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志と繋がりを大切に~依頼者に向き合い、寄り添う弁護士 永井一弘さん~

大阪で法律事務所を運営されている、弁護士の永井一弘先生にお話しをうかがいました。

弁護士という仕事で自分がやるべきは、人を助けることである、ということを志師塾でのワークショップのなかであらためて確認され、その志を軸に、参加者とのネットワークを大切にしつつ、より広くの機会につなげていらっしゃいます。

1.地域に寄り添った、街の弁護士

1.1 おあしす総合法律事務所

永井先生が運営する“おあしす総合事務所”は、大阪の船場北浜と呼ばれる地域、かつては繊維業で栄えた古くからのビジネス街にある、比較的小規模な法律事務所です。開設は1999年で、現在は4名の弁護士が所属し、民事を中心に家事そして刑事まで、ひろく相談者のニーズに対応しています。

穏やかで、気さくな印象のある永井先生は、多くのクライアントに安心を感じさせる存在に違いありません。

永井一弘弁護士と大阪の街並み

1.2 より多くの相談者に出会いたい

弁護士としての活躍の場は、やはり裁判所がメインになるそうです。しかし、法廷でのやりとり以前に、依頼者や関係者とじっくりと向き合い、多くの事を検討する準備も必要になります。そういうわけで、法律事務所に所在しているばかりではなく、裁判所や関係先の元に出向く時間も多いとのこと。当然のことながら、ゆっくりとできる時間はあまりありません。

一方で、より多くの人のチカラになるべく、新たな相談者も増やしたいのですが、そういった取組みのための余裕はなかなかないようです。

2.志師塾への参加、そこで得たもの

2.1 弁護士の仕事は最下流にある

いろいろな士業の担当する仕事の領域を川の流れにたとえると、弁護士は最下流にいるのだと、永井先生はおっしゃいます。

「たとえば、商売を始めて会社を設立するとなると、まず司法書士や行政書士にお願いすることになるでしょう、そして人を雇い入れるならば社労士に相談をする。そういった仕事が、まず上流にあるわけです。また、法人税の申告書を自分で書く経営者はほとんどいません。毎年の税務申告には税理士のチカラを借りることになります。税理士は継続的に経営者に寄り添った仕事をしている、それが中流にずっと続いている」

弁護士については、以下のような特徴があるそうです。

「しかし、事業の規模が大きくなり従業員の数が増えても、重大な問題が発生しないかぎり、弁護士に相談することはないでしょう。多少の心配事があったとしても、それまでの人生でよほど痛い目にあった経験でもなければ、予防的に相談されるケースは稀です。我々弁護士は、川の流れのいちばん下の方にいて、かつコンタクトされる機会が少ないのです」

永井一弘弁護士の悩み

2.2 弁護士が身近な存在にならない原因

今世紀に入ってから、司法改革によって弁護士の数は大きく増えました。日本弁護士連合会の公表するデータによれば、2000年に全国で1万7千人ほどであった弁護士の数は、2021年には4万3千人を超えています。

しかし、その存在を身近に感じているは人まだ少ないというのが実情のようです。法律で解決できるかもしれない心配事があったとしても、自ら弁護士を探して相談に訪れるケースは稀です。早い段階で良いアドバイスがあればスムーズに解決できていたかもしれない問題が、身近に弁護士がいないため、そのまま放置されて大きくなってしまう、といったこともあるかもしれません。

一般に依頼者はどのようにして特定の弁護士にたどり着き、相談をすることになるのでしょうか。弁護士事務所のなかには、テレビコマーシャルや駅構内の看板など、大規模な広告を打ち出しているところもあります。しかし、相談する側からすれば、広告を見て事務所を認知したとしても、その事務所が本当に信頼できるのかどうか分かりにくいものです。

弁護士への相談が必要になる案件は、企業間の取引、家庭内の問題など、デリケートな内容が含まれます。このような難しい状況のなかで、相談者は誰を頼ればよいのか、偶然出会った相談相手がどれだけ頼りになるのか、などという不安を抱えています。そして結局、少しでも人となりや実績が分かるほうが安心できるという理由から、知り合いの紹介というルートで弁護士事務所にたどり着くというケースがほとんどになるようです。

より身近な存在として多くの相談を受けるようになるためには、何が必要なのでしょうか。上のような実情からすれば、どういった分野でどれだけ信頼されているのかこれまでの実績を分かりやすく表現しておく、人づてとなるルートを多彩に持っておく、そんなことではないでしょうか。

2.3 コロナ禍での問題意識から志師塾へ参加

コロナが心配されはじめた時期から、テレワークで仕事をする風潮が大きくなりました。世の中全体として、直接、人と会って話す機会が減りました。

そのような傾向を見るにつけ、永井先生は、単に人を通じた紹介だけではなく、ウェブ上でも何がしか訴える工夫をする必要を感じるようになったそうです。そして、地域としても、業種としても、より多くのエリアで仕事をする方との接点も設けたい。そういったことで敷居を低く、間口を広くしたいと考えました。

志師塾では約半年のカリキュラムを受講した後、「継続実践会」という卒業生のコミュニティに入ることができます。ここに入会することで、これまでの志師塾の卒業生、約2,000人とのつながりを持つことができます。卒業生は各地で幅広い業種でビジネスを展開しており、卒業生同士の紹介も盛んに行なわれているので、人脈づくりを目的としていた永井先生のニーズにマッチしていました。

永井一弘弁護士のネットワーク

2.4 気づきと日々の業務に取り込まれた変化

志師塾に入るとまず、それまでの職業人生を徹底的に棚卸しすることが求められます。永井先生も、20年以上にわたって法律事務所を運営し、民事事件、刑事事件、家事事件と多くの相談を受けてきた実績を丁寧に振り返りました。

それまで、まとめて振り返った経験がなかったなか、積み上げてきた実績を概観し、一人ひとりバックグラウンドが異なる同期生からのコメントをもらうことで、特に意識をしていなかった強みを発見することができたそうです。

取り扱った案件で、最多のカテゴリーがハッキリと分かりました。それをフックに自らの特徴をアピールし、潜在的な相談者の目にとまりやすくする工夫が可能になりました。

また、相談者への最初の対応など、特に目に見えるところで、ご自身にとって斬新で有用な知識や発見が多くあったそうです。コロナ禍で、マスクをして話す機会が増えたため、目に訴える印象に注意を払い、そしてアピールする方法は重要な武器になっています。

3.志師塾卒業後、今後の方針

3.1 仲間との繋がり

志師塾では6ヶ月に渡って、熱心な講義が続きます。こなすべき課題は大きく、そして参加費用も決して安くはありません。だからこそ、敢えてそこに参加・挑戦した仲間はそれぞれに意識が高い。彼らとの繋がりが、大きな財産になっているそうです。

修了から1年以上が経っていますが、異なる士業の方と定期的に会合をもって、各人ですすめている事業の報告を行い、意見を交換し、刺激を受けているとのこと。それが実際の仕事につながるケースもあるようです。異なる地域、領域の先生方とのやりとりは非常に有意義で、京阪神のみならず、名古屋や東京エリアとの接点が大きくなりました。

3.2 応援することが仕事、最初の志を大切に

志師塾では、先生業に必要とされる幾つかの能力を明示的に対象化し、それを自分事として消化するプロセスを経験します。なかでも「仲間力」がもっとも大事であると、永井先生はおっしゃいます。

「相互支援という考え方が大切です。仲間のあいだでお互いを助ける、人の成功を応援することが、自分の成功への近道だと思います。志師塾をはじめとしたつながりのある人の紹介では、特に柔軟に相談をうけています」

人を助けることが士業のベース、それを充実させるために、志師塾で得たヒントをもとに効率化を進めていらっしゃいます。

永井一弘弁護士の執務風景

4.終わりに

「おあしす」という事務所の名称に、ほっとするような安心感を持ってもらいたい、あるいは、困ったときに頼りになる場所になりたい、という思いをまず感じました。永井先生のお話しは、まさにその通りの内容でした。

士業とは人を助けること、それを発展させるためにネットワークを拡げて助け合うことが大切であること、そのような信念を、志師塾はよりハッキリとしたカタチに昇華させる場所になったようです。これからも多くの依頼者と、同じ思いを持つ仲間のチカラになってくださることでしょう。

文:吉田潤(中小企業診断士)/編集:志師塾編集部

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