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中小企業診断士のセミナー集客4ステップ|受注まで設計

中小企業診断士のセミナー集客4ステップ|受注まで設計

無料の個別相談は用意している。それでも申し込みが入らない。中小企業診断士として独立した方から、志師塾がよく聞く悩みです。

原因は、あなたの実力でも告知の下手さでもありません。経営の悩みは、会社の内側をさらけ出さないと相談できない。どんな人か分からない相手に、いきなり数字と本音を見せる経営者はいないからです。無料かどうかは、その手前の問題でしかありません。

先に、この記事の結論を3つにまとめます。

  • 順番1:依頼登壇と自主開催を分けて考える。手元に名簿が残るのは自主開催のほう
  • 順番2:テーマは「教えたいこと」ではなく、経営者がいま痛んでいる場所から決めます
  • 順番3:企画・集客・当日・個別相談の4ステップで、受注までを先に設計しておく

先生業(士業・コンサルタント・コーチ・講師など)の集客・顧客獲得支援を専門としてきた志師塾が、公的な調査データと卒業生の実例を引きながら解説します。読み終えるころには、最初の1回をどう組み立てるかが見えているはずです。

診断士は、話す場そのものが向こうからやってくる珍しい業種です。ただ、呼ばれて話した回数と、自分に相談が来る回数は別々に積み上がります。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、登壇の機会を相談の入口に変える組み立て方を扱っています。

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1. 中小企業診断士がセミナーで集客すべき3つの理由

セミナー集客とは、講師として話す場を用意し、そこで生まれた信頼を個別相談や契約へつなげる集客方法です。講演や研修は中小企業診断士の主要な業務のひとつですが、多くの診断士にとっては「頼まれてやるもの」にとどまっています。集客の道具として使うと、景色が変わります。

1.1 個別相談より、参加のハードルが低い

逆の立場を想像してみてください。あなたが経営者で、自社の課題を相談したいと考えているとします。見ず知らずの相手に、腹を割って相談したいと思うでしょうか

無料相談は費用のハードルをなくします。それでも相談する側にとって、無料はそれほど大きな利点になりません。多くの人が求めているのは、どんな人かを知ってから深く相談できる順番のほう。

セミナーなら、大勢の参加者のうちの一人として参加できます。名乗らず、質問もせず、ただ聞いているだけでいい。この気軽さが、最初の接点として効きます。

1.2 「先生」としての信頼が、その場で立ち上がる

セミナーでのあなたと参加者の関係は、いわば「先生」と「生徒」です。成功している診断士は、この構図を意識してセミナーを開いています。

参加者に役立つ話を届けることで、参加者は登壇しているあなたを先生として見るようになる。そうなれば、もっと話を聞きたい、相談してみたい、と考え始めます。ここまで来たとき、セミナー参加者はあなたの潜在顧客に変わっています

この構図は、診断士という資格の性質とも噛み合うところ。中小企業庁は診断士を「中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家」と説明しています。助言する立場の人が、頭を下げて売り込みに回る。相手からすれば、頼りたい気持ちは冷めるでしょう。教える立場のまま接点を作れる形が、診断士には要ります。

1.3 中小企業診断士こそ、自分の看板で人を集める必要がある

診断士には、公的機関の専門家派遣や補助金の支援といった仕事の入り口があります。ありがたい入り口ではありますが、そこで会う経営者は「診断士の誰か」を紹介されただけ。あなたを選んだわけではありません。

自分でテーマを掲げ、自分の名前で人を集める。この経験の有無が、公的単価から抜け出せる診断士とそうでない診断士を分けます。セミナーは、その練習と本番を兼ねた場になります。

1.4 データが示す「セミナー単体では決め手にならない」現実

ここで、都合のよい話だけを並べるのはやめておきます。診断士の依頼が、実際にどこから来ているのか。数字で見ると、セミナーの立ち位置がはっきりします。

日本中小企業診断士協会連合会の中小企業診断士活動状況アンケート調査(令和8年5月・調査時点は令和7年11月・回答1,847名)では、コンサルティング業務を行っている1,383名に「依頼を受けたきっかけ」を1位から3位まで順位づけで聞きました。選択肢は全16項目。1位に挙げられた上位5項目と、講演会・経営者向けイベントを抜き出したのが次の表です。

依頼を受けたきっかけ 1位に挙げた割合
中小企業支援機関・商工団体等からの紹介 20.1%
県協会からの紹介 15.9%
相談窓口 9.5%
他の中小企業診断士・団体からの紹介 8.7%
ユーザー企業からの直接依頼(ウェブサイト、SNS等) 8.5%
講演会・経営者向けイベント 2.4%

講演会・経営者向けイベントは2.4%。セミナーが依頼の「最初のきっかけ」になっている診断士は、40人に1人しかいません。ここだけ見れば、セミナーは効率の悪い集客方法。

ところが、順位を下げて見ると数字が反転します。同じ項目を2位に挙げた人は3.1%、3位に挙げた人は5.7%と、順位が下がるほど増えていくのです。逆の動きをするのが、支援機関からの紹介です。中小企業支援機関・商工団体等からの紹介は、1位20.1%に対して2位16.7%、3位7.9%と減っていきます。ただし、同じ紹介でも動きは一様ではありません。他の中小企業診断士・団体からの紹介は、順位が下がるほど増えるのです(8.7%、10.9%、10.6%)。協会連合会も「仕事の獲得に際しては人的ネットワークの構築が重要」と講評しています。

中小企業診断士が依頼を受けたきっかけ(順位別・日本中小企業診断士協会連合会 令和8年5月調査)

この形が意味することは、ひとつです。セミナーは、単独で依頼を生む道具ではなく、他の接点と重なったときに効いてくる道具だということ。紹介で名前を聞いた人が、あなたのセミナーで話を聞き、そのうえで依頼する。この重なりの中で、セミナーは2番目・3番目の理由として働いています。

だからこそ、設計の目標を置き換えてください。「セミナーで新規を集める」ではなく、「すでにある接点を、相談に変える場を持つ」。この置き換えが、診断士のセミナー集客の出発点になります。

ちなみに同じ調査の問20では、昨年1年間の業務日数を聞いています。講演・教育訓練業務の日数を答えたのは557名で、平均19.3日。経営支援業務の1,140名・81.8日と比べると、規模はかなり小さい。話す機会は持っているのに、そこを主戦場にしている診断士はまだ少数派という状態です。空いている場所だと読むこともできます。

2. 中小企業診断士のセミナーは2種類|依頼登壇と自主開催

依頼登壇とは、商工会議所や公的機関などの主催者に呼ばれて話す形のセミナーです。自主開催とは、自分でテーマを決めて人を集める形を指します。診断士のセミナーはこの2種類に分かれ、違いを分けずに考えると成果の測り方を間違えます。

2.1 依頼登壇:実績は積めるが、顧客名簿は手元に残らない

商工会議所や金融機関、公的支援機関から声がかかる形です。集客は主催者がしてくれるので、あなたは中身に集中できます。登壇実績も積み上がる。ここまでは良い面です。

ただ、参加者の連絡先は主催者のもので、あなたの手元には残りません。終わった瞬間に関係が切れる構造です。依頼登壇だけを続けても、集客の基盤は育ちません。

もうひとつ見落としやすいのが、テーマの決定権です。依頼登壇では、主催者が決めたテーマで話すことになります。「補助金の最新情報」「事業計画の作り方」といった、誰が話しても成立する内容が多い。あなたの尖った部分は、その日の資料に載らないままです。

2.2 自主開催:集客は大変でも、すべてが自分の資産になる

自分でテーマを決め、自分で人を集める形です。最初は数名しか集まらないかもしれません。それでも、参加者はあなたのテーマに反応して来た人たちです。

連絡先も、関係も、次の案内を送る権利も、すべて自分のものになります。10人の依頼登壇より、3人の自主開催のほうが受注につながる。この逆転が起きるのは、この違いのためです。

中小企業診断士の依頼登壇と自主開催のちがい

2.3 同じ登壇でも、1日あたりの報酬は2.6倍ひらく

依頼登壇と自主開催の差は、名簿だけの話ではありません。報酬の水準そのものが、違ってくるからです。

先ほどの協会連合会の調査では、診断士業務を年100日以上行っている層に絞って、業務別の報酬を聞いています。講演・教育訓練業務の1日あたりの平均額を、売上の割合が「公的業務がかなり高い」層と「民間業務がかなり高い」層で比べた結果がこちらです。

講演・教育訓練業務(1日あたり) 公的業務がかなり高い層 民間業務がかなり高い層
平均額 43,800円 115,200円
最高額 86,000円 166,800円

中小企業診断士の講演・教育訓練業務の1日あたり報酬比較(公的業務中心と民間業務中心)

平均額で2.6倍、最高額でもおよそ2倍。同じ「90分話す」という仕事でも、立っている土俵が違うだけでここまで開きます。登壇の腕を上げても、この差は埋まりません。埋まるのは、誰に向けて何の専門家として立つかを決めたときです。

数字の読み方には注意も要ります。この集計の対象は、年100日以上稼働している層。回答者全体の平均ではない点は、押さえておいてください。それでも、公的な依頼登壇だけを積み重ねる進み方と、民間の顧客に自分の看板で会いにいく進み方とで、行き先が分かれることは読み取れます。

2.4 依頼登壇を、自主開催の材料として使う

どちらか一方を選ぶ必要はありません。おすすめは組み合わせです。依頼登壇で話した内容と参加者の反応をそのまま材料にして、自主開催のセミナーを組み立てる。

どの話でうなずかれ、どこで質問が出たか。依頼登壇は、テーマの需要を無料で試せる場だと捉え直してください。実績も積みながら、自分の看板も育てられます。

そのうえで、もうひと工夫。依頼登壇の場でも、名簿を手元に残す道はゼロではありません。当日の資料に「続きの資料を送ります」という受け取り口を1つ置き、主催者の許可を得たうえで案内する。あるいは、その場で個別相談の枠を提示する。主催者の名簿は動かせなくても、あなたに手を挙げた人の連絡先は残せます。ここを毎回やるかどうか。1年後の差は、そこから生まれます。

どちらの形を選ぶにしても、その手前で決まっていることがあります。誰に向けて話すのか、です。ここが決まらないまま日程だけ押さえると、集客の労力が跳ね上がります。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その相手の決め方と、決めたあとに何を発信するかを、先生業の実例で解説しています。

3. 中小企業診断士のセミナー集客はテーマ設計で決まる

テーマ設計とは、誰のどんな悩みを扱う会にするかを、告知を書く前に決める作業です。人が集まらないセミナーは、告知の下手さより先に、テーマで負けています。ここを詰めておけば、集客の労力は半分になります。

3.1 「経営改善セミナー」では、誰も自分ごとにできない

診断士の掲げるテーマは、抽象的になりがちです。経営改善、事業計画、生産性向上。どれも正しい言葉ですが、経営者は自分の悩みと結びつけられません。

集まるのは、相手が言葉にしている悩みをそのまま掲げたときです。「銀行に出す事業計画が、毎回作り直しになる社長へ」。テーマは、あなたが教えたいことではなく、相手が困っていることで決めてください。

この違いが出るのは、経営者の頭の中に「経営改善」という引き出しが無いからです。あるのは「銀行の担当者が渋い顔をした」「見積もりを出したら値切られた」といった、その日に起きた出来事のほう。診断士の言葉と、社長の言葉は別の言語です。翻訳せずに掲げたテーマは、素通りされます。

3.2 「誰の・どんな悩みを・どう解決するか」で言い切る

ここはポジショニングそのものです。「誰の」「どんな経営の悩みを」「どう解決する」診断士なのか。この3つを言い切れれば、セミナーのテーマも告知文も自然に決まります。

絞ると参加者が減りそうに感じますよね。実際は逆で、絞るほど「自分のためのセミナーだ」と感じてもらえます。志師塾が大切にしているのは、道具や告知に手を付ける前にこの設計を固める「ポジショニング先行」の考え方です。全体像は中小企業診断士の集客方法6選の記事にまとめました。

絞り方に迷ったら、2つの軸を掛け合わせてみてください。100人に1人の要素を2つ重ねると、1万人に1人の場所ができます。「製造業」×「後継者育成」、「BtoB中小企業」×「広報」。どちらも志師塾の卒業生が実際に選んだ組み合わせで、8章で詳しく紹介します。

中小企業診断士のセミナーで集まるテーマの決め方3原則

3.3 テーマは、経営者がいま痛んでいる場所から選ぶ

自分の得意分野だけを見てテーマを決めると、空振りします。相手が困っていない領域で会を開いても、席は埋まらないからです。いま中小企業の経営者が何に痛みを感じているかを、データで押さえておきましょう。

中小企業基盤整備機構の第184回中小企業景況調査(2026年4-6月期・有効回答17,734社)では、仕入と売値の動きに大きな差が出ています。

中小企業の仕入単価DIと売上単価DIの差(中小企業基盤整備機構 第184回中小企業景況調査)

  • 原材料・商品仕入単価DI(前年同期比) 全産業78.1(11.6ポイント増)
  • 売上単価・客単価DI(前年同期比) 全産業21.6(6.8ポイント増)
  • 業況判断DIは4期連続で低下しています

DIとは、前年同期と比べて「上昇」と答えた割合から「低下」と答えた割合を引いた指数のこと。仕入は上がり続けているのに、売値に転嫁できていない。これが、いま日本中の中小企業で起きていることです。

値上げの言い出し方、原価の把握、取引先との交渉、利益が残る商品構成への組み替え。ここは診断士の守備範囲のど真ん中にあります。「経営改善セミナー」ではなく「値上げを切り出せない社長のための、原価の見せ方」。同じ中身でも、後者なら痛みの真上に立てます。

テーマの探し方は、この調査に限りません。制度が変わったとき、金融機関の見方が変わったとき、人手不足の相談が増えたとき。経営者の困りごとが動くたびに、セミナーのテーマも動きます。診断士は、その動きを毎日聞いている職業です。

3.4 セミナーの告知は、Webの発信と地続きにする

告知を出したその日から人が集まることは、まずありません。日ごろの発信で「この人の話を聞いてみたい」と思われている状態があってはじめて、告知が効きます。

ブログで書いた内容をセミナーで話し、セミナーで出た質問をブログに書き戻す。この往復が集客の土台になります。進め方は中小企業診断士のブログ集客の記事で解説しています。

1章のデータを思い出してください。セミナーが依頼の2番目・3番目の理由として効いていたのは、他の接点があったからです。発信で名前を知り、紹介で背中を押され、セミナーで人柄を確かめる。この3つが重なったときに、依頼は生まれます。告知だけを頑張るのは、3つのうち1つだけを回している状態になります。

4. 中小企業診断士のセミナー集客4ステップ

中小企業診断士のセミナー集客4ステップとは、企画・集客・当日・個別相談の4段階に分けて、受注までを先に設計する進め方です。テーマが決まったら、この流れに沿って手を動かしていきます。

4.1 4ステップの全体像

順番は、企画・集客・当日・個別相談です。この4つは独立していません。後ろの段階から逆算して、前の段階を決めるのが基本です。個別相談まで進んでほしいなら、当日の内容がそこへ向いていなければならず、当日の内容が決まらなければ、集めるべき人も決まりません。

中小企業診断士のセミナー集客4ステップ

この章ではステップ1と2を詳しく見ます。当日の組み立て(ステップ3)は5章、個別相談へのつなぎ方(ステップ4)は6章で、それぞれ深掘りします。

4.2 ステップ1:企画|終わったあとの状態から逆算する

最初に決めるのは、参加者に何を持ち帰ってもらうかです。「明日、自社の数字のどこを見ればいいか分かった」。そのくらい具体的な到達点を先に決めます。

診断士は情報量で勝負したくなる職業です。フレームワークも制度も、話せることが多すぎる。詰め込んだセミナーほど、参加者の記憶には何も残りません。伝えることを絞ってください。

企画のとき、あわせて決めておきたいものが3つあります。参加者に手を動かしてもらうワークを入れるかどうか。終わったあとに渡す案内の中身。そして、何人集まれば次につながるかという線引きです。この3つを先に紙に書いておくと、当日の判断で迷わなくなります

4.3 ステップ2:集客|告知は「開催案内」でなく「悩みへの呼びかけ」

告知文の冒頭に日時と場所を並べていませんか。読み手が知りたいのは、そこではありません。自分の悩みが扱われるかどうかです。

「決算書は読めるのに、来月の資金繰りが読めない」。相手の言葉で悩みを書き、その先に開催情報を置く。順番を入れ替えるだけで、申し込み率は変わります。

告知文を書くときの手がかりは、志師塾では4つ。順に当てはめるだけで、骨格ができます。

  • メリット:参加した先に何が変わるか。「原価が分かる」ではなく「値上げを切り出せるようになる」まで書きます
  • ターゲット:誰に向けた会かを明示する。「従業員10名前後の製造業の社長へ」といった限定
  • 具体性:数字を入れる。「3つの数字だけ見る」「90分」「定員8名」
  • 好奇心:常識をひっくり返す一言を添える。「値上げの前に、まず値札を触らない」

4つのうち、最も抜けやすいのはターゲットです。参加者を減らしたくない気持ちが働いて、「経営者の方どなたでも」と書いてしまう。その一言で、読み手は自分ごとにする理由を失います。

4.4 集客の経路は、最初から3本持っておく

自主開催で最初につまずくのが、集客です。1本の経路だけに頼ると、そこが止まった瞬間に開催そのものが危うくなります。

用意しておきたいのは3本。ひとつは自分の名簿への案内、ひとつはSNSやブログからの流入、もうひとつは紹介です。とくに紹介は効きます。「この話を聞かせたい社長がいたら、声をかけてください」と、はっきり言葉にして頼む。遠慮して言わない診断士が多いだけに、言うだけで差がつきます。

紹介を頼むときのコツは、相手が探しやすい形で渡すこと。「良い方がいたら」では、相手は誰の顔も思い浮かべられません。「仕入価格が上がって、値上げを言い出せずにいる製造業の社長」まで書けば、記憶の中を探せます。

そして、開催のたびに経路ごとの人数を記録してください。どこから来た人が個別相談へ進んだのかが見えると、次回どこに力を入れるかが決まります。数字を追える形にしておくのは、診断士の得意分野のはずです。自分の集客にこそ、その力を使ってください。

5. 中小企業診断士のセミナー当日は4部構成で組み立てる

顧客獲得型セミナーとは、情報提供で終わらせず、参加者の行動を引き出すことをゴールに置いたセミナーのことです。志師塾では、当日の中身を4つのパートに分けて設計します。

5.1 共感とインパクトで入る(冒頭10〜15分)

最初の10〜15分で決まるのは、その後の90分を聞いてもらえるかどうかです。ここで自己紹介と経歴を読み上げると、参加者の関心は静かに離れていきます。

入り方は2つ。参加者が抱えている状況を、本人より正確に言葉にするか。予想を裏切る事実をひとつ置くか。「値上げできない会社の8割は、原価を計算していないのではなく、計算した数字を誰にも見せていません」。こう始めれば、続きを聞く理由が生まれます。

中小企業診断士の顧客獲得型セミナー4部構成

5.2 問題提起7割・ノウハウ教育3割の黄金比

診断士がいちばん間違えるのが、この配分です。教える内容を厚くすればするほど価値が上がると考えて、ノウハウの説明に時間の大半を使ってしまう。

志師塾がおすすめしている比率は、問題提起7割、ノウハウ教育3割。参加者に必要なのは、解き方を全部知ることではありません。「自分の会社にこの問題がある」と気づくことです。気づいていない人に解き方だけ渡しても、使われないまま終わります。

問題提起のパートでは、参加者に自社のことを考えてもらいます。自社の数字を1つ書き出してもらう。課題を隣の人に説明してもらう。この作業のあいだに、参加者は「これは自分ひとりでは進まない」と自分で気づきます。売り込む必要がなくなるのは、この気づきが起きたときです。

5.3 満足度は100点でなく80点を狙う

意外に聞こえるかもしれません。志師塾では、セミナーの満足度は100点ではなく80点前後を狙うとお伝えしています。

理由は単純です。すべてを教えきってしまうと、参加者は「あとは自分でやってみます」と帰ってしまうから。満足度が高すぎるセミナーほど、相談につながりません

手を抜くという意味ではありません。内容は幅広く浅くではなく、狭く深く。持ち帰れるものを1つ確実に渡し、残りは相談の場で埋める。この配分が、次の一歩を生みます。

5.4 規模は8名以下。次点で15名

「たくさん集めたほうが有利」という思い込みは、いったん外しましょう。顧客獲得を目的にするなら、志師塾が推す最適規模は8名以下です。次善が15名。

人数が増えると、参加者は「その他大勢の一人」になります。手を挙げにくくなり、質問も出ず、終わったあとに話しかけてくる人も減る。8名なら、全員の顔と会社の状況を把握したまま進められます。診断士の場合、この把握こそが個別相談での深掘りの材料。

集まらないことを恐れる必要はない、ということでもあります。3名の会は失敗ではありません。3名全員と話し、そのうち1名が顧問先になれば、100名の講演より事業への貢献は大きい。

5.5 断られる理由を、先に台本へ埋め込む

当日の最後で止まるのは、たいてい台本の設計不足です。志師塾では、断られる理由を先に洗い出して、セミナーの中に答えを置いておきます。分類は3つ。

  • なぜ買うのか:この課題に手を打つ必要が本当にあるのか。放置したときに何が起きるかを、数字で見せます
  • なぜあなたから買うのか:ほかの診断士や支援機関ではなく、あなたに頼む理由。実績と、扱ってきた業種の具体性で答える
  • なぜ今なのか:来期でもよいのではないか。制度の期限、決算の時期、採用の時期といった動かせない予定を示す

この3つに触れずに終わった会は、参加者の頭の中に3つの疑問を残したまま解散することになります。断りは、あとから出てくるのではなく、その場で消し損ねただけだと考えてください。

6. 中小企業診断士がセミナーから個別相談へつなぐ手順

個別相談とは、解決策を教える場ではなく、参加者自身が問題を見える形にする場です。ここの設計を変えるだけで、同じセミナーからの受注率が変わります。

6.1 案内はその場で。日程まで決める

セミナーの熱は、翌日には冷めます。案内は必ずその場で。「後日メールします」では、ほとんど戻ってきません。

その場で決めてもらうための仕掛けが、志師塾には2つあります。ひとつは問題点チェックシート。当日のワークで書いてもらった内容を、そのまま相談の材料にできる形にしておきます。もうひとつが複数の日程を書いた紙に丸を付けてもらう方法。「相談しますか」と聞くより、「この中でご都合のよい日はありますか」と聞くほうが、相手は答えやすくなります。

6.2 相談の場では、いい話をしすぎない

相談の場に入ると、診断士はつい解決策を出したくなります。相手の話を聞きながら、頭の中で打ち手が組み上がっていくからです。

ところが、ここでいい話をどんどんしてしまうと、最後に返ってくる言葉は決まっているもの。「先生、ありがとうございます。1回自分でやってみます」。解決策を渡した瞬間が、相談の終わりです

個別相談の目的は、問題点を明らかにして、解決したいという意欲を高めること。解き方を披露する場ではありません。この線引きが守れるかどうかが、成約率を分けます。

6.3 志師塾が使う6つのステップ

個別相談の進め方を、志師塾では6段階に分けています。順番を守るだけで、売り込みの空気が消えます。

中小企業診断士がセミナー後の個別相談で使う6ステップ

  • 関係性の想起:「セミナーはいかがでしたか」から入り、教える・教わるの関係を立ち上げ直します
  • 個人的な関係構築:現在から過去へさかのぼり、また現在へ戻して未来を聞く。創業の動機や、若い頃の経験まで触れる
  • 目的の合意:「今日は問題点を明確にするところをゴールにしますが、よろしいですか」と先に確認
  • 問題の深掘り:「なぜ」で縦に掘り、「ほかにありませんか」で横に広げる。同じ話が回り始めたら、そこが底です
  • 本気度の確認:「それが本当に問題だと、ご自身で思いますか」と本人に言葉にしてもらう
  • 選択肢の提示:提案ではなく選択肢を並べる。「ご自身で進める方法もありますし、伴走することもできます」

4つ目の深掘りが、この型の要です。診断士はここが得意なはずですが、相手が経営者だと遠慮が出ます。遠慮して浅いところで止めると、相手も自分の問題を浅いまま持ち帰ることになる

面談そのものの進め方や、価格の伝え方をもう少し詳しく知りたい方は、中小企業診断士の営業のコツの記事で解説しています。

6.4 受けない相手を、先に決めておく

すべての相談を受ける必要はありません。合わない顧問先を1社抱えると、時間と気力がそこに吸われ、ほかの顧問先への手当てが薄くなるからです。

志師塾では、お断りの基準を3つ挙げています。ひとつは、人の悪口を言い続ける方。次に、ほかのコンサルタントへの不満ばかり話す方。3つ目が、人の話を聞かない方です。この傾向は、契約したあとも必ず同じ形で表に出てくるもの。

断ることは、逃げではありません。残った顧問先へのサービスになります。「うちより合う先があると思います」と伝えるのも、立派な仕事のうちです。

ここまでが、セミナーから相談までの流れです。ただ、開催日を決めるより先に、診断士としての商品と単価を組み立て直したいという方もいます。その順番を扱った無料の資料が「中小企業診断士で年収1,000万を達成する3ステップ」です。独立後に収入が伸びる診断士がたどっている道筋を、3段階でまとめてあります。

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7. 中小企業診断士のセミナーを顧問契約につなげる

顧問化とは、単発の支援で終わらせず、継続契約や定期訪問で顧客に長く伴走する形のことです。セミナーが回り始めたら、次はこの受注後の設計になります。ここを描いておくと、集客の負担そのものが軽くなります。

7.1 スポット診断で終わらせず、伴走の形をつくる

単発の診断や補助金申請の支援で終われば、翌月はまたゼロから集客です。診断士の顧問契約には、税理士のような毎月の法定業務という土台がありません。だからこそ、「毎月何をするか」を自分で設計する必要があります。

月次の経営会議に同席して数字を一緒に読む。行動計画の進み具合を確かめ、翌月の打ち手を決める。「この時間があるから経営が回る」と感じてもらえる型を持つ診断士だけが、顧問先を増やしていけます。

7.2 データで見る「長期支援」と「単発スポット」

診断士がいま、どちらの形で仕事をしているか。協会連合会の調査には、その内訳も出ています。コンサルティングの形態を聞いた結果がこちらです。

中小企業診断士のコンサルティング形態の内訳(日本中小企業診断士協会連合会 令和8年5月調査)

コンサルティングの形態 構成比
経営全般に関する長期的な支援 22.2%
経営全般に関する単発スポット支援 13.4%
特定の専門分野や課題に関する長期的な支援 12.3%
特定の専門分野や課題に関する単発スポット支援 8.7%
経営全般に関する中期的支援(半年〜2年) 8.6%
特定の専門分野や課題に関する中期的支援(半年〜2年) 8.4%
その他 0.7%
無回答 25.7%

長期的な支援を合わせると34.5%、単発スポットを合わせると22.1%。長期のほうが多く見えます。ただ、無回答が25.7%、期間と回数を先に決めた中期的支援が17.0%あるので、実態はもう少し割れているとみるのが妥当でしょう。単発と中期を合わせた39.1%が、継続の関係へ動かせる余地だと読むこともできます。

同じ調査では、顧問契約の有無も聞いています。売上に占める割合が「公的業務がかなり高い」層で顧問契約を結んでいるのは20.6%、「民間業務がかなり高い」層では53.5%。顧問先の数は平均2.4社に対して6.2社、顧問料の月額平均は75,600円に対して150,900円でした。顧問を持っている状態と持っていない状態では、事業の形そのものが違います

セミナーは、この橋を架けるのに向いた道具です。単発の依頼で会った相手に「顧問契約はいかがですか」と切り出すのは難しい。セミナーで課題に気づいてもらい、個別相談で問題を見える形にし、その解き方として継続の関係を置く。この順番なら、顧問契約は説得ではなく結論として出てきます。

7.3 セミナーの題材は、支援の現場から拾い続ける

ネタが尽きる心配は要りません。中小企業診断士は、経営者の悩みを毎日聞いている職業です。現場で3回同じ質問をされたことは、そのままセミナーのテーマになります

補助金の要件が変わった。金融機関の見方も、以前とは別のものになっています。人手不足の相談は増える一方。制度と環境が動くたびに、経営者の困りごとも動きます。診断士の場合、発信の材料が構造的に尽きないという強みがあるわけです。

ひとつ気をつけたいのは、専門家どうしで通じる言葉のまま話してしまうこと。フレームワークの名前も、制度の正式名称も、経営者の頭には残りません。相手が普段使っている言葉に置き換えられるかどうかで、伝わり方は変わります。

7.4 AIで作業を減らし、対話と現場に時間を回す

セミナーの資料づくり、告知文の下書き、議事メモの整理。この種の作業はAIで大きく短縮できます。浮いた時間を経営者との対話と現場を見る時間に回せば、支援の質そのものが上がるでしょう。

ただ、AIの話を「作業が速くなる」で終わらせると、診断士は足元をすくわれます。効率化より先に来るのは、成果物そのものの価値が下がるという変化だからです。分析のたたき台や市場調査のまとめは、社長が自分で出せる側へ移りつつあります。

残るのは、人にしか担えない部分です。社長が言葉にできていない本音を引き出すこと。決めたことを翌月も続けさせること。協会連合会の調査で、業界全体の課題の1位に挙げられたのが「実行支援力・伴走支援力の強化」32.7%だったのは、この変化と重なります。取り入れ方は中小企業診断士のAI活用術の記事にまとめました。

8. 中小企業診断士のセミナー集客に成功した志師塾卒業生3人の実例

ここまでの内容が、実際にどう形になるのか。志師塾で学んだ中小企業診断士の方々の歩みを、3人ぶん紹介します。いずれも公開済みのインタビュー記事から引いたものです。

8.1 清水謙伍さん|依頼登壇を、紹介の連鎖に変えた

建設機械メーカーで8年、その後コンサルティングファームを経て、2021年に清水ビジネスパートナー株式会社を設立された清水謙伍さん。香川県と東京都の2拠点で、中小企業の財務パートナーとして活動しています。独立開業1年目から年商3,000万円を達成されました(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。

入口は補助金の支援でした。志師塾の受講中は、補助金をサポートした顧客からの紹介で仕事が広がっていきます。そして実績が何件か積み上がったころ、香川県の中小企業診断士協会から届いたのが、セミナー登壇の誘いでした。実績が先で、依頼はその後から。

もうひとつ、協会の事務局と親しくしていたことが別の縁を運びました。「補助金に詳しくて実績もある人を紹介してほしい」と地元の税理士から依頼があり、事務局がその税理士を清水さんにつないだのです。

ここからが、2章で見た「依頼登壇を材料に使う」の実例です。その税理士とセミナーについて話しているうちに、会計事務所の会員向けにも登壇することになり、そこからその税理士の顧問先へ、さらに他の税理士へと紹介が広がっていきました。地元の金融機関でも同じことが起きます。第一地銀の担当者の案件を1件対応したところ、その担当者から追加で4件。愛媛県のITベンダーの社長からは4社、香川県の販促支援会社からは2社と、紹介元が次々に増えていきました。

依頼登壇で終わらせず、登壇の場で会った人を次の紹介窓口に変えている。名簿は主催者のものでも、そこで生まれた関係は自分のものになる、ということです。詳しくは清水謙伍さんのインタビュー記事をご覧ください。

8.2 木村俊彦さん|セミナーはやっていた。顧問契約に届かなかった

静岡県焼津市で株式会社あすなろマネジメントパートナーズを経営する木村俊彦さん。精密機器製造業の上場企業で調達と経営企画を経験し、2011年に診断士登録と同時に独立されました。

木村さんが志師塾に来る前の状態は、この記事を読んでいる方に思い当たるものかもしれません。BCP策定支援から始まり、経営改善計画や補助金支援へ広げ、ものづくり補助金と小規模事業者持続化補助金では審査員も数多く経験。セミナーや研修の講師業もこなしていました。それでも、安定したビジネスにつながる顧問契約は簡単に取れなかったとのこと。

足りなかったのは、登壇の腕ではありません。何の専門家として立つか、のほうでした。志師塾で一番印象に残ったのは「とんがりポジションを持て」という言葉だったそうです。過去を振り返るうちに、後継者に製造現場の指導や補助金申請を手取り足取り教えた日々がよみがえります。木村さんが選んだのは「製造業に特化した後継者育成」でした。人材としてほとんどいないと考えたからです。

決めてからの手数が多い。研修体系を2体系に整理し、約3か月で100人と1対1で話すところまで手を動かしました。内訳は、すでに役職についている後継者向け(リーダーシップ・新製品開発・資金調達・BCP)と、若手向け(理念と戦略・財務管理・生産管理・マーケティング)。あえて「製造業限定」と書いたチラシを作り、一言一句を吟味してホームページも刷新。志師塾の同期や卒業生とのミーティングは、毎日1人ずつ積み上げたものです。

そのうえで、「今度セミナーをやってみるんですよ」と語っています。題材は数多く手掛けてきた補助金。補助金をフックに、事業承継と後継者育成の支援へつなげていく設計です。同じセミナーという道具でも、出口を決めてから開くと役割が変わります。木村俊彦さんのインタビュー記事に、その過程が詳しく残っています。

8.3 米澤智子さん|自己紹介の最後に、セミナーへの誘いを置いた

「知られていない会社を選ばれる会社へ」をキャッチコピーに、BtoB中小企業専門の広報参謀として活動している米澤智子さん。銀行では融資、中小企業支援機関では助成金・補助金、クラウドファンディング会社では共感を集める応援資金。資金まわりの支援を3社で経験したのち、広報PR代行と診断士業を軸に事業を展開しています。

志師塾での最大の成果は、ポジショニングの確立でした。「BtoB中小企業専門の広報」としてホームページとSNSを統一したところ、周囲の認識が一気に変わったといいます。その結果、月15万円×2社、1年契約で年間360万円の新規契約が決まりました(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。

セミナー集客の観点で注目したいのは、米澤さんが作り上げた1分自己紹介です。BtoB中小企業の広報参謀という名乗りから入り、プレスリリース1枚で最大13件の取材と掲載を得たこと、支援先の実績を合わせると1年間で約70件の掲載があることを数字で示す。そして最後を、プレスリリースの使い方を説明するセミナーへの案内で締めくくっています

4章で書いた「集客の経路を3本持つ」の、生きた形がこれです。交流会での自己紹介が、そのままセミナーの告知になっている。加えて米澤さんは、子育てと重なる夜の交流会に出づらいことから、自分で昼のランチ交流会を立ち上げて毎月開催されています。場が無いなら、自分で作ればいい。米澤智子さんのインタビュー記事で詳しく読めます。

8.4 3人に共通していたこと

拠点も、扱うテーマも、独立の時期もばらばらです。それでも共通点がありました。

  • 話す前に、誰に向けて話すかを決めた:財務パートナー、製造業の後継者育成、BtoB中小企業の広報。3人とも、社長が想像できる言葉に置き換えています
  • 登壇そのものを目的にしていない:清水さんは紹介の連鎖へ、木村さんは事業承継の支援へ、米澤さんは広報の講座へ。出口が先に決まっていました
  • 前職の経験を、そのまま軸にしている:建設機械メーカーとコンサルファーム、精密機器の製造現場、資金調達の実務。いずれも診断士になる前から持っていたもの

木村さんの経歴が、いちばんはっきり物語っています。セミナーの回数を増やしても、看板が決まっていなければ顧問契約には届かない。順番はいつも、看板が先です。

3つのうち、いちばん見落とされやすいのが最後の点です。看板の材料は、診断士になってから足すものではなく、すでに済ませてきた仕事の中にあります。難しいのは、そのどれを表に出すか。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、自分の経歴のどこを看板に選ぶかを、順を追って決めていきます。

9. 中小企業診断士のセミナー集客でよくある質問

9.1 中小企業診断士のセミナーは、何人集まれば成功ですか?

顧客獲得を目的にするなら、志師塾が推す最適規模は8名以下です。次善が15名。人数が増えるほど参加者は「その他大勢の一人」になり、質問も個別相談の申し込みも出にくくなります。3名の会でも、全員と話して1名が顧問先になれば、100名の講演より事業への貢献は大きくなります

9.2 依頼登壇と自主開催は、どちらから始めるべきですか?

依頼登壇が来ているなら、それを続けながら自主開催を足すのが現実的です。依頼登壇はテーマの需要を無料で試せる場になり、実績も積み上がります。ただ、参加者の連絡先は主催者のもので手元には残りません。試す場が依頼登壇、資産を作る場が自主開催と役割を分けてください。

9.3 セミナーのテーマは、どう決めればよいですか?

あなたが教えたいことではなく、経営者がいま痛みを感じている場所から決めます。中小企業基盤整備機構の第184回中小企業景況調査では、原材料・商品仕入単価DIが78.1に対して売上単価・客単価DIは21.6でした。仕入が上がっているのに、売値に転嫁できていない。この痛みに直接触れる言葉で掲げると、席が埋まりやすくなります。

9.4 参加者が集まらないときは、どこを直せばよいですか?

直す順番は、テーマ、告知文、経路の3つです。まずテーマが抽象的でないかを見ます。次に、告知文の冒頭が日時と場所になっていないかを確認。最後に、経路が1本だけになっていないかを点検します。自分の名簿、SNSやブログ、紹介の3本を持っておくと、どこかが止まっても開催できます

9.5 セミナーは有料と無料、どちらがよいですか?

顧客獲得が目的なら、無料または少額から始めて構いません。参加費を取ると本気度の高い人だけが残る反面、母数が小さくなります。大事なのは価格ではなく、終わったあとの出口です。個別相談への案内をその場で用意していない会は、有料でも無料でも受注につながりません

9.6 セミナーから顧問契約まで、どのくらいかかりますか?

1回のセミナーで決まることは、まれです。多くの場合、セミナーで課題に気づいてもらい、個別相談で問題を見える形にし、単発の支援を経て継続の関係へ進みます。数か月かかるものと考えてください。だからこそ、開催のたびに連絡先が手元に残る形にしておくことが効いてきます。

10. まとめ:中小企業診断士のセミナー集客は「知ってもらう場」から

中小企業診断士のセミナー集客について、要点を整理します。

  • 個別相談より参加のハードルが低い。まず知ってもらう場として使う
  • セミナーが依頼の1番目の理由になるのは2.4%。2番目・3番目で効く道具だと考えます
  • 依頼登壇と自主開催は別物。名簿が残るのは自主開催のほう
  • テーマは「教えたいこと」ではなく「相手が痛んでいる場所」で決める
  • 当日は問題提起7割・ノウハウ3割。狙う満足度は80点前後
  • 案内はその場で。個別相談では、いい話をしすぎない

無料個別相談に申し込みが来ないのは、あなたの実力が足りないからではありません。相手が「どんな人か」を確かめる場が、まだ用意されていないだけです。セミナーは、その場をつくる最も確実な方法になります。

最後に、今日から手をつけられる3つを挙げておきます。

  1. 直近1年で、同じ質問を3回以上された場面を書き出す。そこがテーマの候補になります
  2. その質問をした社長の言葉のまま、セミナーのタイトルを1行だけ書いてみる
  3. 名簿・発信・紹介の3本のうち、いま自分に無いものはどれか。1つ選んで、今週その1本を作る

3つ目まで進めば、開催日を決める準備が整います。日程はそのあとで構いません。

ここまで読んで、「テーマは決まりそうだけれど、そのあとの出口が描けない」と感じた方もいるはずです。セミナーは、開いた回数ではなく、終わったあとに何が残るかで価値が決まります。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その残し方まで含めて組み立てます。

テーマも当日の流れも決まった。あとは1回目を開くだけ、という中小企業診断士の方へ

相手が痛んでいる場所からテーマを決め、問題提起7割で組み、その場で相談の日程まで決める。この順番を自分の専門に当てはめる作業を、志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーで進めてみてください。参加費は無料です。

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この記事について

監修:志師塾(株式会社エクスウィルパートナーズ)。士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化した集客・顧客獲得支援を行い、これまでに3,200名を超える先生業の方を支援してきました。本記事は、中小企業診断士の受講生・卒業生への支援で得た知見と、日本中小企業診断士協会連合会・中小企業基盤整備機構・中小企業庁の公表資料をもとに構成しています(公的データの確認日:2026年8月30日/支援人数の原本確認日:2026年8月16日)。

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