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【卒業生インタビュー】“遺言×エンターテインメント”で縁あるすべての方へ良い循環をもたらしたい~吉村行政書士事務所 吉村猛(よしむらたけし)さん

今回インタビューするのは大阪市鶴見区を拠点にして活動されている行政書士 吉村猛さん。2015年に個人事務所を開業されており、遺言や相続・在留資格の申請などの支援を行うかたわらで表現力を活かしたユニークなセミナーを開催するなど多様な活動をされていらっしゃいます。

“先生”として活躍される吉村さんに、志師塾での学びがどんな影響を与えたのか。行政書士の取得から現在、そして今後の展望へのインタビューを通じて、その影響を探っていきます。

1.資格取得から志師塾入塾まで

1.1 逆境を乗り越えながらの士業資格の取得

吉村さんが“先生”として独立開業したきっかけは、社会人キャリアを一気に積める環境を求めたためだったといえます。

吉村さんは大学生活における環境の変化から躁うつ病とパニック障害を、そして尊敬するお父様が亡くなったことによるショックから統合失調症を患い、大学在学中から20年以上の闘病生活を余儀なくされました。卒業後はアルバイトなどで何とか生活費をやりくりしていましたが、今の生活では安定性が保てないと考え、30代半ばのタイミングで一念発起して士業資格の取得に挑戦されました。

様々な士業資格があるなかで何を取得するか迷っている最中、偶然にも行政書士試験に合格した方からお話を聞く機会があったそうです。そこで、関われる範囲の広さや自身の得意な英語を使える仕事があること、さらに大学時代の専攻だった法学系の知識を活かせることを知り、試験勉強を開始されます。覚えることの多い試験内容であるなか、投薬治療の影響で記憶力が低下する副作用を抱えながらも、テキストを30周する猛勉強を経て行政書士試験に合格されました。

試験合格後、行政書士として働ける場所を探したところ、多くの方が個人事務所で開業しており求人があまりないことに気づいた、といいます。いきなりの個人開業に対して不安を感じた吉村さんでしたが、「自分で責任をすべて持ちながら仕事をしたほうがスキルを一気に伸ばせるはず」と前向きに捉えて個人事務所の開業を決意。開業準備にあたり、行政書士として活躍する方々の書籍を読んだり同期合格者の仲間と勉強会を行ったりと、必要なノウハウの習得や人脈形成に励む日々を送られたそうです。

1.2 なかなか軌道に乗らない焦り

合格の翌年には無事に行政書士として登録を完了し、登録とほぼ同じタイミングで吉村行政書士事務所を開業されます。

開業にあたり事務所の運営方針として決めたのは、地域に根ざすこと、でした。これはお父様が大阪市鶴見区のコミュニティ誌のライターを長年勤めていたことに由来します。お父様が地域に対して強い想いを持って仕事に取り組む姿に尊敬の念を懐いており、自分自身もその想いを継いで仕事がしてみたい、と考えたことからこの方針を決めたそうです。

方針が決まると地域の方に行政書士としてのご自身の活動を知ってもらうため、営業活動を始められます。個人経営の文房具屋やリサイクルショップなど地域の商店の店主と関係性を築いてチラシを置いてもらったり、地域の経営者が多く集まる場所だと聞きつけスナックへと営業活動に行ってみたり。様々な手法を試したもののすぐには案件につながらず、次第に資金を切り崩すような日々が続いていき、段々と焦る気持ちが大きくなっていったそうです。

1.3 立ちはだかるもう一つの壁

案件数の伸び悩みのほかに吉村さんにはもう一つの悩みがありました。それは、行政書士活動と表現活動に対する衝動の両立です。

まず前提として、心の病を患っている方のなかには表現活動を通じて自身の葛藤を表現し、心のバランスを図る傾向が一定見られます。吉村さんの場合は、自作の歌やコントを制作してご自身の感情を昇華させていたそうです。

単純に表現活動をするだけなら全く問題ないものの、当時の吉村さんは表現活動を一度始めてしまうと気持ちが引きずられてしまい、行政書士の仕事が手につかない状態に陥ることが度々あったといいます。行政書士としてやるべきことはたくさんあるものの、表現活動をしたいという衝動が出てくるとついギターに手が伸びてしまう。

「仕事も軌道に乗っていないのにこんなにギター触っていていいのかな」

段々と自責の念が大きくなり、しまいにはご自身の行政書士としての適性に疑問を持ち始める状態になってしまったそうです。

長年の闘病生活を支えてくれた家族をはじめ周囲の方々に対してなんとか恩返しできるよう行政書士として活躍したい、でも思うように仕事に集中できず売上も上がらない。葛藤する日々のなかで、偶然にもSNSで志師塾の広告と出会ったそうです。「ここなら自分の今の状況を変えるきっかけが掴めるかもしれない」と直感的に思ったことから、体験セミナーに足を運んだ吉村さん。体験セミナーを受講し終わり、もっとここで学んでみたいと感じたことから志師塾への入塾を決意します。

2.志師塾で得られたこと

2.1 清永講師との出会い

吉村さんの志師塾での学びは、カリキュラムもさることながら、人の出会いの部分が大きかったといいます。もっとも印象深かったものについておうかがいすると、その当時に大阪校で担任を務めていた清永健一講師(現在は統括講師として活躍中)のことを教えてくださいました。

志師塾ではその当時、担任講師と個人別コンサルティングを受けられる任意参加の時間が授業外に設けられていました。講義を重ねるうちに清永講師への信頼度が高まっていた吉村さんは、ぜひ悩みを聞いてもらいたいと思いこの個人コンサルティングに参加します。そこで今まで作ってきた歌やコントの映像を見せながら、自身が今まで感じてきた焦りや葛藤、自信の喪失について赤裸々に打ち明けたそうです。お話をひと通り聞いたうえで、清永講師は意外な一言を投げかけます。

「コンサルティングで『行政書士の活動と表現活動を混ぜましょう』と言われたんです。その当時は『ええ?混ぜるって言われても…』と思ったので、うまく回答ができませんでした」その当時の吉村さんにとって、仕事である行政書士の活動と自己表現の手段である歌やコントは全く別次元に位置するもの。それゆえに混ぜるということに対して大きな抵抗感があったといいます。

そんな吉村さんの考えが変わるきっかけとなったのは、自身の過去の経歴を書く授業でした。清永講師より「1文字でも多く書くことが自身の気づきにつながりますよ」と声を掛けられたうえで始まった課題にて、自身の経歴を紐解く20以上の質問に答えていくと、頭の中がどんどん整理されていったといいます。そして書き上げた経歴を踏まえたうえで、自身の差別化に関する授業を受講し、ここで吉村さんはご自身の立ち位置を見つけることになります。

ご自身の差別化要素の1つとして、まず “遺言”が思い浮かんだといいます。思い浮かんだきっかけは行政書士会が主催する無料相談会などに参加すると遺言に関する相談を多く受けていたこと、でした。相談を受けながら、遺言を作成すれば起こさなくてもよい家族間のトラブルを防げること、その支援を通じて地域の方へ恩返しができると気づいたことから、遺言はご自身の活動において欠かせないものであると思ったそうです。

そしてもう1つの要素を考えるにあたって自身の経歴を改めて見返すと、表現活動が自身の生きる支えになっていたことに改めて気づくとともに、他の方には真似できない唯一無二の要素になると感じたそうです。

「これまでたくさん表現活動をしてきたことを考えた時、自分にとって唯一無二の武器は“遺言×エンターテインメント”だなと思ったんです」

ここでついに吉村さんにしかできない唯一無二のポジショニングができあがります。そしてこのポジショニングが決まった時、ちょうど清永講師との個人別コンサルティングがあり“行政書士と表現活動を混ぜる”提案を受け入れることができたそうです。

このポジショニングが決まった後、自作のコントや歌謡曲を通じて遺言作成の大切さや押さえるべきポイントを伝えるコンテンツを度々制作されたそうです。発表してみると周囲の反応は上々であり、卒業時には “遺言×エンターテインメント”が軌道に乗ると確信できるまでになったといいます。

卒業後、遺言作成のセミナーを数十回開催されているそうで、参加者からも「通常のセミナーのように話ばかりではないためわかりやすい」「展開が気になるのでつい話に聞き入ってしまう」など好評をいただいているそうです。(写真はセミナー内のコント風景)

村猛さんの遺言×エンターテインメント

2.2 高め合える同期の存在

志師塾での人との出会いについて、講師のほかに同期とのつながりも貴重だったといいます。大阪校で共に学んだ同期メンバーとは、卒業から数年経った今でもSNS上で活動報告をしあっているそうで、同期からの報告を受けるたびに「自分も頑張ろう!」というエネルギーが得られるといいます。

またなかには、“先生”同士で支援しあえる同期の方もできたそうです。その例として、社会保険労務士の方のお話をおうかがしました。その方は入塾中から同じ班になるなど度々顔をあわせる機会があり、卒業後も職場が近いということで時折お会いしていたそうです。お会いするたび卒業後の活動について話をしていると、お互いに支援しあえる仕事があると気づき、顧問先や知り合いを紹介しあうようになったといいます。

「例えばその方の顧問先において外国の方を受け入れるとなった時は、僕が入管手続きをお手伝いしました。一方で、会社を経営している私の親友が就業規則の作成に困っているという話があった時には、その方に相談をしてお手伝いをしていただきました」

ちなみにその方とは、直接業務に関わるお話以外にも、現状の事務所の運営課題や今後の展望など様々なお話ができる関係になっているそうです。

3.志師塾卒業後の活動

志師塾に入塾して講師や同期から刺激を受け、行政書士としてのスキルをさらに上げたいと感じるようになった吉村さん。卒業後は大阪市内で案件数を多く抱える総合法務事務所へ修行に出たそうです。そこで、今までやったことのなかった複雑な案件や工数が多くかかる案件などを担当するうち、行政書士としての実践的なスキルが段々と磨かれ、自信を持って仕事に取り組めるようになったといいます。

現在、吉村さんの事務所へは遺言作成をはじめとした様々なご相談が寄せられています。案件数は年々増加しており、直近では新たな方を雇わないと案件が回せないほどになっているそうです。

「限られた時間のなかでも、きちんとお話をうかがって依頼者の方の真の想いを反映したい。そんな気持ちを持って取り組んだ結果が案件数の増加につながっているのかもしれません。この姿勢は志師塾で学んだ、顧客の中長期的な幸せを考える、というのがヒントになっているんですよ」

また志師塾で確立したコントや歌を交えて行う遺言作成セミナーについて、現在はより多くの方に遺言の大切さを伝えたいという考えのもと、ご自身で公式SNSを立ち上げてセミナー映像を配布する活動も行っていらっしゃいます。

さらに2021年から、大阪府行政書士会旭東支部の研修部長という役職にも着任されています。これまで、行政書士としてのコンサルティング術や行政のデジタル化などに対応するノウハウを学べるセミナーなど、志師塾の同期や講師の方の力も借りながら開催してきたそうです。

多方面に対して精力的に活動されている村さん。原動力となっているものは、良い循環をもたらしたいという想い、だといいます。

「例えば僕のセミナーを見て、僕ではない他の行政書士に相談する方がいらっしゃったとします。これって僕の収益にはつながらないですが、僕自身の表現力が役立ったということになりますよね。他にも行政書士会で志師塾の同期が研修講師として登壇し、今までにない学びを行政書士会の方々が得てくださったら、志師塾に入塾したことがさらに役に立っていることになります。このように僕の行動が誰かを巡り巡って助けられるような、そういう循環をもたらせればいいなと思っています

最後に、志師塾へ入塾するメリットについて改めておうかがいしました。

「志師塾は、自分の活動の方向性に変化をもたらす場所だと思っています。僕自身は受講してすぐに売上などの変化があったわけではありません。ですが年月を経るごとに案件が増えるなど確実に良い変化が現れましたし、何より得られたノウハウや人脈は行政書士としてかけがえのないものになっています。価格がネックになっている方もいらっしゃるかもしれませんが、言葉で表しきれない凄い価値のある場所だと僕は思っています」

村さんは、ご自身の逆境を乗り越えて周囲に対して恩返しし続ける、熱い想いを抱く先生でした。(写真は遺言セミナー中の風景)

村猛さんの遺言セミナー

文:依田彩那(中小企業診断士)/編集:志師塾編集部

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