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カウンセラーの集客方法6選|選ばれる理由から設計する手順

カウンセラーの集客方法6選|選ばれる理由から設計する手順

カウンセラーの集客がうまくいかない一番の原因は、発信の量ではありません。足りないのは、「たくさんいるカウンセラーの中で、なぜあなたに相談するのか」という設計のほう。

カウンセリングは、受けてみるまで中身が分かりません。資格の幅も広く、相談する側から見れば違いが見えず、比べる基準は料金だけ。ここを飛ばして発信を増やしても、予約は埋まりません。

先に、この記事の結論を3つの順番でまとめます。

  • 順番1:誰の・どんな悩みに強いカウンセラーなのかを一文で言い切る(ポジショニング)
  • 順番2:Web集客・ブログ・ホームページ・Facebook・セミナー・営業(個別相談)の6つを、役割で使い分ける
  • 順番3:単発セッションで終わらせない。継続プログラムと「法人という顧客」で、経営を安定させる土台づくり

この記事では、先生業(士業・コンサルタント・コーチ・講師・カウンセラーなど)の集客支援を専門としてきた志師塾が、この3つの順番を、明日から手を動かせる粒度まで分解して解説します。読み終えるころには、次に何から着手すればよいかがはっきりしているはずです。

カウンセリングの腕を上げる技術と、相談が入る仕組みをつくる技術は、まったく別のものです。後者を先に全体像でつかんでおきたい方は、志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーで、選ばれる仕組みのつくり方を確かめてみてください。

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1. カウンセラーの集客が難しい3つの理由

頑張って発信しているのに反応がない。その原因は、努力不足でも技術不足でもありません。カウンセラーという仕事の側に、集客を難しくする構造があるからです。まず3つに分けて見ていきましょう。

1.1 目に見えないうえに、受けたことのある人が少ない

カウンセリングの価値は、受けてみるまで分かりません。形のある商品と違い、写真でも店頭でも見せられないからです。だからこそ、「受ける前に価値が伝わる仕掛け」を意図してつくる必要があります。ブログやセミナーといった手法は、すべてこの「見えない価値の見える化」のためにあります。

もうひとつ見落とせないのが、カウンセリングを実際に受けたことのある人が、世の中にはまだ少ないこと。多くの見込み客にとってカウンセリングは「話には聞くけれど、自分ごとになったことのない」サービスです。何をしてくれる場なのか、どんな流れで進むのか、想像の材料を持っていません。

対して、税理士や弁護士には道筋があります。「相続で困ったら税理士」「もめたら弁護士」。この道筋が、世の中にすでに共有されているのです。カウンセリングには、その道筋がまだできあがっていない。だから発信の役割も変わります。「他のカウンセラーではなく自分を選んでもらう」より手前に、「カウンセリングという選択肢があると知ってもらう」段階があるわけです。

1.2 名乗る人が増え続け、料金で比べられている

「カウンセラー」は、実は資格がなくても名乗れる呼び名です。国家資格の公認心理師から各種の民間資格まで幅が広く、相談する側は資格ごとの違いをほとんど知りません。

数字で見ると、増え方がはっきりします。公認心理師の試験・登録を担う指定機関が公表している都道府県別登録者数によれば、制度が始まった直後の2019年3月末で24,056人。2026年6月末には76,547人になりました。7年あまりで3倍を超えたことになります。しかもこれは国家資格ひとつの数字で、民間資格の保有者を加えれば母数はさらに大きくなるでしょう。

公認心理師の登録者数の推移とカウンセラーの集客環境

見込み客から違いが見えなければ、比べる基準は料金だけになります。違いを示さないまま集客を始めると、安さの競争に巻き込まれます。価格を下げるほど疲弊し、続けられなくなる。多くのカウンセラーが陥る悪循環です。

ここで押さえておきたいのは、差がつくのが資格の数ではないということ。相談する側は「公認心理師と産業カウンセラーはどう違うのか」を判断できません。選ばれる理由になるのは、「誰のどんな悩みの専門家か」という名乗りのほうです。この話は、次の1.3につながります。

1.3 「誰のためのカウンセラーか」が決まっていない

「どんな悩みでも相談に乗ります」という姿勢は、誠実なようでいて、実は誰にも選ばれない状態をつくります。人は悩みが深いほど「自分の悩みの専門家」を探すからです。対象があいまいなままでは、どの手法を使っても反応は薄いまま。集客の出発点は、この一点です。

加えて、カウンセリングには特有のためらいがあります。「こんなことで相談していいのだろうか」「相談するほど深刻ではないと思いたい」。悩んでいる本人ほど、申し込みの手前で立ち止まるもの。だからカウンセラーの集客では、専門性を示すことと同じくらい、入口を軽くすることが効いてきます。

1.4 3つの理由は、根っこでつながっている

3つを並べましたが、根は1本です。カウンセリングという商品が、まだ「探される商品」になっていない。だから中身が知られず、資格では差がつかず、料金で比べられます。

志師塾では、顧客の悩みを「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」に分けて考えます。顕在ニーズは、本人がすでに言葉にできていて、自分から検索する悩み。潜在ニーズは、困ってはいるけれど、それを解決する手段があると気づいていない悩みです。カウンセリングは、典型的な潜在ニーズの商品。「カウンセラーです」と名乗って待っているだけでは、探しに来てもらえません。

ということは、打ち手も「他のカウンセラーに勝つ」ではありません。まだ一度もカウンセリングを受けたことがない人に、相談する理由をつくること。次の章から、その順番で進めます。

カウンセラーの集客が難しい3つの理由

2. カウンセラーの集客はポジショニングから始める

ポジショニングとは、無競争状態で顧客に選ばれる独自の場所を見つけることです。3つの理由に共通する答えが、ここにあります。志師塾では、発信や広告といった手法の前に、まず自分の位置づけを固める「ポジショニング先行」の考え方を大切にしています。手法は、位置づけが決まってから選ぶもの。順番を守ることが、遠回りに見えて一番の近道になります。

2.1 「誰の・どんな悩みを・どう解決するか」で言い切る

ポジショニングといっても、難しく考える必要はありません。「誰の」「どんな悩みを」「どう解決する」カウンセラーなのか。この3つを言い切れれば十分です。たとえば「働き盛りの管理職が抱える、部下との関係の悩みに伴走するカウンセラー」のように絞れば、当てはまる人には強く刺さります。

言い切る材料は、頭の中ではなく、これまでの相談の記録と自分の来歴の中にあります。手を動かす順番は次の3ステップ。

  • ステップ1:これまで受けた相談を、思い出せるだけ書き出す(相談者の年代・職業・家族構成・相談のきっかけ)
  • ステップ2:そのうち「一番力になれた」と感じた相談に印を付ける。件数が少なければ、前職で毎日向き合っていた人たちや、自分自身が抜け出した悩みでも構いません
  • ステップ3:印を付けた相談に共通する「人」と「場面」を、相談者が使っていた言葉で一文にする

多くの方がつまずくのが、ステップ3の言葉選びです。相談者は「自己肯定感を高めたい」とは言いません。口に出るのは「朝、会社に行こうとすると涙が出る」のほう。サービスの説明ではなく、相手が頭の中で使っている悩みの言葉で自分を位置づけると、発信は一気に届きやすくなります。

志師塾がカウンセラーやセラピスト、コーチによく伝えているのが、「過去の自分を、理想の顧客に置く」というやり方です。共感が土台になる仕事では、これがよく効きます。理由は2つあります。かつての自分なら、悩んでいる人の気持ちが手に取るように分かる。そして、プロフィールで当時のつらさを自己開示すると、同じ場所にいる人の心が動きます。

「絞ると相談が減るのでは」と不安になる方は多いものです。ここは、志師塾が講座で毎回ほどいている誤解でもあります。実際にやる業務まで絞る必要はありません。絞るのは、お客様に認知してほしい場所だけ。復職の相談を入口に信頼を得たあとで、夫婦関係やキャリアの相談を受けるのは自然な流れです。入口を一点に決めることと、仕事の幅を狭めることは、まったく別の話になります。

2.2 2軸の掛け算で「1万人に1人」の場所をつくる

とはいえ、いきなり「唯一の存在になれ」と言われても手が止まります。志師塾がすすめているのは、100人に1人のものを2つ掛け合わせるという考え方です。それぞれは珍しくなくても、2つ重なれば1万人に1人。ライバルはほとんどいなくなります。

カウンセラーなら、たとえばこんな掛け合わせが考えられます。

軸1(誰に) 軸2(どんな場面に強い) できあがる位置づけ
昇進して2年目の管理職 部下との関係で消耗する時期 上司の孤独に伴走するカウンセラー
育休から復帰した女性 復帰1年目の焦りと罪悪感 復職期の揺れを分かっているカウンセラー
医療・介護の現場で働く人 交代勤務と感情労働の疲れ 夜勤のある職場を知っているカウンセラー
中小企業の社長 誰にも相談できない決断の重さ 経営者専門のカウンセラー

「誰に」の切り口は、年代や職業だけではありません。志師塾が講座で使っている例のひとつが、時間帯で絞るという発想。たとえば「朝専用カウンセラー」。通勤時間帯のストレスに的を絞り、初回だけ朝に受ける。2回目からは夜でも構いません。ほかにも、規模・タイミング・趣味・学歴といった切り口。先生業なら「社員が10名を超えて就業規則が要るようになった会社」のように、タイミングで絞る組み立ても考えられます。

カウンセラーのポジショニングを2軸で決める考え方

軸を選ぶときの注意は3つあります。分かりやすいこと。相談者の頭の中にすでに判断基準があること。そして、ライバルと同じ売りにしないこと。「傾聴を大切にしています」「安心して話せる場です」は、ほとんどのカウンセラーが言っています。売りが多すぎると相手が覚えられないので、2軸が基本と考えてください。

2.3 目指すのは「この悩みならあなた」という第一想起

ポジショニングのゴールは、見込み客の頭の中で「この悩みといえば、あの人」と最初に思い出される状態(第一想起)をつくることです。紹介や口コミは、この第一想起から生まれます。誰かが悩みを口にした瞬間に、あなたの名前が挙がるかどうか。集客の成否はここで分かれます。

第一想起は、一度の出会いではつくれません。名刺の肩書、プロフィール文、ブログやSNSの発信、セミナーでの自己紹介。すべての接点で同じ一文を繰り返すうちに、少しずつ相手の頭の中に居場所ができていきます。接点ごとに名乗りが違えば、何のカウンセラーだったか思い出してもらえません。

ここで、カウンセラーならではの考え方をひとつ。心の相談は、本人が自分から探しに行くとは限りません。しんどい時期ほど、調べる気力そのものが落ちるからです。実際に動くのは、まわりで気づいた人のほう。配偶者、上司、人事の担当者、かかりつけの医師、整体やヘアサロンで話を聞いた人。第一想起を取りたい相手は、悩んでいる本人だけではないということです。誰の頭の中に居場所をつくるのかを、そこから逆算してみてください。

もうひとつ、すぐにできることがあります。知人や既存の相談者に「どんな人を紹介してほしいか」を具体的に伝えておくことです。「悩んでいる人がいたら紹介してください」では、相手は動きようがありません。「復帰したばかりで無理をしている同僚がいたら、こういう相談先もあると伝えてください」まで具体化すると、該当する顔を思い浮かべてもらえます。

2.4 「高くても選ばれる理由」を先に言葉にしておく

カウンセリングの料金は、あなたが提供する価値の値札です。「安いから選ばれる」のではなく「この人だから受けたい」と思われる理由を、発信を始める前に言葉として用意しておきましょう。理由が先にあれば、料金は自分で決められるものへ変わるのです。

値段の説明ができない原因は、たいてい料金表にはありません。「何がどうなったら、この相談は終わりなのか」を決めていない。それが本当の原因です。ゴールが見えない買い物に、人は高い金額を払えません。「気持ちが楽になるまで」ではなく、「月曜の朝に起きられるようになるまで」「上司との1対1が怖くなくなるまで」。相談者が自分の生活で確かめられる形にすると、価格の話が急に通じるようになります。

あわせて決めておきたいのが、誰から報酬をいただくかです。相談者本人から、その家族から、それとも企業から。ここは第5章でくわしく扱いますが、収益の入り口をどこに置くかで、集客の設計そのものが変わります。収益モデルの選択も、ポジショニングの一部だと考えてください。

選ばれるカウンセラーになる3ステップ

絞る話でいちばん多い反論が、これです。「絞ったら相談が減るのではないか」。実際に起きるのは逆で、絞ったあとに相談の質が変わり、それから単価が上がる、という順で動きます。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その動き方を先生業の実例で追いかけながら解説しています。

3. カウンセラーの価値を1秒で伝える3点セット

価値伝達の3点セットとは、肩書き・キャッチコピー・プロフィールの3つを、同じ位置づけでそろえた状態のことです。どれだけ良い位置づけを見つけても、相手に1秒で伝わらなければ記憶に残りません。この3つがそろうと、名刺交換でもホームページでも同じ印象を残せるようになります。

3.1 肩書きは13文字。「カウンセラー」だけでは何屋か伝わらない

肩書きとは、あなたの価値を1秒で伝える言葉です。目安は13文字。公式は「専門領域+一般名称」になります。

「心理カウンセラー」だけでは、専門領域が空っぽの状態です。ここに軸を1つか2つ足してみてください。

  • 「管理職専門のメンタルカウンセラー」
  • 「復職期に伴走する産業カウンセラー」
  • 「夜勤のある職場のこころの相談役」

一般名称を選ぶときに気をつけたいのは、相手が身構える言葉を避けることです。「カウンセリング」という響き自体に「自分は病気ではない」と抵抗を感じる人もいますから、その場合は「相談パートナー」「メンタルコーチ」など、相手の耳になじむ言葉に替えましょう。

ひとつだけ、名乗り方に決まりがある言葉があります。公認心理師です。厚生労働省の公認心理師のページにあるとおり、公認心理師とは登録簿への登録を受け、その名称を用いて心理に関する専門的な業務を行う人のことです。登録を受けていない人が名乗ることはできません。持っている資格を正確に書くのは、信頼の土台になります。

3.2 キャッチコピー25文字は3つの要素で組む

肩書きが「何屋か」を伝える言葉なら、キャッチコピーは「もう少し聞いてみたい」と思ってもらう言葉です。目安は25文字。志師塾では、次の3つを入れて組み立てます。

  1. メリット:相手にどんな良いことが起きるのか。「傾聴します」ではなく「日曜の夜が怖くなくなります」のように、相手の生活が変わる形まで書く
  2. 具体性:期間・回数・人数など、数字で見えるようにします。事実の範囲で、いちばん伝わる単位はどれか
  3. 呼びかけ:誰に向けた話かを明示する。年代、職業、置かれている状況。「自分のための情報だ」と感じてもらう

やってしまいがちなのが、「あなたに寄りそうカウンセリング」のような、誰にでも当てはまる言葉です。読んだ人は「そうですか」で通り過ぎます。数字を入れるときに大げさな表現へ寄せる必要はありません。事実の範囲で、いちばん伝わる見せ方を選ぶ。腕の見せどころは、その選び方にあります。

3.3 プロフィールは相手のために書く

プロフィールは、自分が書きたいことを書く場所ではありません。相手が「この人に話して大丈夫か」を判断するための材料です。ここを取り違えると、資格をいくつも並べているのに問い合わせが来ない、という状態になります。

心の相談で相手が知りたいのは、次の3つ。

  • なぜこの分野なのか:自分や家族が苦しんだ経験、前職で見てきた場面。動機が見えると、人柄が伝わります
  • 力になってきた相手の顔ぶれ:件数だけでなく、どんな人の相談だったか。数より、顔が浮かぶ書き方を
  • 対応の範囲を先に伝える:進め方、1回の時間、料金、医療機関との関係。相談前の不安を外しておく

経歴に自信がなくても構いません。志師塾の講座で毎回おこなうのは、自分の過去を丁寧に振り返る棚卸しの作業です。感情が大きく動いた経験を掘り起こすと、そこに人を惹きつける材料が眠っています。うまくいかなかった時期こそ、同じ悩みを抱える相談者の心をつかむのです。

ただし、カウンセラーの自己開示には加減があります。当時の苦しさを生々しく書きすぎると、読んだ人は「この人は今も渦中にいるのかもしれない」と感じて離れていきます。過去を書きながら、いまは支える側に立っていると分かる書き方にする。他の先生業と違うのは、この点です。

カウンセラーの価値を伝える3点セット(肩書き・キャッチコピー・プロフィール)

4. カウンセラーの集客方法6選|それぞれの役割を知る

カウンセラーの集客方法とは、Web集客・ブログ・ホームページ・Facebook・セミナー・営業(個別相談)の6つです。ポジショニングと伝え方が決まったら、いよいよここへ。6つ全部に同時に取り組む必要はありません。役割を知って、自分の相談者に合う組み合わせを選びましょう。

手法 主な役割 最初にやること
Web集客 新しい見込み客と出会う 絞った相手が打ち込みそうな言葉を10個書き出す
ブログ 専門性と人柄を伝える 実際に受けた相談を1本の記事にする
ホームページ 信頼の受け皿 料金・進め方・守秘義務の扱いを明示する
Facebook すでに接点のある人との関係を深める 週1回、現場で感じたことを書く
セミナー 価値を体感してもらう 少人数でよいので日程を先に決める
営業(個別相談) 依頼を確認してもらう場 60分の進め方を型にする

4.1 見込み客と出会う:Web集客・ブログ

Web集客は、検索や広告を通じて、あなたをまだ知らない人と出会うための入り口です。ブログは、専門性と人柄を伝え、「この人なら分かってくれそう」という安心感を育てます。心の悩みは身近な人にこそ話しにくいもので、誰にも知られずにまず検索する。カウンセラーとWebの相性が良いのは、この心理があるからです。

このとき狙う言葉には、カウンセラーならではの型があります。見込み客が検索窓に打ち込むのは、「カウンセリング」という言葉より先に、悩みそのものの言葉です。眠れない夜に「職場 行きたくない」「夫婦 会話がない」と打ち込む。相談への入口は、そんな場面から始まることが少なくありません。だからブログは、資格やカウンセリング理論の解説ではなく、相談者の悩みの言葉で書くこと。検索で出会った記事そのものが、「この人は分かってくれる」という最初の安心になります。

記事の最後には、次の一歩を必ず置いてください。読み終えた人が何もできない記事は、信頼を集めても相談につながりません。しかも心の相談は、いきなり「個別相談へどうぞ」だと重すぎます。セルフチェックシート、メール講座、少人数のお話会。その記事の読者にとって「軽い一歩」を用意するのがコツです。

4.2 信頼の受け皿をつくる:ホームページ・SNS

「ホームページを作れば顧客を獲得できる」。それは幻想でしかありません。ホームページの役割は、あなたを調べに来た人の背中を押す「信頼の受け皿」です。出会う手段と、信頼を深める手段は分けて設計する。ここを混同すると、作っただけのホームページになってしまいます。

心の相談で背中を押せるかどうかは、申し込む前の不安が消えているかで決まります。次の4つは、必ず載せておきたい要素です。

  • 料金と時間:初回がいくらで何分か。書いていないサイトは、問い合わせる前に候補から外れます
  • 進め方:申し込みから当日まで何が起きるのか。対面かオンラインか、どんな場所で話すのか
  • 守秘義務と記録の扱い:話した内容がどう守られるのか。ここは心の相談で最も重い不安になります
  • あなた自身:顔写真と、なぜこの分野に力を入れているのかという理由

Facebookの役割は、これとは別です。すでに接点のある人との距離を縮める場と考えてください。「今日はこんなことを考えました」という現場の気づきを、週に1回でも書き続ける。売り込みの投稿より、あなたの考え方が伝わる投稿のほうが後から効いてきます。

ただし、カウンセラーのSNSには、他の先生業にない読み方が要るのです。反応の数で判断してはいけません。悩みを抱えている人ほど、公開の場で「いいね」を押せないからです。押した瞬間に、自分が悩んでいることを知り合いに伝えることになってしまう。反応が薄くても、読まれていることは珍しくありません。判断するなら、いいねの数ではなく、あとから届く個別のメッセージや、初回相談で「ずっと読んでいました」と言われる回数のほうを見てください。

4.3 価値を体感してもらう:セミナー・お話会

セミナーは、あなたの価値を体感してもらえる場です。カウンセラーの集客で特に力を発揮するのには、はっきりした理由があります。1対1の相談は、見込み客にとって重い一歩。ただ、セミナーなら「聞くだけ」で参加できます。自分の悩みを打ち明けなくても、あなたの考え方と人柄に触れられる。第1章で見た「入口を軽くする」の答えのひとつが、この形です。

ここでよくある失敗が、知識を詰め込みすぎることです。参加者が知りたいのは理論の解説ではなく、「自分の場合はどうなのか」。理論の話は要点だけにして、その場で自分のことを書き込んでもらう時間を必ず入れてください。手が動いた人ほど、続きを相談したくなります。

志師塾では、セミナーの満足度は100点ではなく80点前後を狙うとお伝えしています。すべてを教えきってしまうと、参加者は「自分でやってみます」と帰ってしまうからです。内容は幅広く浅くではなく、狭く深く。持ち帰れるものを1つ渡し、残りは相談の場で埋める。この配分が、セミナーから個別相談への流れをつくります。

4.4 依頼につなげる:営業(個別相談)

個別相談は、売り込みの場ではありません。「この人にお願いしたい」を相談者自身に確認してもらう場です。60分いただけるなら、志師塾ではおおよそ次の型をおすすめしています。

  • 最初の5分:この時間の目的と進め方を伝える。「今日は、いま何が起きているかを一緒に整理する時間です」と先に言い切ると、相手の警戒が下がります
  • 次の25分:現状といきさつを聞く。いつから、どんな場面で、何がいちばんしんどいのか。ここは聞き役に徹します
  • 次の15分:聞いた内容から、相談者が気づいていない論点を1つだけ返す。「上司との関係の話に見えて、実は評価が決まる時期に必ず崩れていますね」のように、時期や場面で示すのがコツ
  • 次の10分:これから先の進め方を2つか3つ並べる。ひとりで様子を見る、期間を決めて伴走する、医療機関にかかる。それぞれの良い点と難しい点をセットで伝えます
  • 最後の5分:一緒に進める場合の形と料金を伝える。「ご自身で整理できそうなら、それが一番です」と添えれば、押し売りの空気は残りません

カウンセラーがここで踏みやすい落とし穴が、ひとつあります。個別相談の場で、セッションを始めてしまうことです。傾聴の訓練を積んだ人ほど、目の前で苦しんでいる人を放っておけません。ていねいに受け止め、その場で少し楽になってもらう。すると相談者は「今日は話せてよかったです」と満足して帰り、次の予約は入らないのです。

志師塾でも、個別相談で解決策を教えすぎると成約しなくなる、と繰り返しお伝えしています。個別相談ですることは、解決ではありません。いま何が起きているのかを一緒に見えるようにして、続けて取り組むかどうかを本人に決めてもらう。この線引きが引けているかどうかで、成約率は大きく変わります。

4.5 カウンセラーの発信には、踏み越えない線がある

6つの手法を回す前に、確かめておきたいことがあります。カウンセラーの発信には、他の先生業より神経を使う線が引かれているからです。この線を知らずに書くと、集客どころではなくなります。

  • 診断や治療にあたる言い方:「それはうつ病です」「薬を減らしましょう」は医師の領域。カウンセラーが書くのは、状態の見立てではなく、本人の受けとめ方や生活の整え方まで
  • 効果の断定:「必ず治ります」「3回で解決」は書けません。書けるのは、これまでの相談で起きた変化と、その範囲
  • 相談事例の記事化:許可を取るだけでは足りません。本人が読んでも自分だと分からない粒度まで加工する。年齢・職業・家族構成を少しずつずらす、複数の相談を1つに合わせる、といった手当てが要ります
  • 資格の名乗り:3.1で触れたとおり、公認心理師のように登録を前提とする名称は正確に

この制約があるせいで、多くのカウンセラーの発信は当たり障りのない一般論で終わります。ただ、見方を変えるとこの線こそがカウンセラーの発信技術です。書けるのは、悩みの構造・考え方・整え方の順序。書けないのは、あなたの場合の答え。だからこそ、記事の続きは対話でしか埋まりません。一般論で終わることを弱点と考えず、相談への必然として設計してください。

下の図は、この6つに「継続」と「紹介・口コミ」を足した全体像になります。

カウンセラーの集客から契約までの役割分担

ここまでの6つは、カウンセラーという仕事に寄せた話でした。その手前には、先生業に共通する土台があります。無料の書籍「先生業の顧客獲得を成功させる7つの能力」(一部ダウンロード)なら、そこだけを先に確かめられます。セミナーはまだ早いという方の、最初の一歩としてどうぞ。

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5. カウンセラーの集客は「悩む人」と「お金を払う人」がずれる

カウンセラーの集客では、サービスを受ける「ユーザー」とお金を払う「顧客」が一致しないことがあります。ここからは、他の先生業の記事にはあまり出てこない話へ。集客がうまくいかない原因のうち、いちばん見落とされているのが、この「ずれ」です。ここを整理すると、集客の設計そのものが変わります。

5.1 ユーザーと顧客を分けて考える

志師塾では、ビジネスの登場人物を「ユーザー」と「顧客」に分けて整理します。ユーザーはあなたのサービスを受ける人。顧客はお金を払う人です。研修ビジネスなら、受講者がユーザーで、発注する人事や社長が顧客。この2つがずれる業種では、ユーザーだけを見ていると仕事になりません。

カウンセラーは、このずれが最も起きやすい仕事のひとつです。深く苦しんでいる人ほど、働けていなかったり、判断する力が落ちていたりします。いちばん助けが要る人が、いちばん支払いにくい。この矛盾を放置したまま「本人に届く発信」だけを続けると、共感は集まるのに予約が入らない状態が続きます。

たとえば、うつで苦しんでいる人を支えたいと考えたとき。本人に支払う余力がない、という壁にぶつかります。志師塾がここでお伝えしているのは、顧客を家族や会社の社長に置き換えるという考え方。支える側の負担を軽くするかたちに組み替えれば、届けたい相手は変えずに事業として成り立ちます。

カウンセラーが顧客を置ける場所は、大きく3つあります。

顧客 その人が抱えている悩み 集客の入口
本人 いまのつらさを何とかしたい 検索・SNS・紹介
家族・パートナー どう接すればよいか分からない 「支える側」向けの発信・お話会
企業(経営者・人事) 休職・離職を減らしたい 研修・顧問・社労士や産業医との連携

3つのうちどれを選ぶかで、書くべき記事も、参加してほしいセミナーも変わります。逆に言えば、ここを決めないまま発信を増やしても、誰にも届きません

5.2 「法人という顧客」は、どこに空白があるか

3つのうち、単価も継続性もいちばん高いのが企業です。ここは数字で見ておく価値があります。

厚生労働省の令和6年「労働安全衛生調査(実態調査)」(2025年8月7日公表・有効回答8,304事業所)によると、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は63.2%でした。ここまでは、よく引用される数字です。大事なのは、その内訳のほう。

事業所規模別に見たメンタルヘルス対策の取り組み状況(カウンセラーの法人向け集客)

事業所の規模で分けると、労働者50人以上では94.3%が取り組んでいます。ところが30〜49人では69.1%、10〜29人になると55.3%まで下がる。同じ調査では、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所のうち、ストレスチェックを実施しているのが全体で65.3%。ここでも50人以上は89.8%、10〜29人は58.1%と差が出ています。

この差の理由は、はっきりしています。労働者50人以上の事業所にはストレスチェックの実施義務があるからです。ここから先は統計ではなく、志師塾が先生業の現場で見ている範囲の話。義務のある規模の会社には、すでに大手のEAP事業者や産業医の体制が入っていることが少なくありません。手つかずで残っているのは、30人未満の会社のほう。大手が採算に乗せにくい規模で、しかも社長と社員の距離が近いぶん、こじれると一気に業績へ響きます。

小さな会社に入るときの入口は、いきなり「カウンセリング契約」ではありません。順番があります。

  1. 研修から入る:管理職向けの1時間で、部下の変化にどう気づくかを扱う。相談ではなく学びの場なので、社長が呼びやすい
  2. 相談窓口として置いてもらう:月に数枠の外部窓口。社内に相談できない話を受ける役として、月額で契約する
  3. 顧問の位置へ:採用や配置の相談にも呼ばれるようになると、契約は長く続きます

月額で長く続く形の組み立て方は、先生業の顧問契約5つの設計図の記事にまとめてあるので、あわせてどうぞ。

紹介の経路も、個人向けとは別に用意できます。社労士、税理士、産業医、経営者の集まり。この人たちは、社員のメンタル不調の相談を受けても、自分では受けきれません。渡す先を探しているところに名前が挙がれば、紹介は自然に生まれるのです。志師塾でも「先生業どうしのつながりが仕事を運ぶ」場面を数多く見てきました。

5.3 潜在ニーズの商品は、顕在ニーズで入口をつくる

第1章で、カウンセリングは潜在ニーズの商品だと書きました。ここに、志師塾の商品設計の考え方がそのまま効きます。バックエンドが潜在ニーズなら、フロントは顕在ニーズで集めるという発想です。

志師塾がよく挙げるのが、コーチングの例です。コーチングそのものは潜在ニーズで、探して申し込む人は多くありません。そこで入口を「心理学を使ったダイエット」のように、本人がすでに言葉にしている悩みに置き換える。集まってもらってから、伴走する意味を伝えていきます。

カウンセリングでも同じことができます。入口に置くのは、相談者が自分で口にできる言葉のほう。

  • 「眠れない日が続いている」(本人の検索ワード)
  • 「部下が突然辞める」(社長は、いま何に困っている?)
  • 「復職したのに、また休みがちになる」(人事が抱えている言葉)
  • 「家から出なくなった家族」について、支える側はこの言葉で調べます

どれも「カウンセリングを受けたい」という言葉ではありません。それでも、その先で必要になるのはカウンセラーの仕事です。看板は顕在ニーズで掲げ、中身は本来やりたい支援でつくる。この二段構えができると、集客は驚くほど楽になります。

6. カウンセラーの集客を「単発セッション」で終わらせない

継続プログラムとは、3か月・6か月といった期間を決めて伴走する商品のことです。手法と同じくらい大事なのが、この「集客した後の設計」。1回のセッションで終わる関係を積み重ねても、毎月ゼロから集客し直すことになります。ここを変えると、経営は見違えるほど安定します。

6.1 継続プログラムで長く伴走する

深い悩みの多くは、1回の相談では解決しきれません。3か月・6か月と伴走する継続プログラムは、相談者の変化のためにも、あなたの経営のためにも要るものです。高単価と継続、この2つがそろうと、集客の人数に追われない体質になっていきます。

継続をすすめるのは、売上のためだけではありません。心の変化は、1回の気づきでは定着しないからです。気づいて、試して、揺り戻しがきて、また立て直す。この行き来に付き合えることこそ、継続の価値になります。

設計のコツは、回数を売るのではなく「どんな状態までを一緒に目指すか」というゴールで組むこと。「全5回で50,000円」より、「月曜の朝がつらくなくなるまで、3か月伴走します」のほうが、続ける意味がはっきり伝わります。回数で売ると、回数が終わった時点で関係も終わります。状態で売れば、その状態に届くまで一緒に走れるのです。

カウンセラーが単発セッションを継続プログラムに変える4ステップ

6.2 相場ではなく「価値の設計」で価格を決める

「カウンセリングは1回数千円が相場だから」と、周りに合わせて消耗していませんか? 相場はあくまで他人の値札です。あなたのプログラムが向き合う悩みの深さと、その先に起きる変化の大きさで、価格は決めるもの。志師塾の講座でも、手法より先にこの価値設計から見直します。

ここで知っておきたいのが、「1時間いくら」で考えている限り、無料の相談窓口には構造的に勝てないということ。公的な相談窓口も、企業の窓口も、時間で提供されています。同じ物差しに乗った瞬間、比べられるのは金額だけになります。

抜け出す道は、時間ではなく渡すものを単位にすることです。「3か月で、しんどくなる場面のパターンと、そのときの対処を一緒に見つけます」のようにパッケージにしてしまえば、比較の土俵が変わります。

もうひとつ、値段を伝える順番も大事なところです。志師塾では、いきなり金額を出さず、先に相場の見当を渡しておく考え方をお伝えしています。「同じ悩みで医療機関に通うと、通院と休職でどれくらいの時間がかかるか」「企業向けの研修だと1回いくらか」。判断の物差しを先に置いてから自分の価格を出すと、相手は高い安いではなく、内容で考えられるようになります。

6.3 AIに任せる作業と、人にしか担えない仕事を分ける

AIの話を「作業が速くなる」で終わらせると、もったいないことになります。カウンセラーにとってのAIは、時間を返してくれる道具だからです。

分かれ目は、次の3つで整理できます。

  • AIに任せられるもの:発信文の下書き、ブログ記事の構成案、面談メモの整理、案内文やリマインドのひな形
  • 人に残るもの:言葉にできていない不安を引き出す。沈黙に耐える。揺り戻しがきたときに、責めずにもう一度立て直す
  • 人にしか担えないもの:その人が「変わってもいい」と思える関係をつくること。ここは技術ではなく、関係の積み重ねでしか生まれません

発信の作業はAIに、心に寄りそう仕事は人に。この分担ができるカウンセラーから、発信が続くようになります。浮いた時間を対話に回せば、サービスの質そのものも上がっていくでしょう。

ひとつ注意を。相談内容をそのままAIに入力するのは避けてください。氏名も勤務先も伏せ、特定できない形に直してから使う。4.5で触れた「相談事例の記事化」と同じ配慮が要ります。カウンセラーならではの取り入れ方は、カウンセラーのAI活用術7選の記事でくわしく解説しています。

7. カウンセラーの集客に成功した志師塾卒業生3人の実例

ここまでの内容が、実際にどう形になるのか。志師塾で学び、心の領域で独立した3人を紹介します。1人目は心理カウンセラーとして活動している方、2人目と3人目はメンタルの領域で講座や教室を運営している方です。2人目・3人目は隣接領域の参考事例として読んでください。いずれも公開済みのインタビュー記事から引いています。

7.1 星佳さん|「悩みを聞かずに解決する」という名乗り

宮城県出身の星佳(ほしけい)さんは、公務員として東日本大震災の避難所開設に携わった経験から独立を決意した方です。現在は株式会社NeverEndingStoryと一般社団法人メンタルクリア協会の代表として、心理カウンセラー・ビジネスコーチ・セミナー講師と幅広く活動しています。

肩書きは「ライフ&ビジネス夢実現心理コーチ」。特徴的なのは、悩みを聞かずに、質問を通じて本人の気づきから解決へつなげるという進め方。悩みを話すことでつらさが強まるリスクを避ける狙いがあります。3年間で3,400人を超えるセッションを重ね、いまは年間1,200人を超える方と向き合っているそうです(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。

独立当初は、集客の経験がゼロ。「公務員からの独立だったので、集客など全く活動していませんでした」と振り返っています。転機になったのが志師塾での言語化の作業。自分自身について書き続け、合計35,000字を超えたそうです。「自分の強みってわかんないですもんね。それが可視化されたことで発見できた」という言葉が残っています。

その後は、SNSと心理学を掛け合わせた新しいサービスを開発。YouTubeで長尺の解説講座を、TikTokでは150作を超える動画を配信しています。カウンセラー養成講座にも約40名が学び、後進の育成へ広がりました。くわしくは星佳さんのインタビュー記事をご覧ください。

7.2 佐藤幸雄さん|口コミ頼みから、新規が受講生の半数に

メンタルモチベーターとして活動する佐藤幸雄さんは、2013年からメンタルマネジメントセミナーをほぼ毎月開催し、その回数は120回ほどにのぼります。もともとは自分に自信がなく、就職の面接で60社に落ちた経験の持ち主でした。

注目したいのは、1対1から1対多へ移した判断。「コーチングは本当に成果が出ます」と言いながらも、1対1の形式には限界を感じていました。同時に受け持てるクライアントは20人ほどが上限で、1人あたり1時間半から2時間のセッションを日に何度も重ねる日々。突破口になったのが講座形式でした。ベテランにサポーターとして入ってもらい、受講生を一人にしないフォロー体制も整えています。

それでも残った課題が集客でした。口コミの届かない新しい参加者が、ほとんど増えなかったのです。「つながりがないところへどのようにリーチしていくのか、SNSの活用などは皆目わからない」という状態から、2020年に志師塾の先生ビジネス開発講座へ。ポジショニング、ターゲット、キャッチコピーを組み直し、プロフィールも作り替えました。

結果として、口コミではリーチできない新規顧客が、いまでは受講生の半数を占めるようになったそうです。面接での失敗を含めた自身のストーリーをプロフィールで語るようになったのも、志師塾での学びから。詳細は佐藤幸雄さんのインタビュー記事に残っています。

7.3 平真理子さん|自分が通った道を、そのまま商品にした

福岡県北九州市の平真理子(たいらまりこ)さんは、脳力開発トレーニングスクール「イプラスジム北九州」の代表です。肩書きは「自己実現メンタルコーチ」。脳科学と心理学をもとに、指導者向けのコースやストレスを抱える人向けのコースを提供しています。

平さん自身が、深い谷を通ってきた方です。10代でクローン病という難病を発症。短大卒業後に就いた証券会社では、手術で入退院を繰り返し、仕事も休みがちになりました。33歳のときに父親の病死で不動産会社を承継すると、そこには3億円の債務。不調の身体に鞭を打つうちに体調はさらに悪化し、社員は次々に離職しました。その状況で出会ったのが脳科学と心理学で、実践を重ねるうちに難病を克服し、経営も黒字が続くようになり、承継時の3億円の借金も完済しています。

志師塾で得たものとして、平さんが挙げるのは2つです。ひとつは「伝え方の大切さ」。ホームページに必要な情報やキャッチコピーの作り方を学びました。もうひとつが「本当にやりたいことに集中してよい」という気づきです。受講後、専門学校の講師を退職し、フランチャイズ契約も解消。メンタルコーチングの事業に絞り込みました。「やらされる仕事より、やりたい仕事をやって終わりたいんです」という言葉が印象的です。歩みの全体は平真理子さんのインタビュー記事にまとまっています。

7.4 3人に共通していたこと

専門とする領域も、顧客層も、たどってきた道もばらばらです。それでも共通点がありました。

  • 「カウンセラー」という一般名称で名乗るのをやめた:3人とも、相談者が想像できる言葉に置き換えている
  • 自分の過去を掘り直してから言葉を決めた:思いつきではなく、棚卸しから出てきた言葉なのでぶれない
  • 1対1の限界を、1対多の場でほどいた:星さんは養成講座とSNS、佐藤さんは講座形式、平さんは教室で、同じ壁を越えています

3つ目の共通点は、第4章の話とそのままつながります。1対1のセッションは、あなたの時間の上限がそのまま売上の上限になる。セミナーや講座は、集客の手段であると同時に、時間の制約をほどく手段でもあるわけです。

事例を読むと「この人たちは特別だ」と思いたくなります。ただ、星さんは名乗りを言い換え、佐藤さんは口コミ以外の入口を1つ作り、平さんは自分が通った道を商品にしただけです。どれも、始めるのに新しい資格は要りませんでした。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、この3つの打ち手を先生業の実例で扱っています。

8. カウンセラーの集客でよくある質問

8.1 カウンセラーの集客は、何から始めればよいですか?

ポジショニングの言語化からです。誰の・どんな悩みに強いカウンセラーなのかを一文で決めてから、手法を選びます。順番を逆にすると、発信量だけが増えて反応が返ってこない状態になります。

8.2 資格がなくてもカウンセラーとして集客できますか?

できます。「カウンセラー」は資格がなくても名乗れる呼び名で、相談する側も資格ごとの違いをほとんど知りません。ただし、公認心理師のように登録を前提とする名称は、資格がなければ使えません。持っている資格は正確に書き、そのうえで「誰のどんな場面に強いのか」で選ばれる状態をつくってください。資格の数より、相談者が「自分のことだ」と感じる一文があるかどうかで決まります。

8.3 相談の実績がまだ少なくても集客できますか?

できます。件数が少ない段階では、前職で毎日向き合っていた人たちや、自分自身が抜け出した悩みを材料にしてください。同じ道を通った人の言葉には、実績とは別の説得力があります。志師塾でも、共感が土台になる仕事では「過去の自分を理想の顧客に置く」やり方をおすすめしています。

8.4 カウンセリングの料金は、いくらに設定すればよいですか?

相場に合わせて決めると、いつまでも相場のままです。決め方の順番は、まず自分の時間単価を出すこと。次に、その相談で相談者の生活に起きる変化を見積もること。この2つを並べたうえで、無料の相談窓口とは別の土俵に立てる価格を置きます。金額そのものより、何がどうなったら終わりなのかを先に決めるほうが、納得してもらいやすくなるはずです。

8.5 SNSで発信しても反応がありません。やめたほうがよいですか?

反応の数では判断しません。見るのは、あとから届く個別のメッセージと、初回相談で「ずっと読んでいました」と言われる回数です。この2つが増えているなら、その発信は続ける価値があります(理由は4.2で解説しています)。

8.6 集客の成果が出るまで、どのくらいかかりますか?

手法によって違います。紹介とセミナーは数週間で反応が出ることもあり、ブログの検索流入は半年から1年かかるのが普通です。だからこそ、すぐ効くものと時間がかかるものを同時に走らせます。目先の相談を紹介とセミナーでつくりながら、ブログとホームページを育てる。この二本立てが、現実的な進め方になります。

9. カウンセラーの集客方法を手法別に深掘りする

ここまでで全体像はつかめたはずです。志師塾では、カウンセラーの集客方法を手法別に解説した記事を用意しています。全部を読む必要はありません。いま自分がどこでつまずいているかで、読む順番を選んでください。最新の関連記事はカウンセラーの記事一覧にもまとまっています。

9.1 まず土台を整える:ホームページ・ブログ

「発信しているのに問い合わせが来ない」なら、出す量ではなく受け皿と中身から見直しましょう。

9.2 見込み客との接点を広げる:Web集客・SNS

土台ができたら、出会いの量を増やしていきます。

9.3 依頼につなげる:セミナー・営業(個別相談)

最後は、出会いを契約に変える場面です。

10. まとめ:カウンセラーの集客は「選ばれる理由づくり」から

カウンセラーの集客のポイントをまとめます。

  • 先に、価値の見える化。目に見えないサービスだから
  • 資格の数では差がつかない。「誰の・どんな悩みを・どう解決するか」で言い切る
  • 6つの手法、それぞれの役割は?(出会う・深める・決める)
  • 「悩む人」と「お金を払う人」はずれます。本人・家族・企業、どこに顧客を置くか
  • 単発で終わらせない。ゴール型の継続プログラムで長く伴走する

最後に、今日から手をつけられる3つを挙げておきます。

  1. これまで受けた相談を書き出し、「一番力になれた」と感じた相談に印を付ける
  2. その人は、自分の悩みをどんな言葉で口にしていたか。その言葉で自分を一文にする
  3. 名刺・プロフィール・SNSの自己紹介。その一文をそろえる場所は、この3か所

ここまでやれば、次に何を発信すればよいかは自然に決まってきます。料金の安さで比べられる存在ではなく、「この悩みなら、あなた」と思い出される存在を目指しましょう。

あわせて読みたい記事です。

最後に残るのは、「自分は誰の、どんな状態を、どう変えるカウンセラーなのか」を一文にする作業です。ここは、自分の頭の中だけで考えても答えが出ません。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーは、その一文を他人の目で削る場です。同じように悩みを扱う先生業が、どこまで言葉を絞ったのかを見ていきます。

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カウンセリングの技術と、相談が入る仕組みをつくる技術は別物です。後者だけを扱う場として、志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーをのぞいてみてください。参加費は無料です。

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この記事について

監修:志師塾(株式会社エクスウィルパートナーズ)。士業・コンサルタント・コーチ・講師・カウンセラーといった「先生業」に特化した集客・顧客獲得支援を行い、これまでに3,200名を超える先生業の方を支援してきました。本記事は、カウンセラーやコーチとして活動する受講生・卒業生への支援で得た知見と、厚生労働省および公認心理師の指定登録機関が公表する資料をもとに構成しています(公的データの確認日:2026年8月26日/支援人数の原本確認日:2026年8月16日)。

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