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【卒業生インタビュー】アラフィフ母親のために全力を注ぐ “人育て心育て”の専門家 田尻真佐美さん

田尻真佐美(たじりまさみ)さんは、いい夫婦いい家族実現トレーナーとして、アラフィフ女性の家庭やお仕事や人生の問題を解決し、輝いて機会を持って生きていかれる支援を行う、人育て心育てコミュニティー「まさみ塾」を主宰されています。

田尻さんが現在進めているビジネスは、ご自身が結婚・出産を経て子育てに取り組む中、当時のコミュニティーの中で思っていた問題点を、その場にいた母親たちに語りかけたことが原点となっています。

今回は田尻さんのいい夫婦いい家族実現トレーナーとしての想いと、まさみ塾開塾にたどり着いた、志師塾の学びについておうかがいしました。

1.アラフィフ母親のために全力を注ぐ “人育て心育て”の専門家

田尻真佐美さんは、人育て心育てコミュニティー「まさみ塾」を主宰されています。まさみ塾では、皆さんが集まって学ぶ講義形式が月1回と、塾生のそれぞれに個別セッションを実施しています。そのコンセプトは、「人育て、心育て」です。

その他にも、全米NLP協会トレーナーの資格を所有しており、NLPプラクティショナー認定コースや、NLPマスタープラクティショナー認定コースの講座提供も実施予定です。また、働き始めてからエレクトーンを習い始めたにもかかわらず、練習を積み重ねて、講師の資格も取得されるなど、いずれのことにも集中して取り組み、資格として結実させています。

また、子育てサポートに関する特定非営利活動法人の「NPO法人 子育てサポート☆きらりing」で理事を務めています。

共通しているのは、いずれも子育てや母親にまつわることです。母親のいい影響が子供に、夫に、ひいては社会に広がっていく、という田尻さんのお考えが基軸になっています。

2.田尻さんの、母親としての生き方そのものが事業の原点

2.1 子育ての悩みに立ち向かい、サークルやNPO活動を推進

学生時代バレーボールに打ち込むなど、体を動かすことが好きだった田尻さんは、高校卒業後、一般事務の仕事をしながら、専門学校の夜間課程で学んでいました。そして、授業がない日など、空いた時間があればスポーツ施設に通っていました。するとある日、スポーツ施設の専務は、足しげく通う田尻さんを見て、「そんなに好きなら社員にならないか?」と声をかけました。両親にも相談し、「好きで通っているのなら、勉強させてもらうつもりで働いてみたら?」と認めていただき、スポーツインストラクターとして転職することになりました。

そこでご主人と出会い、結婚。大阪から兵庫県加古川市に引っ越しました。その後、お子様にも恵まれましたが、お住まいの土地には近くに公園がなく、当時は自治体などの子育て支援もない状態で、月1回開催される市の母親学級に行かないとママ友に会えない、という不安を抱える状態でした。さらに、期間も1年限定でした。

そのような中、10ヶ月目の母親学級で、プログラム中に自身の体験談を発表する時間があり、田尻さんが話す番になりました。そこで田尻さんは会場の方々に以下のように語りかけました。この学級は1年通ったら皆様と会えなくなること、周りもお友達がおらず困っていること、だから、それを打開すべく、お友達を募集するため、希望者にノートを回します、と。すると、同じ悩みを抱えた母親がなんと50組も集まり、自主的な子育てサークルを立ち上げることになりました。

当時、そのサークルは公民館を借りて開催していましたが、その活動に追い風が吹く出来事が起こります。同時期の1992年、兵庫県が子育て支援事業の位置付けとして、研修を受けた両親教育インストラクターを各自治体に派遣し、子育て中の両親向けに、子育て学習を推進する事業を始めました。

田尻さんお住まいの加古川市にも両親教育インストラクターが派遣されました。そのとき、当時の公民館長に、インストラクターと田尻さんが立ち上げた子育てサークルとの関係をつないでいただいたのです。

そのインストラクターのご尽力により、サークルへのサポートを受けられるようになり、継続への歯車が強く回り出しました。そのインストラクターが、後の「NPO法人 子育てサポート☆きらりing」の前身を立ち上げます。子育て支援の活動の幅を広げるため、2008年に特定非営利活動法人の認証を受け、そのインストラクターがきらりing理事長として活動推進することになりました。

田尻さんは家庭優先のため、途中でサークル活動から離れていましたが、これまでのご活躍が評価され、理事長からきらりingの理事に打診され、応諾されました。田尻さんは2024年5月までの長期にわたり、理事として従事されています。

2.2 周囲の人を助けるためにNLPを学ぶ

上記の活動と前後して、田尻さんは、約3年前、NLPと呼ばれる心理学の一分野について学ぼうと、全米NLP協会トレーナー取得に向けて勉強を始めました。そのきっかけは、いくつかの要因の積み重ねでした。

一つ目はご両親の教えです。田尻さんは、ご両親から、「女性は愛情をうけ、そして他者に愛情を注ぐ性で、男性は愛情を受け、そして社会に立つ性である。だから、母親が夫や子供に愛情を注ぐことが、社会に還元されることになる」と教えられたそうです。ご自身も、その教えに賛同されており、世の中の女性が夫や子供に愛情を注げるようにするために、心理学が役立てられるのでは、と考えるようになりました。

二つ目は田尻さん自身の苦しい状況でした。ご主人のご両親や、義姉家族へのサポートが長期にわたり必要な状況でした。それと並行してご家族の日々の生活もある中で、家族と家族以外のサポートを両立しなくてはならない状況に、田尻さん自身の心が疲弊し、辛いと考えることが増えていきました。

そんなとき、過去にご両親から以下のように教えられたことを思い出しました。それは、「人がよりよく生きることのベースに、人格を育てることがとても大事である。そのためには小さな心遣いと、行いの積み重ねが大事である」ということでした。
ただ、人によっては、それを素直に受け止められない人がいるかもしれない。そのような、心が言うことを聞かない状態の時に、心理学や処するためのスキルがあれば、自分や周りの人の心を楽にできるのではないか、と田尻さんは考えていました。

三つ目は田尻さんの息子さんのことでした。息子さんは、自分の夢の実現に向け、関東でお仕事をしていましたが、心が折れてしまい、田尻さんの元に戻ってこられました。疲弊したお子様に、母親として息子さんがもう一度立ちあがることを願い、自分になにができるのかを自ら問いかけ、母親として、最善を尽くしたいと考えました。そのため、「NLPを学べば息子に求められた時、手を差し伸べられるかもしれない」と思ったそうです。

最終的に、息子さんのことが大きな決め手となり、勉強を始めました。田尻さんはやると決めたことにとことん集中する性格で、ご主人などの家族のサポートもあり、2年間集中を切らさずに勉強することができ、見事、全米NLP協会トレーナーの資格を取得することができました。

ちなみに息子さんは、田尻さんのご尽力もあって再び立ち上がり、次の夢に向かって進もうとしているそうです。田尻さんはその様子を焦ることなく、温かく見守っています。

3.志師塾で見えた、自分の「売り」

3.1 志師塾のきっかけ

田尻さんは当初、全米NLP協会トレーナーの資格を取得すれば、即仕事に結びつくと考えていました。しかし、当時の知人に、「仕事化する仕組み」を学んだほうがよい、とアドバイスを受け、ご主人にも日々相談していたところ、ふとFacebookで志師塾の広告を見つけ、無料のZOOM個人相談を受けてみようと思い立ち、アクセスしたそうです。

その相談相手は志師塾塾長の五十嵐さんでした。30分という短い時間でしたが、田尻さんは、五十嵐さんと波長が合うのを感じて、この方なら、と思ったそうです。他方、五十嵐さんからも、「田尻さんならいけると思います」とコメントいただき、入塾を決めました。

3.2 志師塾で得たこと

田尻さんが受講したのは、「先生ビジネス開発講座」と呼ばれる、先生業としてのマーケティングの仕組みを学ぶ講座でした。

田尻さんは「仕事化する仕組み」を学ぶことを目的としていましたが、まず初めに志師塾でやったことは、取得した全米NLP協会トレーナーにまつわる仕事のことだけでなく、自身の人生も振り返るという徹底的な「自己棚卸し」でした。振り返りを通して、田尻さんの売りが何か、を徹底的に考え抜きます。

そのような振り返りの結果として、「問題が降りかかった時、普通の人なら、困って苦しむことが多いが、田尻さんは、その問題をありのまま受け止めて、乗り越えていこうとするところが他の人と違う。それを売りにできるのではないか」と言われ、売りを活用するために事業内容を検討しました。

また、「志師塾には横のつながりを作りやすい雰囲気がある」と田尻さんは言います。オンライン中心ながらも塾生同士の対話も多く、5人前後の班に分けたグループでの話し合いや、メンバー同士の1on1なども実施するなど、活発にコミュニケーションを進めています。田尻さん自身も横のつながりについては実感されていて、班での話し合いではくだけた楽しい雰囲気でも、いざ1on1になると、人を助けるために熱い心を持っていることがわかるなど、尊敬できる人たちとのつながりを得ることができました。

さらに志師塾では、塾名にもある通り、志を一人一人決めていきます。田尻さんは、これまでの生き方や考えから紡ぎ出した、「私がいなくなったあとも、子供たち、孫たち世代に、本来の日本の美しい心を持った人たちがたくさん暮らす、美しい国日本をつないでいく」を志として決めました。そして、ターゲットをアラフィフ女性と決め、人育て心育てコミュニティー「まさみ塾」を2022年3月に開塾しました。

3.3 まさみ塾塾生の変化

まさみ塾で、アラフィフ女性である塾生に、講義や個別セッションを進めていますが、塾生に良い変化が起きているようです。

ある塾生は、成人した娘さんの引きこもり状態が解消され、働けるようになり、もう一人の娘さんも、家庭が落ち着かない状況で夜に出歩いていたのが、ピタッと収まったということでした。別の塾生は、娘さんにパニック障害の症状があることがわかり、学校を退学することになり、母として悩んでいました。

しかし、まさみ塾でセッションを受けてからは、病気を一つの個性と受け止められるようになり、できないことを嘆くのではなく、できることを見つけ、それを喜び、成長を見守る気持ちに変化するなど、皆様に前向きな変化が起こっているようです。

また、娘さんが出産された塾生や、息子さんが結婚された塾生にも、環境の変化に合わせて行動できるために、田尻さんがセッションで支援しています。また、ぜんそくの症状をお持ちの塾生の方は、その症状ゆえ、これまで社会での活躍が叶いませんでした。

しかし、お子様が自立したことを機に、同じような症状をお持ちの方にカウンセリングできるよう資格を取得したい、という夢を持つようになりました。そこで、田尻さんは、NLPの資格を活用できるのではないかと考え、その方と別途1on1を実施するなど、夢の実現を全力でサポートしています。

このように、田尻さんは、保有する資格・スキルをフル活用し、それぞれの塾生に良い変化を起こせるよう、働きかけを進めています。

4.これからのビジョン 〜一人三役で、他の皆様を徹底的に応援する〜

田尻さんに今後のビジョンをお伺いしました。現在手がけているものや、これから手がけようとしているものは三つあります。一つ目は、まさみ塾の継続推進、二つ目は、NLPプラクティショナー認定コースなどの講座を必要な方に提供すること、そして、三つ目は、志師塾からの委託業務です。

志師塾からの委託業務に関して、実は、田尻さんは卒塾後、志師塾の先生ビジネスプロデューサーとして在籍しています。講座を受け試験に合格して、塾長の五十嵐さんに師事し、メンターとして活動しているということでした。田尻さんは、五十嵐さんからたくさんの知識、マインド、スキルを教わりました。五十嵐さんは田尻さんに、メンターは、塾生よりも先んじて事業推進する、先輩としての役割を担っている、とメンター像をお話しされたそうです。その言葉を受け、田尻さんは、塾生たちの強力な応援団として、そして先輩として、やりがいのある仕事をしている姿を見てもらうことが、メンターに求められることではないか、と理解し取り組まれています。

田尻さんとしては、上記三つのことを、いずれも田尻さんに携わる方の成長や人生に入り込むお仕事で、非常に責任を感じ、やりがいがあると考えていて、どれも前向きに進めたいと考えています。

田尻さんは、60歳を過ぎて、今の状況を、新しいチャレンジである、とか、新しいステージのスタートラインに立てた、と考えていらっしゃいます。人生100年時代と考えれば、まだまだ先は長い。上記三つはどれも始めたばかりで、これらに全力を注ぎたいと話していました。

田尻さんの全身全霊をかけた応援は続きます。

文:木内義貴(中小企業診断士)/編集:志師塾編集部

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