言語化トレーナーとして、経営者向けに、相手に伝わるメッセージの言語化をサポートされている山内麻衣さん。
会社や商品の自己紹介、サービス紹介、経営理念、顧客に向けたメッセージなどを対象に、経営者自身が言語化を実践する場を提供しています。
人事領域の業務コンサルティングとしても活躍されている山内さん。
今回の取材を通じて、事業内容、顧客獲得法と目指す未来。志師塾の学びと成果について、お話を伺いました。
1.言語化トレーニング事業
1.1 言語化トレーニングで得られる成果
山内さんの言語化トレーニングを通じて、受講生は大きな変化を遂げています。
「ある受講生の方が、これまで自分の経歴や実績を上から順に話していたところから、顧客目線での期待されている内容を端的に伝えられるようになりました。この方は、自分が話したいことを話すのではなく、顧客が求める情報を意識して伝えるスキルを身につけました」
「他には、ナレーターや芸能関連の経験を持つ受講生が、経験でなんとなく行えていたことの答え合わせができた例もあります。その結果、自信を持ってサービスを提供できるようになり、ビジネスの方向性も明確になったと伺っています」
1.2 言語化トレーニングの再現性と事業拡大のポイント
言語化トレーニングの再現性を高めるには、受講者自身が自信を持って結果を再現できる仕組みが重要だと考えている山内さん。
グループセッションや動画講義を通じて、個々のスキルをブラッシュアップするサポートを行っています。
また、外資系から日系大手企業での人事経験で培った人から選ばれる特徴や各種心理学や具体と抽象のバランスを意識したアプローチを取り入れることで、実践的な成果を生み出しているとのこと。
さらに、言語化トレーナー養成講座を通じて同じ志を持つ方々を増やすことで、サービスの広がりと再現性の両立を目指しています。
1.3 言語化トレーニングのグループセッションを行うメリット
グループセッションでは、参加者同士のフィードバックを通じて言語化をブラッシュアップします。
「私がヒントを与える場合もあれば、他の参加者が初めて聞いた人の視点からフィードバックを共有することで、新たな気づきを得られることが特徴です。セッションは3回行い、1回目はドラフトの提出、2回目でフィードバックを反映、3回目には完成品を仕上げる形です」
2.人事領域の業務コンサルとしても大活躍
山内さんの他の収入源でもある人事領域の業務コンサルティングについて伺いました。
「大手企業を対象に、人事領域の業務コンサルティングを行っています。具体的には、業務改善や設計が主な内容です」
「例えば、業務フローを作成し、業務の可視化ができるようプロセスまとめる仕事です。また、業務設計や業務効率化を行い、各オペレーションの自動化を構築していくようなプロジェクトです」
この事業は、これまでのスキルや経験を活かしつつ、プロジェクト単位での働き方なので、独立初期に安定した収益源を得られ、未経験業務でのアルバイトなどで時間を消耗することなく、自身の事業の成長にも集中することができているそうです。
3.志師塾との出会いと成果
3.1 志師塾参加のきっかけと決断のポイント
「志師塾を知ったきっかけは、8期生で外資系人事部長を経験された鈴木美加子さんからの紹介です。私の退職と起業について相談した際に、鈴木さんが志師塾で学んだことが自分の志を明確にし、自己紹介や事業構築に役立ったと教えていただきました」
山内さんは、起業の決意は固めたものの、「何から始めていいのかわからない」という状態でした。
事業アイデアやビジネスの方向性についても悩んでおり、VCから資金調達を受けるスタートアップ型にするのか、中小企業型でスモールビジネスを目指すのか、有形のサービスにするのか無形にするのか、など様々な選択肢に迷っていたとのこと。
「志師塾のフロントセミナーに参加し、最初に志師塾の受講料を伺ったときは、正直「高い」と感じて、すぐには決断できませんでした」
「そのときは、入る気がないくらいの感覚でしたね。しかし、2ケ月後に五十嵐さんのWeb集客セミナーに参加し、先生のカリスマ性や熱意やポジショニングに関するお話を聞いて、ここに自分の人生をかけてみようと思えたんです」
その翌日に滑り込みで志師塾の申し込みをした山内さん。ぎりぎりだったので、事前懇親会は出席できませんでしたが、素晴らしいスタートが切れたそうです。
3.2 自己棚卸で見えた心の底からやりたい仕事
志師塾の講座での自己棚卸では、自分が本当に大切にしたい価値観や、無償でもやりたいと思えることを深く考える機会があります。
その中で社会人3年目で人事にキャリアチェンジした時から一貫して「社会や人の繁栄」に強い関心があることに気づいた山内さん。
大阪で商売をしてきた家系をルーツに持つことから商いや、人事という仕事を通して活き活きと働く人を応援したいという思いが、人々や組織の活性化への志につながっていることが判明します。
最終的には、日本経済の繁栄やまちおこしといった、人と経済を繁栄させる取り組みに貢献したいという目標も見つかりました。
こうした自己棚卸のプロセスを通じて、山内さんは何を軸に事業を展開していきたいかが明確になり、それが現在の言語化トレーニングを広げる際の原動力になっています。
3.3 志師塾で得たマインドセット
山内さんは、志師塾で自立型姿勢について学ぶことで、会社員時代の経営責任は負わなくて良い中での経営者擬似的マインドやオペレーションをこなすスタンスから、経営者として自分で行動し成果を出すマインドセットへ切り替えることができました。
「行動を続けることの大切さや、フィードバックを受けることの意義を学び、これらを実践してきました。その結果、少しずつ成果を積み上げるなど、志師塾での経験は、間違いなく私のビジネスの大きな原動力になっています」
3.4 志師塾での経験と成果
志師塾での経験を通じて、自分の志とやりたいことを具体的に言語化できるようになった山内さん。
「最初は別のアイデアでスタートしたのですが、講師の方々や仲間からのフィードバックを受けながらブラッシュアップし、最終的に言語化トレーニングという現在の事業に辿り着きました」
言語化トレーニングの講座を3期開催し、累計で10名の受講生を獲得。再受講を含めると収益は30万円程度とのこと。
また、生計を支えるために人事の業務委託も並行して行っており、会社員時代水準以上の契約を継続しています。この契約は、志師塾で学んだ交渉のスキルを活かして、当初提示されたから交渉し引き上げたものです。
さらに、同期と共同でメンタリングセッションを提供し、3ケ月間で1万円のコースを2名のお客様に提供。細かい案件では、他の方のセミナーへの登壇や、紹介料をいただく形で数万円の収益もありました。
3.5 興味をそそる自己紹介の秘訣
山内さんの自己紹介では、相手の頭に「空白」と「疑問」を持ってもらうことを意識しています。例えば、次のように話すことがあるとのこと。
「商談してもなぜか売れない理由を、言語化を通じて解消しています」
「相手の頭の中に“翻訳された”言葉を届けるトレーニングをしています」
このように言うと、具体的な内容を聞かれることが多く、そこから自然に話が広がります。また、自分の発言したことや自分の顔は、自分では直接見えないという例えを使い、鏡のように第三者の視点を提供すると説明することもあるとのこと。
「言語化というワード自体も流行っているため、社員育成に悩む経営者や組織開発を行なっている方から興味を示していただけることもあります」
この自己紹介スタイルが、見込み客の興味を引き、成約率アップの大きなポイントになっています。
3.6 志師塾への参加を迷っている方へ
志師塾への参加を迷っている方や、これからどうしようか悩んでいる方に向けて、応援メッセージをいただきました。
「会社員の方や安定収入がある方は、忙しくて大変ですが働き続けながら志師塾で学び進めてみること。すでに退職された方は、期限や指標を決め起業に専念する時期と、安定した生計費を得ながら両立させる時期など、ご自身の状況に合わせて計画を立てると良いと思います」
「迷っている方には、二つの視点が大切だと思います。一つは、自分自身に「本当にどうしたいのか」と問いかけ行動すること。もう一つは、他の人と話し、フィードバックをもらうことです」
「例えば、他の人から「こんな可能性があるんじゃない?」といった新しい視点や質問をもらうことで、モヤモヤがクリアになったり、思わぬ実現方法に気づいたりすることがあります」
「自己軸を持ちながら、他人の視点を取り入れることは、どちらも重要です。志師塾は、その両方を実現できる場だと思います。ぜひ、迷わず一歩を踏み出してみてください」
4.今後の展望
4.1 言語化トレーニングとAI活用
言語化トレーニングのさらなる拡大を目指している山内さん。現状のオンラインセミナーや人脈作りだけでなく、異なるチャネルを活用して、より広範囲に価値を届けていきたいと考えています。
現在考えているアイデアの一つは、AIやデザインを活用した成果物の提供です。例えば、YouTubeのチャンネルバナーやSNSのプロフィール背景など、具体的でわかりやすい成果物を提供するサービスを検討されています。
4.2 会社員向けサービスの可能性
会社員向けのサービスについては、大手ビジネス誌の方からポジティブな意見もあり、特にキャリアの転換期にいる女性会社員の方を対象としたサービスを検討しているとのこと。
例えば、転職や独立を視野に入れている方に向けて、キャリアの方向性を言語化し、明確にします。
「形式としては、一対一の個別面談も選択肢にはありますが、グループセッション形式のほうが多様な視点を取り入れることができ、生産的な意見交換がしやすいと考えています」
言語化と人事経験の両方を活かし、これまでにない形のキャリア支援サービスを目指しているのです。
4.3 長期的なビジョン
最後に、10年後、20年後を見据えた長期的なビジョンについて伺いました。
「最終的な目標は、経済の活性化やまちづくりに関わる大きなプロジェクトに携わることです。個人や企業が持つ潜在的な力を言語化を通じて引き出し、地域や社会全体を活性化させるような仕組みを構築したいと考えています」
「そのためには、現在の活動を基盤に、言語化トレーニングの仕組みをより強化し、私以外の仲間やパートナーとも協力して事業を拡大していきたいと思っています。特に2023年から5年間は、周囲を巻き込みながら効率的に展開する仕組み作りに注力する予定です」
言語化トレーニングを基盤に、個人や企業が持つ価値を引き出し、社会や地域の活性化を目指しています。
JVやパートナーとの連携を活用し、多様な可能性を追求する姿勢が印象的だった山内さん。これからのビジネス展開が非常に楽しみです。
文・編集:志師塾編集部
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