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起業するには何から始める?個人事業と法人の選び方・必要な手続きを7ステップで解説

起業するには、何から始めればよいのでしょうか。会社設立や開業届の手続きを調べ始める方が多いのですが、実は順番が逆です。

手続きは、あとからでも間に合います。先に決めるのは、「誰の、どんな悩みを、いくらで解決するのか」です。

この記事では、起業するまでの流れを7ステップで整理します。個人事業と法人の選び方、必要な手続き、開業費用の実態、起業後に待っている壁までを、公的な一次情報にもとづいて解説します。

先に結論をまとめます。

  • 手続きの中心は、個人事業なら「開業届」、法人なら「設立登記」
  • 手続きより先に、顧客と商品を決める
  • 起業後の壁は、資金繰りと顧客集め

志師塾は、士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化したビジネススクールです。

そのため本記事は、資格や専門性をすでに持つ方が起業する場面を想定しています。もちろん、ほかの業種の方にも使える内容です。

読み終えるころには、いま自分が取り組むべき最初の一歩が決まっているはずです。

Table of Contents

1.起業するには何から始める?最初にやることは手続きではない

起業するまでの7ステップ(事業の方向・顧客に聞く・商品と価格・小さく試す・起業の形・手続きとお金・集客)

起業とは、自分で事業を立ち上げ、自分の責任で運営していくことです。形は一つではありません。

会社員のまま副業として小さく始める方法もあれば、個人事業主として開業する方法、会社(法人)を設立する方法もあります。

1.1 起業の形は「副業・個人事業・法人」の3つ

どの形でも、事業の中身が決まっていなければ、手続きをしても仕事は生まれません。まず3つの形を、ざっくり整理します。

起業の形 特徴 こんな方に向く
副業として始める 会社員のまま、本業と並行して始める。収入の柱を残せる 事業が売れるか、まず確かめたい方
個人事業主として開業 開業届などを税務署へ提出して始める。設立登記は不要 自宅やオンラインで、少ない準備で始めたい方
法人(株式会社・合同会社)を設立 設立登記が必要。設立時に登録免許税などがかかる 取引先の信頼や、将来の人の採用を見据える方

会社員の方は、副業から始めるのが現実的です。就業規則の確認方法は、後ほど「よくある質問」で説明します。

1.2 手続きより先に決める3つのこと

調べものを始めると、「何から手続きすればいいのか」という疑問に目が向きます。けれども、順番を逆にすると失敗しやすくなります。先に決めるのは、次の3つです。

  1. 誰に売るか(お金を払ってくれる相手は誰か)
  2. 何を売るか(相手のどんな悩みを解決するか)
  3. どう届けるか(どこで出会い、どう知ってもらうか)

この3つが決まると、個人事業か法人か、いくら資金が必要かも自然に見えてきます。

逆に、先に会社を作ってしまうと、売るものが決まらないまま、設立費用や事務の負担だけが先に発生することになりかねません。

2.起業するまでの7ステップ|全体像

起業するまでの流れを、7つのステップに分けました。手続き(ステップ5〜6)は、中盤に置いています。

ステップ やること ポイント
1 事業の方向を決める 得意分野・経験・資格を、顧客の悩みに結びつける 資格名ではなく、解決できる悩みで考える
2 顧客に聞く 理想の相手に話を聞き、困りごとを確かめる 身近な人でもよい。5人に聞く
3 商品と価格の案を作る 提供内容・期間・価格の仮案をつくる 最初は1つだけでよい
4 小さく試す 知人・既存の関係者に提案し、反応を見る 申し込みが入るかで検証する
5 起業の形を選ぶ 個人事業か法人かを決める 迷ったら、個人事業から始める選択もある
6 手続きとお金を整える 開業届・設立登記、口座、生活費の確保 手続きは公式情報で確認する
7 集客を始める 紹介・SNS・セミナーなどで見込み客と出会う 起業後に苦労しやすい点

ステップ1〜4は、お金をほとんど使わずに進められます。ここで「売れる手応え」をつかんでから、ステップ5〜6に進むのが安全です。

3.ステップ1〜4|事業の中身を決める

3.1 得意分野を「顧客の悩み」に言い換える

「行政書士です」「コーチです」と名乗るだけでは、相手には何をしてくれる人なのかが伝わりません。

大切なのは、資格や経験を、相手の悩みの解決に言い換えることです。

  • ×「行政書士です。許認可の手続きを代行します」
  • ○「創業したばかりの経営者が、融資を受けられるよう事業計画づくりを支援します」

後者のほうが、困っている人が自分のことだと気づきやすくなります。

3.2 お金を払う相手を確認する

サービスを受ける人と、お金を払う人は、一致するとは限りません。

たとえば社員向けの研修なら、受ける人は社員で、払うのは会社です。払う側が誰で、その人の予算があるかを、最初に確かめましょう。

確かめ方は簡単です。理想の相手に、次の3つを聞いてみてください。

  • いま、何に一番困っていますか
  • その悩みに、すでにお金や時間を使っていますか
  • 誰が、いくらまでなら払う判断をしますか

3.3 小さく試して、方向を直す

商品と価格の案ができたら、完成させる前に提案してみます。反応を見て、中身を直していく進め方です。

実際に、この方法で方向を変えた卒業生がいます。行政書士の越阪部龍矢さんは、開業準備の当初は「契約書専門の行政書士」を目指していました。

ところが最初のお客様から資金繰りの深刻な相談を受けたことをきっかけに、融資サポートと財務コンサルティングに特化する方針へ変えています。

【卒業生インタビュー】経験・人脈ゼロから起業し、今後は業界第一人者を目指す!~行政書士 越阪部龍矢(おさかべたつや)さん~

顧客や商品の決め方は、志師塾のAI時代の先生業Web集客セミナーでも扱っています。先生業ならではの体系的なWeb集客法と、選ばれる理由(キラーコンテンツ)の作り方を解説しています。

4.個人事業か法人か|起業の形の選び方

個人事業・株式会社・合同会社の違い(設立登記・登録免許税・主な手続き・向く場面)

ステップ5は、起業の形を選ぶ段階です。主な違いを、表にまとめました。

項目 個人事業 株式会社 合同会社
始めるための手続き 開業届(個人事業の開廃業等届出書)などを税務署へ提出 定款の作成、資本金の払込み、設立登記 同左(会社の種類によって細かな手続きが異なる)
設立登記 不要 必要 必要
設立時の登録免許税 設立登記がないため不要 資本金の額の1,000分の7(最低15万円) 資本金の額の1,000分の7(最低6万円)
向く場面 小さく始めて検証したい 取引先の信頼や、将来の採用を重視する 設立費用を抑えつつ法人にしたい

登録免許税は、国税庁の税額表で確認できます(参考:国税庁 No.7191 登録免許税の税額表)。

実際の設立では、このほかに、定款の認証手数料や専門家への報酬などがかかる場合があります。金額は変わることがあるため、最新の情報を、法務局・公証役場・税務署で確認してください。

先生業は、自宅やオンラインで始められるケースが多く、まず個人事業で始めて、売上が安定してから法人化を検討する方もいます。

法人にすべきかは、売上の規模や取引先の条件によって変わります。税金や社会保険の判断は、税理士などの専門家にも相談してください。

4.1 個人事業で始めるときの届出

個人が新たに事業を始めたときは、所得税などに関する届出が必要になります。国税庁のタックスアンサーには、代表的な届出書と提出期限が、次のように示されています。

届出書 内容 提出期限
個人事業の開廃業等届出書 新たに事業を始めたとき、事務所を新設・移転・廃止したとき、事業をやめたときの手続き 事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで
所得税の青色申告承認申請書 青色申告の承認を受けるための手続き(青色申告には特典がある) 原則、青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に新たに事業を始めた場合は、事業開始日から2か月以内)
給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書 従業員などに給与を支払う事務所を開設したときの手続き 開設等の事実があった日から1か月以内

出典:国税庁 No.2090 新たに事業を始めたときの届出など(令和8年4月1日現在法令等)

同じページには、都道府県税事務所、年金事務所、労働基準監督署などにも届出が必要となる場合があると書かれています。

自分の場合に何が必要かは、各窓口に確認しましょう。届出書は、国税庁のホームページからダウンロードでき、e-Taxでの手続きも案内されています。

青色申告には特別控除があり、控除額は要件によって10万円・55万円・65万円です(国税庁 No.2072 青色申告特別控除)。

控除を受けるには、帳簿のつけ方などの要件があります。開業時に、承認申請の期限だけは忘れないようにしましょう。

4.2 法人で始めるときの流れ

法人を設立する場合は、一般的に次の順で進めます。

  1. 会社の基本事項(商号・事業目的・資本金など)を決める
  2. 定款を作成する(株式会社は公証役場での認証が必要)
  3. 資本金を払い込む
  4. 法務局で設立登記を申請する(登録免許税を納付)
  5. 税務署・年金事務所などへ、設立後の届出を行う

登記や届出の書類は、会社の種類や事業内容によって異なります。

自己判断で進めず、法務局・税務署・年金事務所の案内、または司法書士・税理士・社会保険労務士に確認してください。

5.起業前に確認しておきたい5つのチェック

手続きに進む前に、次の5つを確認しておくと、起業後の「想定外」を減らせます。

5.1 売上が立たない期間の生活費があるか

起業してすぐに、安定した売上が立つとは限りません。事業を始めてから最初の売上が入るまでの期間と、売上が安定するまでの期間の生活費を、あらかじめ確保しておきましょう。

目安の月数は、事業の種類や価格設定で変わります。まず、毎月の生活費を書き出すところから始めてください。

5.2 家族の理解を得られているか

収入が不安定になる時期は、家族の生活にも影響します。事業の内容、必要な期間、見込みを、早めに共有しておくと、続けやすくなります。

5.3 勤務先のルールを確認したか

会社員の方は、就業規則で副業・兼業がどう扱われているかを確認します。

退職して起業する場合も、競業避止などの取り決めがないかを、雇用契約書や就業規則で確かめましょう。

5.4 許認可や届出が必要な事業か

事業の内容によっては、営業許可や登録、届出が必要です。自分の事業が対象かどうかは、所管する官公庁・自治体の窓口で確認します。

専門分野の資格を使う事業では、資格者団体への登録が必要な場合もあります。

5.5 「売れる」根拠を持てているか

いちばん大切なのが、これです。「売れそう」という感覚ではなく、理想の相手に聞いた内容や、提案への反応という事実を持てているかを確認します。

ステップ2〜4で集めた手応えが、その根拠になります。

6.起業に必要なお金|開業費用の実態

「起業にはいくら必要か」は、多くの方が気になる点です。日本政策金融公庫の「2025年度新規開業実態調査」では、開業費用の平均は975万円、中央値は600万円でした。

調査の対象は、日本政策金融公庫が融資した、開業後1年以内の企業です。また、これは店舗・設備・在庫が必要な業種も含めた、全業種の数字です。

自宅とパソコンで始められる先生業の場合は、必要な額が大きく下がることがあります。自分の事業に必要な額を知るには、次の3つに分けて見積もります。

  • 設備・準備費:パソコン、ホームページ、名刺、必要なソフトなど
  • 運転資金:売上が立つまでの経費(通信費、交通費、広告費など)
  • 生活費:売上が安定するまでの数か月分

出典:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」

この3つのうち、いちばん見落とされやすいのが生活費です。売上が立たない期間を乗り切る貯えがあるかが、続けられるかどうかを左右します。

6.1 資金の集め方は3つ

開業に必要な資金の集め方は、大きく3つに分けられます。

方法 特徴 確認先
自己資金 返済や審査がない。使える額は貯えの範囲に限られる 家計の見直し、生活費の確保
融資 返済が必要。審査があり、事業計画書の提出を求められることが多い 日本政策金融公庫、金融機関、自治体の制度融資
補助金・助成金 対象や条件、支払時期は制度ごとに異なる 公募要領、J-Net21、自治体の窓口

先生業は、大きな設備投資が不要なことも多く、まずは自己資金で小さく始める方もいます。

融資や補助金を使う場合は、制度ごとの条件や申請期間を、必ず公式情報で確認してください。

7.起業後に待っている最初の壁|資金繰りと顧客集め

開業時に苦労したこと:資金繰り56.9%、顧客・販路の開拓49.9%、黒字基調67.0%(2025年度新規開業実態調査)

同じ調査では、開業時に苦労したことが、次のように報告されています。

  • 「資金繰り、資金調達」が56.9%で最も多い
  • 次いで「顧客・販路の開拓」が49.9%

一方で、現在の採算状況が「黒字基調」の開業者は67.0%でした。苦労は多くても、回答した開業者の7割近くが黒字基調と答えています。

7.1 手段を増やす前に「選ばれる理由」を決める

顧客集めで失敗する典型は、手段から入ることです。ダイレクトメール、テレアポ、SNSなど、手段を増やしても、選ばれる理由が決まっていなければ、反応は取れません。

越阪部さんも、開業直後はFAXDM、郵送DM、手書きのDMとテレアポなど、アナログな方法を中心に集客を試みましたが、案件の獲得はゼロでした。

その後、志師塾で学んだことを実践し、紹介による案件が増えて、売上も安定していきました。

7.2 資金は「小さく始めて」守る

資金繰りの壁を避けるには、最初に大きな固定費を持たないことが基本です。事務所は借りずに自宅やオンラインで始める。

外注や広告は、売上が見えてから増やす。こうした進め方なら、売上が安定するまでの持ち時間を長くできます。

8.起業でよくある4つの失敗と対策

起業の失敗には、似たパターンがあります。事前に知っておけば、避けやすくなります。

失敗パターン なぜ起きるか 対策
手段から入る ホームページやSNS、広告から始めてしまう 先に「誰の、どんな悩みを解決するか」を一文で決める
誰にでも売ろうとする 断られるのが怖く、対象を広く構えてしまう 理想の相手を1人に絞り、その人の言葉で伝える
先にお金を使う 準備が整わないと不安で、設備や外注に投資する 売上が見えるまで、固定費を小さく保つ
一人で抱え込む 相談相手がおらず、方向のずれに気づけない 相談先を最初に決め、定期的に第三者の意見を聞く

どれも、起業した本人の能力ではなく、進め方の順番で起きる失敗です。ステップ1〜4を飛ばさなければ、多くは防げます。

9.起業の相談先|公的な窓口と専門家

一人で抱え込まないために、相談先を知っておきましょう。

  • よろず支援拠点:国が設置した無料の経営相談所です。創業予定の方も相談の対象に含まれています(よろず支援拠点)
  • 日本政策金融公庫:創業・開業向けの融資について相談できます(日本政策金融公庫)
  • J-Net21(中小機構):中小企業向けの支援情報を探せるサイトです(J-Net21)
  • 税務署・年金事務所・自治体:届出や社会保険、許認可の窓口です
  • 専門家:登記は司法書士、税務は税理士、社会保険は社会保険労務士に相談できます

最初の相談では、「何を相談したいか」を一文で書いて持っていくと、話がスムーズに進みます。事業の内容が決まっているほど、相談の質は上がります。

10.先生業の起業の進め方|卒業生2人の事例

ここからは、志師塾の卒業生が起業後にどう動いたかを紹介します。どちらも、専門分野の経験や資格をお持ちの方です。

10.1 経験・人脈ゼロから開業した行政書士|越阪部龍矢さん

越阪部さんは、新卒で電子機器部品メーカーの法人営業を担当しながら、行政書士の資格を取得しました。2022年1月に合格し、同年8月にOSA行政書士事務所を開業しています。業務経験や人脈がない状態でのスタートでした。

開業直後は集客がうまくいかず、苦しい時期が続きました。転機は、志師塾のフロントセミナーの受講です。当初考えていた「契約書専門」というビジネスモデルを相談し、予防系のビジネスは経営者に売りにくいという指摘を受けて見直しました。

現在は、起業家・経営者向けの融資サポートと財務コンサルティングに特化しています。開業から5か月ほどで、事業を安定させました。

詳しくは、越阪部龍矢さんのインタビューをご覧ください。

10.2 半導体業界の経験を活かして起業|友安昌幸さん

友安昌幸さんは、東京エレクトロンとサムスン電子で役員を務めた経験を持ち、帰国後に起業しました。

「セミビズ変革アドバイザー」として、半導体や関連分野の新規事業開拓、戦略支援、セミナー講師、デジタル技術の導入支援を行っています。起業後2年間で、50社以上の半導体メーカーや関連企業を支援されました。

起業後も、ウェブでの集客には十分に取り組めていなかったそうです。志師塾のフロントセミナーの案内をきっかけに入会し、自身の強みやお客様のニーズ、伝え方を見直しました。

詳しくは、友安昌幸さんのインタビューをご覧ください。

10.3 2人に共通すること

2人に共通するのは、技術や資格を足したのではなく、すでに持っている経験を「誰のどの悩みに使うか」で整理し直した点です。

起業の準備で大切なのは、新しい武器を増やすことより、持っているものの置き場所を決めることだといえます。

11.起業に関するよくある質問

11.1 起業するのに資格は必要ですか?

起業そのものに、資格は必要ありません。ただし、事業の内容によっては、許認可や届出が必要になる場合があります。始めたい事業が許認可の対象かどうかは、所管する官公庁や自治体の窓口で確認しましょう。

11.2 会社員のまま、起業の準備をしてよいですか?

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、裁判例を踏まえ、企業は原則として副業・兼業を認める方向とすることが適当とされています。

また、制限が認められるのは、労務提供上の支障がある場合、業務上の秘密が漏洩する場合、競業により自社の利益が害される場合、会社の名誉や信用を損なう場合などと整理されています。

とはいえ、実際のルールは、勤務先の就業規則によって異なります。まず自社の就業規則を確認し、必要な届出や許可の有無を確かめてください。

参考:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」

11.3 個人事業と法人、先にどちらを選ぶべきですか?

決まった正解はありません。売れるかどうかが分からない段階なら、個人事業から始めて検証する選択があります。

取引先が法人との契約を条件にしている場合などは、法人が向くこともあります。税金や社会保険の影響が大きいため、判断に迷うときは税理士にご相談ください。

11.4 開業届は、いつまでに出せばよいですか?

国税庁のタックスアンサーでは、個人事業の開廃業等届出書の提出期限は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」と示されています。

青色申告をしたい場合は、承認申請書の期限が別にあるため、ご注意ください(4.1参照)。

11.5 起業に失敗しないために、最初にすべきことは何ですか?

手続きより先に、顧客と商品を決めることです。理想の相手に話を聞き、小さく試して、申し込みが入るかを確かめましょう

。売れる手応えを得てから、手続きと資金の準備に進むのが安全です。

11.6 起業・開業・独立は、何が違いますか?

厳密な使い分けは決まっていませんが、一般的には次のように使われます。

起業は、新しく事業を立ち上げること。開業は、事務所や店舗を開く、または税務署へ開業の届出をして事業を始めること。独立は、勤務先を離れて、自分で仕事をしていくことです。

会社員のまま副業として始める場合は、独立せずに起業する形になります。

12.まとめ|起業は「手続き」より「順番」で決まる

起業するまでの7ステップを、あらためて整理します。

  1. 事業の方向を決める:資格名ではなく、解決できる悩みで考える
  2. 顧客に聞く:理想の相手に、困りごとを確かめる
  3. 商品と価格の案を作る:最初は1つだけでよい
  4. 小さく試す:申し込みが入るかで検証する
  5. 起業の形を選ぶ:個人事業か法人かを決める
  6. 手続きとお金を整える:開業届・設立登記、生活費の確保
  7. 集客を始める:選ばれる理由を決めてから、手段を選ぶ

手続きの書類は、調べれば作れます。けれども、売れる手応えは、手続きでは作れません。まずはステップ1から、「誰の、どんな悩みを解決するか」を一文で書き出してみてください。

起業の準備は、「選ばれる理由」づくりから

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この記事について

この記事は、先生業専門のビジネススクール「志師塾」が執筆・監修しています。

志師塾は、士業・コンサルタント・コーチ・講師といった先生業の顧客獲得と商品設計を支援しています。

税務・登記・社会保険に関する記載は、記事内に示した公的情報にもとづいています。制度や金額は変更されることがあるため、実際の手続きは最新の公式情報でご確認ください。

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