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【卒業生インタビュー】法律とコミュニケーション!労働トラブル早期解消弁護士 瀬戸賀司(せとよしつか)さん

瀬戸賀司(せとよしつか)さんは、弁護士法人B&P法律事務所を共同経営する経営者であり労働問題を特化して取り扱う弁護士です。

瀬戸さんは新卒で狩野・岡・向井法律事務所(現:杜若経営法律事務所)に入所し、会社側の労働問題を数多く取り扱う弁護士として経験を積み、2023年1月に独立。現在の弁護士法人B&P法律事務所の経営をしています。
何事も「相手の立場に立つ」ということを信条に、法律的観点だけでなく、コミュニケーションを重視した対応を心がけています。

勤務弁護士時代に現状のままでは大きな成長が望めないという危機感を抱き、2022年に志師塾で学ぶことを決めました。
志師塾で自己棚卸しをきっかけに、自己の進むべき方向が明確になり、志を共にする仲間も得ることができました。

今回、瀬戸さんの労働問題に対する思いと、ビジネスの方向性を掴むきっかけとなった志師塾についておうかがいしました。

1.労働トラブル早期解消弁護士

「まさかこれほど労働に特化することになるとは思っていませんでした。おかげで専門性と経験は非常に短い時間で得ることができました」と勤務弁護士時代のことを笑いながら話すのは、弁護士法人B&P法律事務所の瀬戸賀司さんです。
B&P法律事務所には弁護士が3人在籍し、企業法務全般に対応しM&A案件等も受けます。瀬戸さんは企業法務の中で特に労働問題を特化して取り扱っています。

瀬戸さんは学生時代、ロースクールで労働法に力を入れて勉強してきました。学生時代に学んだ労働法の知識を生かせる弁護士事務所を探している中で、新卒で入所したのが現:杜若(かきつばた)経営法律事務所です。

通常、弁護士事務所は離婚や交通事故等様々な案件を対応するのが一般的ですが、杜若経営法律事務所は労働問題かつ会社側の代理が8,9割で弁護士事務所の中でも特殊な事務所です。弁護士の数が増加し、他の弁護士との差別化のための専門性を築くにあたり、杜若経営法律事務所に入所したことは瀬戸さんにとって良い選択となりました。

瀬戸さんは今年で弁護士9年目。2023年1月に独立し現在のB&P法律事務所を共同経営しています。主な業務は労働問題で、問題社員の解雇、退職勧奨、未払い残業代請求、ハラスメント、労災、労働組合対応まで行っています。また、実際に紛争化してしまったケースの代理に加えて、紛争前の予防法務的活動として就業規則・賃金規程の整備・改定、法改正対応、ハラスメント研修等もしています。

「労働とは、人の人生で切っても切り離せないものです。人の人生に深く関われるところが労働問題の魅力で、人と人との付き合いやコミュニケーションが好きですね」と話してくれた瀬戸さんにぴったりの分野でした。

労働トラブル早期解消弁護士の瀬戸賀司さん2

2.ボスの教え。何事も「相手の立場にたつ」

2.1 経営者の苦しみを受け入れる

労務問題では、会社側と労働者側の労使間の感情と感情の対立となってしまうことがあります。

経済合理性や論理性、法律論だけでは進まない部分が多くあり、瀬戸さんも当初は戸惑ったとのこと。そんな時、代表弁護士からよく言われた、「何事も相手の立場に立って考える」という言葉は、現在の瀬戸さんの信条になっています。経営者の相談に対して、単に法律的な見解だけでなく、経営者に寄り添うことを意識し、経営者の苦しみを少しでも受け入れられるようにしています。

「経営者は合理的な判断をする人が多いのですが、一方で感情的になる場面もあります。経営者は非常に孤独で苦しんでいる人が多く、法的な説明だけではなく、経営者の感情を一旦受け止める段階が必要です。経営者の方々の苦しみを受容し、共感するために、まず傾聴することを大切にしています」

瀬戸さんは、経営者の感情を受け入れて心を開いてもらったうえで、解決に向けた法的な話をするようにします。法的な解決に向けた法律論の説明、裁判の実態を伝え、段階に応じた解決策の提案を行いますが、結果として相談時の半分の時間は法律論ではない話をすることもあるそうです。

2.2 労働者側の立場も配慮する

労働問題が起こり、労働者から請求があった場合、経営者は自分が攻撃されたと感じてしまいます。経営者は今まで良くしてあげたのにと思う一方、労働者としてもひどい仕打ちを受けてきたと思っていることがあり噛み合いません。経営者が労働者に徹底的に応戦すると、労働者としてもさらに感情的になります。

一般論として労働問題は労働者に有利な事案が多いですが、稀に会社側が非常に有利な事案もあります。しかし、会社側に非常に有利な事案であっても労働者側を一方的に痛めつけるような対応をすると、感情と感情のぶつかりあいが激化し、最悪の場合、刑事事件に発展してしまう可能性もあります。

互いに憎しみ合うことが続くのは非常に不幸で不毛のため、解決に向けて調整するのが瀬戸さんの仕事です。ここでも、「相手の立場に立って考える」ことを実践し、経営者、企業側に最大限配慮しつつ、労働者側の立場にも寄り添いながら、会社側としても勉強代だと思えるまで落とし込んで経営者を説得するようにしています。

経営者、労働者双方にとって納得感のある早期解決をすることで、経営者には本業に集中できるようにし、労働側にもできるだけしこりが残らないようにしています。しこりが残るとSNSでの攻撃にも波及してしまう時代なので後を引かない解決を心がけています。

2.3 法律とコミュニケーション

「労使の問題で一番大切なのはコミュニケーション」と瀬戸さんは言います。コミュニケーションの不足が問題で様々な労働問題が起きるそうです。

経営者がコミュニケーションを放棄してしまうという状況が一番労働問題起きやすく、経営者と労働者のコミュニケーションが良好な会社は、労働法が守られていなくても労働問題が発生しにくいようです。その一方で、規則が整備され労働法が守られているにもかかわらず、コミュニケーション不足が原因で労働問題が起きる会社もあります。

労働問題の個々の問題としては労働者にも原因がある場合がありますが、しくみとして会社側の問題となります。特に中小企業であれば、一人ひとりの顔が見えるので、経営者が積極的に声かけおよびコミュニケーションを積極的に取る必要があります。

良好な関係性であれば、厳しいことを言われても自分のことを思ってくれてのことだと思うものです。ところが、コミュニケーションがとれてない、関係性が築かれていない時に厳しいことを言われるとパワハラだとなってしまいます。人間関係の築き方はすごく大事です。

日々の言葉がけが、その人の気分を変え、それが積み重なって人間関係が形成され、人の考え方、人生にも影響します。あきらめずにコミュニケーションをとり続けることが大切です。

労働トラブル早期解消弁護士の瀬戸賀司さん3

3.独立に向けた志師塾への入塾

3.1 新たなステップに向けて棚卸し

杜若経営法律事務所に入所したことで、労働という専門性を培うことができました。ブランド力の高い杜若経営法律事務所にいることは居心地がよかったとのこと。後輩も増え、頼られることも多くなってきましたが、漠然とこのままいることが良いのかと思うようになったそうです。

自ら顧客を開拓し弁護士事務所を経営しようと思い、顧客を確保するための営業を学ぶことを目的に志師塾の門を叩きました。すると、入塾してすぐ自身がずっとぬるま湯にいることに気づいたそうです。

「知名度の高い弁護士事務所にいるため仕事は多くあり、落ちてくる仕事をただただこなすことでやっていけた。志師塾での自己棚卸しが大きかった」と振り返ります。自分自身が何者なのか、本来何をやりたかったのかというところを改めて振り返ることができたのがすごく大きかったそうです。

自己棚卸しすることにより、今やるべきこと、将来やるべきことが明確になり、行動量が増えたとのこと。実際に、将来の案件を獲得するため、人との関係を構築するため、スキルを身につけるため、積極的に色々なところに顔を出し、営業活動をすると、いかに自分が世の中の単なる1枚のカードだったのかよくわかったそうです。

志師塾に通ったことで、相手にどう見られているかを非常に意識するようになり、考え方、行動の仕方が大きく変わっていきます。

3.2 違うからこその仲間力

「志師塾で共に学んだ志を共有できる仲間は大きな財産です」と瀬戸さんは言います。

志師塾に入塾する前、瀬戸さんの周りは弁護士が多く、友人も弁護士を職業とする方が多く、バックボーンも思考も似た感じの人が多かったそうです。一方、志師塾のメンバーは、弁護士のような士業以外にも、講師業、採用支援を業とする方など多種多様で新鮮でした。

実は、瀬戸さんが最近力を入れているペップトークの普及協会の専務理事とも塾で出会いました。ペップトークは、瀬戸さんが大切にしているコミュニケーションともつながります。ペップトークとは、アメリカ発祥で、アメリカンフットボール等のスポーツの試合前に監督やコーチが選手に対して試合で最高のパフォーマンスを発揮できるようにベンチ裏等で行う激励のショートスピーチです。

瀬戸さんは、スポーツの場面だけでなく、ビジネスの場面や、教育の場面で応用できると感じています。ビジネス現場で部下の育成やチームビルディングに使えると考えており、既に行っているハラスメント研修とペップトークを組み合わせた研修を広げていこうと考えています。

目的は、労働問題の予防的対応として、ペップトークを使って、働きやすい職場環境づくりを手助けし、ハラスメント問題を少しでも減らすこと。
一つ一つの言葉がけで人生が変わります。自分自身に対する言葉がけ、周りの方々に対する言葉がけ・言葉の力はプラスにもマイナスにも人を動かす大きな力があると考え、「法律×コミュニケーション」を大切にする瀬戸さんにとっても、嬉しい出会いでした。

労働トラブル早期解消弁護士の瀬戸賀司さん4

4.新たな挑戦

瀬戸さんは精力的なため、直近で3つのやりたいことがあります。1つ目が前述のペップトークで、2つ目が若手弁護士の教育です。瀬戸さんは、弁護士が増加している中で若手弁護士の教育に力を入れなければと問題意識を持っています。

現在、労働問題対応の実務本を出版予定であり、未払い残業代請求訴訟の実務に関する書籍を執筆しています。残業代請求が起きた際、類書には載っていない、会社側の代理人弁護士はどう考えて動いているかという具体的な内容が分かるものを作る予定とのこと。今後も労働問題を早期に解消するための情報発信をどんどん行うと意欲的です。

3つ目が、B&P法律事務所として事業承継にも力を入れることを考えています。事業承継においても瀬戸さんの出番が多いとのこと。事業承継の場面で、後継者に引き継ぐ、M&Aで第三者に売却するといった様々なケースで、労働問題が起きる可能性があるそうです。

子どもや孫へ事業を引き継いだ時に、先代経営者の話は聞いたけど、2代目・3代目の話は聞かない等、古参の従業員と揉めることがあります。また、M&Aで会社を買った側が、賃金制度に関して、買った側に強引にあわせると不利益変更の問題が発生したり、古参の従業員が不満や不安を感じて揉めたりして、残業代請求をされ裁判にまで発展することがあります。

事業承継に関しても、事務所の柱にしていきたいとのこと。そのためには、弁護士の数も増やし、様々な案件が受けられるように規模を拡大していきたいとアグレッシブです。

志師塾を検討の方へのアドバイスもお聞きしました。

志師塾に参加を検討している人へのアドバイスとしては、「ノウハウをただ教えて欲しい、人と関わるのが苦手という人は参加しなくてよいと思います。一方で、志を持った仲間と一緒に、本気でビジネスを考えていきたい、という意欲・姿勢がある人には非常におすすめです」

瀬戸さんの期は、5人×5グループの25人が参加しました。志師塾では、自身のスキル・キャリアの棚卸しや、お互いのビジネスについてフィードバックし合います。そこで、積極的に交流し、本気でビジネスについて考える意欲がある人にはぴったりです。

一方で、「自分のビジネスがどうなるか分からない時に、他の人のことを考えないといけないの?」というマインドの人や、手っ取り早く稼ぐ方法を教えて欲しいという人には向きません。
遠回りのようですが、お互いのビジネスを考えることで、仲間との信頼関係を構築でき、自分のビジネスにも活かせるので、必ずプラスになるでしょう。

文:加藤昌毅(中小企業診断士)/編集:志師塾編集部

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