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中小企業診断士は独立開業できる?実データから独立割合と年収を解説

「中小企業診断士は独立開業できるの?」
「どんな仕事をしていて、どれくらい稼げるの?」
「独立するメリット、デメリットって?」

など、あなたは今、中小企業診断士として独立開業できるかどうか疑問に思っていませんか?

中小企業診断士は企業への経営コンサルティングなどの業務を行いますが、他の士業と比べると知名度が低いことや独占業務がないことから、「独立開業は難しいのでは?」と一般的には考えられています。

しかし、実際には、多くの人が中小企業診断士のみの資格、もしくは他の資格もあわせて取得した上で、独立開業して活躍しています。

もちろん、独立開業さえすれば絶対にうまくいくということはなく、独立のメリットやデメリット、向いている人向いていない人がいます。

そのため、独立して失敗する可能性を最小限に抑えるために、あらゆる視点から中小企業診断士の実態を知っておくことが大切です。

そこで本記事では、

・中小企業診断士の資格のみで独立開業している人の割合
・中小企業診断士として独立した後の年収はどれくらい?
・中小企業診断士が独立開業した場合の仕事内容
・中小企業診断士が独立開業した場合の報酬目安
・中小企業診断士として独立開業するメリット、デメリット
・中小企業診断士として独立するのが向いている人

など、中小企業診断士として独立したい人が知りたいこと全てを網羅的に解説していきます。上記内容を確認することで、自分が中小企業診断士として独立開業すべきかどうか判断してもらえることでしょう。

また、中小企業診断士が独立開業した後に成功するためのポイントとして、下記の点も詳しく解説していきます。

・中小企業診断士が成功のために準備しておくべき5つのこと
・中小企業診断士として独立している先輩の体験談から成功ポイントを学ぶ

本記事を読むことで、自分が中小企業診断士として独立開業すべきか判断し、成功するポイントを事前に知っておくことができるでしょう。

目次

1.中小企業診断士の資格のみで独立開業できるの?

中小企業診断士の独立開業2

「中小企業診断士の資格のみで独立開業できるの?」「独立開業して稼ぐことができるの?」と、不安に思っている人に向けて、

・中小企業診断士の資格のみで独立している人の割合
・中小企業診断士として独立した場合の年収目安

について紹介します。

1-1.中小企業診断士の資格のみで独立している人は約28%

2016年に一般社団法人中小企業診断協会が実施したアンケートによると、中小企業診断士の資格のみで独立している人の割合は約28%とされています。

中小企業診断士の3人に1人程度が、中小企業診断士の資格のみで独立していることになります。

全国の1,992名の中小企業診断士である会員に実施した「現在の職業は?」というアンケートに対する結果を見てみましょう。

職業 回答数 構成比
プロコン経営(他資格兼業なし) 549 27.6
プロコン経営(他資格兼業あり) 318 16.0
コンサルティング会社等勤務 67 3.4
公務員 29 1.5
公的機関・団体等 95 4.8
調査・研究機関 11 0.6
金融機関 163 8.2
民間企業(金融機関除く) 644 32.3
資格は持っているがコンサルティング活動も勤務もしていない 47 2.4
その他 46 2.3
無回答 23 1.2

参考:J-SMECA(一般社団法人中小企業診断協会)

上記アンケートによると、中小企業診断士の資格のみで独立している人は全体の約28%に留まりますが、その他の資格保有者も含めると約43%の人が独立開業していることが分かります。

ただ、上記のデータは中小企業診断協会に所属している会員のみに実施しているため、中小企業診断士全体の数字でないことには注意が必要です。

1-2.中小企業診断士は年収1,000万円以上も可能

引き続き、一般社団法人中小企業診断協会が実施したアンケートによると中小企業診断士の年収は「501万円から800万円以内」と答えた人が1番多く、「1001万円から1,500万円」と答えた人が2番目に多くいました。

 

年間売上 回答数 構成比
300万円以下 49 8.9
301〜400万円以内 46 8.3
401〜500万円以内 55 10.0
501〜800万円以内 110 19.9
801〜1,000万円以内 82 14.9
1001〜1,500万円以内 104 18.8
1,501〜2,000万円以内 50 9.1
2,001〜2,500万円以内 20 3.6
2,501〜3,000万円以内 12 2.2
3,001万円以上 24 4.3

参考:J-SMECA(一般社団法人中小企業診断協会)

1000万円以上稼いでいる人の割合は合計で約38%に達し、さらに、7割以上の人が501万円以上と回答していることから、中小企業診断士は稼げる職業ということがわかります。

独立開業している人のみの正確な平均年収のデータはありませんが、民間企業に勤務して1,000万円以上の年収を稼ぐのは一般的には難しいと考えられるため、1,000万円以上と答えている人の多くは開業している人と推測できます。

ただ、収入においては個人差が大きく、中小企業診断士としての実力や仕事内容に左右されるということは押さえておきましょう。

次章からは、中小企業診断士として独立開業した場合の具体的な仕事内容と報酬目安について見ていきます。

2.中小企業診断士が独立開業した場合の仕事内容

中小企業診断士の独立開業3

中小企業診断士が独立開業した場合の仕事内容は、大きく分けて、

・公的業務
・民間業務
・研修やセミナー講師

があります。それぞれの仕事内容について確認していきましょう。

2-1.公的業務を行う

中小企業診断士として独立開業した後に、公的業務に携わるという選択肢があります。

公的業務とは、行政機関や商工会議所などの公的機関から委託されて、企業へのコンサルなどの仕事を行うことです。

具体的には下記のような業務を行うことが一般的です。

窓口相談 行政機関に設置された窓口で、中小企業経営者の相談に乗る仕事。相談内容は、集客やマーケティング、営業や法律に関してなど多岐に渡り、中小企業診断士は専門家としてアドバイスを行います。
専門家派遣 中小企業診断士が企業を訪問して、支援を行う仕事。相談窓口と同様、専門的な知識を生かして経営者などにアドバイスを行います。

上記のような公的業務を週に数回得ることができれば、それだけで一定の安定した収入が確保できます。

中小企業診断士として独立したら「まずは公的機関で働いた方がいい」と言われるのは、安定した収入を得ながら実務について学べるからなのでしょう。

ただ、実は、公的業務に関しては、公的機関が直接採用を募集しているということは少なく、同じ地域で働いている中小企業診断士からの紹介で職を得ることが多いようです。

つまり、人脈がなければ公的業務に携わるのは難しく、その点は、デメリットと言えるでしょう。

2-2.民間業務を行う

中小企業診断士として独立開業し、民間の企業に対して経営コンサルティングなどを行う仕事を選択する人も多いです。「公的業務」と区別するために「民間業務」と呼ばれています。

一般的には自分で集客や営業をして企業と契約を結び、下記のような業務を行います。中小企業診断士の仕事は多岐に渡り、人それぞれ自分の専門分野で幅広く活躍しています。

・マーケティングのコンサルティング
・事業計画策定支援
・金融機関からの融資支援
・ITシステムの導入や改善、支援
・企業の課題を解決するための調査研究

しかし、資格を取得したばかりの時には実績もなく、強い人脈や営業スキルもないことがほとんどなので、独立当初は「民間業務」よりも「公的業務」につく人が多い傾向にあります。

公的業務をこなして収入を得つつ実績を積み、人脈や営業力を身につけて民間業務を増やしていくというのが、中小企業診断士として独立した後の一般的なルートです。

2-3.研修やセミナーの講師

中小企業診断士としての専門知識を生かし、独立開業後に研修やセミナーの講師を行なっている人もいます。

経営コンサルティング業務などと比べると特殊な仕事と言えますが、収入のひとつとして行う人も多いです。

具体的な仕事内容としては、企業内研修として経営やロジカルシンキングの講師を行う人もいれば、大学や専門学校で教えてる人もいるなど、こちらも活躍の範囲は幅広いです。

研修やセミナー講師の仕事を行うメリットとしては、それらの仕事を通してコンサルの仕事につながることがある点でしょう。また、デメリットとしては、継続的な仕事というより単発の仕事になりがちな点があげられます。

3.中小企業診断士が独立開業した場合の報酬目安

中小企業診断士の独立開業4

中小企業診断士が独立開業した場合の仕事内容は、大きく分けて、

・公的業務
・民間業務
・研修やセミナー講師

がありますが、それぞれの報酬目安について確認していきましょう。

3-1.公的業務を行う場合の報酬目安

公的業務とは、行政機関や商工会議所などの公的機関から委託されて、企業へのコンサルなどを行うことですが、具体的な報酬ついては、一般社団法人中小企業診断協会が実施したアンケートを参考にしてみましょう。

【報酬目安】「公的業務がかなり多い」と回答した中小企業診断士の平均報酬

仕事内容 平均額
診断業務 47.5千円/日
経営指導 37.9千円/日
調査研究 37.1千円/日
原稿執筆 6.8千円/枚(400字)

参考:J-SMECA(一般社団法人中小企業診断協会)

上記アンケートによると、公的業務の報酬は、1日あたり4〜5万円が目安であることが分かります。週に数回公的業務を入れられれば、生活するのに困らないくらい稼げることになります。

ただ、安定した収入は確保できるものの、公的業務を行うだけでは、1000万円以上の収入を得るのは難しいでしょう。

次項では、公的業務よりも報酬が高い傾向にある「民間業務」の報酬目安について紹介していきます。

3-2.民間業務を行う場合の報酬目安

民間業務とは、民間の企業に対して経営コンサルティングなどを行う仕事ですが、民間業務を行なっている中小企業診断士の報酬についても、一般社団法人中小企業診断協会が実施したアンケートを参考にしてみましょう。

【報酬目安】「民間業務がかなり多い」と回答した中小企業診断士の平均報酬

仕事内容 平均額
診断業務 105.2千円/日
経営指導 110.1千円/日
調査研究 64.8千円/日
原稿執筆 8.5千円/枚(400字)

参考:J-SMECA(一般社団法人中小企業診断協会)

上記アンケートによると、1日あたりの報酬目安は10万円程度であるため、前項で紹介した「公的業務」と比べて全体的に報酬が高いことが分かります。つまり、民間業務を中心に行う中小企業診断士の方が高い年収に到達しやすいと言えます。

しかし、常に自分で仕事を確保し続けなくてはならないので、公的業務と比べると収入の上下は激しくなるでしょう。また、営業スキルや他の中小企業診断士と異なる強みがなくては、大きく稼ぎ続けることは難しいです。

3-3.研修やセミナーの講師を行う場合の報酬目安

中小企業診断士の少し特殊な仕事として、研修やセミナー講師を行う人もいます。こちらの報酬に関しては個人差が大きく、中小企業診断士として有名になれば単価が高くなりますが、そうでない場合には割に合わない金額から始めることもあります。

一般社団法人中小企業診断協会が実施したアンケートによると、公的業務が多いと答えた中小企業診断士の「講演・教育訓練」の平均報酬は「51.7千円/日」、民間業務が多いと答えた中小企業診断士の「講演・教育訓練」の平均報酬は「125.0千円/日」となっています。

【報酬目安】講演・教育訓練を行う場合の報酬

講演・教育訓練
(公的業務がかなり多いと回答した中小企業診断士)
51.7千円/日
講演・教育訓練
(民間業務がかなり多いと回答した中小企業診断士)
125.0千円/日

ただ、研修やセミナーの内容や時間によって大きく金額は変わってくるので、あくまで目安として確認しておきましょう。

4.中小企業診断士として独立する場合のメリット

中小企業診断士の独立開業5

中小企業診断士として独立するメリットについて、下記の3つを紹介します。

・初期費用がほとんどかからない
・うまくいけば年収アップが可能
・幅広い分野で活躍できる

ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

4-1.初期費用がほとんどかからない

中小企業診断士として独立開業する場合、初期費用がほとんどかからないというのがメリットのひとつです。

例えば、飲食店やアパレルショップを経営する場合には、店舗を構えたり仕入れを行ったりしなければならず、初期費用がかかるのは必須です。

しかし、中小企業診断士として独立する場合には、事務所を構えることや設備を整えることが必須ではないため、自宅にいながら、最低パソコンさえあれば仕事ができてしまいます。

また、中小企業診断士は登録した後、特に協会への加入などが義務付けられておらず、登録料や登録待ちの期間なども発生しません

初期費用がほとんどかからず、すぐに独立できるために、万が一失敗したとしても大きな負債を抱えにくく、こういった点はメリットと言えるでしょう。

4-2.うまくいけば年収アップが可能

中小企業診断士として独立した場合、うまくいけば年収アップが可能です。

1-2.中小企業診断士は年収1,000万円以上も可能」で述べた通り、一般社団法人中小企業診断協会が実施したアンケートによると中小企業診断士の年収は「501万円から800万円以内」と答えた人が1番多く、「1001万円から1,500万円」と答えた人が2番目に多くいました。

年間売上 回答数 構成比
300万円以下 49 8.9
310〜400万円以内 46 8.3
401〜500万円以内 55 10.0
501〜800万円以内 110 19.9
801〜1,000万円以内 82 14.9
1001〜1,500万円以内 104 18.8
1,501〜2,000万円以内 50 9.1
2,001〜2,500万円以内 20 3.6
2,501〜3,000万円以内 12 2.2
3,001万円以上 24 4.3

参考:J-SMECA(一般社団法人中小企業診断協会)

独立開業している人のみの正確な平均年収のデータはありませんが、民間企業に勤務して1,000万円以上の年収を稼ぐのは一般的には難しいと考えられるため、1,000万円以上と答えている人の多くは開業している人と推測できます。

企業内で働いている場合には、よくも悪くも一定の収入を得られますが、大きな結果を残したとしても結果がそのまま収入アップにつながることは多くないでしょう。

独立開業すれば、結果がそのまま収入アップにつながり、人によっては収入を大きく伸ばすことができます。

4-3.幅広い分野で活躍できる

2章「2.中小企業診断士が独立開業した場合の仕事内容」で中小企業診断士の具体的な仕事内容について解説した通り、独立開業後は幅広い分野で活躍することが可能です。

中小企業診断士の仕事は「公的業務」「民間業務」「研修講師」と大きく3つに分けられますが、その内容は、事業計画策定支援やITシステムの導入相談、大学教授など多岐に渡ります。

企業内で中小企業診断士として働く場合には、ある程度、仕事は固定化されてしまいますが、独立すれば自分次第で幅広い業務に挑戦していくことができます。

自分の裁量次第で新しい仕事に挑戦し、スキルを磨き、幅広い分野で活躍していけることは、独立の大きな魅力と言えるでしょう。

また、色々な分野で活躍できることはすなわち、収入につながる機会も多いと言い換えることもできます。

5.中小企業診断士として独立する場合のデメリット

中小企業診断士の独立開業6

独立は大きな決断であり、「失敗してしまうのではないか」と不安に感じる人も多いでしょう。そのため、事前に独立のデメリットを確認しておくことが大切です。

中小企業診断士として独立する下記2つのデメリットについて確認していきましょう。

・中小企業診断士の独占業務がない
・自分で顧客を確保する必要がある

5-1.中小企業診断士の独占業務がない

中小企業診断士には他の士業と異なり、独占業務が存在しません

独占業務とは、有資格者のみしか行えない業務のことです。例えば、税理士や弁護士、社会保険労務士であれば、資格保有者でなければ有償では行えない業務が法令で定められています

しかし、中小企業診断士には独占業務がなく、実は、有資格者でなくても経営コンサルなどを行うことが可能です。そのため、他の士業に比べて仕事を確保するのが難しい面があると言わざるを得ません。

5-2.自分で顧客を確保する必要がある

中小企業診断士とした独立した場合、当然のことながら自分で顧客を確保しなくてはなりません。

企業内で働いている場合には、「仕事の確保」について気にする必要はなかったでしょう。しかし、独立開業したからには、常に次の仕事を確保することを考え続けなくてはいけません。

それは、人脈を築いて先輩から仕事を回してもらったり、HP作成やSNS運用を通して自分で集客したりなど方法は色々ですが、どちらにしても積極的な行動が求められます。

特に、「中小企業診断士」の知名度は税理士や弁護士と比べると低いと言わざるを得ないため、待っているだけで仕事が次々に舞い込んでくることは考えにくいです。

そのため、中小企業診断士として独立開業したら、自分で顧客を確保する必要があり、それが簡単なことではないというデメリットがあることを押さえておく必要があります。

6.中小企業診断士として独立するのが向いている人

中小企業診断士の独立開業7

中小企業診断士として独立するのに向いているのは、下記のような人です。

・コミュニケーション能力が高く、人脈を築くのが得意な人
・新しい知識を学ぶのが好きな人
・経営能力が高い人

ひとつひとつ解説していきます。

6-1.コミュニケーション能力が高く、人脈を築くのが得意な人

コミュニケーション能力が高く人脈を築くのが得意な人は、中小企業診断士として独立するのに向いています。

なぜなら、独立後の仕事である「公的業務」や「民間業務」においては、先輩の中小企業診断士から仕事を紹介してもらうことが多いからです。

もちろん、インターネットでの集客と実力のみで稼いでいる人もいますが、人脈を築けた方が仕事を確保しやすいことは間違いないでしょう。

また、独立した後の中小企業診断士の主な仕事は経営コンサルティングであることが多く、会社の経営者や社員と会話をする機会が格段に増えます。

そのため、どのような顧客ともスムーズに意思疎通をしなければならず、高いコミュニケーション能力が求められるのです。

また、マーケティングツールなど常に新しい技術に対応していかなければ、的確にコンサルを行うことはできないでしょう。

常に自分の知識をアップグレードし、顧客からの幅広い要望に答え続けることが、継続して稼ぎ続けるためのポイントと言えます。

そのため、新しい知識を学びスキルアップしていくことが好きな人は、中小企業診断士として独立するのに向いています。

6-3.経営能力が高い人

中小企業診断士として独立するのに向いている人として、経営能力が高いことも大切なポイントです。

フリーランスとして働く場合にも、事務所を構えてスタッフを雇う場合にも継続して稼ぎ続けるためには経営能力が必要になります。

特に、中小企業診断士は知名度があまり高くなく、「中小企業診断士に頼まなければならない業務」である独占業務が存在しません。

そのため、安定した売上を保つために、幅広い視野を持って経営戦略を考え続けていかなくてはなりません。

自分で経営戦略を考えたり積極的に実行に移したりすることが難しいと感じる人は、中小企業診断士として独立するのには向いていないでしょう。

7.中小企業診断士が成功のために準備しておくべき5つのこと

中小企業診断士の独立開業8

中小企業診断士としての独立は、事務所や設備を準備する必要もなく、開業届を出せばすぐにでもできてしまいます。しかし、独立してからなるべく早く軌道に乗せるために、また、失敗しないようにするためには、事前の準備が重要になります。

中小企業診断士の独立開業を成功させるため、事前に準備しておきたいこととして下記5つを紹介します。

・他の中小企業診断士との差別化について考えておく
・人脈を広げていく方法を考えておく
・集客の方法を考えておく
・まとまった資金を用意しておく
・中小企業診断協会への加入を検討

7-1.他の中小企業診断士との差別化について考えておく

中小企業診断士の資格を持つ人はたくさんいるため、自分が何を専門とするのか、自分は他の中小企業診断士と何が違うのかを明らかにしなければ、顧客を確保し続けることは難しいでしょう。

そのため、「顧客が自分を選ぶ理由」を明らかにして、他の中小企業診断士とどう差別化するのか考えておきましょう。

これまでのキャリアの棚卸しや取得している他の資格から、自分の専門分野が見えてくるはずです。

突出した強みがないと感じるのであれば、新しい分野について勉強しておくのもおすすめです。

7-2.人脈を広げていく方法を考えておく

繰り返しになりますが、中小企業診断士として仕事を確保するためには、人脈が大切になります

中小企業診断士として独立した後に1番大切なのは、どのように仕事の確保をしていくかということで、当然のことながら、仕事が途切れてしまえば廃業につながってしまいます。

そのため、異文化交流会への参加や知人からの紹介など、独立した後にどうやって人脈を広げていくか考えておくことは必須と言えるでしょう。

7-3.集客の方法を考えておく

人脈のみで仕事を確保し続けるのは難しいため、自分で集客する方法を考えておく必要があります。

いくら中小企業診断士としての実力があったとしても、自分の強みのアピール方法や、必要な人に自分の存在を知ってもらう方法について知らなければ、仕事を確保することはできません。

そのため、HPやSNS運用、チラシの配布など自分に合った集客方法を検討しておくことが大切です。

実際に、8章「中小企業診断士として独立している先輩の体験談から成功ポイントを学ぶ」で紹介している先輩たちも、集客に力をいれることで、独立を成功させています。

7-4.まとまった資金を準備しておく

中小企業診断士としての独立を成功させるために、まとまった資金を準備しておきましょう。

独立開業した後に、すぐに軌道に乗る人は少数であるため、自分の手元に資金がなければすぐに廃業に追い込まれてしまいます。

余裕を持って自分のスキルを高めていくためにも、半年から1年は仕事がないと仮定して、資金を準備しておくことをおすすめします。

7-5.中小企業診断協会への加入を検討

中小企業診断協会へ加入するかどうかを検討しておきましょう。中小企業診断協会は、中小企業診断士同士の連携と資質向上を目的とした団体です。

協会への加入は義務ではなく、加入しなくても中小企業診断士として活動することは可能です。

ただ、中小企業診断協会への加入は、人脈作りやスキル向上に効果的であるため、中小企業診断士として登録した人の半数ほどが加入しています

加入の費用としては、どの支部に加入するかで左右されますが、入会費5万円、年会費5万円ほどが目安になります。

独立開業後に仕事を確保できるか不安な人や人脈を作りたい人、資金に余裕のある人は、中小企業診断協会への加入を検討してみてはいかがでしょうか。

中小企業診断士が独立前に準備しておくこととしては、下記記事にも詳しく記載しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

中小企業診断士が独立までに準備しておきたい5つのこと

8.中小企業診断士として独立している先輩の体験談から成功ポイントを学ぶ

中小企業診断士の独立開業9

資格を取得し、中小企業診断士として独立して活躍されている人の体験談を紹介します。実際に活躍している人から成功するためのポイントを学んでいきましょう。

8-1.自身の転職経験を生かし「離職率改善」の専門家として活躍

中小企業診断士の資格を取得し、10回目の転職で独立した森田昇さん。

中小企業診断士の森田昇さんの独立開業事例

現在は【誰もが働くを楽しめる社会の実現】をミッションとし、「下請けIT企業の離職率を劇的に改善させる中小企業診断士・キャリアコンサルタント」として活躍中です。

過酷な労働環境での仕事経験や自身の転職経験を生かして、中小企業の下請けIT企業を対象とした、離職率を改善するためのセミナーや個別コンサルティングを行なっています。

会社勤務の中では、72時間連続勤務や同僚が鬱や過労で倒れたりなどの経験、副社長として就任した際には社員の半数をリストラするといった苦しい経験をしてきました。

このような自身の体験を生かし、社員目線、経営者目線の両視点から、離職率を改善し、社員が成長していける健全な風土を育むサポートをしているとのこと。会社勤務の苦しかった経験を強みに変えて、中小企業診断士としてご活躍されています。

さらに、先生・コンサルタントビジネスを成功させるノウハウを提供している志師塾で、Web集客講座を受講し、再現性の高いノウハウを得た上で、営業活動を行ったことも成功ポイントと言えるでしょう。

【名前】森田 昇さん
【資格】中小企業診断士、キャリアコンサルタント
【現在の業務内容】中小企業の下請けIT企業を対象とした離職率改善セミナーの企画運営、研修講師、個別コンサルティング
【成功ポイント】自分の強みや専門分野をはっきりさせた、Web集客について事前に学んでいた、自分のミッションを明確にしている

中小企業診断士として活躍している森田さんの詳しいインタビュー内容については、下記の記事をご参照ください。

「誰もが働くを楽しめる社会」を実現するために、10回目の転職で起業 ~あさみコンサルティング 代表 森田昇さん

8-2.トライアンドエラーを繰り返しながら女性管理職向けの講座を展開

新卒から20年以上NTTに勤め、女性管理職も経験し、中小企業診断士として独立した細木聡子さん。

中小企業診断士の細木聡子さんの独立開業事例

現在は、中小企業診断士として、人材育成コンサルサービスを主軸とした企業の女性管理職候補向けに、「しなやか女性リーダー養成講座」を展開しています。

具体的には、自身が大手企業で女性管理職として苦労した経験を生かし、女性リーダーにマネージメント方法を伝える仕事をしています。

自身の管理職としての経験から、女性がリーダーとして組織をまとめるためにはいくつかコツがあり、個人に合わせた柔軟性のある育成が大切ということを体感しました。そして、これまでのマネージメントにおける知識を体系化し、現職で活躍しています。

ただ、独立したものの集客にかなり苦労し、この時、「どんなに良いメソッドがあっても顧客を獲得できなければ全く意味がない」ということを痛感したとのこと。

その後、先生・コンサルタントビジネスを成功させるノウハウを提供している志師塾において、Web集客講座を受講したことで、徐々に顧客が増えていき、事業を軌道に乗せることができました。

【名前】細木聡子さん
【資格】中小企業診断士
【現在の業務内容】人材育成コンサルサービスを主軸とした企業の女性管理職候補向けにマネージメント方法を伝える「しなやか女性リーダー養成講座」を運営
【成功ポイント】トライアンドエラーを繰り返しノウハウを蓄積、自身のこれまでのキャリアを生かした働き方をしている、Web集客について事前に学んでいた

中小企業診断士として活躍している細木さんの詳しいインタビュー内容については、下記の記事をご参照ください。

【成功事例インタビュー】人には無限の可能性があると信じ、安心して成長できる社会を作る~細木聡子~

9.まとめ

本記事では、

・中小企業診断士の資格のみで独立開業できるのか?
・中小企業診断士が独立開業した場合の仕事内容
・中小企業診断士として独立開業するメリット、デメリット
・中小企業診断士として独立するのが向いている人

について解説しました。上記内容を確認することで、自分が中小企業診断士として独立開業すべきかどうか判断してもらえることでしょう。

また、中小企業診断士として独立開業した後の失敗を避けるために、下記の点も詳しく解説しています。

・中小企業診断士が成功のために準備しておくべき3つのこと
・中小企業診断士として独立しいている先輩の体験談から成功ポイントを学ぶ

本記事を読むことで、自分が中小企業診断士として独立開業すべきか判断し、失敗しないためのポイントを事前に理解してもらえれば幸いです。

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