
ホームページも作った。ブログも書いてみた。それでも問い合わせが増えない。税理士のWeb集客でいちばん多い詰まりが、ここです。原因は更新の頻度でも記事の本数でもなく、手を付ける順番にあります。
税理士のWebページは、2種類の相手に読まれます。まだ会っていない経営者と、いまお付き合いのある顧問先です。前者には「なぜあなたに頼むのか」を、後者には「毎月の顧問料で何が返ってくるのか」を伝える場になります。新規開拓の道具であり、同時に顧問契約を守る土台でもある。ここが税理士のWeb集客の特徴です。
この記事では、先生業(士業・コンサルタント・コーチ・講師など)の集客・顧客獲得支援を専門としてきた志師塾が、税理士のWeb集客を4つの手順に分けて解説します。
- 手順1:どんな税理士として覚えてもらうかを決める
- 手順2:記帳や申告ではなく、相手に起きる変化で語ります
- 手順3:ホームページ・ブログ・SNSに、それぞれ別の役割を
- 手順4:顧問料の中身を設計し、長く続く関係に育てられるか
読み終えるころには、明日どこから手を動かすかが見えます。まずは、税理士にWeb集客が必要になった背景から。
目次
まだ会っていない経営者に向けた言葉と、いまの顧問先に向けた言葉。この2つを1つのサイトで両立させるところで、多くの事務所が止まります。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、誰に何を伝えるかを切り分ける順番から扱っています。
1. 税理士のWeb集客が必要になった4つの理由
税理士業は、顧問契約という継続の形を持てるぶん、他の先生業よりアドバンテージのある仕事です。契約が続けば、毎月の収入が読める。この安定は簡単に手に入るものではありません。
だからこそ、その安定が揺らぐ理由のほうを先に知っておく必要があります。理由は4つ。どれも、事務所の努力とは別の場所で起きている変化です。
1.1 申告と記帳の作業が減った、この5年の変化
クラウド会計と電子申告の普及で、仕訳の入力と申告書の提出にかかる手間は年々減っています。感覚の話ではなく、数字にはっきり出ている変化です。
国税庁の令和6年度におけるオンライン(e-Tax)手続の利用状況等についてによると、法人税申告のオンライン利用率は令和2年度の81.2%から令和6年度は89.1%へ上がりました。財務諸表などの添付書類まで含めてe-Taxで送る「ALL e-Tax」率も57.5%から67.7%へ。所得税申告は55.2%から74.1%、相続税申告にいたっては14.4%から50.3%と、5年で3倍以上になっています。

手続きがデジタルに置き換わるほど、作業に費やす時間そのものが縮んでいく。作業量を根拠に顧問料を説明してきた事務所ほど、この変化は重く効いてきます。
見方を変えれば、これは追い風。作業に取られていた時間を、経営者と数字を読む時間に回せるからです。減った作業の分だけ、相談の中身で選ばれる時代になったと考えてください。Webは、その相談の中身を会う前に伝えるための場になります。
1.2 税理士8万2千人。「税理士です」は判断材料にならない
日本税理士会連合会の税理士登録者数によると、令和8年7月末日現在の税理士登録者は全国で82,310名。税理士法人の届出も、主たる事務所だけで5,319件あります。
相手がいないわけではありません。国税庁の令和6事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要では、法人数は令和7年6月30日現在で346万法人、令和6年度の法人税の申告件数は322万件でした。この346万法人を税理士登録者数82,310名で割ると、税理士1人あたり42社という計算になります。

足りていないのは、出会う相手の数ではありません。大勢の税理士の中から、あなたを選ぶ手がかりのほうです。「税理士の○○です」という名乗りは正確でも、8万人の中では判断材料になりません。
だからWebの役割は、探している人を捕まえることだけではないのです。まだ探していない経営者の記憶に、先に入っておくこと。ここが本当の役割になります。
1.3 顧問料は固定費。毎月、見合う価値を渡せているか
顧客から見れば、顧問料は毎月出ていく固定費です。それに見合う仕事を求めるのは当然のこと。「特に何もしなくても顧問料をいただける」という考えの事務所が選ばれ続けることはありません。
求められているのは、記帳と申告の先にあるものです。数字を見て次の手を一緒に考えてくれるかどうか。作業の対価だと思われた瞬間に、顧問料は値下げ交渉の対象になります。

加えて、税理士を替えるハードルも下がりました。料金の相場も、対応領域も、口コミも、検索すればすぐに出てくる時代です。比べやすくなったぶん、乗り換えの判断は速くなった。この検索は、これから顧客になる相手も同じようにしています。
1.4 相続のように、個人が自分で探す領域が広がっている
4つ目は、依頼の入口の変化です。法人の顧問契約は、紹介や金融機関経由で決まることが多い領域。反面、個人が自分で検索して税理士を探す領域も、確実に広がっています。その代表が相続です。
国税庁の令和6年分 相続税の申告事績の概要によると、相続税の課税割合は10.4%で、前年の9.9%から0.5ポイント上がりました。亡くなった方およそ10人に1人が課税対象という水準です。被相続人1人あたりの税額は1,946万円。
相続の相談は、法人の顧問と決定的に違います。会社のように「前からお願いしている先生」がいないのです。多くの場合、遺された家族が期限に追われながら、自分で探すことになります。探し方はほぼ検索。ここはWebに置いた情報が、そのまま依頼につながる領域です。
創業融資、事業承継、医療法人、国際税務。同じように「その場面が来てはじめて探される」テーマは、相続のほかにもあります。自分の事務所にとってどれが入口になるか。ここを決めるのが、次の章から始まる手順1です。
2. 税理士がWeb集客で得られる3つのもの
税理士として実力があっても、そのことが外に伝わっていなければ、選ばれる場面には立てません。志師塾が支援してきた先生業を見ても、成果を出している方はWebでの発信でも結果を出しています。実力と伝達力は、どちらか一方では足りないのです。
では、Webに取り組むと何が手に入るのか。3つに整理しました。

2.1 費用をかけずに働き続ける営業役
Web上にあなたの情報を積み上げれば、それに触れた人はあなたを知ることになります。関心を持つかどうかはさておき、接点は確実に生まれる。営業役が一人、あなたの代わりに動いてくれているのと同じです。
しかも、人を雇うより費用はかかりません。ブログやSNSは無料で使えますし、ホームページを持っても固定費はサーバー代の数千円程度。取り組みを続けている限り、積み上げた情報は消えません。
2.2 記事の数だけ接点が増える
仕組みを一度つくってしまえば、あとはそれを使うだけ。記事を投稿するたびに、見込み客との接点が1つずつ増えていきます。運営に慣れるほど手間は下がり、記事は増え続けます。
1人ずつ会って営業をかける労力と比べれば、差は大きく開く。接点を増やすことは、あなたの営業役を増やすことと同じだと考えてください。
2.3 価格勝負から抜けられる
積み上げた接点に価値を感じた人は、自然とあなたに信頼を寄せます。信頼が生まれれば、あなたは「比べられる税理士の一人」ではなく、指名される相手になる。
サービス業には仕入れ値がありません。下げようと思えば、価格はいくらでも下げられます。だからこそ、価格以外の判断材料を渡せるかどうかが分かれ目になるのです。「高くてもいいから、あなたにお願いしたい」と言われる状態は、そこから生まれます。
3. 税理士のポジショニングで「選ばれる理由」を決める(手順1)
ポジショニングとは、市場と他の税理士を見渡して、自分がいちばん評価される場所を見つけ、そこに自分を置くことです。
ここからが実際の手順になります。最初の2つは、発信を始める前に固めておく土台。志師塾ではポジショニングを「無競争状態で顧客に選ばれる独自の場所を見つけること」と定義しています。違いを追いかける差別化とは別物で、顧客がいる場所の中から競争の薄いところを選ぶ、という考え方です。
3.1 「あなたは、どんな税理士ですか?」に答える
志師塾のWeb集客の考え方は、あなたのビジョンをはっきりさせるところから始まります。ビジョンは、税理士としてのキャラクターやポジショニングと言い換えてもかまいません。
「誰の」「どんな悩みを」「どう解決する」税理士なのか。この3つを言い切れれば十分です。「創業3年以内の会社に、資金繰りの見通しを毎月そろえる税理士」のように絞れば、当てはまる経営者には強く届きます。
絞ると仕事が減りそうに見えて、実際は逆です。「何でも対応します」は、相手の記憶の中では「何の専門家でもない」と同じ扱いになるからです。8万人の中で覚えてもらう手がかりを、自分で消していることになります。
3.2 絞り方の軸は、業種・規模・テーマ・タイミングの4つ
では、何で絞るか。税理士が使える軸は、大きく4つあります。

業種は最も分かりやすい軸です。美容室、飲食店、建設業、医療、IT。業界の言葉が通じる相手には、説明の手間が要りません。規模は会社の段階で切る軸で、法人成りの直後、社員10名を超えたところ、上場を意識し始めた頃といった節目が候補になります。
テーマは税務の内容で切る軸。相続、創業融資、事業承継、国際税務、補助金。1.4で見たとおり、テーマ型は「その場面が来た人」が自分で検索してくるので、Webと相性がよい軸です。タイミングは、創業期・決算期・代替わりのように時期で切る考え方になります。
そして、志師塾が勧めるのは2つの軸を掛け合わせることです。1万人に1人の何かを新しく考え出す必要はありません。100人に1人と言える強みを2つ重ねれば、計算のうえでは1万人に1人の場所になります。下敷きにあるのは、経済学者シュンペーターの「新結合(ニューコンビネーション)」。志師塾代表の五十嵐和也が一橋大学のMBAで、一橋大学名誉教授の米倉誠一郎氏の講義から学んだ考え方です。美容業×税務、相続×不動産、創業期×資金繰り。掛けた瞬間に、ライバルはかなりいなくなります。
決め方に迷ったら、これまでに受けた相談を紙に書き出して、業種と相談内容で並べ替えてみてください。たいてい、はっきりした偏りが出ます。その偏りは、あなたが自然に選ばれてきた場所を示しています。
3.3 絞っても、受ける仕事まで絞る必要はない
ここが誤解されやすいところです。志師塾が言う一点集中は、お客様に認知してほしい場所だけを絞るという意味。実際に受ける業務まで狭める必要はありません。
志師塾代表の五十嵐和也も、中小企業診断士として活動を始めた当初はWebマーケティングを前面に出して受注していました。信頼を得たあとに月1回訪問の経営顧問へ切り替え、補助金や人事評価制度の相談も受けるようになった。入口を1つに絞り、入ってから広げるという順番です。
公開されている卒業生の事例でも、同じ形が確かめられます。8.1で紹介する門脇頼介さんの看板は「ひとり経営専門」の一言。ところが実際に届けているのは、売上アップから資金繰り、業務効率化までです。入口は一点に絞り、入ってからは広く受ける。看板と業務が別物だということが、そのまま表れています。
「専門を打ち出すと、他の仕事が来なくなるのでは」。この不安は要りません。絞るのは看板であって、業務ではないからです。
3.4 目指すのは「この悩みならあなた」という第一想起
ポジショニングのゴールは、経営者の頭の中で「この悩みといえば、あの税理士さん」と最初に思い出される状態(第一想起)をつくることです。紹介も口コミも、ここから生まれます。
第一想起は、一度の発信ではつくれません。ホームページ、ブログ、SNS、名刺の肩書、メールの署名。すべての接点で同じ位置づけを伝え続けることで、少しずつ定着していきます。志師塾では、この繰り返しを牛の刻印にたとえます。ブランドの語源は焼き印で、何度も何度も押すから残る。ブランディングとは、ポジショニングに時間を掛け合わせたものです。
ここまでが手順1になります。実際に手を動かすと、多くの方が「絞ると仕事が減るのでは」というところで止まります。絞るのは看板だけで、受ける仕事は絞らない。この線引きは、自分ひとりでは引きにくいところです。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、看板の決め方を先生業の実例でたどります。
4. 税理士が語るべきは業務名ではなく「相手の変化」(手順2)
相手の変化で語るとは、自分がする作業の名前ではなく、依頼した人の状態がどう変わるかを言葉にすることです。
ポジショニングが決まったら、それを届く言葉へ磨きます。基準は業務名ではなく、相手に起きる変化のほう。同じ仕事をしていても、語り方ひとつで受け取られ方は変わります。
4.1 「月次決算をお手伝いします」では伝わらない
「月次決算をお手伝いします」「税務顧問として支援します」。どちらも業務の名前であって、相手に起きることではない。書き換えた形が、これです。「資金繰りの不安で眠れない状態から、数字を見て先手を打てる経営に変わります」。
志師塾では、この違いを直接メリットと最終メリットで説明しています。車の燃費が良いのが直接メリットなら、浮いたお金で家族旅行に行けるのが最終メリット。反応が高いのは、いつも最終メリットのほうです。手に入る未来が具体的に見えるほど、価格は判断材料の中で小さくなります。
書けないときは、いまの顧問先を思い浮かべてください。契約前と契約後で、社長の何が変わったか。会議の話題が変わった、銀行との面談で慌てなくなった、決算前に驚かなくなった。その変化がそのまま、まだ会っていない経営者に渡す言葉になります。
4.2 肩書きの公式は「専門領域+一般名称」
肩書きは、あなたの価値を一秒で伝える言葉です。志師塾が教える公式は「専門領域+一般名称」で、目安は13文字。
「税理士」だけでは、独自のコンセプトも選ばれる理由も表現できません。そこに専門領域を1つか2つ足します。「美容業しかやらない税理士」「相続と不動産の元国税調査官」「八王子立川で唯一の起業支援に特化した若手税理士」。どれも、聞いた瞬間に相談する場面が浮かびます。
ホームページのいちばん上に置く一行が、この肩書きです。ここが「○○税理士事務所」だけになっているサイトは、名刺の代わりにしかなりません。訪れた経営者が3秒で読むのは、事務所名ではなく「自分に関係があるかどうか」だからです。
4.3 プロフィールは、読む人のために書く
プロフィールは相手のためのものです。書きたいことを書く場所ではありません。ここを取り違えると、立派な経歴が並んでいるのに問い合わせが来ないページができあがる。
志師塾では「谷山谷山ストーリー」という組み立てを教えています。手順は2つ。まず伝えたいメッセージを2つ決め、次にそのメッセージが伝わる出来事を選ぶ。順番が逆になると、単なる年表になります。
税理士なら、資格を取るまでの苦労より、なぜその専門を選んだかのほうが効きます。両親の事業で税金に苦しむ姿を見た、勤務時代に資金繰りで倒れる会社を見た、自分で会社を経営して数字の怖さを知った。その原体験があるから、いまの専門がある。経歴は、いまの専門につながる線として並べたときにだけ意味を持ちます。
4.4 数字と「あなたのための情報だ」を1行に入れられるか
言葉を強くする要素は、あと2つあります。1つは具体性で、数字を入れること。「多くの実績があります」ではなく「創業3年以内の会社を60社」と書く。もう1つは、読む人の属性を指定することです。「創業したばかりの美容室オーナーの方へ」と書けば、当てはまる人は自分ごとになります。
数字を盛るのは論外です。事実の範囲で、見せ方だけを最適化します。延べの数を使う、単位を変える、期間で区切る。この工夫は許されますが、無い実績を作ってはいけません。
顧問料の見せ方も同じ考え方で決めます。金額を一切書かないページは、問い合わせの前に候補から外れがち。目安の価格帯と、その金額で毎月何が返ってくるかをセットで書くと、価格だけを比べる相手は自然に減ります。
5. 税理士のWebツールに役割を与えてつなぐ(手順3)
Web集客のツール設計とは、ホームページ・ブログ・SNS・メルマガに別々の役割を与えて、1本の線につなぐことです。
土台が固まったら、次は届け方。コツは、ツールを増やすことではありません。増やすより、それぞれに違う役割を与えてつなぐほうが効きます。
5.1 ホームページ・ブログ・SNS・メルマガの役割分担

ホームページは、変わらない情報を置いて信頼を渡す場です。業務内容、料金の目安、対応業種、所在地、そして顔。「この人に頼んで大丈夫か」を確かめに来た人が、最後に開くページになります。
ブログは、まとまった解説で専門性と人柄を伝える場。検索から、まだあなたを知らない人が入ってくる入口でもあります。SNSは速報性と親しみを担当します。制度改正の一言、現場で感じたこと、事務所の日常。人柄が伝わるのは、たいていこちらです。
メルマガやLINEは、一度接点を持った人と関係を切らさないための場になります。役割を混ぜてしまえば、どれもが中途半端。ブログに近況を書き、SNSに長文の解説を載せ、ホームページを放置する。よくある失敗の形です。
記事の書き方は税理士のブログ集客術、受け皿づくりは税理士のホームページ集客で詳しく解説しています。
5.2 何を書くかは「顧問先からの質問」から選ぶ
発信のテーマに迷ったら、顧問先や相談者から実際に受けた質問を思い出してください。「インボイスで何が変わるのか」「役員報酬はいくらにすべきか」「社用車は買うのとリースのどちらが得か」。同じ疑問を、まだ出会っていない経営者も検索しています。
専門用語はできるだけ噛み砕き、結論を先に、理由をあとに。「わかりやすく教えてくれる税理士」という印象は、それだけで同業との差になります。難しいことをやさしく語れる人は、読者の中で「頼れる先生」に変わっていきます。
質問は、記憶に頼らず溜めておくのが得策です。面談のメモから月に3つ書き出すだけで、1年で36本のネタになります。ネタ切れで止まる事務所は、書く力が足りないのではなく、質問を捨てているだけのことが多いのです。
5.3 制度の解説で終わらせない。書くのは判断の目安まで
気をつけたいのは、条文や通達の解説をそのまま載せてしまうこと。読者が検索しているのは制度の名前ではなく、「うちの場合はどうなるのか」という自分の状況だからです。
制度の説明は短くまとめ、判断の目安と、迷ったときの相談先の示し方に文字数を使ってください。「この条件に当てはまるなら、まず社内で決めておくことは3つ」「ここから先は会社ごとに答えが変わるので、数字を見て判断します」。この一言があるかどうかで、読後の行動が変わります。
制度の解説だけの記事は、国税庁のページと会計ソフト会社のメディアが上位を占める領域です。同じ土俵に上がっても勝ち目は薄い。あなたが書くべきは、制度そのものではなく「あなたの顧客の場合はどうなるか」のほうです。
ポジショニングが決まっていれば、テーマ選びに迷うことはありません。創業期の会社に絞ったなら、書くのは創業期のお金の悩み。相続を軸にしたなら、家族の間で起きるつまずきです。記事がばらばらの方向を向いていると、何の専門家か伝わらないブログになってしまう。
5.4 Webで完結させず、面談へ運ぶ
先生業の仕事は、Webの中だけでは決まりません。だからWebの役割は「会う前に信頼を届けること」と割り切ります。記事で考え方を知り、資料で人柄に触れ、面談やセミナーの場に来てもらう。ここまでを一本の線として設計します。
つなぎ目は、思った以上に切れています。記事を読み終えた人の行き先がない、次の一歩を促す案内がない、問い合わせフォームが3階層下にある。切れ目を埋めるだけで、同じ発信量でも問い合わせは増えます。記事の質を疑う前に、ここを見てください。
ここまでが手順3です。手順4に入る前に、少しだけ。ここまでの3つは税理士に寄せた話でしたが、先生業に共通する顧客獲得の土台をまとめて押さえておきたい方は、無料の書籍「先生業の顧客獲得を成功させる7つの能力」(一部ダウンロード)をご活用ください。セミナーはまだ早いという方の、最初の一歩としてどうぞ。
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6. 税理士の顧問料の中身を設計して長く続ける(手順4)
顧問料の3層設計とは、毎月渡しているものを守り・整え・伸ばしの3つに分けて、金額の根拠を相手に見える形にすることです。
最後の手順は、獲得した顧客との関係を長く続く形に育てること。ここまで来ると、Web集客は「毎回がんばるもの」から「回り続けるもの」に変わります。
6.1 会う前に価値が伝わっている状態をつくる

指名される税理士は、面談の前から選ばれています。記事やセミナー、紹介を通じて、会う前に専門性と考え方が伝わっているからです。初回の面談が「検討の場」ではなく「確認の場」になる。これが仕組み化の目指す姿になります。
この状態をつくると、面談での話し方も変わります。売り込む必要がないので、相手の現状を聞くことに時間を使える。志師塾では個別相談を「解決策を教える場ではなく、問題点を明らかにして、解決したい気持ちを高める場」と位置づけています。いい話をしすぎると「ありがとうございます、一度自分でやってみます」で終わってしまうからです。
6.2 顧問料の中身を「守り・整え・伸ばし」で組む
顧問契約を長く続けるには、「毎月何をしてくれるのか」が相手に見えていることが欠かせません。記帳と申告だけを中身にすると、値踏みの基準は作業量だけ。志師塾では、標準パッケージとして中身を言葉にすることを勧めています。何が標準で何がカスタマイズかを相手が分からなければ、金額の妥当性も判断できないからです。

組み方は3層です。守りは記帳・申告・期限管理で、間違えないこと。整えは月次の数字を一緒に読み、資金繰りの見通しを更新し、金融機関に見せる資料をつくること。伸ばしは投資判断、事業承継、融資や補助金の設計まで踏み込む部分です。
値付けの目安として、志師塾では「価格の3倍のメリットを示せるか」を使います。月5万円の顧問料なら年間60万円。その3倍、180万円ぶんのメリットを説明できるかどうか。説明できないとき、問題は価格の高さではありません。高いのではなく、説明する材料が足りていないだけです。
3層に分けておくと、この説明が驚くほど楽になります。守りしか渡していない事務所は、そこに気づける。整えまで渡しているのに料金が守り相当のままなら、値上げの根拠がその場で見えます。
6.3 値上げは、価値の話が済んだあとに
顧問料の見直しを切り出しにくい方は、値上げの交渉から入らないでください。先に、毎月の時間で何をしているかを言葉にして相手に見せる。そのうえで、次の1年で一緒に取り組むことを提案する。価格の話は、価値の話が済んだあとにするものです。順番を逆にすると、どれだけ丁寧に説明しても交渉に見えてしまいます。
ここでWebがもう一度効いてきます。サービス内容のページに3層の中身を書いておけば、この説明を毎回ゼロから始めなくて済むからです。既存の顧問先も、契約更新の時期には自然と事務所のサイトを見ます。Webは新規のためだけの場所ではありません。いまの顧問先に価値を伝え直す場所でもあると考えてください。
6.4 AIで手を空け、対話の時間に回す
記事の下書き、問い合わせへの返信文、資料のたたき台。発信まわりの作業はAIを使えば大幅に短くできます。1.1で見たとおり申告と記帳の作業も縮んでいるので、空いた時間をどこへ配るかが、これからの事務所の差になります。
志師塾が整理している分業の形は、こうです。AIは検索・生成・自動化を担い、税理士は質問・共感・動機づけを担い、意思決定と行動は顧客が担う。AIに任せて空いた時間を、経営者との対話に回す。この配り方をすると、顧問業務の質そのものが上がります。税理士業務でのAIの取り入れ方は、税理士のAI活用術の記事で詳しく解説しています。
7. 税理士のWeb集客を回し始める順番と、最初の90日
4つの手順が分かっても、明日の朝どこから手を動かすかは別の問題です。ここでは、志師塾が使っている積み上げの地図と、最初の90日の進め方をお伝えします。
7.1 Web集客には、積み上げの順番がある
志師塾では、先生業のWeb集客を7つのレベルで整理しています。

レベル1は名刺・チラシと商品の準備。レベル2が身近な集客で、紹介・交流会・SNS・名刺代わりのホームページがここに入ります。レベル3でLPとポータルサイト、レベル4でステップメール・メルマガ・LINE。レベル5が動画、レベル6がSEO、レベル7がリスティング広告などの有料広告です。
注目してほしいのは、レベル2までで年商1,000万円に届く道があること。志師塾の講座では「標準形だけで年商1,000万円は十分達成可能」と伝えています。広告を出さないまま3,000万円に届いた事例もある。
逆に言えば、レベル6のSEOやレベル7の広告から始めると、受け皿が無いまま費用と時間だけが出ていきます。記事を100本書いても、読んだ人の行き先が用意されていなければ何も残らない。順番を守ることが、いちばんの節約になります。
7.2 最初の30日:名乗りと受け皿づくり
1か月目にやることは3つです。これまでの相談を業種と内容で並べ替えて、自分の偏りを確かめる。その偏りをもとに「誰の・どんな悩みを・どう解決する税理士か」を一文にできるか。書けたら、その一文をホームページのいちばん上へ。
あわせて、サービス内容のページを1枚つくってください。顧問料の目安と、6.2の3層(守り・整え・伸ばし)で毎月何を渡すかを書いたページです。ここが無いと、記事を読んだ人が最後に確かめる場所がありません。
問い合わせの導線も、この段階で通しておきます。どのページからでも2クリック以内に問い合わせフォームへ着くかどうか。ここは自分のスマホで実際に触って確かめるのが確実です。
7.3 31〜60日:質問を記事に変える
2か月目は、5.2で書き出した質問を記事に変える期間にあてます。目標は10本。1記事1テーマで、結論を先に書き、最後に相談の入口を置く。この形を10回繰り返すだけで、事務所のサイトは名刺から資料に変わります。
本数を追うより、テーマの方向をそろえるほうが大事です。10本が同じ専門を指していれば、読んだ人の頭に「この人は○○の税理士」という印象が残ります。ばらばらだと、10本書いても印象は残らない。
書いた記事は、SNSにも流します。同じ内容を書き直す必要はなく、リンクと一行のコメントで十分。1本の記事を、複数の場所で働かせるのが手間を抑えるコツです。
7.4 61〜90日:接点を切らさない仕組みへ
3か月目は、一度接点を持った人と切れないようにする段階です。記事を読んだだけの人は、数日で事務所の名前を忘れます。忘れられる前に、次の接点をつくっておきたいところ。
方法は3つあります。ダウンロードできる資料を1つ用意する。月1回、短いメールを送ってもいい。あとは、小さな勉強会。どれか1つで構いません。大事なのは、Webからの流れが「読んで終わり」にならないことです。セミナーとの組み合わせ方は、税理士のセミナー集客でくわしく触れています。
90日を終えたら、成果の測り方も決めておきます。見るのはアクセス数ではなく、問い合わせの件数と、その中で面談まで進んだ割合。数字を見る先を間違えると、直す場所も間違えます。
7.5 順番を飛ばすと、何が起きるか
止まる事務所には、決まった型があります。よく見るのは次の3つです。
- ツールから始める:名乗りが決まらないままホームページを作り直し、原稿が書けずに止まる
- 税務情報の羅列になる:制度の解説を並べて、読んだ人が自分ごとにできない
- 広告に逃げる:受け皿ができていないまま出稿するので、残るのは請求書だけ
3つとも、原因は同じです。手順1と手順2を飛ばしていること。Web集客でつまずく理由の大半は、Webの外側にあります。
8. 税理士のWeb集客につながった志師塾卒業生4人の実例
ここで紹介する4人は、いずれも志師塾で学んだ税理士です。4つの手順が実際にどう形になるのか、公開済みのインタビュー記事から引いて見ていきます。
8.1 門脇頼介さん|ホームページとブログを先に作り、止まった
2018年、29歳で税理士試験の5科目に合格し、2021年に独立された門脇頼介さん。いまはスモールビジネスの経営者に向けて、売上アップや資金繰り、業務効率化までを支える「ひとり経営専門」のコンサルティングを手がけています。
その門脇さんが、独立直後をこう振り返っています。「独立後はまずどう仕事を獲得すればいいのか全くわかりませんでした。自分でホームページを作ってブログも書いたりしてみましたが、すぐに結果が出るものでもなくて悩みました」。手順3から入って止まる、いちばん多い形です。
転機は、自分の棚卸しでした。過去を見つめ直してやりたいことと避けたいことを分け、そこから事業コンセプトを組み立てる。この作業を通して辿り着いたのが「ひとり経営専門」という一言です。スモールビジネスに寄り添うことが自分にとって幸せだと分かったからでした。
名乗りを変えたあとの反応も、記事に書かれています。独立直後に持っていた集客の道具は、自作のホームページとブログの2つだけ。そこに「ひとり経営専門」の一言が乗ると、このキーワードに引かれて商談が始まった顧客が出てきました。さらに紹介チラシで知人に反応を確かめ、同期生とはお互いに顧客を紹介し合える関係もできています。顧客に出会う経路が、道具2つだけの状態から複数に増えたわけです(※受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。道具は最初から持っていました。足りなかったのは、その道具に載せる一文のほうです。詳しくは門脇頼介さんのインタビュー記事をご覧ください。
8.2 宇佐見紘且さん|「美容業しかやらない税理士」という言い切り
大学院を出てからの約10年間を3社の税理士法人・コンサルティングファームで過ごし、2019年7月に独立された宇佐見紘且さん。いまは「美容業しかやらない税理士」として、創業支援から税務申告、経営分析、資産運用、事業承継まで、美容室経営者を一気通貫で支えています。
開業当初の対象は、飲食業と美容業の2業種。入塾した時点の集客経路も、自社のホームページと仲介会社の紹介の2つだけでした。新規開業率が高い業界のほうが顧問契約を取りやすいと考えたからです。その後、美容室の顧客が増えるなかで専門性を高めるほうが経営者のためになると判断し、対象を2業種から美容業1業種へ絞り込みます。経路を足す方向ではなく、対象を半分にする方向へ動いたわけです。3.2で見た「業種で絞る」の実例になります。
志師塾で受けた指摘は、手順2そのものでした。「何故買うのか」「何故あなたから買うのか」という問いに答えられず、出てきたのは「美容業・飲食業に特化しているから」という一言だけ。選ばれる理由になっていないと気づかされたそうです。
そこから、なぜやっているのかを語るビジョン型の自己紹介へ組み替えます。「業界を変えたい」という思いをぶつけると、明らかに相手の反応が変わったと語っています(※受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。絞ることと、絞った理由を語ること。この2つはセットです。宇佐見紘且さんのインタビュー記事に、経緯が詳しく載っています。
8.3 村川雄三さん|経歴を、相手の得になる言葉に翻訳した
東京国税局と税務署で17年、相続と不動産の専門部隊に所属し、10,000件以上の相続税申告の中から調査先を選んできた村川雄三さん。2023年に独立し、いまは「相続と不動産」専門の税理士として活動しています。
経歴だけ見れば申し分ありません。ところが独立当初は、営業経験ゼロ、集客のノウハウもゼロ、紹介してくれる人もゼロという三重苦だったそうです。営業に行っても「経歴はすごいですね」と言われるだけ。契約には結びつきませんでした。
志師塾で組み替えたのは、まさに手順2の部分です。「元国税調査官です」という名乗りを、「国税での税務調査の経験があるからこそ、税務署が疑問を持ちにくい適切な申告書を作成できます」という形に変えました。前者は経歴、後者は相手に起きる変化。同じ事実を、相手の得に翻訳したわけです。
その後は紹介を中心に顧客が少しずつ増え、成約率も高まりました。関連業務を他の士業に紹介できるようになると、さらに紹介が生まれる循環に入る。記事には、サービス価格を安売りすることなく自然とお客様が増えていったと書かれています。1.4で触れた相続という領域は、こうした専門性がそのまま検索の入口になる場所です。村川雄三さんのインタビュー記事もあわせてどうぞ。
8.4 横尾将司さん|顧問サービスを、選べる2つのプランに
20代で税理士資格を取得し、税理士法人、上場自動車メーカーの経理部、そして商社の起業を経て、2023年6月に事務所を開いた横尾将司さん。「経営者目線の利益UP税理士」として、小規模事業者に会計税務と経営課題の解決を届けています。
記事によると、中小企業に合った資金繰り術のアドバイスで、コンサル初年度から100万円以上の資金繰り改善をいくつもの会社で達成されたとのこと(※受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。自身も輸入商社の経営で黒字倒産の危機を経験しており、その実感が助言の裏づけになっています。
志師塾で取り組んだのは、手順4に直結する作業でした。誰に、何の商品・サービスを、どのように提供するか。ここを詰めた結果、「自社のサービスがお客さまに選ばれる理由を、説得力をもって表現することができるようになりました」と語っています。
そして生まれたのが、顧問契約の2つのプラン(低コスト・効率重視プランと事業拡大支援プラン)と、集客支援という商品の形です。顧問料の中身を自分で設計し、選べる形にして見せる。6.2の3層の考え方が、そのまま商品になった例といえます。横尾将司さんのインタビュー記事で詳しく読めます。
8.5 4人に共通していたこと
専門分野も、独立の経緯もばらばらです。それでも共通点がありました。
- 掛け合わせで絞った:美容業×税務、相続×不動産×元国税、ひとり経営×税務、経営経験×税務。1つの軸で勝負した人はいません。重ねたのは2つ、村川さんは3つです
- 経歴ではなく、相手の得を語る形に組み替えた:4人とも、言葉を変えたあとで反応が変わったと述べています
- 順番が同じ:先に直したのは道具ではなく、名乗りのほう
ホームページを作り直す、ブログを増やす、SNSを始める。4人ともそれ以前に、名乗りの一文を書き直しています。道具を替えても、名乗りが同じなら結果は変わらない。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その一文を外から掘り出す手順を扱っています。
9. 税理士のWeb集客でよくある質問
9.1 ホームページとブログ、どちらから手を付けるべきですか?
ホームページが先です。ブログは読んだ人を次へ送る場所が要りますが、その受け皿がホームページだからです。まず1枚、誰の何をどう解決するかと、顧問料の目安、毎月渡すものを書いたページをつくってください。記事はそのあとで増やします。
9.2 記事は何本くらい書けば、問い合わせが来ますか?
決まるのは本数ではなく、方向のそろい方です。同じ専門を指した記事が10本あれば、来る人の質は変わります。検索から安定して人が入るまでには半年から1年かかるのが普通なので、その間の売上は紹介と既存の顧問先で立てておいてください。
9.3 SNSはどれを選べばよいですか。全部やるべきですか?
全部やる必要はありません。顧客がいる場所を1つ選んでください。法人の経営者と接点をつくりたいならFacebook、相続のように個人が探す領域ならInstagramやYouTubeが候補になります。手を広げて更新が止まるより、1つを続けるほうが結果につながる。
9.4 記事を書く時間がありません。AIに書かせてもよいですか?
下書きは任せて構いません。ただし、そのまま出さないでください。制度の説明はAIでも書けますが、「あなたの顧客の場合はどうなるか」は書けないからです。骨組みと事例と判断の目安は自分で入れる。この分け方なら、時間を短くしながら中身は残せます。
9.5 Webからの問い合わせが、安さ目当ての人ばかりです
集めている言葉が価格の話になっている可能性が高いところです。「格安」「低価格」を前に出すと、その言葉に反応する人が来ます。書き換える先は、対象と成果。「創業3年以内の会社」「資金繰りの見通しを毎月そろえる」のように、誰に何が起きるかで書き直すと、来る相手が入れ替わります。
9.6 顧問先からの紹介が中心です。それでもWebは必要ですか?
必要です。紹介された人は、ほぼ全員が事務所の名前を検索してから会いに来ます。そのときサイトが名刺代わりのままだと、紹介で高まった期待がそこで止まる。紹介を増やすためではなく、紹介を無駄にしないためにWebを整えると考えてください。
9.7 税理士紹介サイトは、使ったほうがよいですか?
入口の1つとしてなら使えます。ただ、紹介サイトは料金と対応領域が並んで表示される場所です。名乗りが決まらないまま登録すると、価格で比べられる土俵に自分から乗ることになります。先に自分のページで「誰の何を解決するか」を言い切り、そのあとで入口を増やす。この順番なら、紹介サイト経由で来た人にも価格以外の判断材料を渡せます。紹介手数料の条件も、6.2で見た顧問料の設計とあわせて先に確かめてください。
9.8 地域で探されるときは、どうすればよいですか?
Googleビジネスプロフィール(MEO)を整えるところからです。「○○市 税理士」と地図から探されるのは、相続のように個人が自分で探す領域。7.1のレベル2、身近な集客の一部として置くのがちょうどよい位置になります。営業時間、対応業務、写真、口コミへの返信をそろえるだけでも、地図に出たときの印象は変わります。費用のかかる広告(レベル7)より先に、無料で整えられるここから。
10. まとめ:税理士のWeb集客は「選ばれる理由」から始まる
税理士のWeb集客で押さえる手順を、4つに整理しました。
- 手順1:ポジショニング。業種・規模・テーマ・タイミングの4軸から2つを掛け合わせて絞る
- 手順2:言葉。業務名ではなく、相手に起きる変化で語ります
- 手順3:ツール。ホームページ・ブログ・SNS・メルマガに別々の役割を与えてつなぐ
- 手順4:値付け。顧問料の中身は、守り・整え・伸ばしの3層で
Webは、費用をかけずに働き続けてくれる営業役です。積み上げた情報は消えず、記事の数だけ接点が増えていきます。その力を引き出せるかどうかは、発信を始める前の設計で決まる。8.1の門脇さんが独立直後に経験したように、道具だけ先に持っても動きません。
明日からの一歩として、この3つを試してみてください。
- 事務所ページのいちばん上の一行を、業務名から「誰の、何が変わるか」に書き直してみる
- 直近3か月の問い合わせを、どこ経由で来たかで仕分け(紹介/検索/SNS/その他)
- 顧問契約の中身を守り・整え・伸ばしの3行に書き分けて、いま渡せているのはどれか確かめましょう
どれも今日始めれば、今週のうちに終わります。1つ目で名乗りが動き、2つ目で入口の実態が見え、3つ目で顧問料の説明材料が手に入る。
冒頭で、税理士のWebページは2種類の相手に読まれると書きました。まだ会っていない経営者と、いまの顧問先です。4つの手順を通すと、この2つは別々の作業ではなくなります。名乗りを決め、変化で語り、道具に役割を与え、顧問料の中身を書く。同じ作業が、新規にも既存にも効いてきます。
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4つの手順は、どれか1つだけでは効きません。効いてくるのは、順番どおりに通したときです。7章の90日の進め方まで含めて、自分の事務所ならどこから手を付けるか。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その順番の決め方から扱っています。
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この記事について
監修:志師塾(株式会社エクスウィルパートナーズ)。士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化した集客・顧客獲得支援を行い、これまでに3,200名を超える先生業の方を支援してきました。本記事は、税理士の受講生・卒業生への支援で得た知見と、国税庁「令和6年度におけるオンライン(e-Tax)手続の利用状況等について」、国税庁「令和6事務年度 法人税等の申告(課税)事績の概要」、国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」、日本税理士会連合会「税理士登録者数」の公表資料をもとに構成しています(公的データの確認日:2026年8月30日/支援人数の原本確認日:2026年8月16日)。