経緯や、今後の展望について伺いました。

1. 経済的自立請負人の肩書を持つデータの専門家

1.1 データドリブン投資が得意分野

「これまでデータサイエンスの適用領域として、ビジネス、エンジニアリング、アカデミーなど多岐に渡って実践してきましたが、もっとも簡単だったのが株式投資なんですよ」と笑顔で語ってくれた前田さん。

株式投資は、他の投資と異なり、欠損がない大量データに基づく分析ができるため、経験と勘と度胸(KKD)に頼らない意思決定ができると言います。

多少なりリスクを伴う株式投資において、事前にリスクを最小限に留めることで思い切ったチャレンジができる。そのチャレンジを繰り返すことで、投資の好循環サイクルが回っていくとのこと。

感覚としては、やりこむと楽しさが増すゲームに近いそうです。

1.2 現在のビジネスへの手応え、そして苦難を乗り越えたエピソード

前田さんは独立後、個々に寄り添った教えをモットーとした「寺子屋塾」を開塾。

「『経済的自立の手法』と『データドリブン投資』の2本柱でカリキュラムを構成し、7週間の集中講義と3ヶ月のフォローで卒塾生の夢を後押ししています。下は高校生、上は75歳を超える後期高齢者まで幅広く、職種も様々です」と語ってくれた前田さん。

2023年9月にⅠ期生、2024年2月にⅡ期生・9月にⅢ期生が卒塾し、計41名を世に送り出しています。

「卒塾生からは、『ライスワーク(食べるために働く)でなくライフワークを原点に物事を自由に捉え、自身の使命感や本当に自分がやりたかったことが明確になった』という声が最も多いです」と前田さんの自信に満ちあふれた表情がとても印象的でした。

ただ、常に順風満帆ではなく、苦難もあったとのこと。

「フロントセミナーがとても難しかったです。お金の領域は怪しい話が山ほどあり、差別化ができず、集客できない状況が続きました。セミナーに集客できないと紹介だけになり、徐々にジリ貧になってしまいます」

そこで、「セミナーの内容を『大学生のための株価データ分析超入門』に変えてみたところ、株価データの分析をしたい人の信頼を獲得。大学生と社会人、併せて20名ほど集客でき、ビジネスが軌道に乗ったそうです。

1.3 これまでのキャリアを活かした今後のビジネス展望

前田さんはこれまで一貫してデータサイエンスを自身の強みとしてきました。

振り返ると大学時代は流体力学を専攻し、大学卒業後IBMに入社。入社当初は故障の予兆検知などサーバ系エンジニアに従事し、その対象をビジネス領域へ広げられないかとMBAを取得。経営企画スタッフ、戦略コンサルタントとして27年間IBMに在籍します。

また、データドリブン経営の言葉が一般的に知られていない2018年頃、データドリブン経営でGoogle検索すると前田さんの記事が最上位にくる著名ぶりでした。そのような状況が功を奏して、多摩大学から声がかかり、大学院MBA客員教授として登壇する機会にも恵まれました。

そして、このようなキャリアを経て、2023年4月からフィンファイ株式会社を開業。また、同時期に、今までの知見を棚卸し、自身の考えを世の中に発信したいと熱望します。

編集者の方との縁もあり、2023年5月、約8ヶ月というタイトなスケジュールの中「お金から自由になる人生の設計書 年収にかかわらず経済的自立を実現する方法」という書籍を出版。今後に向けた取り組みのポイントは2点と言います。

1つ目は、後進の人材を育てる。

現在40名弱の卒塾生のうち、前田さんの考えを教えたいと思う方を一人でも多く増やしていく。そして、そのような人材が経済的自立するまで時間を要するが、その間、後進の人材育成を続けることで、中長期的にビジネスを加速させていきたいとのこと。

2つ目は、アカデミー(大学・高校・中学・小学)へ広げる。

現在、大学生や社会人に教えて手応えを感じている前田さん。今後、自分で人生を切り拓いていける人材を増やしていくため、小学生まで裾野を広げる予定です。

2. 志師塾との出会い

2.1 志師塾への入塾

これまで前田さんは戦略コンサルタントとしてマーケティングも得意で数字にも強かったので、独立開業への不安は全くなかったそうです。そんな中、「IBM退社の直前になって急に不安になったんです」と当時の記憶を思い返しながら当時の心境をこう語ります。

「IBMの看板がなくなり、自分自身の看板だけで本当にお客様が来るのだろうか。IBM時代は自分の力でお客様を獲得したことがなかった。また、自分のビジネスはBtoCなので、電車に乗っているすべての乗客が自分のお客様だと思っていたんですが、急にものすごく不安になって……」

そんな中、志師塾が主催しているセミナーに参加した前田さん。

「塾長の五十嵐さんの話を聞いたことが入塾のきっかけとなりました。端的に言うと、時間をお金で買った感覚で、その時間とは集客の手法を獲得するための時間。自分1人では上手くいかないと心底思い、迷わずに入塾しました」とのこと。

2.2 志師塾から学んだこと

特に学んだことは3点と前田さんは言います。

まず1つ目は、失敗のパターン。

独立開業時に失敗するパターンを2つに整理できたと言います。1つ目はコンセプトの検討が不足していること。そして、2つ目はコンセプトが固まったら、その後はアジャイルで進めることです。

次に2つ目は、社長として心構え(自責)。

特に、コントロールできない要因(株価など)まで含めた結果に対して、責任を負う覚悟を塾長の五十嵐さんから徹底して教えられたそうです。

最後3つ目は、コミュニティの大切さ。

志師塾は卒塾後のコミュニティ(つながり)を大切にしており、これは前田さんの寺子屋塾でも積極的に取り入れられているそうです。

2.3 志師塾から得た財産を糧に

何より最大の財産は、多種多様な人々との出会い(人脈)であり、志師塾に入塾しないと実現できなかった」と嬉しそうに前田さんは語りました。

志師塾に集まってくる塾生は、能力が高く、志が高い人。そんな同期と日頃から熱い議論を交わすことで日々成長し続けてきました。

会社でもない、家族でもない、異業種の濃密な人間関係は、そう簡単には作れない。そのような出会いを通じて、学びだけに留まらない、生涯つきあえる仲間が得られたそうです。

最後に「現在のビジネス(寺子屋塾)の大先輩は志師塾そのもの」そう言って、前田さんはこちらをまっすぐに見つめます。

志師塾から得た財産を糧に、今後のビジネスのさらなる飛躍を感じさせる瞬間でした。

3. おわりに

3.1 目標達成に向けた今後の意気込み

前田さんが定める目標像は「お金の制約を受けずに自分の好きなことをやる大人」であり、原点はライフワークを追及してほしいという思いです。

具体的には、10年働いたら5年間はお金の心配をすることなく好きなことをする、そういう生き方をする人が世の中に増えると良いとのこと。

「ただ、世の中にはそう言っている方が多くいて、好きなことをやれば何でも上手くいくと言っている方もいるんですが、自分はそれは無責任だと思っています。正直、世の中そんなに甘くないですし、責任を持って行動したいと思っていて、10年という期限を付けた目標設定をしています」

「また「経済的自立請負人」の肩書について、請負人の「請負」について、成果に責任を持つ(コミットする)という意味で、最後の結果まで責任を負うという覚悟でやっています」

「実際に寺子屋塾を卒業した塾生は早ければ5年で経済的自立を果たす計画となりますが、長いと10年かかると想定しています。その10年間は伴走して、すべての卒塾生が経済的自立ができるようSlackなど使って適宜コミュニケーションを図りながら、最後まで卒塾生の成果に責任を負っていきます

3.2 志師塾への入塾を考えられている方へのメッセージ

言葉を選ばすに言うと、時間をお金で買うということです。お金は減れば増やせば良いですが、時間は増やせないんです

「時間とお金のバランスを考えると、独立開業する場合、志師塾に入塾しない選択肢はありません。数年かかって得られるスキルノウハウを短い期間で獲得でき、3年ほど短縮できた印象です」と言います。

前田さんの話を伺うと、視野を広げ、視座を高める姿勢からプロフェッショナルの気質を感じます。

お金に不安のある40代・Z世代・小学生の子を持つ親など多くの人々が経済的自立を果たし、自分が心からやりたいことができるようになることで、人生に満足し、幸せを実感するに違いありません。

そんな社会の実現に向けて、前田さんはとどまることなくこの先も歩み続けることでしょう。

文:秋田謙作(中小企業診断士)/編集:志師塾編集部

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