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社労士の資格を活かす副業5種と収入目安・必要スキルを徹底解説

「社労士の資格を活かした副業は何があるのかな?」

「会社に勤めながら、平日夜や土日を活用して副業したい」

社労士の資格があれば、資格を活かして様々な副業を行うことができます。また、社労士は、資格を持つ人だけが行える「独占業務」があるため、副業がしやすい国家資格と言えます。

社労士の資格取得者におすすめする主な副業は、以下の5つです。

1.社労士資格の独占業務

2.コンサルティング業務

3.補助金申請のサポート業務

4.記事の執筆

5.資格講座の添削指導や講師

これらの副業は、それぞれ必要な知識や能力が異なるため、あなたのビジネススキルに合わせて選びましょう。

そして、多くの社労士が勘違いしているのは、副業収入を得るための能力、つまり仕事を受注する能力は、社労士としての能力とは別物であるということ。

もちろん、社労士としての知識や能力は重要ですが、高単価な仕事の受注を実現するためには、社労士としてのスキルに加えて「仕事の受注力」を高める必要があるのです。

そこで今回は、下記について詳しく解説していきます。

この記事を読めば、あなたも社労士の資格を活かして高額な副業収入を得られるようになるでしょう。

1.社労士ができる副業一覧

冒頭でお伝えした通り、社労士の資格で行うことができる主な副業を5つご紹介します。

副業の業種 主な業務
社労士資格の独占業務
  • ・健康保険や雇用保険関連の加入手続き
  • ・健康保険・労災保険の給付申請手続き
  • ・助成金申請サポート
コンサルティング業務
  • ・企業診断
  • ・労務改善の助言
  • ・新規事業の提案
補助金申請のサポート業務
  • ・申請書の作成や申請のアドバイス
  • ・経営企画書・事業計画書の作成
  • ・面接・プレゼン審査のサポート
  • ・補助金採択後の報告書の作成
記事の執筆
  • ・情報サイトや雑誌などに記事を寄稿する
  • ・ホームページやSEO記事の作成
資格講座の講師や添削指導
  • ・資格に関する予備校などでのセミナー講師
  • ・予想問題や練習問題の作成
  • ・模擬試験の添削

では、1つずつ解説していきます。

1.1 社労士資格の独占業務

「社労士の資格を活かした副業」で一番最初に思い浮かぶのは、独占業務ではないでしょうか。

社労士の独占業務は、他士業と比べて種類も多く、作成や手続きが複雑なものが多いので、社外の社労士に依頼する企業も多いです。

それでは、社労士資格の独占業務の種類と、複数の受注を獲得する方法をお伝えした上で、報酬・仕事の難易度・副業のしやすさ・受注のしやすさの4点について解説します。

1.1.1 社労士資格の独占業務の種類

社労士の独占業務は、大きく分けて、

・社会保険労務士法 第2条1号:労働及び社会保険に関する法令に基づいて申請書等を作成、提出代行を行う

・社会保険労務士法 第2条2号: 労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類を作成する 

があります。

上記の業務は、1号業務、2号業務などとも呼ばれていますが、有償で行うことができるのは、社労士の有資格者のみです。

1号業務は、健康保険や雇用保険関連の加入手続き、健康保険・労災保険の給付申請手続き、助成金の申請といった仕事。2号業務は、就業規則や労働者名簿を作成する仕事になります。

就業規則の変更、諸規定の変更、労働保険の年度更新などは3万円~と一般的に報酬が低く、健康保険・厚生年金保険の適用、就業規則の作成などは報酬額が高く、8万円以上になることが多いでしょう。

就業規則に関しては、30万円ほどの高額報酬になることもありますが、作成するには詳細のヒアリングが必要となり、文章量も膨大になるので、時間単価としては相応の副収入になります。

1.1.2 相性のよい独占業務で仕事を複数受注

これらの仕事は、単発で行うよりも関連する内容をまとめて支援することで、副業の報酬も高くなります。

例えば、助成金申請と就業規則の同時支援はとても相性が良いでしょう。助成金は、申請要件として就業規則の整備が定められていることがあります。

ですが、就業規則は従業員が10人を超えた時点で、会社が作成して労働基準監督署に提出する義務が発生するため、従業員10名以下の会社は作成していないことが多いです。

就業規則については、不適切な内容があったり、作成後に見直しを一切行っていない会社も少なくありません。

このような就業規則は、助成金の申請には使えないことが多いです。そのため、助成金申請をサポートする際、就業規則についても確認し、見直しが必要であれば同時に改善提案しましょう。

これらは、会社の人事に関する根幹の仕事であるため、社会的需要が高く、開業直後でも受注しやすいです。

就業規則は毎年、助成金は定期的に申請サポートができる可能性があるため、一度関係を構築することができれば、長期的に安定した副業収入を得ることができます。

社労士の資格を取得したばかりでしたら、新人の社労士でも仕事がしやすい社労士会などが主催する無料相談会でのアルバイトをすることを検討してみましょう。

報酬は減りますが、社労士の実務経験を積みたい方は、1号業務を含むアルバイトや派遣といった副業がおすすめです。

1.1.3 社労士資格の独占業務の特徴

報酬額:◎

1件あたり3~30万円(アルバイトは日給1~2万円)

複数の案件をまとめて受注しやすく、企業との顧問契約が成立すれば継続的な収入も期待できる

難易度:◯

社労士の基本業務ではあるが、企業の問題を明確にし、その解決に役立つ成果物を提出する必要がある

副業のしやすさ:△

平日対応が必要になるなど、本業の稼働時間によっては副業での対応が難しいケースもある

受注のしやすさ:△

受注には実績や知名度、専門性が問われる。多くの社労士が競合になる

1.2 コンサルティング業務

社労士の資格でできる副業として、多くの人がやりたいと思っているのが、労務コンサルティングと人事コンサルティングではないでしょうか。

企業のコンサルティングに資格は必要ないため、誰でも自由に行うことができますが、国家資格である社労士の資格は信用力が高く、特に人事と労務のコンサルタントとしての信用は高いです。

社労士の資格を活かした労務・人事のコンサルティング業務は多岐にわたり、様々な側面から企業運営をサポートすることが可能です。それでは、具体的な業務内容について見てきましょう。

1.2.1 人事労務コンサルティング業務

企業の土台となるヒト・モノ・カネの中で、最も重要になるのが「ヒト」です。

そして、その企業の経営課題から人事課題を明確にし、その課題に対して解決方法を考え、解決策を提案するのが人事労務コンサルティング業務になります。

人事労務コンサルティングには、大きく分けて以下の3つがあります。

採用コンサルティング:企業に合った人材採用をサポート

人事組織コンサルティング:人事制度や企業の組織改善をサポート

人材育成コンサルティング:従業員の教育や研修の課題解決をサポート

この3つのいずれか、可能であれば、複数を組み合わせてサポートすると高収入に繋がります。

まず、採用コンサルティングは、現在勤めている従業員、不足している人材を明確にし、企業の採用をサポートする仕事。採用条件を明確にし、企業が求める人材の申込に繋がる文章や動画作成、企業の業種・規模に合った広告媒体の選定などを行います。

社労士として副業する上で、全て自分で行うのは現実的ではない場合は、信頼できるライターや動画編集者に外注すると、コンサルティングをスムーズに行うことができます。

採用面接での質問内容や面接形式(対面orオンライン)、採用プロセスについても、クライアントの会社にあなたがサポートできる内容があるか確認しましょう。

厚生労働省の調査を見れば分かる通り、以下のような業種は離職率が高いため、採用コンサルティングの需要は高いと言えます。

宿泊業

飲食サービス業

生活関連サービス業

娯楽業

その他サービス業

産業別入力率・離職率

出典元:ー令和2年雇用動向調査結果の概要ー 厚生労働省   ※離職率が高い順に並び替え

人事組織コンサルティングは、人事制度構築、組織構造改革、組織診断、チェンジ支援(人事異動)などをサポートします。中規模以上の会社で行うことが多く、報酬は高めですが、専門知識が必要です。

人材育成コンサルティングは、企業が求める人材像や能力を明確にし、従業員が企業と共に成長していくための研修や育成システムの構築をサポートします。

新人研修や管理者研修の内容、開催頻度についてアドバイスしたり、社労士のコンサルタント本人が研修を実施するパターンもあります。

これらの業務は、単発で企業からの相談に応じるケースもありますが、事業契約の策定や予算の確認、事業の遂行状況の確認などがありますが、一度関係を構築すると一つの中小企業を継続的にサポートすることが多いです。

コンサルティング業は平日の対応が必要になるケースが多く、副業では十分な対応ができないということも少なくありません。報酬は社労士の副業としては比較的高額です。

例えば、単発の企業診断や人材採用、コンプライアンス対応に対する診断業務や経営指導の場合、1日あたり3~10万円、さらに中小企業との顧問契約が成立すれば継続的な収入も期待できます。

ただし仕事の受注は簡単ではありません。その意味でも社労士としての信用力と、仕事の受注力が問われる副業であると言えます。

中規模以上の会社の人事労務コンサルティング業務は、1人で全てを行うことは困難なため、交流会などに人脈を広め、信頼できる仲間を作っておくことも重要になります。

1.2.3 コンサルティング業務の特徴

報酬額:◎

1日あたり3~10万円

企業との顧問契約が成立すれば継続的な収入も期待できる

難易度:△

コンサルティング契約を結び、多岐にわたって企業をサポートするため、高いスキルが必要になる

副業のしやすさ:△

平日対応が必要になるなど、本業の稼働時間によっては副業での対応が難しいケースもある

受注のしやすさ:△

受注には実績や知名度、専門性が問われる

1.3 補助金申請のサポート業務

「ものづくり補助金」や「小規模事業者持続給付金」など、政府や自治体が提供する補助金は多くありますが、綿密な事業計画書の提出を求められるなど、申請する中小企業には大きな負担となっています。

これらの補助金の申請をサポートする業務も社労士の資格を活かすことができる副業の1つです。

具体的な業務としては以下のようなものになります。

1.3.1 補助金・助成金申請のサポート業務の主な業務内容

・申請書の作成や申請のアドバイス

・経営企画書・事業計画書の作成

・面接・プレゼン審査のサポート

・補助金採択後の報告書の作成

など、補助金申請の助言、書類作成から審査、採択後の報告書まで一貫してサポートします。報酬は成功報酬として受けるとケースでは、目安としては補助金の1割〜2割が相場です。

例えば、ものづくり補助金の場合、一般枠の最高金額は1,000万円ですので、仮に500万円の補助金申請をサポートし採択された場合、500万円×10〜20%=50〜100万円が報酬となります。

審査を通らなければ報酬がないというリスクはありますが、成功すれば1件あたりの単価は大変高い業務であると言えるでしょう。

計画書の作成などは時間や場所を選ばずに行うことができるという点では、コンサルティング業などに比べて副業に向いている仕事と言えます。

信用力や実績、受注力が大きく左右することから、コンサルティング業と同様に受注の難易度は高い業務です。

1.3.2 補助金申請のサポート業務の特徴

報酬額:◯

補助金の1〜2割が相場

成功報酬のためリスクはあるが、500万円の補助金であれば50〜100万円

難易度:△

経営企画書や事業計画書など書類作成のスキルが必要になる

副業のしやすさ:◯

時間や場所を選ばずに対応できるため副業に向いている

受注のしやすさ:△

信用力や実績、受注力が大きく左右する

1.4 記事の執筆

執筆業も、社労士の副業として人気が高いものの一つです。具体的な業務は以下のようなものになります。

1.4.1 記事の執筆の主な業務内容

・情報サイトや雑誌などに記事を寄稿する

・ホームページやSEO記事の作成

記事やブログの執筆は、時間に拘束されることがなく、ノートパソコンさえあればいつでもどこでも仕事ができるため、副業に向いています。

情報サイトや雑誌への寄稿は、基本的に執筆依頼に応じて対応するため、社労士としての知名度や実力が必要になりますが、ブログであれば誰でもすぐに始めることができます。

知名度がないうちは、SNSでの情報発信や交流会への参加など、新しい人との関りを増やしていくことが大切です。

報酬は執筆依頼を受ける場合は原稿料、ブログの場合は広告料収入になります。原稿料の場合、1,000字あたり2,000~8,000円程度です。

しかし個人名で記事を書くことから、社労士の営業活動としては非常に効果的。不特定多数の方に名前を知ってもらうことができるという点では、効果は高いと言えるでしょう。

ホームページや集客に繋がるSEO記事を作成することができれば、「プラスαの副収入」が期待できます。

これらの記事作成は社労士の営業活動として活用し、記事を元に知り合った企業の社労士業務やコンサルティング業務を受注できるようになると、高額な副収入を得ることができますよ。

1.4.2 記事の執筆やブログの運営の特徴

報酬額:△

社労士が原稿を執筆する場合は、1,000字あたり2,000~8,000円が相場

ホームページやSEO記事は、1,000字あたり5,000円以上が実現しやすい

難易度:◯

社労士としての知名度や実力がなくてもすぐに始めることができるが、文章力は必要になる

副業のしやすさ:◎
ノートパソコンがあれば仕事ができるため、副業に向いている

受注のしやすさ:△

原稿の受注には社労士としての知名度が必要になる

1.5 資格講座の添削指導や講師

社労士の試験のための講座や、資格受験のための予備校やスクールでの講師・添削指導も、社労士の資格を利用した副業の一つです。

社労士は、士業の中でも比較的難易度が高い資格。厚生労働省発表のデータによると、平成24年~令和3年の10年間の合格率は10%を下回っており、平成27年度以降は8%を下回っています。

年度 受験者数(人) 合格率(%)
平成24年 51,960人 7.0%
平成25年 49,292人 5.4%
平成26年 44,546人 9.3%
平成27年 40,712人 2.6%
平成28年 39,972人 4.4%
平成29年 38,685人 6.8%
平成30年 38,427人 6.3%
令和元年 38,428人 6.6%
令和2年 34,845人 6.4%
令和3年 37,306人 7.9%

受験者数は若干減少傾向にありますが、比較的安定しています。

資格受験のスクールは、夜間や土日に授業や模試を開催することも多く副業にも適しています。業務内容な以下の通りです。

1.5.1 資格講座の添削指導や講師の業務内容

・資格に関する予備校などでのセミナー講師

・社労士試験の予想問題や練習問題の作成

・模擬試験の添削

副業収入はあまり期待はできません。特に模擬試験の添削などの場合は、アルバイト程度の収入になるでしょう。ただし、社労士としてのキャリアのない人でもできるという利点もあります。

また、添削の講師は多くのスクールで募集を行なっており、仕事を探しやすいという利点もあります。

文章作成が苦手な人にとっては、記事作成よりも資格講座の添削指導や講師の副業の方が時間単価は高くなるかもしれません。

試験の出題傾向を把握している、受験生にとって有用な情報を多く持っているなどの理由から、特に合格して間もない人が適しているとされています。

そのため、社労士資格の独占業務やコンサルティングなどの仕事を安定的に受注できるようになるまでの副業として、資格講座の添削指導や講師を行なっている人も多くいます。

1.5.2 資格講座の添削指導や講師の特徴

報酬額:△

資格講座の講師を行う場合、1講座あたり5,000円〜10,000円程度

模試の添削の場合、時給1,500〜2,500円程度

難易度:◯

社労士としてのキャリアは必要ないが、講師としての能力は必要になる

副業のしやすさ:◎

土日に授業や模試を開催することも多く副業に適している

受注のしやすさ:◎

多くの資格スクールで募集を行なっており、仕事を探しやすい

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2.社労士ができる副業の比較

社労士の副業の比較

それではこれまで見てきた5つの副業を比較してみましょう。

報酬、難易度、副業のしやすさ、受注のしやすさの4つのポイントから比較してみましょう。

2.1 報酬の違いを比較

社労士資格の独占業務
  • 1日あたり3~30万円
  • 複数の案件をまとめて受注しやすく、
    企業との顧問契約が成立すれば継続的な収入も期待できる
コンサルティング業務
  • 1日あたり3~10万円
  • 企業との顧問契約が成立すれば、継続的な収入も期待できる
補助金申請のサポート業務
  • 補助金の1割〜2割が相場
  • 成功報酬のためリスクはあるが、
    500万円の補助金であれば50〜100万円
記事の執筆
  • 依頼を受けて原稿を執筆する場合、1,000字あたり2,000~8,000円
  • ホームページやSEO記事は、1,000字あたり5,000円以上が実現しやすい
資格講座の添削指導や講師
  • 資格講座の講師を行う場合、1講座あたり5,000円〜10,000円程度
    模試の添削の場合、時給1,500〜2,500円程度

社労士の副業として比較的高い報酬が期待できるのは、社労士の独占業務、コンサルティング業務、補助金申請のサポート業務です。

この3つの業務は、ヒアリングを丁寧に行うことで、複数の受注を獲得することができます。

補助金申請のサポート業務は、補助金の選定から年次報告書作成まで継続してサポートすることで、その間の社労士の独占業務や、他士業への紹介報酬などを継続して得ることができます。

また記事の執筆は、顔や名前を宣伝できることから、他の業務の受注につながるというメリットもあるため、副業の初期段階においては、機会があれば業務を受注することをおすすめします。

資格講座の添削指導や講師の仕事は、他の副業が難しいと感じた場合、今すぐに副業収入が欲しい場合には、適していると言えるでしょう。

2.2 難易度の違いを比較

社労士資格の独占業務
  • 社労士の基本業務ではあるが、企業の問題を明確にし、
    その解決に役立つ成果物を提出する必要がある
コンサルティング業務
  • コンサルティング契約を結び、
    多岐にわたって企業をサポートするため、高いスキルが必要になる
補助金申請のサポート業務
  • 経営企画書や事業計画書など書類作成のスキルが必要になる
記事の執筆
  • 社労士としての知名度や実力がなくても
    すぐに始めることができるが、文章力は必要になる
資格講座の添削指導や講師
  • 社労士としてのキャリアは必要ないが、講師としての能力は必要になる

社労士の独占業務は、範囲が広く、書類内容が複雑ですが、基本をしっかりと抑えることで、副業初期の段階から受注し業務をこなすことが可能です。

採用・人事組織・人材育成などのコンサルティング業務は、既に専門的な知識やスキルがあれば受注に力を入れましょう。

補助金申請のサポート業務は、専門の講座などでノウハウを集中して学ぶことで、3ヶ月以内には50万、100万の報酬を得られることが多いです。

補助金の申請サポート案件は多く、自分が独立開業した際にも非常に役に立つので、中小企業支援をメイン事業に考えている場合は、補助金コンサルティングスキルを身に付けることをおすすめします。

記事の執筆やブログの運営は、文章力に自信がある人は受注しやすいです。

資格講座の添削指導や講師は、実績が問われることはないため副業の難易度は低いです。社労士としてのキャリアにはなりませんが、コミュニケーションスキルは上がります。

採用・人事組織・人材育成コンサルティングなどの仕事の受注を通じて社内研修を行う予定の方には、良い経験になるでしょう。

2.3 副業のしやすさの違いを比較

社労士資格の独占業務
  • 平日対応が必要になるなど、
    本業の稼働時間によっては副業での対応が難しいケースもある
コンサルティング業務
  • 平日対応が必要になるなど、
    本業の稼働時間によっては副業での対応が難しいケースもある
補助金申請のサポート業務
  • 時間や場所を選ばずに対応できるため副業に向いている
記事の執筆
  • ノートパソコンさえあればいつでもどこでも仕事ができるため副業には最適
資格講座の添削指導や講師
  • 土日に授業や模試を開催することも多く副業に適している

社労士資格の独占業務とコンサルティング業務は、平日のクライアント対応が迫られるケースも多いため、その他の業種に比べると副業として行う上では難しい側面もあります。

補助金申請サポート業務は、副業する時間は自由ですが、時期や社会情勢によって案件が大きく変わるので、計画性が重要になります。

サポートする会社(経営者)との打ち合わせの時間と、自分の使える時間を考え、本業に悪影響が出ないよう注意しましょう。

記事の執筆は副業の時間は自由で、記事の内容が良ければ、定期的に受注することも可能です。

資格講座の添削指導や講師は、土日の開催が多く副業向きの業務と言えます。

2.4 受注のしやすさの違いを比較

社労士資格の独占業務
  • ×
  • 受注には実績や知名度、専門性が問われる。
    多くの社労士が競合になる。
コンサルティング業務
  • 受注には実績や知名度、専門性が問われる
補助金申請のサポート業務
  • 信用力や実績、受注力が大きく左右する
記事の執筆
  • 原稿の受注には社労士としての知名度が必要になる
資格講座の添削指導や講師
  • 多くの資格スクールで募集を行なっており、仕事を探しやすい

社労士の独占業務は、種類が多いため、受注の難易度は低めです。ただし「何でもできます!」とするのではなく、ターゲットを絞った受注活動が必要です。

コンサルティング、補助金申請、記事の執筆は、受注難易度は高いですが、あなたの強みやビジョンを伝えることで、安定的な受注に繋がります。

コンサルティングや補助金申請は返金保証や成果報酬制、記事の執筆は修正対応や価格設定を工夫することで、受注しやすくなります。

「社労士の副業経験は全くないけれど、すぐに収入が欲しい!」という方は、資格講座の添削指導や講師がおすすめです。

3.社労士が知っておくべき副業の探し方

社労士の副業の見分け方

社労士には独占業務があるため、一部の国家資格に比べると、受注できる仕事は多いですが、個人で高単価の仕事を受注する難易度は高いといえます。

このため自分で仕事を探し、獲得できることが特に大切になります。もちろん、むやみに仕事を探しても、よい仕事はなかなか見つかりません。

まずは社労士の副業を探す方法として、以下の3つの方法を押さえておきましょう。

1.社労士の関わりの中から仕事を探す

2.クラウドソーシングに登録して仕事を探す

3.HPやブログから仕事の依頼を受け付ける

では一つずつ解説していきます。

3.1 社労士同士の関わりの中から仕事を探す

社労士は横のつながりが強く、業界内で仕事を回しあって業務を行なっています。

特に専業の社労士として活躍している人のもとには多くの仕事の依頼が集まるため、一人で仕事を回すことが難しく、資格を持つ仲間にサポートを頼んだり、チームを組んで働くケースがよくあります。

こういった仕事を受注する上で重要になるのは社労士の人脈を作ることです。そのためには、

・社労士協会が主催するイベントや勉強会に積極的に参加する

・社労士同士の懇親会(飲み会など)に積極的に参加する

など先輩社労士と常にコミュニケーションを取れる環境に身を置き、情報を収集することが大切です。

実際に飲み会の席で仕事の依頼があるということも珍しいことではありません。

とりわけ社労士の資格を活かして副業を行う場合、営業に時間をかけることはできません。

その意味でも社労士同士の横のつながりは仕事を探す上での大きな力となります。

3.2 クラウドソーシングに登録して仕事を探す

特に副業で社労士の仕事を探す際にお勧めなのがクラウドソーシングの利用です。

クラウドソーシングとはインターネット上で、フリーランスで働く人と業務をアウトソーシングしたい人をマッチングするサービスのことです。

クラウドソーシングを利用した仕事の受発注は、近年その数を大きく伸ばしており、市場も拡大し続けています。

もちろん社労士の業務も例外ではなく、クラウドソーシングのサイトで検索をすれば、常に社労士の資格保持者への仕事依頼がたくさん掲載されています。

クラウドソーシングサイトとして特に有名なのは以下の2つです

・クラウドワークス

・ランサーズ

これらのサイトに登録すると、サイト内に自分のページを持つことができ、すぐに営業活動を始めることができます。

規模の小さい案件が多く、報酬に対してサイト利用の手数料が取られるというデメリットはありますが、社労士としての実績を積むという点から考えれば、特にこれから副業を始めたい方には最適なサービスであると言えます。

3.3 HPやブログから仕事の依頼を受け付ける

クラウドソーシングへの登録と合わせて行いたいのが自分のホームページの開設。自分のホームページは宣伝のためのツールであると同時に仕事を受注するための窓口です。

ブログを併設して広告収入を狙うこともできますが、まとまった副業収入にするには最低でも1年以上の年数がかかります。そのため、第一に顧客を獲得するためのツールであることを忘れてはいけません。

社労士に相談をしたい人や仕事を依頼したい人は、多くの社労士のホームページを調べて、自分にとって最適な社労士を探します。

ここで、ホームページでどのように実績やスキルをアピールするか、その宣伝力が仕事を受注するための大きな要素になります。

社労士がホームページとブログを活用して顧客獲得を成功させる方法を詳しく知りたいは、以下のWeb集客セミナーにご参加ください。

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4.社労士として副業で稼ぐための3つのポイント

社労士が副業で稼ぐ方法

社労士の資格を活かした副業を軌道に乗せるためには、以下の3つのポイントを守ることが大切です。

・平日の夜や週末にできる業務スタイルを作る

・受注した仕事は誠意をもって対応する

・受注力を身に付ける

それぞれ解説していきます。

4.1 平日の夜や週末にできる業務のスタイルを作る

副業を行う上で、もっとも注意すべきポイントは本業の業務に支障をきたさないことです。

一般的な会社員であれば、副業が出来るのは平日の就業後と週末だけになります。この時間で無理なくできる業務スタイルの確立を目指しましょう。

もちろん、長期的に副業を行うためには適度に休息をとることも大切です。

仕事を受注する際には、本業の業務量とのバランスや、他の副業の期限・業務量を考え、無理のないスケジュールで対応することが求められます。

4.2 受注した仕事は誠意をもって対応する

社労士としての実績を積み、特に信用力を高めるためには、どんな仕事も誠意をもって対応し、必ずやり遂げることを徹底する必要があります。

副業を始めて間もない頃は、社労士としての実績も少なく、なかなか思うように仕事を受注することはできません。

仕事を受注できたとしても、単価の安い仕事が多く、なかなか満足のいく副業収入を稼ぐことは難しいでしょう。

本業が忙しい時期には、副業の仕事をなおざりにしてしまう、という状況も起こり得ることです。

しかし社労士の実績と信用力は、小さな仕事を誠実に積み重ねることによって形成されます。小口の案件で実績を残し、顧客からの信頼を得ることが、将来の大きな案件の受注に繋がることもあります。

反対に、仕事の期限を守らなかったり、いい加減な仕事をしてしまうと、低い評価の口コミを書かれたり、勉強会や交流会などで悪い噂が広まり、その後の営業活動に大きなマイナスになる恐れがあるので注意しましょう。

4.3 受注力を身に付ける

顧客獲得という点から抑えておくべきもう一つ重要な要素は、仕事を受注する為の受注力です。

多くの顧客は社労士のスキルや実績に精通しているわけではありません。セミナーを聞いたり、ホームページを閲覧する過程で、その社労士が信頼に足る人物かどうかを判断することになります。

つまり、社労士としてどんなに実績を積み上げても、その情報を顧客に届けることができなければ、仕事の受注には決して繋がらないということです。

昨今は、SNSなどWeb上で多くの人に知ってもらうための情報発信がしやすくなった一方、地域密着型の営業活動から受注に繋げることが難しくなりました。

全国から受注できるようになった反面、全国の社労士がライバルになったためです。

限られた環境やツールを活用し、いかに自分のスキルや実積を正しく伝えることができるかという点において、受注力は社労士としての実積と同様か、それ以上に仕事の受注において重要な要素であると言えます。

5.高単価で受注する力を身に付ける方法

社労士のスキルと受注力

まず知っておくべことは顧客獲得の能力、つまり受注力は社労士としての能力とは別物であるということです。

もちろん社労士としての実績は重要ですが、高額な案件の受注を目指す上では、社労士としての能力に加えて、それとは異なる受注力を併せ持つ必要があります。

しかし、会社員として働いている社労士の多くは、自分で顧客獲得をした経験がありません。

社労士に関わらず、士業に携わる多くの人は本業を重視するあまり、受注力を高めることへの関心が低い傾向にあります。

ではどうすれば営業力と情報発信力を高め、仕事を受注する能力を高めることができるのでしょうか。

これらの能力を高める方法がたくさんありますが、個人事業主として顧客獲得するためには、ライバルに負けない「選ばれる理由」を明確にすることが非常に大切。

社労士などの先生業に特化した選ばれる理由の作り方を詳しく知りたい方は、こちらの動画をご覧ください。

タイトル:【選ばれる理由:差別化戦略】ライバルに負けない集客!

6.副業する上での注意点

キャリアコンサルタントの副業4

社労士として副業を始める前に、自分が勤務している会社が副業を認めているかどうかを必ず確認しましょう。

働き方改革が進められたことによって、近年では多くの企業や自社の社員の副業を認めるようになりましたが、全ての会社が副業を認めているわけではありません。

また、副業を認めている企業でも、会社の許可が必要とされるケースや、会社の利益を損なわないために副業に関するルールを定めているケースもあるため注意が必要です。

もちろん、副業が禁止されていたり許可が必要にも関わらず、内密に副業を行えば大きな問題になります。

後々のトラブルを避けるためにも、自社への確認は欠かさずに行いましょう。

社労士の副業ルール

7.まとめ

今回は社労士の資格で行うことができる副業の種類と副業の探し方、そして副業で仕事を受注するためのポイントについて解説しました。

社労士の資格でできる副業は、大きく分けて以下の5つです。

副業の業種 主な業務
社労士資格の独占業務
  • ・健康保険や雇用保険関連の加入手続き
  • ・健康保険・労災保険の給付申請手続き
  • ・助成金申請サポート
コンサルティング業務
  • ・企業診断
  • ・労務改善の助言
  • ・新規事業の提案
補助金申請のサポート業務
  • ・申請書の作成や申請のアドバイス
  • ・経営企画書・事業計画書の作成
  • ・面接・プレゼン審査のサポート
  • ・補助金採択後の報告書の作成
記事の執筆
  • ・情報サイトや雑誌などに記事を寄稿する
  • ・ホームページやSEO記事の作成
資格講座の講師や添削指導
  • ・資格に関する予備校などでのセミナー講師
  • ・予想問題や練習問題の作成
  • ・模擬試験の添削

それぞれの副業は難易度や報酬、求められるスキルが異なるため、自分のキャリアや能力に合わせて適切に選ぶことが大切です。

また社労士の副業を探す方法として、以下の3つについて解説しました。

・社労士同士の関わりの中から仕事を探す

・クラウドソーシングに登録して仕事を探す

・HPやブログから仕事の依頼を受け付ける

さらに、副業で仕事を受注し、高額の収入を稼ぐためのポイントとして以下の3点について解説しました。

・平日の夜や週末にできる業務のスタイルを作る

・請け負った仕事は誠意をもって対応する

・受注力を身に付ける

特に受注力を身に付けることは、安定的に仕事を受注し、さらに高額な仕事の受注を実現する上でも欠かせない要素です。

本記事の内容が、社労士資格を活かした副業収入を得るきっかけとなれば幸いです。

文:川口翔平(Web集客コンサルタント)/編集:志師塾編集部

Web集客コンサルタントの川口翔平

Web集客コンサルタント  川口翔平

志師塾のコピーライティングとWebマーケティングを担当する傍らで、受講生のWebサポートを行っている。

年間6,000名超を集める志師塾のWebマーケティングの一翼を担い、特にWebライティングやSEO(検索エンジン対策)、メルマガ集客の主担当を務める。

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