
コンサルタントのホームページ集客でつまずく原因は、デザインの出来ではありません。「他のコンサルタントではなく、あなたに相談する理由」がページに書かれていないことです。
あなたのページを開く経営者は、たいてい自社サイトを何年も運用してきた側にいます。総務省の調査では、常用雇用者100人以上の企業の93.3%が自社のホームページを開設済み。見る側も、ある程度は作り手の目線を持っているということです。差がつくのは中身のほう。ところが、その中身を決められる制作会社はほとんど存在しません。
先に、この記事の結論を置きます。
- 型1:3秒で伝わるキャッチコピーで、誰の何をどう解決するかを言い切る
- 型2:経営者が普段使っている言葉への翻訳
- 型3:ページのゴールはひとつだけ
- 型4:信頼の材料は、数字と固有名詞
- 型5:ブログとセミナーへ渡す導線をつくる
この記事では、先生業(士業・コンサルタント・コーチ・講師など)の集客・顧客獲得支援を専門としてきた志師塾が、この5つの型を、明日から手を動かせる粒度まで分解します。公的な調査データと、志師塾で学んだコンサルタント3人の実例も添えました。
読み終えるころには、どこに手を入れれば問い合わせが動くのかが、順番つきで見えているはずです。
目次
- コンサルタントのホームページ集客が失敗する3つの理由
- コンサルタントのホームページを開く経営者は何に困っているのか
- コンサルタントのホームページは3秒のキャッチコピーで決まる(型1)
- コンサルタントのホームページを経営者の言葉に翻訳する(型2)
- コンサルタントのホームページのゴールをひとつに絞る(型3)
- コンサルタントのホームページに信頼の材料を具体的に置く(型4)
- コンサルタントのホームページからブログとセミナーへ渡す(型5)
- コンサルタントのホームページの構成と、原稿・制作の分担
- コンサルタントのホームページを「作って終わり」にしない
- コンサルタントのホームページ集客に成功した志師塾卒業生3人の実例
- コンサルタントのホームページ集客でよくある質問
- まとめ:コンサルタントのホームページ集客は「伝わる設計」から
5つの型のうち、最初の1つが決まらないと残りの4つは書けません。決まらない理由もはっきりしていて、自分の売りは自分では見えないから。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その1つ目を外から掘り出す手順を扱います。
1. コンサルタントのホームページ集客が失敗する3つの理由
コンサルタントのホームページ集客とは、ページを入口にして経営者から相談を受け取る仕組みをつくることです。まずは、その仕組みが動かなくなる理由から見ていきます。コンサルタントは、名乗るのに資格が要りません。だからこそ、実力を示す道具が要る。その筆頭がホームページです。ただ、作り方を間違えると、あるだけで働かないページになります。
1.1 読み手は、サイトを何年も運用してきた側にいる
総務省の令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)によれば、自社のホームページを開設している企業の割合は93.3%です。産業別では情報通信業100.0%、不動産業97.5%、建設業97.2%、金融・保険業96.9%。ただし、この調査の対象は常用雇用者100人以上の企業です。もっと小さな会社の保有率を、この数字から読み取ることはできません。

それでも、ここから言えることが1つあります。ある程度の規模の会社を支援するなら、相手はすでに自社サイトを何年も運用してきた側だということ。制作会社への発注も、原稿づくりも、公開後の更新も通ってきています。作り手としての目線を持った相手に読まれる、と考えたほうが実態に近いでしょう。
つまり出来の悪いページは、単に反応がないだけでは終わりません。「この人はWebのことが分かっていない」という判断材料として働いてしまいます。
1.2 見た目を競う土俵に乗り、中身を制作会社に預けている
あなたの情報を載せるホームページの役割は、「美しいページを作れるスキル」を見せることではありません。コンサルタントとしての情報を伝えるためのページが必要なのであって、デザインの出来を競う場ではないのです。
次の2つを比べてみてください。「コンサルタントとしてのビジネス情報が伝わるホームページ」と、「情報はまったく伝わらないけれど、見栄えの良いホームページ」。どちらが優れているか、答えははっきりしています。もちろん、デザインとマーケティングが両立していれば理想的です。ただ、そこが一致していないなら、優先すべきは伝わることのほうです。

ところが、Web制作会社の多くはデザインの専門家です。集客の設計まで踏み込んで考えてくれる会社は、思っているほど多くありません。任せきりにすると、出来上がるのは、きれいで無難な、どのコンサルタントにも当てはまるページ。
誰にでも当てはまる言葉は、誰の心にも刺さりません。「経営課題をトータルにサポートします」と書かれたページを見て、相談したいと思う経営者はほとんどいません。この一文が危ないのは、嘘だからではなく、読んだ人が自分の話だと気づけないからです。中身を決めるのは、依頼する側であるあなたの仕事になります。
1.3 コンサルティングは「見えない商品」だという前提が抜けている
3つ目の理由は、商品の性質そのものにあります。コンサルティングは、買う前に中身を確かめられない商品です。飲食店なら試食があり、車なら試乗があります。ところが経営支援には、手に取れる実物がないのです。
だから相手は、代わりになるもので判断します。何を専門にしている人か。どんな会社を、どう変えてきたのか。仕事の進め方と、その根っこにある考え方。ホームページは、その「代わりになるもの」を並べておく場所です。志師塾が「疑似体験させる」と呼んでいるのが、この作業になります。
サービス案内を並べただけのページが働かないのは、この疑似体験が起きないからです。何ができるかは分かっても、頼んだあとの景色が浮かばない。ここを埋めないまま手法だけを増やしても、問い合わせは動きません。
1.4 目指すのは「あなたを売ってくれるホームページ」
ホームページに求める働きを、一言で決めておきましょう。あなたが会っていない時間にも、あなたの代わりに価値を伝え続けてくれること。24時間働く営業役をひとり雇うつもりで設計すると、必要な要素が見えてきます。
雇うなら、その人に何を覚えさせますか。誰の役に立つ人なのか、何をどこまでやってくれるのか、頼むといくらかかるのか、頼んだ人がどうなったのか。この4つを言えない営業役は、いてもいなくても同じでしょう。ここからは、その中身を5つの型に分けて見ていきます。
2. コンサルタントのホームページを開く経営者は何に困っているのか
ホームページの原稿は、書き手の都合ではなく読み手の状態から決まります。あなたのページを開く経営者は、どんな気持ちでそこにいるのか。ここは想像ではなく、公的な調査で確かめられます。
2.1 9割近くの事業者が、独力では難しい課題を抱えている
中小企業庁の2025年版 小規模企業白書の第2-2-9図では、独力で対応することが難しいと考えている経営課題を聞いています。「特にない」と答えたのは小規模事業者で12.2%、中規模企業で10.7%。裏を返せば、9割近くが独力では難しい課題を抱えているということです。
中身も見ておきましょう。小規模事業者では人材確保・人材育成27.7%、経営計画策定25.5%、資金繰り24.1%、デジタル化・DXが23.4%、販路開拓・マーケティングが23.1%。中規模企業では人材確保・人材育成37.5%、デジタル化・DXが28.8%と並びます。需要がないわけではないのです。困っている会社は、はっきりと存在します。
2.2 相談しない理由の上位は「分からない」だった
では、なぜ相談が来ないのか。同じ白書の第2-2-11図が、支援機関をあまり活用していない事業者にその理由を聞いています。最も多いのは「社内で完結できるため必要ない」(小規模事業者26.1%/中規模企業31.1%)。ここは仕方がありません。
注目したいのは2位以下です。
| 活用しない理由 | 小規模事業者 | 中規模企業 |
|---|---|---|
| どのような支援機関があるのか分からない | 23.6% | 21.3% |
| 支援機関の利用方法が分からない | 16.3% | 16.1% |
| 支援機関の得意分野や強みが分からない | 12.6% | 16.9% |
| 自社の経営課題に対応できる支援機関がない | 12.3% | 15.8% |
並んでいるのは「要らない」ではなく、存在を知らない・使い方が分からない・得意分野が分からないという3つの「分からない」です。この3つは、どれもホームページで答えられます。あなたのページが働いていないとしたら、能力の問題ではなく、この3つに答えていないだけかもしれません。

2.3 「得意分野が分からない」は、経営者の生の声とも一致する
この数字を裏づける言葉が、志師塾の卒業生インタビューにも残っています。人事顧問として活動する梶原多真季さんは、研修先の経営者からこう言われました。
「いろいろできます、と言われても何を頼めば良いのか分からない。これができます、これが得意です、というものがないとね」
白書の12.6%・16.9%という数字は、この一言が全国で起きているということです。「何でもやります」は、親切ではなく判断の放棄として受け取られます。相手は、頼む理由を自分で組み立てられないまま、ページを閉じることになります。
2.4 読まれるのはパソコンではなく、手のひらの画面
もうひとつ、原稿を書く前に押さえておきたい前提があります。総務省の令和7年通信利用動向調査報告書(世帯編)によると、世帯単位で見たインターネットの利用機器は、スマートフォンが91.2%、パソコンが69.4%でした。
経営者が業務中にパソコンで検索することも、もちろんあります。それでも、移動中や夜の時間に手のひらの画面であなたのページを開く場面は確実に起きる。ここを想定していないページには、共通した症状が出ます。横並びに置いた3つの特長が縦一列に崩れる。表が画面からはみ出す。電話番号は画像で入っていて、タップしても発信できません。

対策は単純です。公開前に自分のスマートフォンで開き、最初の一画面に何が見えているかを確かめる。ここまでが、5つの型に入る前の下ごしらえになります。
3. コンサルタントのホームページは3秒のキャッチコピーで決まる(型1)
型1とは、ページを開いた瞬間に「これは自分向けだ」と分からせる一行のことです。最初の型がここに来る理由は単純で、後ろのすべてがこの一行に従うからです。

3.1 ホームページには「3秒の壁」がある
志師塾は講座で、ホームページは開いてから3秒で判断されると教えています。自分には関係がないと思われれば、せっかく訪ねてくれた人も、その3秒で去っていく。
この短い時間で伝えられるのは、長い説明ではありません。短い言葉で一気に届ける必要があります。最初に目に入る一行が、ホームページ全体の成否を左右する。会社概要も理念も、この一行の後ろに置いてください。
3.2 肩書きは13文字。「経営コンサルタント」では何屋か伝わらない
一行の中身に入る前に、肩書きを決めます。志師塾は肩書きを「あなたの価値を1秒で伝える言葉」と定義し、13文字を目安にしています。公式は単純で、専門領域+一般名称です。
「経営コンサルタント」「研修講師」といった一般名称だけの名乗りは、独自のコンセプトも選ばれる理由も表現していません。前に1語足すだけで景色が変わります。「稼ぐ職人組織の人事参謀」「大家さん黒字化支援コンサルタント」「セミビズ変革アドバイザー」。いずれも志師塾の卒業生が実際に使っている名乗りです。
足す1語の見つけ方は、4章で扱う「誰に」の絞り込みと同じ作業になります。先に肩書きだけをひねり出そうとすると、たいてい行き詰まる。順番は、絞り込みが先です。
3.3 キャッチコピー25文字は「3+1」の要素で組む
肩書きの下に置くのがキャッチコピーです。志師塾が教えている型は25文字前後で、入れる要素は3つ、そこに1つを足します。
- メリット:手法名ではなく、相手に起きる変化を書く。「経営分析を行います」ではなく「値上げしても客が減らない状態をつくる」
- 具体性:件数・年数・地域・業種を、事実の範囲で数字にする。「豊富な実績」は数字ではない
- To Meメッセージ:「従業員50名未満の建設会社の社長へ」のように、相手を名指しします
- そのうえで好奇心を足す。常識の反転や反対語の対比で「なに?」を引き出す
組み上がると、こうなります。「多店舗展開でつまずいた飲食企業の、店長育成と数字管理を立て直します」(あくまで例です)。当てはまる経営者は、その先を読みます。
絞ることを怖がらないでください。「どんな課題にも対応します」は、読み手の記憶の中では「何の専門家でもない」と同じ扱いになります。絞るからこそ、その課題を抱えた人に見つけてもらえるのです。
3.4 キャッチコピーの下に、根拠を3つ並べる
一行で言い切ったあとに来るのが、その一行を信じてもらうための根拠です。ここが空白だと、良いコピーも「言っているだけ」になります。並べるのは、支援した実績、独自の進め方、そして相手が得る結果。この3つで足ります。
大切なのは、抽象度を下げること。「豊富な実績」ではなく「小売・飲食を中心に○○社」と書きます。「独自のメソッド」も、進め方の名前と流れまで開いてください。数字と固有名詞が入るほど、言葉は信じられます。
3.5 プロフィールは、相手のために書く
肩書きとキャッチコピーに続く3枚目が、プロフィールです。志師塾がここで繰り返し言うのは「プロフィールは相手のためのもの。書きたいことを書いてはいけない」ということ。読み手が知りたいのは経歴の羅列ではなく、この人に任せて大丈夫かどうかの材料です。
組み立て方には手順があります。先に伝えたいメッセージを2つ決めてから、そのメッセージが伝わる出来事を選ぶ。順番を逆にして、思い出せる出来事から書き始めると、ただの年表になります。
志師塾ではこれを「谷山谷山ストーリー」と呼んでいます。うまくいかなかった時期(谷)と、そこから抜けた場面(山)を2セット並べる形です。コンサルタントなら、前職で担当した現場の失敗と、そこで見つけた打ち手。あるいは自分が経営者として通った資金繰りの谷と、その抜け方。経営者は、自分と同じ場所を通った人の話を読みます。
注意点も1つ。志師塾代表の五十嵐和也は、地方銀行での講演で創業期の借金の話をして場が静まった経験を語っています。参加者の多くが2代目・3代目で、創業の苦労話が響かなかったのです。谷の選び方は、読み手が誰かで変わります。

4. コンサルタントのホームページを経営者の言葉に翻訳する(型2)
型2とは、同じ中身を、相手が普段使っている言葉に置き換える作業です。誰に向けて書くかが決まると、選ぶ単語まで決まります。
4.1 「コンサルタント」という言葉は、あまりに幅が広い
ひとくちにコンサルタントと言っても、扱う領域は多岐にわたります。どのような課題に強いのかがはっきりすれば、ターゲットは自ずと決まる。大企業を専門にする人が中小企業の社長へメッセージを送っても、仕事にはつながりません。
まずは、あなたの顧客となる相手を決めてください。ターゲットに合ったメッセージを届けられれば、信頼は自然に高まります。
4.2 「誰に」を決める。切り口は業種だけではない
絞ると仕事が減る、という不安はよく分かります。志師塾が使うのは、その不安を解く考え方です。100人に1人のものを2つ掛け合わせれば、1万人に1人になる。実際、志師塾の卒業生の掛け合わせは、どれも独立前から持っていたものでした。採用支援14年と建設業、中古車販売の創業経験と財務、半導体の開発38年とビジネスの言葉。ゼロから身につけたものではなく、既にあった2つを結び直しただけです。
掛け合わせる軸は、分かりやすさを最優先に選んでください。説明が要る軸は記憶に残らず、ライバルと同じ売りは売りとして働きません。軸は2つまで。4つ5つ並べると、誰も覚えられなくなります。
そのうえで、「誰に」を絞る切り口です。業種を思い浮かべがちですが、志師塾が使う切り口はもっと幅があります。
| 切り口 | コンサルタントの場合の例 |
|---|---|
| 業種 | 建設・飲食・製造・福祉など、現場の言葉が通じる領域 |
| 規模 | 社員10名を超えたころ、30名を超えたころ。仕組みが要る転換点で区切る |
| タイミング | 創業3年目、事業承継の直前、2代目就任の1年目 |
| 経営者の属性 | 技術畑出身の社長、女性経営者、Uターンで戻った後継者 |
| 課題の場面 | 黒字なのに資金が残らない、若手が1年で辞める、値上げが通らない |
ここでもう一度、実際にやる仕事を減らす必要はないと申し添えておきます。志師塾が「一点集中」と呼ぶのは、認知してもらう場所だけを絞ることです。志師塾代表の五十嵐和也も、中小企業診断士としてWebマーケティングを前面に出して受注し、信頼を得たあとに経営顧問へ切り替えて補助金や評価制度の相談も受けてきました。入口は1つでも、入ったあとの仕事は広がっていく。
肩書きや切り口そのものの決め方は、コンサルタントの集客方法6選でも扱っています。ここから先は、決めた言葉をホームページのどこに、どう置くか。その話に戻ります。
4.3 経営者が本当に求めているものから逆算する
経営者は、分析レポートを買いたいわけではありません。欲しいのは、売上や資金繰りが実際に良くなるという変化と、重い決断を安心して相談できる相手です。中小企業の社長は、幹部にも家族にも本音を話せない悩みを抱えていることが少なくありません。
だからこそ、手法を流暢に語る人より、「自社を分かってくれて、一緒に動いてくれる」コンサルタントが選ばれます。ホームページに並べるのは手法の名前ではなく、相手に起きる変化です。
4.4 相手の言葉に翻訳する
業界の専門用語は、書き手にとっては便利でも、読み手にとっては壁になります。社長が普段使っている言葉に置き換えてください。「組織風土改革」ではなく「社員が自分で判断して動く職場づくり」。「KPIマネジメントの導入」ではなく「毎週、数字を見て手を打つ会議の作り方」。同じ内容でも、伝わり方はまったく変わります。
翻訳の材料は、机の上にはありません。支援先の社長が実際に口にした言葉を思い出してください。「人が採れない」ではなく「求人を出しても、来るのが1人か2人なんですよ」。相手が使った表現をそのまま見出しに使うと、同じ状況の人の目に留まります。
ひとつ実務的なコツを。個別相談や商談の直後に、相手が使った言い回しをメモに残しておきましょう。3か月も続ければ、原稿を書くときに困らないだけの語彙がたまります。
ここまでの型1と型2で決まるのは、ページの一番上に置く言葉です。ただ、その言葉を自分で決めきれる人はほとんどいません。過去の案件を並べても、そこから何を選び取るかは自分では見えないからです。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、他のコンサルタントの原稿を材料に、この一行の決め方を分解します。
5. コンサルタントのホームページのゴールをひとつに絞る(型3)
ページのゴールは、ひとつに絞る。それが型3です。Web集客は、ホームページを作って終わりではありません。訪れた人に動いてもらうところまでが仕事になります。
5.1 選択肢を並べると、読み手は何もしない
問い合わせ、資料のダウンロード、無料相談の申し込み、メールマガジンの登録。どれを選んでもかまいませんが、ページごとにゴールはひとつに絞ってください。複数の選択肢を横に並べると、読み手は迷い、結局どれも押しません。
迷いを消す方法は簡単です。いちばん取ってほしい行動をボタンにして、それ以外はテキストのリンクに落とす。見た目の大きさで差をつけるだけで、押される数は変わります。
5.2 いきなり「お問い合わせ」にしない。段差を作る
コンサルティングは高額で、しかも中身が見えない商品です。初めて訪れた経営者が、いきなり問い合わせフォームを埋めることは、まず起きません。
ここで効くのが、志師塾が商品サービス群と呼ぶ考え方です。いきなり高単価の商品を提案されたら、誰でも逃げたくなる。だから間に段差を置きます。無料の診断シート、30分の現状整理、少人数の勉強会。金額と心理の負担が小さいものを手前に置いて、そこから本命へつなぐ形です。
ページのゴールも、この段差に合わせます。トップページのゴールは契約ではなく、手前の1段に乗ってもらうこと。いちばん高い商品をトップページのボタンにしない。ここを間違えているページは、想像以上に多いところです。

5.3 フォームの項目を減らす
ゴールを決めたら、その入口の摩擦を減らします。会社名・部署名・役職・住所・電話番号・従業員数・相談内容。項目が増えるほど、途中でやめる人が増えていきます。
判断の基準は1つ。その項目がないと、こちらが最初の返信を書けないか。書けるなら消してください。多くの場合、名前とメールアドレス、それに相談したいことの自由記述があれば足ります。残りは返信のやりとりで聞けば済む話です。
5.4 質問に答える形にすると、そのやりとりが実力の証明になる
経営課題に関する質問を受け付ける形にすれば、相談のハードルはぐっと下がります。相手にとっては「契約を申し込む」のではなく「聞いてみる」だけになるからです。
この形には、もうひとつ効き目があります。質問を受けて答えていくやりとり自体が、見えない商品の疑似体験になる。1.3で触れた「代わりになるもの」を、あなたは商談前に相手へ渡せます。答え方が的確なら、その時点で比較は終わっているでしょう。
6. コンサルタントのホームページに信頼の材料を具体的に置く(型4)
型4とは、資格の代わりになる証拠をページに並べることです。コンサルタントは資格が要らない仕事。だからこそ、実力を示す材料が要ります。
6.1 実績は「業種・規模・課題・変化」の4点で書く
支援実績の書き方には型があります。どんな業種の、どのくらいの規模の会社の、どんな課題に対して、何がどう変わったか。この4点をそろえてください。守秘義務の範囲で構いません。
差が出るのは、書き方のほうです。「製造業のA社様の業務改善を支援」では、読んだ人の頭に何も残りません。「従業員28名の金属加工業で、見積もり作成に1件2時間かかっていた工程を30分に。受注できる件数が月に12件増えた」なら、同じ悩みを持つ社長は自分の会社に置き換えて読みます。
数字は、大きさより具体性が効きます。売上何億という話より、現場で起きた変化のほうが信じてもらえるからです。
6.2 「選ばれる理由」を、そのままページの柱にする
志師塾の講座では、自分が選ばれる理由を複数の切り口で書き出すワークを行います。この成果物が、そのままホームページの中身になるのです。
補助金コンサルタントとして活動する田中順さんは、インタビューでこう語っています。「ホームページを作成するにあたっては、志師塾で作成した『お客様から選ばれる6つの理由』などがそのままコンテンツとしても活用できるのはありがたいですね」。
ここが、制作会社に丸投げしたページとの分かれ目です。選ばれる理由は、あなたの中にしかありません。デザイナーがどれだけ腕を振るっても、この6つは書けない。逆に言えば、6つが手元にあれば、原稿はもう半分できています。
6.3 人で信じてもらう材料を、そろえて置く
顔写真とプロフィール、仕事に対する考え方も欠かせません。目に見えないサービスを、それなりの金額で買う相手は、人柄まで含めて判断しています。実際にどこまで書いているかは、10章で紹介する3人のページが参考になるはずです。
写真については、1つだけ実務的な話を。スーツで正面を向いた証明写真のような1枚だけでは、現場の空気が伝わりません。研修で話している場面、工場で図面を覗き込んでいる場面。仕事をしている姿の写真が1枚あるだけで、任せたあとの光景が浮かびます。
もう一段効くのが、読み手と同じ立場の人の声です。推薦の声は、たくさん並べるより1つの近さが効きます。従業員30名の建設会社の社長に届くのは、同じ規模・同じ業種の社長の言葉だからです。載せるときは、業種と規模と役職を添えてください。「A様」だけでは、誰の声か分かりません。実名と写真の許可が取れるなら、なお強い。取れないときは、せめて「従業員32名・金属加工業・2代目社長」まで書きましょう。
6.4 料金は「載せる/載せない」ではなく「判断できるか」で決める
料金を出すべきかどうかは、コンサルタントからよく届く相談です。答えは、金額そのものより、読んだ人が判断できるかどうかで決まります。
案件ごとに幅があるなら、無理に一律の金額を出す必要はありません。代わりに置くのは、判断の物差しです。「月1回訪問の顧問契約で月◯万円から」「スポットの現状分析は◯万円前後、期間は約1か月」。この程度でも、相手は自分の予算と照らし合わせられます。
志師塾が値付けで使う考え方も、あわせて紹介しておきます。提示する価格の3倍のメリットを、相手に示せるか。月20万円の顧問契約なら、月60万円ぶんのメリットを説明できるかどうか。説明できるなら、その価格は通ります。説明できないなら、価格が高いのではなく、示す材料が足りていないということです。
そして、その材料を並べる場所こそがホームページになります。料金の前に、3倍のメリットを先に読ませる。順番が逆だと、金額だけで判断されます。
ここまでで、ページに載せる中身がそろいました。あとはこれをどの順番で並べ、どのページに割り振るか。その設計図を先に見ておきたい方のために、志師塾では先生業に特化した「顧客獲得型ホームページ設計書テンプレート」を用意しています。セミナーに参加する時間がまだ取れない方の、最初の一歩としてどうぞ。
集客型ホームページに変えて問い合わせを3倍にする
先生業のための顧客獲得型ホームページ
設計書テンプレート
- ・先生業のホームページに必要な「デザイン・必要情報」が分かる
- ・非公開のサンプルサイト(3種類)を確認しながらサクサク作成できる
7. コンサルタントのホームページからブログとセミナーへ渡す(型5)
型5で問うのは、このページに何をさせないか、です。ホームページに背負わせる役割を減らし、前後の道具と分担する。1枚で完結させようとすると、必ず無理が出ます。
7.1 役割を3つに分ける
役割分担は単純です。ブログは検索から新しい人と出会い、関係を育てる場所。ホームページはビジネスの情報を伝えて信頼を固める場所。そしてセミナーや個別相談で、相手は決めます。
この流れができていれば、ホームページで売り込む必要がなくなります。売り込まないページのほうが、結果として相談が増える。ホームページは「決めさせる場所」ではなく「安心させる場所」だと考えてください。
7.2 志師塾のWeb集客ロードマップで見る、ホームページの位置
志師塾は、Web集客の道具を7つのレベルに並べて教えています。ホームページが登場するのはレベル2。かなり早い段階です。

並びを見ると、順番の意味が分かります。レベル1は名刺・チラシと商品の準備。レベル2で紹介・交流会・SNSと名刺代わりのホームページが入ります。レベル3は申し込みページ、レベル4はメールでの関係づくり、レベル5は動画、レベル6はSEO、レベル7が広告。この標準形だけで年商1,000万円は十分に届くというのが、志師塾が講座で示している水準です。
ここで押さえておきたいのは、ホームページを完璧に仕上げてから次へ進む必要はないということ。レベル2のホームページは、会った人があとから名前で検索したときに、迷わず信頼してもらうための受け皿です。検索から新規に出会う役目は、レベル6のブログが担います。役割が違うのだから、完成度の基準も違って当然でしょう。
7.3 手法ごとの使い分けと、詳しい進め方
ホームページの前後にある道具は、それぞれ別の記事にまとめてあります。いま詰まっている場所から読んでみてください。
- 検索から出会いを増やすならコンサルタントのブログ集客。何を書くかの決め方が要点です
- 個別相談へつなぐ場のつくり方はコンサルタントのセミナー集客をどうぞ
8. コンサルタントのホームページの構成と、原稿・制作の分担
ホームページの構成とは、読む人の頭に浮かぶ問いの順に、ページと見出しを並べることです。要素がそろっていても、順番がちぐはぐだと伝わりません。
8.1 経営者が順に浮かべる5つの問い
読む人の頭には、決まった順番で問いが浮かびます。「これは自分向けか」「この人は何ができるのか」「本当にできるのか」「いくらかかるのか」「どうすればいいのか」。この5つに上から順に答えていく構成にすると、迷いなく最後までたどり着きます。

実績を先頭に置きたくなる気持ちは分かりますが、まず「これは自分向けか」に答えるのが先です。自分向けだと思っていない人は、どれだけ立派な実績も読み飛ばします。
8.2 必要なページは5枚で足りる
枚数を増やすほど、訪問者は迷子になります。最初に用意するのは5枚。
| ページ | 担う役割 |
|---|---|
| トップ | 3秒で「自分向けか」を判断してもらう。肩書き・キャッチコピー・根拠3つ |
| サービスと料金 | 何をどこまでやるのかと、範囲外を書く。判断の物差しを先に置く |
| プロフィール | 谷山谷山ストーリーと顔写真。任せて大丈夫かに答える |
| 支援実績・お客様の声 | 業種・規模・課題・変化の4点で。同じ立場の声を優先する |
| 相談の申し込み | ゴールは1つ。項目は最小限に。次に何が起きるかを書いておく |
会社概要や理念のページを足すのは、この5枚が動き始めてからで構いません。順番を守るほうが、公開までの日数も短くなります。
8.3 原稿は自分で書き、デザインと実装は任せる
発注で迷ったときの線引きは、これに尽きます。原稿まで丸ごと任せない。制作会社が書ける範囲は一般的な業務案内にとどまり、あなたの立ち位置と現場の言葉までは書けないからです。
取材して書いてくれる会社に頼む場合も、素材を用意するのはこちら側です。6.2の「選ばれる理由」と8.2の5枚の役割を箇条書きにして持っていくだけで、取材の質は大きく変わります。
最初の1枚を自分で作るという選択肢も、志師塾は勧めています。理由は費用ではないのです。書く中身が固まらないうちに外注すると、デザインだけ立派で言葉が空っぽのページになるから。自分で作れば、反応を見ながらその日のうちに直せます。
8.4 発注前に用意する「A4・1枚のメモ」
制作会社に会いにいく前に、次の5項目をA4の紙1枚にまとめてください。
- 誰の、どんな経営課題を、どう解決するコンサルタントか(一行で)
- このページで取ってほしい行動は何か。1つだけ選びます
- 載せる実績(業種・規模・課題・変化の4点で3件)
- 料金は金額を出すのか、目安にとどめるのか
- 公開後、自分でどこまで直せるようにしたいか
この1枚があるかないかで、見積もりの中身も、上がってくるページの精度も変わります。持たずに相見積もりを取ると、比べる基準が金額しか残りません。安く作れたのに反応がない。よくある結末です。
9. コンサルタントのホームページを「作って終わり」にしない
ホームページは、公開してからが本番です。5つの型が入ったら、あとは育てる作業に移ります。

9.1 数字で見て、直す場所を決める
感覚で手を入れても、良くなったかどうかが分かりません。訪問数、よく読まれているページ、問い合わせの件数。この3つを見るだけで、直すべき場所は絞り込めます。読まれているのに問い合わせがないページなら、直すのはゴールへの案内です。
逆に、そもそも訪問がないなら、直すのはページの中身ではなく入口になります。手を入れる場所を間違えないために、まず数字を見てください。
9.2 顧客が使った言葉に書き換えていく
最も効く改善は、実際の相談で聞いた言葉をページに反映することです。「こういうことで困っていた」と語られた表現は、同じ悩みを持つ人にそのまま届きます。相談のたびに一行ずつ書き換えていけば、ホームページは年を追うごとに鋭くなっていくでしょう。
逆に、公開してから3年間まったく触っていないページは、3年前のあなたの言葉で止まっています。当時と今では、扱う課題も相手も変わっているはずです。
9.3 単発の依頼で終わらせず、伴走の関係へ
ホームページから来る相談は、単発の依頼として始まることが多いものです。ここで関係を終わらせず、続きの設計を描いておきましょう。月次で数字を一緒に読む、行動計画の進み具合を確かめる、次の打ち手を決める。継続の関係が増えるほど、新規の集客に追われない体質になります。
そのために、ホームページ側でもやれることがあります。スポットの現状分析だけを載せるのではなく、その先にある伴走の形まで書いておく。「まず現状を整理し、そのあと3か月から6か月かけて実行に付き添います」と書いてあれば、相手は最初から続きを前提に相談してきます。
10. コンサルタントのホームページ集客に成功した志師塾卒業生3人の実例
ここで紹介するのは、志師塾で学んだ3人が、ホームページをどう自分の商売に組み込んだかの記録です。引用はすべて、公開済みのインタビュー記事からになります。
10.1 西尾基成さん|約40施設のホームページを書き写して、1,200万円の赤字を黒字へ
石川県金沢市を拠点に、全国の放課後等デイサービスを黒字化するコンサルタント・西尾基成さん。前職は飲食業で、福祉はまったくの未経験からのスタートでした。2018年に自身の施設を開いたものの、最初の3か月は利用する子どもが2人、職員は自分を含めて5人。毎月150万円の赤字という状態から始まっています。
西尾さんが最初にやったのは、成功している施設を調べることでした。全国の県庁所在地名と「放課後等デイサービス」で検索し、上位に出てくる施設へ片端から電話。かけた数は約250件、そのうち約40件がアドバイスをくれたといいます。
そこで見えたのが、共通点でした。うまくいっている施設は、相談支援専門員などからの紹介ではなく、自社ホームページを使って自力で集客していたのです。西尾さんは、話を聞いた約40施設のホームページの構成と内容を、すべて手書きで紙に書き写しました。その枚数は400枚を超えたそうです。
分析から生まれた打ち手が、この記事で言う型2と型4にあたります。まず、障がいのある子どもと一緒に行ける遊び場の一覧をホームページに掲載しました。放課後等デイサービスを検討する前の段階から、保護者が遊び場探しのために訪れてくれる。日常的に開くページになったのです。
もうひとつの打ち手は、療育(支援の中身)の知識と指導方法を約300個も載せること。周囲の経営者からは「近隣に真似される」と止められたそうです。西尾さんの読みは逆でした。先に載せてしまえば、後から同じ内容を載せる側が真似だと分かってしまう。狙いは当たり、近隣施設のページは薄いまま残りました。
結果は数字に出ています。ブックマークからの集客が8割を超え、SEO対策のブログを毎日アップし続けて3か月で検索の1番上に表示。開業3か月間は2〜3名だった利用者が、半年後には毎日10人を超え、近隣で人気1位の施設になりました。1,200万円の赤字は解消に向かい、年間600万円以上の黒字化を達成しています(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。詳しくは西尾基成さんのインタビュー記事をご覧ください。
10.2 梶原多真季さん|「何を頼めばいいか分からない」の一言から作り直した
人事顧問として、企業の採用・定着・育成に関わる梶原多真季さん。音楽大学を卒業後、出版社からコールセンター業界へ移り、品質の低かったチームを全国1位に育てた経験を持ちます。2011年にフリーランスとして独立し、2023年には株式会社LinkSolarを設立。
独立から10年、年間125件もの委託研修に登壇していた時期があります。傍から見れば、十分な実績に見えます。ところが梶原さん自身には手応えがありませんでした。「研修のための研修で終わってしまうことも多かったのです」。
転機は、福岡の同友会でパワハラ対策のセミナーを実施したときに訪れます。研修の評判は良かったのに、参加した経営者からこう言われたのです。
「いろいろできます、と言われても何を頼めば良いのか分からない。これができます、これが得意です、というものがないとね」
当時を振り返って、梶原さんはこう語っています。「資料もないし、ホームページもない、いくらで受託するか価格も考えてなかった」。2章で見た白書の「支援機関の得意分野や強みが分からない」という回答が、目の前で口にされた場面でした。
志師塾で戦略ドメインを定めた梶原さんは、法人化に合わせてホームページを立ち上げます。選んだのは外注ではなく、志師塾の「はじめてのホームページ自主制作講座」を受講しての手作りでした。「ホームページのコンテンツは志師塾での学びそのものをてんこ盛りにしています」。
この選び方には理由があります。外注するにしても、中身を考えるのは自分だからです。経営戦略を先に固めていたからこそ、講座でコンテンツを組み上げられた。しかも手作りなら、いつでも磨き直せます。実際、ホームページの問い合わせから仕事につながるケースも出てきているそうです。委託研修を絞り込んで仕事量を8割削減し、いまは人事顧問契約2社と直取引の提案型研修に軸足を移しています(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。梶原多真季さんのインタビュー記事に詳しく残っています。
10.3 田中順さん|「選ばれる6つの理由」が、そのまま原稿になった
大型補助金に特化した補助金コンサルタント・田中順さん。信託銀行での法人営業と産業調査に始まり、早稲田大学大学院でMBAを取得。外資系コンサルティングファーム、格付機関のアナリスト、外資系金融機関の審査業務と、一貫して金融畑を歩いてきました。中小企業診断士でもあります。
強みは、審査する側の経験です。中小企業診断士協会を通じて補助金審査員を受託し、1,000件を超える審査を経験してきました。「どのような申請書であれば採択されるのか、お客様からどのような内容をヒアリングすれば採択されやすい事業計画書が書けるのかが分かります」。開業以来の実績は、23件の補助金について全件採択。
それでも、集客の入口は長く紹介だけでした。「今までは、会社員としての活動が主だったので、SNSやホームページなどでの広告は一切やっておらず、紹介など属人的な営業活動しか行っていませんでした」。2023年に独立を専業に切り替えたのを機に、ホームページの作り込みへ踏み出します。
ここで田中さんが口にしたのが、この記事の型4そのものでした。「ホームページを作成するにあたっては、志師塾で作成した『お客様から選ばれる6つの理由』などがそのままコンテンツとしても活用できるのはありがたいですね」。
原稿がゼロから始まらなかったのは、講座で自己棚卸しとポジショニングをやり込んでいたからです。田中さんは週1回の個別コンサルに加え、月2〜3回の自主勉強会にも通っています。ホームページを作る作業と、選ばれる理由を決める作業は、別のものではありません。補助金の伴走支援では、顧客の経常利益を前年比30%増加させた例もあるといいます(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。田中順さんのインタビュー記事で読めます。
10.4 3人に共通していたこと
業種も、拠点も、扱うテーマもばらばらです。それでも重なる点が3つありました。
- デザインの話から始めた人が、ひとりもいない:西尾さんは競合の中身を書き写し、梶原さんは戦略を決めてから講座へ、田中さんは講座の成果物を原稿にしています
- 載せた中身は、外から持ってきたものではない。3人とも、自分の現場と棚卸しの中から取り出したものでした
- 公開したあとも手を入れ続けている:西尾さんは毎日ブログを更新し、梶原さんは手作りだからこそ磨き直せる状態を選びました
とりわけ1つ目が、多くの人のつまずきどころです。制作会社を探すところから始めると、決めなければいけないことを決めないまま進んでしまいます。先に中身、あとから見た目。3人が守った順番は、そろってこれでした。他の卒業生の歩みはコンサルタントの成功事例インタビューにまとまっています。
ただ、3人が最初に手にした「載せる中身」は、ひとりで机に向かって出てきたものではないのです。西尾さんは40人の同業に電話をかけ、梶原さんは経営者の一言に打たれ、田中さんは講座の仲間と個別コンサルで削っていきました。外からの視点が入って、はじめて言葉が決まっているのです。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その棚卸しを他人の目を借りて進める手順を用意しています。
11. コンサルタントのホームページ集客でよくある質問
コンサルタントのホームページ集客でよく届く相談は、作り方・料金の見せ方・成果が出るまでの時間の3つに集まります。志師塾に寄せられる質問から6つを選んで答えます。
11.1 コンサルタントのホームページは、自分で作るべきですか?外注すべきですか?
最初の1枚は自分で作るのが早道です。理由は8.3に書いたとおりで、原稿が固まる前に外注すると、言葉の空っぽなページが返ってきます。ここでは、その先の実務を。公開の道具は、無料のブログサービスでも、月1,000円台のレンタルサーバーとWordPressでも構いません。切り替えの目安は「相談が月に数件、安定して入るようになったとき」。そこまで来れば、外注先に渡す原稿も、直したい箇所も自分の言葉で言えます。梶原多真季さんが手作りを選んだのも、公開後に自分で直し続けられるからでした。
11.2 コンサルタントのホームページに、料金は載せるべきですか?
載せるかどうかより、読んだ人が自分の予算と照らせるかどうかで決めます。判断の物差しの作り方は6.4のとおりです。あわせて決めておきたいのが、ページ上の置き場所。料金はサービス紹介ページの後半へ、トップページに金額は出しません。トップページの役目は「これは自分向けか」を判断してもらうことなので、そこに数字が先に出ると、読み手は中身を見ないまま金額だけで比べ始めます。
11.3 実績が少ないコンサルタントでも、ホームページで集客できますか?
できます。ただし実績の代わりになる材料が要ります。使えるのは2つで、前職で毎日見ていた場面と、自分自身が経営者として通った谷です。西尾基成さんが最初に持っていたのも、成功事例ではなく赤字の経験でした。志師塾には「上を見るな、下を見ろ」という言い方があります。業界の大御所と比べて自信をなくすのではなく、いまのあなたの知見を必要としている人を探してください。その人のほうが、人数ははるかに多いのです。
11.4 制作会社に頼むとき、何を基準に選べばよいですか?
A4の紙1枚を先に作る話は8.4に書きました。その紙を持っていったあと、見積もりのどこを見比べるか。見る場所は3つです。1つ目は原稿の扱い。取材して書くのか、こちらの原稿を流し込むだけなのかで、同じ金額でも意味が変わります。2つ目は、公開後に自分でどこまで直せるか。文章と写真の差し替えが自分でできない契約だと、直すたびに費用が出ていきます。3つ目は、スマートフォンでの表示を誰が確認するか。この3つを聞けば、金額の差がどこから来ているのかが見えてきます。
11.5 ホームページとブログ、コンサルタントはどちらを先に作るべきですか?
ホームページが先です。理由は7.2のロードマップのとおりで、名刺代わりのページはレベル2、SEOを狙うブログはレベル6にあります。むしろ迷いどころは、その間にあります。ホームページを1枚公開したあと、ブログを始めるまでにやることが2つ。会った人へ送るメールの署名にURLを入れることと、名刺を刷り直すことです。この2つで、レベル2の受け皿は動き始めます。ブログは、そのあとで間に合います。
11.6 コンサルタントのホームページから問い合わせが来るまで、どのくらいかかりますか?
経路によって違います。交流会や紹介で会った人が検索して訪れる分は、公開した週から動くこともあります。検索から新しく出会う流入は、記事を積み始めてから半年から1年が目安です。早く効くものと遅れて効くものを同時に走らせるのが現実的な進め方になります。あわせて、測る単位も見直してください。問い合わせの件数ではなく「伴走契約が1本決まるまで」で見る。件数は告知を出せば動きますが、それが増えても経営は安定しません。
12. まとめ:コンサルタントのホームページ集客は「伝わる設計」から
コンサルタントのホームページ集客とは、経営者が抱えている3つの「分からない」に、ページで答えることです。要点をまとめます。
- 読み手は、自社サイトを運用してきた側にいます(常用雇用者100人以上の企業の開設率93.3%)
- 需要はある。9割近くの事業者が独力では難しい課題を抱え、相談しない理由の上位は「分からない」でした
- 型1:3秒で伝わるキャッチコピー。肩書き13文字とキャッチコピー25文字で言い切る
- 型2:ターゲットを決めたら、経営者が使っている言葉に翻訳します
- 型3:ページのゴールはひとつに絞り、手前に段差を置く
- 型4:信頼の材料は、業種・規模・課題・変化の4点セット
- 型5:ブログとセミナーへ渡す導線をつくり、1枚に背負わせすぎない
明日30分だけ時間が取れるなら、この順で手を動かしてみてください。
- 自分のホームページをスマートフォンで開き、最初の一画面に何が書いてあるかを書き出す
- そこに「誰の・どんな経営課題を・どう解決する」の一行が無ければ、最初の作業はその一行の作成
- 直近3件の支援を、業種・規模・課題・変化の4点で書き直す
どれも今日始めれば、今週のうちに終わります。1つ目で足りないものが見え、2つ目で看板が決まり、3つ目で証拠がそろう。順番に効いてくる3つです。
きれいなホームページより、伝わるホームページ。この順番さえ守れば、Webはあなたのコンサルタントとしての名前を運んでくれます。
ページは、何度でも直せます。厄介なのは、直したあとも反応が変わらなかったときです。原稿が弱いのか、そもそも人が来ていないのか、来ているのが想定と違う相手なのか。この切り分けができないまま手を入れ続けると、直した回数だけが増えていきます。
「何を頼めばいいか分からない」と言われたことのあるコンサルタントの方へ
ページの見た目を直す前に、いちばん上に置く一行を決めるのが先です。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーで、その決め方をご覧ください。参加費は無料です。
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この記事について
監修:志師塾(株式会社エクスウィルパートナーズ)。士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化した集客・顧客獲得支援を行い、これまでに3,200名を超える先生業の方を支援してきました。本記事は、コンサルタントの受講生・卒業生への支援で得た知見と、総務省「令和7年通信利用動向調査報告書(企業編・世帯編)」、中小企業庁「2025年版 小規模企業白書」の公表資料をもとに構成しています(公的データの確認日:2026年8月30日/支援人数の原本確認日:2026年8月16日)。