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【卒業生インタビュー】温かい相続!訪問司法書士 伊藤啓佑(いとうけいすけ)さん

伊藤啓佑(いとうけいすけ)さんは、栃木県小山市で独立開業している司法書士です。2020年9月に栃木県小山市で開業し、相続を中心に対応しています。ホームページを有効活用し新規顧客を獲得しています。相続がタイムリーに行えず、争う相続にならないよう、訪問対応できる事務所として他の事務所と差別化しています。

コロナ禍の最中に独立開業し、思うような活動ができず悶々としている状態に危機感を抱き、2022年に志師塾で学ぶことを決めました。志師塾での自己棚卸をきっかけに、自己の思いと進むべき方向が明確になります。

今回、伊藤さんの相続に対する思いと、ビジネスの方向性を掴むきっかけとなった志師塾についておうかがいしました。

1.訪問司法書士

伊藤さんの現在のお仕事は不動産等に関する登記業務を行う司法書士です。栃木県小山市に「とちぎ訪問司法書士伊藤事務所」を開業し、特に相続に関連する登記業務に力を入れています。

相続に関連する登記業務とは、例えばご主人が亡くなり、ご主人名義の不動産を奥さんの名義に変更の登記をする業務となります。伊藤さんの事務所が、他の司法書士事務所と大きく違う点は、事務所の名前が示す通り、相談者の自宅に訪問して相談業務を行っていることです。

伊藤さんの話では、相続の相談になると高齢の方からの相談が多く、来所困難なケースがあるそうです。栃木県を含め一般的に地方は車社会ですが、高齢の相談者の場合、免許を返納しているケースがあります。都市部に比べ、地方は交通手段が少なく、足が悪いと移動そのものができない方も少なからずいます。

また、自宅で落ち着いて相談したいという方もいます。そのため、伊藤さんは、司法書士が訪問する必要があるのではと感じたそうです。「司法書士事務所にとっては、時間短縮のため事務所に来てもらった方が効率的です。しかし、それではお客様本位ではない」と思い、伊藤さんは訪問対応するようになりました。

相続の相談ができない、間に合わないということにならないように、後々のトラブルを無くしたい、争う相続を少しでも無くしたいと思い、訪問にこだわった司法書士としての活動をしています。

2.受験と勤務時代

2.1 苦しかった合格までの道のり

実は伊藤さんは、司法書士になるまで10年ほどの時間が必要でした。大学在学中から司法書士に興味を持って勉強を始めましたが、難関資格のため大学在学中には合格することができません。

大学卒業を控え就職活動をする中で不動産業界での経験が、司法書士としてプラスの経験になると考え就職先に不動産会社を選びました。ところが、3年ぐらい働きながら受験を継続したのですが合格できません。

仕事をしながらだと、勉強時間の確保が難しいと考え、一念発起で仕事を辞め、受験に専念することにしました。それでも、なかなか合格できません。受験中に結婚し、お子さんが生まれる年は、かなりの覚悟を持って臨んでいましたがそれでも合格できませんでした。最終的に合格できたのは翌年だったそうです。

2.2 家族の支え

受験生時代は、自身をコントロールすることに努め、勉強時間とスペースを確保したそうです。朝は6時半に起床し散歩しながら暗記の勉強、朝食後9時から16時まで図書館で勉強、帰宅後夕食の準備をして、21時から24時くらいまで喫茶店で勉強をしたとのこと。眠気のくるタイミング等の自分のバイオリズムにあわせ、飽きた時には他の科目を挟み、自身の思考パターンを俯瞰的に見てコントロールしました。

「結果として、学生時代から通算すると10年くらいの受験期間でした。受験そのものを諦めようと考えたこともあるが、どうしても諦められなかった。本当に司法書士になれるのか、なりたいのだろうか、なるべき人間なのだろうか、何のために受験をしているのか途中、悩み諦めかけたのですが、妻の励ましもあり続けることができ合格できました

2.3 合格後の勤務時代と独立のきっかけ

合格後、伊藤さんは、埼玉県大宮市の司法書士事務所に勤務しました。しかし、もともと独立志向は強かったため、勤務して2年経ったころ自身の裁量で行いたいと思うようになったそうです。この時に、訪問司法書士という分野を決めることになります。

伊藤さんが勤めていた事務所だけでなく、ほとんどの司法書士事務所は相談者に来所をお願いすることが多いそうです。「特に、相続に関する相談者は高齢者が多いため、来ていただくのではなく、こちらが訪問すればお客様にも喜ばれるし、自然と顧客も増えるのではないか」と強く思ったのも独立を加速させることになりました。

3.コロナ禍での独立

3.1 コロナ禍での志師塾入塾

2020年3月で大宮の司法書士事務所を退職して、栃木県小山市で独立開業することになりました。2020年9月のことです。その時は、コロナ禍の最中でしたので、非常に大きな影響があったそうです。

司法書士による相談窓口業務が中止となり、栃木県司法書士会の会合も中止となりました。司法書士同士のつながりを持つ場がなくなり、情報収集に苦労されたそうです。懇親会もなくなり、情報交換ができず、ネットワーク形成の機会になるはずの場を失ってしまい、かなり孤独感を感じていました。

そんな逆境が、志師塾の入塾のきっかけになったそうです。2022年8月の志師塾入塾時が、伊藤さんにとって一番仕事がない時期でした。そんな時、伊藤さんは、司法書士として、生き抜くための差別化を深く考えたそうです。

「司法書士の業務は、どの司法書士がやっても同じ結論になる。例えば、名義変更の業務だと、どの司法書士が登記をしても同じ結果になり、業務内容での差別化が難しい」「価格が安い、先生が個性的等でもなければ、差別化しづらい。どうすればよいのか」と、ずっと悶々としており、その打開策のヒントが得られればと思い、志師塾への入塾を決意したそうです。

3.2 自己棚卸でわかった相続への想い

「志師塾で行われる自己棚卸が、相続を本気でやる覚悟ができた」と伊藤さんは言います。志師塾入塾前から、相続に力を入れることは決めていたが、当初は外部環境からだと思っていたそうです。つまり、司法書士の主な業務である不動産取引は、少子化の中で減少していく傾向にある。逆に、相続は高齢化の中で増加していくことは明らかで、大きなマーケットになると思いターゲットとしていたそうです。

あくまで、外部環境の顧客ニーズから相続を選んでいると思っていたとのこと。ところが、自己棚卸をとおして、相続に携わるルーツが自分の中にあることに気が付いたそうです。

自己棚卸とは、25の質問に対して30,000字で文章にする、自己分析作業です。伊藤さんが、なぜ相続に力を入れているかと考えたときに、実は伊藤さんの祖母の存在があることに気づきました。

伊藤さんは、いわゆる「おばあちゃん子」でした。祖母に、大変かわいがってもらい、幼少期はいつも祖母のそばにいたそうです。伊藤さんが小学生の時に祖母が亡くなり、とても寂しかった記憶があるそうです。それから時が過ぎ、伊藤さんは、大学に入学し、司法書士試験の勉強をしますが、前述のとおり中々合格することはできませんでした。

合格率3%という現実もあり、受験自体を諦めかけたことがありました。そんな時、伊藤さんは母から1通の通帳を受け取ります。その通帳は、祖母が伊藤さんのために積立てたお金でした。通帳自体は、数字しか記載されていません。しかし、いつ、いくらと、伊藤さんのことを思いながら、積み立てていることが伝わってきました。その通帳に数字以外の祖母の温かさを感じたそうです。

その時感じた温かさが、伊藤さんが相続をやりたいと思うようになった根源だと気づきました。受験予備校に通う費用、独立する費用も、その祖母の通帳のおかげだと伊藤さんは言います。その通帳があったからこそ、いまの司法書士としての伊藤さんがいると強く感じています。

「相続は、マーケットとしての魅力もありますが、きっかけは祖母の通帳でした。自己棚卸を通じて、事業としての方向性と自分としてのやりたいことが一致するのを感じました」と伊藤さんは言います。

3.3 志師塾卒業後

伊藤さんは2022年8月に志師塾入塾以後、その年の10月ぐらいから今日までずっと忙しい時期を過ごしているそうです。入塾後、暇だった時の自分を変えて、なにごとも積極的に取り組もうという肯定的なマインドになったのが要因と分析します。栃木県司法書士会にも参加できるようになり、世話役も積極的にこなすようになりました。

伊藤さんは、入塾時に、新規顧客の獲得を目的にしていました。その結果、志師塾を修了し半年後の実践報告会で、新規顧客獲得30件を報告し、実践報告大賞を受賞しました。新規顧客からの収入を、志師塾の費用で割ると、費用対効果は120パーセントです。なんと、1年で回収することができたとのこと。紹介顧客から紹介と案件が増える良い循環を生み出したそうです。

3.4 ホームページの活用で新規顧客開拓

伊藤さんは、ホームページ(https://tochigi-houmon-ito.com)に力を入れており、そこから新規顧客を獲得しています。新規顧客は紹介が8割ですが、残りの2割はホームページから獲得しています。

小山市で、ホームページを開設している司法書士は少数で、小山市内25件の司法書士事務所のうち、わずか3~4件とのこと。相談者は、司法書士に知り合いでもいなければ、あらかじめ司法書士事務所を知ることが難しい状況です。相談者の中には、司法書士事務所に電話するのが怖いと思っている人もおり、初めての人が相談するにはハードルも結構高いようです。

一方、特に相続の場合、相談となれば、相談後そのまま仕事の依頼をすることになるケースが多いとのこと。そのためホームページに問い合わせフォームを設け、初めてでも問い合わせしやすい環境を提供し、2割の集客につながっています。

現在、伊藤さんは自身のプロフィール動画をホームページにアップしています。ホームページに、自己紹介動画があれば、親近感がわいて、相談しやすい先生だなと思ってもらえ、他の事務所と差別化になると見込んでのことです。司法書士は全国で約2万人ですが、栃木県内では250人です。地域密着型の職種なので、栃木県の相談対応は、地域の司法書士に優位性があるとのこと。どうすれば、司法書士を身近に感じてもらえるかと考え、ホームページでの発信となりました。

司法書士という仕事は、地元との関わりが大切と考え、志師塾でも、栃木県、北関東の人とのつながりを積極的に作り、北関東のメンバーでフェイスブックグループを作成しています。

4.新たな挑戦

伊藤さんの訪問による相談業務は、特に足が悪く外出できない相談者に大変喜ばれているそうです。伊藤さんの最終的な目的は、「相続に関して、争う方の争続をなくしたい」とのこと。その思いの根源には祖母が残してくれた通帳があり、自身が経験した温かい相続を、今度は自身がお手伝いしたいという思いがあるそうです。

温かい相続を積み重ねていけば、争いの回避につながり、最終的には争続を無くすことができます。そのために、自分ができる温かい相続を積み重ねていきたいと言います。

志師塾を検討の方へのアドバイスもお聞きしました。

「入塾を迷っているのであれば、ぜひ始めてみましょう。入塾して、実践しないとわからない。やらずに後悔するより、やってみて後悔した方が良い。それに、後悔はしません。お金、時間、労力を使わないと能力は身につかない。お金を使ったら、絶対回収してやろうと気持ちになります。現状を変えたい本気の意思があって、どうしていいかわからず悩んでいる方には、おすすめの講座です」

文:加藤昌毅(中小企業診断士)/編集:志師塾編集部

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