facebook

公認会計士のYouTube集客4手順|監査の誤解を解く

公認会計士のYouTube集客4手順|監査の誤解を解く

独立した公認会計士がYouTubeを始めると、たいてい会計基準の解説か、監査法人時代の話から入ります。どちらも視聴数は付きます。ところが、相談にはつながらない。よくある行き止まりです。

集まっているのが受験生と転職希望者だから、というのが理由です。会計士にとってのYouTubeは、集客の網ではありません。役割は「会計士に何を頼めるのか」を社長に知ってもらい、会う前に信頼を積むことにあります。会計士は数字を経営の言葉に置き換えて伝える、話す仕事。人柄と説明の分かりやすさが先に届いていれば、初回面談の空気は変わります。

この記事では、先生業(士業・コンサルタント・コーチ・講師など)の集客・営業支援を専門としてきた志師塾が、公認会計士のYouTube集客を4つの手順に整理します。全体像を先に置いておきましょう。

  • 手順1:チャンネル設計(「公認会計士」ではなく「何の会計士か」を決める)
  • 手順2:話す内容(監査の誤解を解き、頼むべき場面の判断を語る)
  • 手順3:撮影と編集の線引き(凝りすぎて止まらない形にする)
  • 手順4:個別相談・セミナーへの導線(動画の中では売らない)

肩書きの決め方から、監査法人時代の言葉づかいの捨て方まで、順番どおりに並べました。まずは、会計解説の動画が相談につながりにくい理由から見ていきましょう。

1. 公認会計士のYouTube集客が「会計解説」で行き詰まる理由

独立後の会計士が向き合う相手は、監査法人時代とは別の人たちです。上場準備の経営陣、事業を買いたい会社、経理が回らなくなった中小企業の社長。この人たちに届く言葉を選び直すところから始めます。

1.1 簿記と会計基準の解説に集まるのは受験生

会計士がYouTubeで最も踏みやすい落とし穴が、ここです。会計基準の改正、連結の仕組み、試験の勉強法。丁寧に解説すれば数字は動きます。ただ、その動画を熱心に見ているのは誰でしょうか。試験を控えた受験生か、転職を考えている同業です。

どちらも顧客ではありません。視聴者が増えるほど、依頼から遠ざかる逆転が起きます。受験指導そのものを事業にするなら話は別。経営者からの依頼を増やしたいなら、話す相手を変えることです。

1.2 「会計士=監査」の誤解が、依頼の入口を塞いでいる

中小企業の社長に「公認会計士に相談してみては」と伝えると、たいてい同じ反応が返ってきます。「うちは上場していないので関係ないですよね」。この一言に、会計士の集客が難しい理由が凝縮されています。

社長は会計士に何を頼めるのかを知りません。上場準備の設計、事業を買うときの調査、経理体制の立て直し、資金調達の資料づくり。どれも会計士の領域なのに、そもそも選択肢として浮かんでいないのです。選ばれない理由が「比較で負けた」ではなく「土俵に載っていない」ところにある。ここが他士業と大きく違います。

だからこそ、会計士のYouTubeには特別な役割が生まれます。認知の空白を埋める場です。「こういうときに会計士へ相談してください」を言葉にして置いておく。それだけで、他が届いていない場所に届きます。

1.3 税理士との違いは、文章より動画のほうが伝わる

もうひとつ多い誤解が、税理士との区別です。文章で書くと資格制度の説明になり、読み飛ばされます。動画なら口頭で例を挙げながら整理できるので、ずっと届きやすいでしょう。

伝え方はシンプルで構いません。税理士は税務申告の代理人として、過去の数字を確定させる。会計士は外部の目線で数字の信頼性を見て、これからの意思決定に付き合う。優劣ではなく役割の違いだと言い切ることが大切です。どちらが上かという話にすると、紹介元になり得る税理士との関係を自分で壊してしまいます。紹介を受けた社長が会う前に名前を検索するのも、いまや当たり前でしょう。この点は紹介で来た人も、あなたのSNSを見ていますでも触れました。

2. 手順1:公認会計士のチャンネル設計と肩書きの見せ方

最初に決めるのはチャンネル設計です。撮影より前、企画より前に固めます。ここが曖昧だと、動画が増えるほど散らかっていきます。

2.1 「公認会計士」ではなく「何の会計士か」を決める

「公認会計士の○○と申します」。正確ではあるものの、社長の記憶には残りません。むしろ1.2の誤解を呼び込み、「うちには関係ない人」と分類される恐れさえあるのです。

チャンネルを開いた社長が数秒で知りたいのは、資格の有無ではありません。「自分の会社の局面を扱っている人か」を見ています。資格名は、その問いに何も答えていません。必要なのは、扱う局面を示す一文のほうです。

2.2 肩書きは「誰の・どの局面で・何を整えるか」で言い切る

ポジショニングは難しく考えなくて構いません。「誰の」「どの局面で」「何を整える」会計士なのか。この3つを言い切れれば、輪郭は立ち上がります。手を動かす順番は次のとおりです。

  • 手順A:これまで関わった案件を書き出す。業種、会社の規模、局面(上場準備、買収、再生、経理体制の構築など)
  • 手順B:そのうち「感謝され、しかも自分が面白かった」案件に印を付ける。件数が少なければ監査法人時代の経験でも構いません
  • 手順C:印を付けた案件に共通する「業種」「局面」「経営者のタイプ」を掛け合わせ、一文にまとめる

「創業10年目の会社が上場を目指すときに、経理と管理体制を整える会計士」といった形(あくまで例です)。ここまで絞れば、頼みたい相手の顔が浮かびます。その一文を知人に読んでもらい、「誰を紹介すればいいか」がすぐ思い浮かぶかどうかを確かめてください。浮かばないなら、まだ絞り切れていません。

2.3 チャンネル名・アイコン・再生リストを、同じ言葉でそろえる

肩書きが決まったら、見た目に落とし込みます。触る場所は4か所。

  • チャンネル名:「氏名|○○専門の公認会計士」の形にする。一覧でも何の人か一目で分かる
  • アイコン:顔写真を使う。ロゴやイラストは、個人で信頼を得たい先生業には向きません
  • バナー:2.2で決めた一文をそのまま置く。飾り文句はいらない
  • 再生リスト:局面ごとに束ねる。「上場準備」「会社を買う前に」のように、社長が探している言葉で並べる

そのうえで、名刺・事務所案内・ホームページ・セミナーの自己紹介と、まったく同じ言葉を使ってください。接点ごとに名乗りが違う人は、何の専門家か覚えてもらえません。志師塾がポジショニング先行を大切にするのは、この一貫性が第一想起を生むからです。

単価で比べられない「選ばれる型」を最短で身につけたい方に向けて、志師塾では公認会計士をはじめ先生業に特化したWeb集客セミナーを開催しています。

Web集客セミナーを見てみる

2.4 顔出しは必要か、専門を絞ると仕事は減るか

チャンネル設計の相談では、必ず2つの質問が出ます。ひとつは顔出し。会計士の場合、顔を出したほうが早く進みます。社長が選んでいるのはあなたという人であって、会計の情報ではないからです。

もうひとつは「絞ると仕事が減るのでは」という不安。実際には逆で、絞るからこそ思い出してもらえます。「幅広く対応します」は、社長の記憶の中では「何の専門家でもない」と同じ扱いです。狭く決めたチャンネルのほうが、幅広い相談を連れてきます。

3. 手順2:何を話すか。「外部の目が要る」場面が最良のネタ

器が決まったら、次は中身です。ネタ切れの不安はよく聞きます。ただ、会計士に限ればネタは探すものではありません。すでに手元に山ほどあります。

3.1 社長から毎回出る質問を、そのまま1本にする

面談や紹介の場で、繰り返し投げかけられる問いがあるはずです。「経理担当を採用すべきか、外に出すべきか」「会社を買うとき、何を見れば失敗しないのか」「上場を考え始めたら、まず何から手を付けるのか」。同じ質問が3回来たなら、それは動画1本分の価値がある問いです。

やることは記録だけ。面談のあと、聞かれた質問を1行メモに残しておく。1か月も続ければ、20本分のリストができあがるでしょう。社長の頭に浮かんだ問いは、そのまま検索窓に打ち込まれる言葉でもあります。企画は机上でなく、現場のメモから拾うものです。

3.2 「会計士に頼むべき場面/まだ要らない場面」を語る

1.2で触れた認知の空白を埋める鍵が、この節にあります。制度の説明ではなく、判断の線を引いてください。

たとえば「年商1億円までなら、税理士の月次と社内の担当者で十分に回ります」と言い切る。そのうえで「ただ、外部から資金を入れる話が出た瞬間に、見せる数字の作り方が変わります」と続けます。頼まなくていい場面を先に言い切る会計士は、かえって信頼されます。売り込まない姿勢そのものが、専門家としての誠実さを伝えるからです。

買収の相談なら「買う前に見るべき3つの数字」。上場準備なら「監査に入る前に社内で終わらせておくこと」。手続きの一覧は検索で出てきますが、順番と判断は出てきません。会計士が語るべきなのは後者です。

3.3 話す順番の型を決めておく

テーマが決まっても、しゃべり出しで固まる方は多いものです。順番を型にしておきましょう。次の4つで組み立てれば、どんなテーマでも形になります。

  • 最初の30秒:質問を読み上げ、結論を先に置く。「会社を買うなら、まず在庫と売掛金の中身を見ます」
  • 次の2分:なぜそうなるのかの理由。判断の物差しを見せる場所です
  • 次の3分:実務での例。業種と規模はぼかし、起きたことだけを語る
  • 最後の30秒:明日できる一歩をひとつ。「まず、直近3期の在庫の推移を並べてみてください」

結論を先に置く理由は単純です。社長は忙しい。5分見ないと答えの出ない動画は、途中で閉じられます。

3.4 独立性・守秘に配慮しながら、それでも判断を伝える

会計士の発信には、独立性と守秘という重い前提があります。関与先の話はそのまま出せませんし、上場企業に触れる場面ではいっそうの配慮が要るでしょう。だからといって「ケースバイケースです」で終わらせると、動画の価値はゼロになります。

使えるのは、条件を先に置く言い方です。「従業員50名、外部株主のいない会社を前提に話します」。前提をはっきりさせてから判断を語れば、断定を避けつつ内容は具体的になります。締めに「実際の判断は個別に確認してください」と添えれば十分でしょう。

関与先の話を出すときは、業種、地域、規模の組み合わせから特定されないよう抽象化してください。具体的にすべきなのは場面であって、固有名詞ではありません。この慎重さそのものが、社長からの信頼につながります。

なお、公認会計士としての商品づくりから顧客獲得までの全体像を先につかみたい方に向けて、志師塾では『先生業の顧客獲得を成功させる7つの能力』をまとめた無料資料をご用意しています。

Amazonランキング2部門No.1の著書を、
無料進呈キャンペーン期間中 (一部ダウンロード)

「先生業の顧客獲得を成功させる7つの能力」

  • ビジネスとして見た時の、先生業の3つの特性
  • 先生業のハマる5つの罠
  • 究極的には、先生業に求められる能力は2つしかない
  • 安定的に高額で顧客獲得し続ける7つの能力など

Amazonランキング2部門No.1の著書

4. 手順3:撮影と編集の線引きと、続ける仕組みのつくり方

ここが分かれ道です。YouTubeを始めた会計士の多くは3本で更新が止まりますが、原因は忙しさではありません。1本目に手をかけすぎて、2本目が重くなっているだけ。最初に線を引いておきましょう。

4.1 凝りすぎて止まるのが、最大の失敗

照明を買い、マイクを買い、テロップを勉強する。準備そのものは楽しい時間です。ところが、手をかけた分だけ1本が重くなる。1本に5時間かかるチャンネルは、案件が立て込む時期に必ず止まります。

目安を持ってください。撮影と編集を合わせて1本60分を超えたら、設計が重すぎます。そろえるのはスマートフォンと三脚とピンマイクで足ります。凝ったオープニングも細かいテロップも、社長は求めていません。

4.2 監査法人時代の言葉づかいを捨てる

会計士がつまずきやすいのが、ここです。のれん、減損、内部統制、デューデリジェンス。どれも監査法人では日常語ですが、社長には届きません。用語が3つ続いた時点で、画面は閉じられます。

置き換えの練習をしておきましょう。「のれん」は「高く買った分の上乗せ」、「デューデリジェンス」は「買う前の健康診断」。専門用語を使わずに説明できるかどうかが、そのまま信頼の差になります。中学生に話すつもりで話す、と決めておくとちょうどいい塩梅になるでしょう。

4.3 台本は書かない。見出し3つだけ用意する

全文の台本を書くと、準備に時間がかかるうえ、読み上げた声はどうしても不自然に聞こえます。面談で原稿を読む会計士はいないでしょう。動画も同じです。

用意するのは、紙に書いた見出し3つだけ。3.3の型でいえば「結論」「理由」「実務での例」になります。あとはカメラの向こうに社長がひとり座っていると思って話しましょう。少し言いよどむくらいのほうが、人柄は伝わるものです。

4.4 1本を使い回す。本数より継続が効く

続ける仕組みの本命は、1本の使い回しです。次のように展開します。

  • ブログ記事:文字起こしを整えれば、そのまま1記事になる。動画も一緒に埋め込む
  • メルマガ:導入部分を短くまとめ、続きは動画で見てもらう
  • SNS:印象に残る一節を切り出して投稿し、動画へつなぐ
  • 紹介元への案内:税理士や金融機関に「こういう相談を受けています」と渡せる材料になる

この下ごしらえは、AIと相性のよい作業です。文字起こしの整形、記事の見出し案、SNS用の切り出し。ここをAIに寄せれば、1本の動画が4つの発信に育ちます。ただし、話す中身はあなたが決めてください。面談で聞いた質問も、社長が言い淀んだ本音も、AIの手元にはありません。下ごしらえはAIに、判断と語りは人に。文章での発信とあわせたい方は公認会計士のブログ集客もどうぞ。

5. 手順4:YouTubeから個別相談・継続支援へつなぐ導線設計

最後は導線です。ここを決めておかないと、動画は増えたのに相談が来ないという状態に陥ります。

5.1 動画の中では売らない。次の一歩だけを置く

動画の終わりに長い宣伝を差し込むと、そこまで積んだ信頼が目減りします。視聴者は学びに来ているのであって、売り込みを聞きに来たわけではありません。置くのは案内の一言で足ります。「もっと詳しく知りたい方向けに、無料のセミナーを用意しています。概要欄からどうぞ」。この程度で十分に伝わります。売らない動画のほうが、結果として相談を連れてきます

5.2 概要欄・固定コメント・終了画面の役割を分ける

導線の置き場は3か所。それぞれ役割が違うので、分けて考えましょう。

  • 概要欄の1行目:この動画で分かることを短く。下に無料セミナーやメルマガの案内を置く
  • 固定コメント:動画の要点と、次に見てほしい動画のリンク。目に留まりやすい場所です
  • 終了画面:関連動画1本とチャンネル登録。外部リンクを詰め込むと、かえって押されません

いきなり個別相談へ飛ばさないことも大切です。動画を1本見た段階の社長にとって、1対1の相談は距離が遠すぎます。あいだにメルマガや無料セミナーを挟むと、驚くほど進みやすくなります。YouTubeは出会いの場、セミナーは理解の場、個別相談は決断の場。役割を分ければ、それぞれが無理なく働きます。セミナーの組み立て方は公認会計士のセミナー集客にまとめました。

5.3 スポットで終わらせず、継続の関与とLTVにつなげる

動画から相談が来るようになったら、次は受注後の設計です。買収前の調査や決算の支援は、終われば関係も切れます。単発を積み上げる働き方だと、案件が途切れた月がそのまま収入の谷になるでしょう。ここでも動画が働きます。「毎月の経営会議で数字のどこを見ているか」を1本にしておけば、提案の場で見せるだけで継続支援の中身が伝わるからです。月次の関与へつなぐ設計は経営者の相談役になり、月額顧問30万円が参考になります。リアルの営業との組み合わせ方は公認会計士の営業3つのコツをご覧ください。

6. まとめ:会計士のYouTube集客は「解説」より「誤解を解くこと」

公認会計士のYouTube集客を、4つの手順でお伝えしました。

  • 手順1:チャンネル設計。肩書きは資格名ではなく「誰の・どの局面で・何を整えるか」
  • 手順2:話す内容。監査の誤解を解き、頼むべき場面とまだ要らない場面の線を引く
  • 手順3:撮影と編集は1本60分まで。監査法人時代の言葉づかいを捨てる
  • 手順4:動画の中では売らず、セミナーを挟んで個別相談と継続支援へつなぐ

相談が集まっているチャンネルは、派手な演出をしていません。同じ立ち位置から、同じ相手に話し続けています。だから、外部の目が要る局面が来た瞬間に名前が浮かぶ。再生数が伸びなくても、必要なひとりに届いていればいいのです。本数より一貫性が効きます。志師塾も先生業向けのチャンネルを運営しており、その様子は先生業向けのYouTube、再開してますで紹介しています。

明日から手をつけるなら、この3つからどうぞ。

  1. 直近1か月に社長や紹介元から聞かれた質問を、思い出せるだけ紙に書き出す
  2. 自分の肩書きを「誰の・どの局面で・何を整えるか」の一文にして、知人に読んでもらう
  3. その質問リストから1つ選び、専門用語を使わずにスマートフォンで5分だけ撮ってみる

もし、単価競争ではなく「お願いされる集客」で高単価の依頼を増やしたいなら、志師塾の無料セミナーで最初の一歩を踏み出してみてください。

>> Web集客ノウハウ一覧へ戻る

公認会計士として、会う前に信頼される発信を身につけたい方へ

志師塾のWeb集客セミナーで、高くても選ばれる仕組みのつくり方を学んでみませんか?

Web集客セミナーの詳細・お申し込み

PAGE TOP
MENU
体験セミナー

TEL:03-5937-2346

カスタマーサポート(9:00 - 18:00 土日祝日除く)