
ホームページを整えて、検索対策もして。それでも相談の申し込みが届かない。FP(ファイナンシャルプランナー)として独立された方から、よく聞く話です。
原因はデザインの古さでも、検索順位でもありません。ホームページに担わせる役割を決めないまま作っていること。ここに尽きます。役割の決まっていないページは、手をかけても相談にはつながらないのです。
ホームページは、リアルでいえば事務所にあたります。ブログやSNSが外で出会いをつくる営業マンで、興味を持った人があとから訪ねてくる。ところが多くのFPのページは、営業マンの仕事まで一枚で背負おうとして、情報を積み上げてしまいます。
この記事では、先生業(士業・コンサル・コーチ・講師・FPなど)の集客支援を専門としてきた志師塾が、FPのホームページ集客を3つの鉄則に整理して解説します。
- 鉄則1:一球勝負で伝える。開いた数秒で「何のFPか」を渡す
- 鉄則2:わからないページならいらない。料金の決まり方と相談の進み方を隠さない
- 3つ目が何のためのページかを決めること。ゴールが決まれば効果を数字で測れます
誰のどの瞬間に向けて書くのか、何をどの順に載せるのか、単発の相談をどう継続の関係へ渡すのか。日本FP協会の公表データと卒業生の実例を交えて並べました。読み終えるころには、直す場所が見えているはずです。まずは、相談依頼が増えない理由から。
目次
FPのホームページで難しいのは、載せる項目を足すことではなく減らすことです。保険も住宅ローンも相続も扱えるので、書けることが多すぎる。何を削るかは、残す1つが決まってはじめて決まります。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その1つをどう決めるかを扱っています。
1. FPのホームページで相談依頼が増えない理由
FPのホームページで相談依頼が増えない理由とは、ページに期待する役割を取り違えていることです。集客の主役だと思って作ると、期待した反応は返ってきません。
1.1 ホームページからの問い合わせは、依頼経路の2番目に多い
まず、事実の確認から入ります。ホームページが効かない、という話ではないのです。日本FP協会がCFP認定者・AFP認定者を対象に行った2021年度 ファイナンシャル・プランナー実態調査で、FP業務の依頼経路(複数回答・FP業務従事者476人)を見ると、次の並びでした。

- 取引先・知人からの紹介が62.8%で最多
- 2番目に多いのがホームページへの問い合わせで37.6%
- 相談経験のある顧客からの紹介が32.8%と続きます
- 自身の営業活動からの依頼は25.0%、CFP認定者検索システム経由が21.4%
紹介が強い業界であることは間違いありません。ただ、その次に来ているのがホームページです。自分の営業活動より上に位置しています。もうひとつ、見逃せない数字があります。同じ調査をFP業務の年間収入別に見ると、ホームページからの問い合わせを挙げた割合は、年収200万円未満の層が30.0%。いちばん高いのは200万円以上600万円未満の層で57.6%でした。600万円以上1,000万円未満は41.9%、1,000万円以上2,000万円未満は46.7%と続きます。
収入が上がるほど増えていく、という単純な並びではないのです。ただ、いちばん低いのは年収200万円未満の層。ホームページが依頼の入口として働いていない層と、収入が伸びていない層は、この調査では重なっています。だからこそ、作ったのに反応がないという状態を放置するのは、もったいない話になります。
1.2 きれいに作ってSEO対策、だけでは届かない
見やすくデザインの整ったホームページは必要です。ただ、具体的なモノの販売ならともかく、金融のコンサルティングサービスを、ホームページの力だけで売ることはできません。形のないサービスは、ページを見ただけでは価値が分からないからです。
SEO(=検索結果で上位に表示させるための工夫のこと)も同じ扱いになります。上位に出れば人は来る。来た人が読んで、判断できるかどうかは別の話です。だからこそ、他の道具と組み合わせる前提で考えます。ホームページ単体で完結させようとするほど、盛り込む情報が増え、伝わらないページになっていく。
1.3 ホームページは「事務所」、ブログとSNSが「営業マン」
役割を分かりやすく言い換えると、こうなります。FacebookやブログがWeb上の営業マンだとすれば、ホームページは事務所です。営業マンが外で出会いをつくり、興味を持った人が事務所を訪ねてくる。その順番で人は動きます。
良い事務所の条件は、豪華さではありません。何を扱っているかがすぐ分かり、話を聞いてもらえそうな空気があり、連絡の取り方が分かること。ホームページに求められるのも、まったく同じです。訪ねてきた人が安心して次の一歩を踏み出せるか。そこだけを考えて作ります。
1.4 FPは「誰に相談すべきか」が見えにくい仕事
もうひとつ、FP特有の事情があります。保険、住宅ローン、資産運用、相続、家計の見直し。扱える範囲が広いぶん、相談する側からは「この人に何を頼めるのか」が見えにくいのです。金融機関にも相談窓口があり、比べられる相手も多くいます。
母数も小さくありません。日本FP協会のCFP認定者・AFP認定者数データによると、2026年8月1日現在でAFP認定者が151,412人、CFP認定者が28,110人。FP技能士だけを持つ方を加えれば、名乗れる人はさらに増えます。
幅広く対応できることは、あなたの実力です。ただ、それを並べただけのページは、相手の判断材料になりません。「保険も住宅ローンも相続も承ります」と書けば書くほど、読む側は「この人は何が本業なのだろう」と迷ってしまう。できることを全部載せるほど、選ばれにくくなるという逆転が起きるのです。
加えて、FPは資格の種類も複数あり、所属や立場によって提案できる範囲も変わります。相談する側からすれば、そこまで見分けるのは難しい。だからこそ、ページの側で「私はこういうFPです」と先に名乗る必要があります。ここから先の3つの鉄則は、この「見えにくさ」を解くための作業です。
2. FPのホームページは「誰の・どの瞬間」に向けて書くのか
鉄則に入る前に、宛先をはっきりさせます。FPのホームページの宛先とは、お金に詳しい人ではなく、不安はあるけれど何から手を付ければいいか分からない人のこと。ここを取り違えると、書く言葉がまるごとずれます。
2.1 相談を決めたきっかけの1位は「検索して興味を持った」
読み手がどこから来るのかも、数字で確かめられます。日本FP協会が2024年に実施したFP相談経験者の追跡調査は、全国の20代から60代の男女500人(相談経験者250人・未経験者250人)に聞いたものです。相談経験者250人に、FPへ相談することを決めたきっかけを尋ねた結果が下の並びになります。

- インターネット記事・インターネット広告を見て(検索して)興味関心を持ったから 24.4%
- 漠然とした不安を抱えていたから 23.6%
- 家族・友人・知人の紹介を受けて興味関心を持ったから 20.4%
- SNSを見て興味関心を持ったのが16.4%、ライフイベントに合わせてが14.4%
- 新聞記事・新聞広告とYouTube動画・広告がいずれも11.6%、お金のトラブルや課題があったからが11.2%と続きます
紹介より、検索が先に来ています。しかも「漠然とした不安」が2位という並びが示しているのは、相談する側は課題を言葉にできていない状態で動き出すということ。相手が持っているのは、はっきりした依頼内容ではなく、もやもやした不安のほうです。
ホームページの1画面目で「相続対策のご相談承ります」と書くと、この人たちは自分ごとにできません。「教育費と住宅ローンを両方抱えていて、貯金が増えていない」という状態の言葉のほうが、手が止まります。
2.2 読み手の3人に2人は、FPに相談できることを知らない
もっと手前で止まっている人もいるのです。同じ調査で、相談未経験者250人にFPの認知を聞いた結果です。
- FPの存在も、FPに相談できることも知っている 33.2%
- FPの存在は知っているが、FPに相談できることは知らない 21.2%
- FPの存在も、FPに相談できることも知らない人が45.6%を占めています
下の2つを足すと66.8%。3人に2人は「FPに相談できる」という発想そのものを持っていません。この人たちにとって必要なのは、資格の説明でも実績の一覧でもない。「こういうことを、こう相談できます」という一文です。
先ほどの実態調査でも、FP側が挙げた課題の3番目は「お客様がFP(名称・業務内容)自体を知らないこと」で37.0%でした。ホームページは、この溝を埋められる数少ない場所になります。
2.3 お金の相談は「相談していいのか」で止まる
FPの相談には、他の先生業にない独特の心理が働いている。実態調査で、FP業務を提供するうえでの問題点・課題を聞いた結果(複数回答・n=476)が、その心理を映しています。
- お客様が、お金を払ってFPに相談することに抵抗がある 53.2%
- お客様が、費用(相談料、提案書作成料等)がどれくらいかかるか理解していない 39.3%
- お客様がFP自体を知らない 37.0%、CFP資格とAFP資格があることを知らない 34.0%
- 自身の持っている資産程度では相談しづらいと思われている、が24.2%で続きます
最後の1つに注目してください。相談したい気持ちはあるのに、「自分の資産では相手にしてもらえないのではないか」と思って引き返す人が、それなりの数いるということです。この遠慮は、ページの書き方で減らせます。
たとえば「金融資産1,000万円以上の方向け」と書かなくても、想定する相手を具体的に書けば十分に伝わります。「共働きで子どもが小学生。貯金は300万円ほど。この先が心配」。ここまで書いてあれば、同じ状況の人は自分は相談していい側だと判断できます。相談してよい人の輪郭を描くことが、料金の説明より先に効く場面です。
2.4 「制度の説明」から書き始めない
宛先と瞬間が決まると、書き出しが変わります。「ライフプランニングとは、生涯にわたる収支を予測し」で始まるページは、専門家の目線から書かれたもの。読み手が探しているのは制度の定義ではありません。
「来年から子どもが私立に行きます。この家計、大丈夫でしょうか」。この問いに、最初の1画面で答える。冒頭は、制度の説明ではなく、相手が置かれた状況の言葉から始めてください。同じ内容でも、順番を入れ替えるだけで反応は変わります。
3. FPのホームページ集客の鉄則1:一球勝負で伝える
FPのホームページにおける一球勝負とは、ページを開いた数秒で「何のFPか」を渡し切ることです。検索結果からたどり着いた人に、何秒もらえると思いますか。答えは、数秒しかありません。
3.1 ごちゃごちゃしたページは、すぐ離れられる
検索画面からアクセスすると、何が何だか分からない画面が現れることがあります。何のページか分からず、不安になって、すぐ戻る。あなた自身も経験があるはずです。ホームページは一球勝負で訪問者に訴えなければなりません。
求められるのは、一見さんにも分かるメッセージを、分かる場所に置く心配りです。情報を減らすのが怖くなりますが、伝わらないページに載っている情報は、載っていないのと同じ。削る勇気が、そのまま伝わる力になります。
3.2 肩書きは13文字で「何のFPか」を渡す
では、最初の1画面に何を置くのか。志師塾では、肩書きを「あなたの価値を一秒で伝える言葉」と定義し、13文字を目安に作ります。公式は「専門領域+一般名称」。FPなら、後半の一般名称は「ファイナンシャルプランナー」または「FP」で足ります。問題は前半のほうです。
「ファイナンシャルプランナー」だけでは、何屋なのかが伝わりません。「共働き子育て世帯専門のFP」「経営者の退職金設計に強いFP」「シングルマザーの家計再建FP」。前半に専門領域が入って、はじめて相手は自分に関係があるかを判断できます。
絞ると仕事が減るのでは、と心配になるところです。実際には逆で、やる業務まで絞る必要はなく、認知してほしい場所だけを絞ればいい。入口を1つにして信頼を得たあと、保険も住宅ローンも相続も相談されることになります。入口が広いと、そもそも入ってもらえません。

3.3 キャッチコピーは、格好よさより清潔感と誠実さ
肩書きの下に置くのが、キャッチコピーです。志師塾のメソッドでは、ホームページのキャッチコピーを重視しています。平たく言えば、ページをどういう言葉で書くか。といっても、格好いい言葉を使うという意味ではありません。
興味のない相手が着飾っていても鬱陶しいだけであるように、第一印象で効くのは、あくまで清潔感と誠実さです。どんなサービスを提供しているかを、分かる言葉でどう印象づけるか。そこが問われます。「あなたのライフプランに寄り添います」より、「共働き子育て世帯の住宅ローンと教育費を一緒に組み直します」のほうが、当てはまる人の手を止めます。
志師塾では25文字を目安に、3+1フレームで組み立てます。
- メリット提示:相手にどんな良いことが起きるか。「家計を診断します」は作業の説明。「毎月の手取りを、来年の今ごろまでに増やします」がメリットになります
- 数字で見せるのが具体性。「しっかりサポート」ではなく「2か月・全5回で家計を組み直す」
- To Meメッセージ:地域・年代・家族構成を名指しして「自分のための情報だ」と感じてもらう
- +好奇心:常識を反転させて「なに?」と思わせる。「保険を減らすほど、備えは厚くなります」がその形
「お金の不安に寄り添います」「安心のライフプランを」。読んだ相手の中に、何も残らない言葉です。志師塾では、こうした一言を「ふーんで終わるコピー」と呼んでいます。書き手の熱意と、読み手に残るかどうかは別ものです。
3.4 効くのは言葉選びではなく、ポジショニング
ここで大事な順番があります。効く言葉は、言葉遊びからは生まれません。では、どこで決まるのか。その前の設計、つまりポジショニング(事業の位置づけと狙い)です。志師塾ではポジショニングを「無競争状態で顧客に選ばれる独自の場所を見つけること」と定義していて、道具に手を付ける前に立ち位置を固める「ポジショニング先行」を大切にしています。

「誰の」「どんなお金の悩みを」「どう解決する」FPなのか。この3つを言い切れれば、コピーは自然に決まります。決まっていないまま言葉だけ磨いても、出来上がるのは薄いページです。
絞るのが怖い、という感覚には根拠があります。ただ、その怖さと結果は逆を向いていました。先ほどの実態調査で、顧客を開拓する際に対象を限定しているかを聞いた設問(n=476)を見てください。

- 全体では、対象を限定しているのが38.0%。限定していないほうが62.0%と多数派です
- 年収200万円未満の層で限定しているのは33.4%
- 200万円以上600万円未満の層で35.4%
- 600万円以上1,000万円未満の層では53.5%、1,000万円以上2,000万円未満の層では60.0%と逆転します
調査報告書も「600万円を境に、限定している層が限定していない層を上回る」と書いています。絞っている人のほうが、収入が上の層に多い。全員に向けたページは、誰の手も止めません。
FPが絞るなら、軸は3つあります。
- ライフステージ:住宅購入を控えた30代、教育費のピークにいる40代、退職金の使い道を決める60代
- 職業や働き方で分けるのが属性。共働き会社員、個人事業主、医療職、転勤族、シングルマザー
- テーマで切るなら、教育費、住宅ローンの借り換え、新NISAの続け方、親の介護とお金、事業承継といった場面で分けます
1つの軸だけで1位になるのは大変です。志師塾では、100人に1人のものを2つ掛け合わせて1万人に1人をつくる考え方を使います。「共働き子育て世帯×住宅ローン」「医療職×資産形成」。掛け算にした瞬間、ライバルはほとんどいなくなるはずです。
とはいえ、この掛け算を自分ひとりで決めきるのは難しいところ。自分の強みは、自分がいちばん見えにくいものだからです。上のデータが示しているのは「絞ると減る」ではなく「絞ると収入の上の層に近づく」でした。それでも手が止まるなら、決め方の手順を借りるのが早い。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、この2軸をどう見つけるかを扱っています。
4. FPのホームページ集客の鉄則2:わからないページならいらない
2つ目の鉄則は、少し厳しい言い方になります。分からないページは、無いほうがましだということです。FPのホームページにおける分かりやすさとは、親切心ではなく信頼の設計にあたります。
4.1 形のないサービスほど、簡潔な表現が要る
FPのサービスは、形のないものです。形のないものを伝えるには、分かりやすく簡潔な表現が求められます。専門用語を並べれば専門性が伝わる、というのは書き手側の思い込みでしょう。読む側は、意味が取れない時点で離れていきます。
金融の言葉は、この落とし穴が特に深いところです。iDeCo、変額保険、リバランス、可処分所得。書き手にとっては日常語でも、2.2で見たとおり、読み手の3人に2人はFPに相談できることすら知りません。
4.2 良く見せたい気持ちが、中身を消してしまう
自分のサービスを良く見せたいという思いが前に出すぎて、読んでも具体的な中身が伝わってこないページ。これはアウトです。Webは、言葉にならない熱意を伝えるところではありません。はっきりした言葉を誤解なく伝えることが、ただ一つの熱意です。
チェックの仕方は簡単です。書いた文章を、金融に詳しくない知人に読んでもらう。「で、結局どんな相談ができるの?」と聞き返されたら、まだ伝わっていません。書いた本人には分かっていることほど、読み手には抜け落ちて見えるものです。
言い換えの目安も持っておきましょう。抽象的な言葉を、相手の生活の場面に置き換えるだけで、伝わり方は変わります。
| よく書かれている言葉 | 生活の場面に置き換える |
|---|---|
| ライフプランニングを通じたトータルサポート | 10年後の家計まで一緒に見通します |
| 資産形成のご提案 | 毎月いくら積み立てれば足りるかを一緒に計算します |
| 保障内容の最適化 | いま入っている保険のうち、やめてよいものを見分けます |
| キャッシュフロー表の作成 | 子どもが大学を出るまでのお金の動きを1枚にします |
4.3 わかりにくいページは、信頼を減らす
気をつけたいのは、分かりにくいページはゼロではなくマイナスだということ。集客の役割を果たさないどころか、信頼を損ないます。お金という繊細なテーマを扱うFPにとって、これは小さくない痛手です。
見せ方が分かりづらいと、何かをごまかそうとしているのではないか、と受け取られることさえあります。分かりにくい言葉づかいや、何を伝えたいのか読み取れない構成は、専門家としての自信のなさの表れだと捉えておくくらいでちょうどよいでしょう。
逆に言えば、分かりやすく整えるだけで信頼は上がります。相談内容、費用の考え方、相談の進み方。この3つが迷わず見つかるページは、それだけで他のFPと差がつきます。
4.4 料金と相談の流れを隠さない
この3つのうち、いちばん落ちているのが費用です。2.3で見たとおり、FP自身が挙げた課題の2番目は「お客様が、費用がどれくらいかかるか理解していないこと」で39.3%を占めていました。相手が理解していないのは、書かれていないからです。
ただし、金額をすべて出す必要はありません。何によって変わるのかを説明しておけば、相手は自分の場合を想像できます。FPの相談料なら、変数は「相談の範囲」と「継続するかどうか」の二軸。初回相談、2か月の家計見直しコース、その後の継続フォロー。この3段で目安を置き、それぞれに含む作業と含まない作業を並べる。見えないものほど、人は問い合わせをためらいます。
もうひとつ効くのが、相談したあとの流れを書いておくことです。初回で何を聞かれるのか、通帳や保険証券は用意するのか、その場で商品を勧められるのか。この最後の1つは、書いておくと効きます。売り込まれる不安が、相談をためらういちばんの理由だからです。
実績の見せ方にも順番があります。件数を並べるより、「どんな家庭の、どんな困りごとを、どう片づけたか」を1つ書くほうが伝わる。個人が特定されないよう、家族構成と年代、抱えていた課題、その後どうなったかを書けば十分です。読み手は、自分と近い家庭の話を探しています。
5. FPのホームページ集客の鉄則3:何のためのページかを決める
FPのホームページの目的とは、サービスを説明して相談の申し込みを受け取る仕組みにすることです。3つ目の鉄則は、設計そのもの。あなたがホームページを運営する目的は何でしょうか。
5.1 自己満足のページと、売るためのページは違う
ホームページ制作講座で作って自己満足するページと、集客のためのページには大きな違いがあります。商売目的でなければ、綺麗に作って満足でもよいでしょう。FPにとってのホームページは、「サービスを売るため」「サービスを説明するため」の仕組みでなければなりません。その目標をはっきり認識するところが出発点です。
5.2 ゴールを決めると、効果が測れるようになる
目標とゴールを設定すると、訪問者数に占めるゴール到達の割合、つまりコンバージョン率(=成約率のこと)を割り出せます。数字が出れば、ホームページの効果も測れるようになるでしょう。測れれば直せる。感覚で作り直す作業から抜け出せます。
そのゴールは、いきなり契約でなくて構わないのです。相手が踏み出しやすい一歩を置くほうが、結果として契約は増えていきます。ページを訪れた人の温度は、いつも同じではないからです。
| 訪問者の状態 | 置くゴール | ページに要るもの |
|---|---|---|
| まだ調べている段階 | 資料や動画の受け取り | 悩みに答える中身と入力の手軽さ |
| 相談先を比べている | セミナーや勉強会への申込 | 対象者と得られることの明示 |
| 頼む相手を決めかけている | 初回相談の申込 | 費用・進み方・あなたの人柄 |
3つ全部を用意する必要はありません。いまのあなたに必要な一段を決め、そこへ真っ直ぐ導く。ページが散らかる原因の多くは、ゴールを複数置いてしまうことにあります。
5.3 入口は、ハードルの高さを2つに分ける
問い合わせフォームが1つしかないホームページは、「もう頼むと決めた人」しか拾えません。ところが検索して来た人の多くは、2.1で見たとおり「漠然とした不安」を抱えた段階です。
そこで、入口を2つ用意します。「初回相談を申し込む」という重い入口と、「教育費のかかり方が分かるシートを受け取る」「保険を見直す前のチェックリストを読む」という軽い入口。軽い入口があるだけで、まだ決めきれていない相手とつながれます。お金の悩みは季節ごとに顔を出すので、半年後に相談したくなる人を先に押さえておく価値は大きいところです。
5.4 相談依頼の導線を切らさない
ゴールを決めたら、そこへ向かう道を切らさないことです。読み進めた人が「相談してみようか」と思った瞬間に、次の一歩がその場にあるか。スマホで見たときにボタンが押しにくくないか。決めかけた気持ちは、小さな引っかかりで簡単に冷めてしまいます。
検索から来る人は、トップページから入るとは限りません。「教育資金 いくら必要 私立」と打ち込んで、記事ページに直接着地するのが普通です。その記事の最後に何もなければ、読者はブラウザを閉じるだけ。この切れ目を埋めるだけで、同じアクセス数でも問い合わせは増えます。

6. FPのホームページに載せる中身と、その順番
3つの鉄則を押さえたら、次は中身です。FPのホームページに載せる中身の順番とは、相手が判断する順に並べるということ。事務所の側から見た都合の順ではありません。
6.1 顧客獲得型のページに置く5つのブロック
事務所案内は、事務所の側から書かれています。所在地、業務内容、代表者の経歴、保有資格。書かれている内容に間違いはない。ただ、読み終えた相手は「で、どうすればいいのか」の答えを持たずにページを閉じます。
顧客獲得型は、読み手の側から並んでいます。誰の何を解決するのか、いくらかかるのか、頼むとどう進むのか、最初に何をすればよいのか。並べる情報は同じでも、順番と行き先が違うのです。

6.2 プロフィールは「相手のためのもの」
志師塾では、プロフィールを「相手のためのもの」と教えています。書きたいことを書く場所ではない、ということです。
FPの場合、前職や自分の家計の経験が最大の材料になります。銀行の窓口で15年、生命保険会社の営業を10年、共働きで3人を育てながら住宅ローンを組み直した。この一行があるだけで、同じ立場の人は「この人なら分かってくれる」と受け取ります。資格の取得年より、そこを前に出してください。
実態調査によると、FP業務の事務所経営者のうち、従業員数が1人以下の事務所が7割強を占めていました。平均は2.7人。相手が見ているのは組織ではなく、あなた個人です。事務所名を大きく出すより、顔写真と経歴を前に置くほうが機能します。
6.3 相談の入口になる質問を、10問書いておく
意外に思われるかもしれませんが、FPのホームページで問い合わせにつながりやすいのは、よくある質問のページです。理由は2つあります。
1つは、検索される言葉とそのまま重なること。「学資保険 やめたい」「住宅ローン 変動 固定 どっち」。相談する側は自分の困りごとを、そのまま文にして検索します。質問形の見出しは、この検索と正面から噛み合う形です。
もう1つは、答え方に人柄が出ること。同じ質問でも、一般論をなぞる回答と、「あなたの場合は」を想像させる回答では、読後の印象がまるで違います。無料で答えを渡すと相談が減るのでは、という心配は無用です。答えを読んで納得した相手ほど、判断の場面で名前を思い出します。
6.4 載せないものを決める
載せる中身を決めるのと同じくらい、載せないものを決める作業が効きます。志師塾が戒めているのは「物知りおじさん」。保険も大事、住宅ローンも相談に乗れる、相続もライフプランも。全部言った結果、この人が何をしてくれるのか分からなくなる状態のことです。
FPのホームページでも同じことが起きます。サービス一覧に12項目が並び、そのすべてに同じ大きさの文字が当てられている。読み手は選べません。サービス一覧は、大きさに差をつけてください。前に出すのは1つか2つ。残りは「その他のご相談」でまとめて構いません。
ここまでで、役割・宛先・メッセージ・わかりやすさ・目的・中身の順に見てきました。とはいえ、自分のホームページに当てはめて並べ替えるとなると、手が止まりがちなところです。形から決めたい方のために、志師塾では先生業に特化した「顧客獲得型ホームページ設計書テンプレート」を用意しています。セミナーはまだ早いという方の、最初の一歩としてどうぞ。
集客型ホームページに変えて問い合わせを3倍にする
先生業のための顧客獲得型ホームページ
設計書テンプレート
- ・先生業のホームページに必要な「デザイン・必要情報」が分かる
- ・非公開のサンプルサイト(3種類)を確認しながらサクサク作成できる
7. FPのホームページとブログ・SNSの役割分担
FPのホームページとブログ・SNSの役割分担とは、変わらないものをホームページに、動くものをブログとSNSに置くという分け方です。役割を混ぜると、どれも中途半端になります。

7.1 検索で入ってくるのは、ホームページではなく記事
事務所名で検索してくれるのは、名刺を渡した相手か、紹介を受けた人だけです。まだあなたを知らない人は、事務所名を知りません。検索するのは困りごとのほうになります。
「教育資金 私立 いくら」「iDeCo 会社員 いくらまで」。この言葉で上位に出るのは、事務所案内のページではなく記事のページです。検索の入口はブログで作り、信頼の受け皿をホームページが担う。この分担が、FPのWeb集客の基本形になります。記事の書き方はFPのブログ集客で詳しく解説しました。
7.2 手を付ける順番を間違えない
志師塾が使っているのは、Web集客を7つのレベルに分けた整理です。FPのホームページに関わる部分だけ抜き出すと、次の並びです。
- レベル1〜2:名刺代わりのホームページを持ち、紹介・交流会・JV(=他社との協業のこと)で身近な相手から仕事を得る
- レベル3:相談申込や資料請求といった目的別のページを用意して、行き先をつくる
- メールやLINEで関係を育てるのがレベル4
- レベル6:SEOで記事を積む段階。検索から新規を集められるか
順番が大事です。SEOはレベル6にあります。行き先のないホームページに記事だけ増やしても、読まれて終わるからです。志師塾では、レベル2までの身近な集客と名刺代わりのホームページだけでも、年商1,000万円は十分に狙える水準と見ています。いきなりSEOから始めない。ここは強調しておきたいところ。全体像はFPのWeb集客5ステップにまとめました。
7.3 SNSと動画は、会う前の信頼づくりに効く
2.1のデータで、SNSをきっかけに相談した人が16.4%、YouTubeが11.6%いました。ここで大事なのは、SNSや動画の役割がホームページとは別だということ。数を集めるためではなく、会う前に人柄を伝えるために使います。
お金の相談は、相手を信用できるかどうかで決まります。写真とプロフィールだけより、話している姿が見えるほうが安心材料になる。ホームページのプロフィール欄に動画を1本置いておくだけでも、印象は変わります。
もう1つ、FPには法人向けの入口もあります。従業員の資産形成研修、確定拠出年金の導入支援、経営者個人の退職金設計。個人向けとは検索の言葉も判断の流れも違うので、ページを分けるのが基本です。設計の考え方はFPの法人集客の記事にまとめてあります。
8. FPのホームページを「単発相談」で終わらせない
FPのホームページを単発で終わらせないとは、1回きりの相談ではなく、見直しを続ける関係へ渡す設計にすることです。ここまでで、相談依頼が届くページの形は見えました。仕上げに、その先を考えます。

8.1 相談から継続の関係へつなげる
家計の見直しも資産形成も、1回のアドバイスで終わる話ではありません。定期的に見直し、状況の変化に合わせて調整していく仕事です。継続の伴走を最初から商品として設計しておくと、毎月ゼロから集客し直す必要がなくなります。
これは絵に描いた話ではありません。実態調査で個人顧客の顧問料収入がある会員を見ると、9割近くが顧問契約を結んでおり、契約数は平均で約14人。1ヶ月あたりの顧問料は平均26,000円で、10,000円以上が7割を占めていました。続く関係を持っているFPは、すでに一定数いるということです。
8.2 「高くても選ばれる理由」を先に言葉にする
そのとき効いてくるのが、高くても選ばれる理由です。安いから選ばれる関係は、より安い相手が現れれば終わります。理由を先に言葉にしておけば、価格は自分で決められるものに変わるのです。
志師塾では、提示する価格の3倍のメリットを相手に示せるかを値付けの目安にしています。示せないなら、価格が高いのではなく、説明する材料が足りていない状態です。月5,000円の継続フォローなら、年間で6万円。それを上回る効果を、保険料の削減額、住宅ローンの利息差、投資の手数料差といった形で並べられるか。並べられれば、価格の話は終わります。
ホームページには、この材料を置いておいてください。月に何回、どんな形で相談できるのか。制度改正の連絡はどう届くのか。相場が大きく動いたときに対応できる範囲。何をしてくれるのかが見えれば、継続の料金は作業の対価ではなく、安心の対価として受け取られます。
8.3 自分で直せる作りにしておく
ホームページは、つくって終わりではないのです。制度が変われば書き換えが要りますし、相談事例が増えれば載せ替えたくなります。
ところが6.2で見たとおり、FP業務の事務所経営者は7割強が従業員1人以下です。更新を任せられる人は、社内にいません。制作会社に丸ごと預けた作りにしてしまうと、更新は止まり、情報は古いまま残ることになります。
制作を頼むときは、次の3点を契約前に確かめてください。
- 文章と事例の差し替えを、自分でできる形にしてもらう(できないと、制度が変わるたびに費用と待ち時間が発生します)
- 記事を追加できる仕組みが入っているか。ブログ機能がないと、検索の入口を作れません
- ドメインとサーバーの契約は、自分の名義になっているか(制作会社の名義だと、乗り換えるときに手放すことになる)
更新の手間は、AIを使えばかなり減らせます。提案資料の下書きや制度改正の要点整理を任せて、仕上げの言葉だけを自分で書く。浮いた時間を相談者との対話に回せば、面談そのものの質が上がります。取り入れ方はFPのAI活用術の記事で紹介しています。
9. FPのホームページ集客に成功した志師塾卒業生3人の実例
ここで紹介する3人は、いずれも志師塾で学んだFPです。ここまでの話が実際にどう形になるのか、公開済みのインタビュー記事から引いて見ていきます。
9.1 磯山裕樹さん|発信を整えたら、方向性の違う相談が来なくなった
旅行会社の営業として中四国トップの成績を挙げ、その後に外資系保険会社を経てFPとして独立された磯山裕樹さん。「お金専門のパーソナルトレーナー」を名乗り、特定の金融機関や保険会社に所属しない立場から、家計の全体最適化を提案されています。
志師塾に興味を持ったきっかけは、FPの勉強会で聞いた志師塾代表の五十嵐和也の講演でした。「今まで私は、なんでもできることが良いことだと思っていました。ですが、五十嵐さんが講演で『なんでもできるは何もできないと同じだ』と話されているのを聞いて、確かにそうだな、なんでもできるではお客様に何も伝わらないな、などと共感することが多かったんです」。1.4で書いた「全部載せるほど選ばれにくくなる」を、講演で受け取られた形です。
入塾後は「自分は何ができるのか」「お客さんは何を求めているのか」「どこが収益につながるのか」の3つを突き詰め、「たった2か月で年間30万円手取りが増える5ステップ」という入口の商品を開発されました。5.2の表でいう「頼む相手を決めかけている」段階に、はっきりしたゴールを置いた形です。
そのうえで、情報発信にも着手されています。ホームページ上の情報を整備し、ブログとYouTubeで週1回の更新を半年以上継続。その効果を、磯山さんはこう説明されています。「自分が何をしているのかを事前に確認してもらうことで、方向性がまったく違うお客さんが来ることがなくなり、そのため失注が確実に減っているんです」。
ホームページを整える目的が、集客だけではないと分かる一言です。合わない相手が来なくなることも、同じくらい大きな成果になります。継続フォローは選択制の有償にもかかわらず、希望される方が9割。開業わずか2年で、目標に掲げた100世帯のうち約4割まで到達されました(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。詳しくは磯山裕樹さんのインタビュー記事をご覧ください。
9.2 山邉徳厳さん|「資産倍増アドバイザー」という一言を先に決めた
生命保険会社に約15年勤務し、その後は生命保険会社の営業スタッフ向け研修会社を経て、2019年にFPとして独立された山邉徳厳さん。横浜市を拠点に、個人向けの資産運用アドバイスと、中小企業向けの確定拠出年金導入コンサルティングの2本柱で活動されています。
独立当初の顧客開拓は、口コミと紹介が中心でした。セミナーで広げようと準備を進めていた矢先に新型コロナウイルスの感染拡大が起き、Web集客に切り替えるべきか、交流会に活路を求めるべきかで迷われたといいます。3.4で書いた「立ち位置が決まっていないと道具を選べない」状態です。
志師塾で最初に取り組んだのが、人生を3万字で振り返る棚卸しになります。「棚卸をしていて、小学生の頃に生徒会副会長に立候補して、全校生徒がいる場で演説をしたことを思い出したんです。そして、その時緊張せずワクワクしたことも。その記憶から、やっぱり私は人前で話すことが好きなんだ、セミナー営業はやりたいことなんだ、と気づけたんです」。
そこから、やりたいこと・やれること・他者との違いを突き詰め、「資産倍増アドバイザー」というオリジナルのコンセプトを考案されました。3.2で書いた「専門領域+一般名称」が、そのまま形になった例です。資産倍増という専門領域と、アドバイザーという一般名称。この2つを組み合わせて、何をする人かを一言で言い切っています。
この一言が決まったあとに起きたのが、手法の広がりです。口コミと紹介だけだった顧客開拓の経路は、いまはセミナー、広告出稿、生命保険会社の営業担当との連携、オンライン勉強会、経営者交流会の5つ(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。「志師塾では、やるなら3つやれ、と教わるんですね。その教えを忠実に守っています」。言葉が先、道具はあと。この順番が、そのまま実行されている形です。山邉徳厳さんのインタビュー記事に、5か年計画づくりの話も載っています。
9.3 志田伸子さん|言っていたことを、伝わる言葉に置き換えた
法人コンサルタントとしてのキャリアを持ち、「自立型資産形成マイスター」として金融教育事業を展開されている志田伸子さん。子どもから大人、企業まで幅広い層に向けて、お金の学び方を届けています。
志田さんが挙げる最大の収穫も、棚卸しでした。「志師塾で学んだ中で私にとってすごく大事だったのは、自己棚卸の3万字ですね。第1講が一番大事だったと思います」。その効果について、志田さんの言葉です。「元々普通に言っていたことだったんですけど、見込み客に伝わる言葉に変えると、なるほどねって納得してもらえることがわかりました」。
ここが、4.2で書いた話とちょうど重なります。中身が足りなかったのではなく、言い方が読み手の側に立っていなかった。志田さんは、もともと持っていた知識や話していたことを、分かりやすく魅力が伝わるように整理して提供したところ、見込み客のニーズと合致したと振り返っておられます。
その整理の結果が、「お金の義務教育」「自立型資産形成」といったコンセプトです。「歩くパワースポット志田ちゃん」という覚えてもらいやすい名乗りも、同じ設計から生まれています。新しいことを始めたのではなく、既にやっていたことを名づけ直した。ページを書き換えるときも、この順番が効きます。志田伸子さんのインタビュー記事で、金融教育への想いも読めます。
9.4 3人に共通していたこと
扱う分野も地域も顧客層もばらばらです。それでも、共通点が3つありました。
- デザインを直していない:3人とも、変えたのは「何を、誰に、どの言葉で伝えるか」でした
- 名乗りを先に決めている:磯山さんはお金専門のパーソナルトレーナー、山邉さんは資産倍増アドバイザー、志田さんは自立型資産形成マイスター
- 発信を続けられる形にしている:ブログ、YouTube、セミナー、講演。3人とも、自分の手で出し続けられるものを選びました
3つ目が、いちばん見落とされがちなところです。磯山さんは週1回の更新を半年以上続けられました。続けられた理由は根性ではありません。誰に向けて何を書くかが決まっていたから、書くことがなくならなかったのです。逆に言えば、書けなくなって止まるページは、たいてい相手が決まっていません。では自分は、誰のどの悩みに向けて出し続けるのか。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その相手の決め方から、続く発信の組み立て方までを扱っています。
10. FPのホームページ集客でよくある質問
FPのホームページ集客でよく届く質問は、次の6つです。
10.1 ホームページは自分で作るのと、業者に頼むのはどちらがよいですか?
独立直後で載せる中身がまだ固まっていないなら、自分で作ることをおすすめします。何を書くかを決める過程そのものが、ポジショニングを固める作業になるからです。中身が固まり、記事も溜まってきた段階で、見せ方の設計を業者に頼む。この順番なら、頼む相手にも「何を作ってほしいか」を正確に伝えられます。
10.2 相談料を載せると、無料相談と比べられませんか?
比べられるのは、同じ土俵に立ったときです。金額だけを書けば、無料の窓口と並べて見られます。避けるには、初回相談・見直しコース・継続フォローの3段で目安を置き、それぞれに含む作業と含まない作業を並べること。加えて、特定の金融機関に属さない立場なら、その一行を添えてください。無料の窓口が無料である理由と、あなたが料金をいただく理由は別物だと伝わります。載せない選択のほうが、問い合わせを減らします。
10.3 相談実績がまだありません。何を載せればよいですか?
前職の経験と、自分自身の家計の経験を載せてください。銀行の窓口にいた、保険の営業をしていた、共働きで住宅ローンを組み直した。この一行は、開業初日から書けます。同じ立場の人にとっては、FPとしての年数より強い判断材料です。加えて、よくある質問への回答を10問書いてください。答えの質そのものが、実績の代わりになります。
10.4 AFP・CFP・FP技能士の資格は、どこまで前に出すべきですか?
肩書きの主役にはしないでください。日本FP協会の調査では、FP側が挙げた課題の4番目が「お客様がCFP資格とAFP資格があることを知らない」で34.0%でした。読み手には資格の格が伝わりません。資格は、プロフィール欄に事実として書けば十分です。最初の1画面に置くのは、資格名ではなく「誰のどんな悩みを扱うか」のほうになります。
10.5 ホームページから問い合わせが来るまで、どのくらいかかりますか?
経路によって違います。名刺やチラシで渡したホームページなら、その日から信頼の受け皿。検索からの流入は、記事を積み始めて半年から1年が目安です。だから両方を同時に走らせます。目先は紹介と身近な集客で売上をつくり、その裏で記事を育てる。これが現実的な進め方になります。
10.6 ブログやSNSと、ホームページはどちらを先に手を付けるべきですか?
ホームページが先です。行き先のないまま発信を増やすと、興味を持った人が着地する場所がありません。ただし、最初から作り込む必要はない。名乗りと相談内容、料金の考え方、問い合わせ先。この4つがそろっていれば、名刺代わりのページとして十分に働きます。作り込むのは、発信を始めて反応が見えてからで間に合います。
11. まとめ:FPのホームページは「選ばれる理由」を置く事務所
FPのホームページ集客のポイントは、3つの鉄則です。
- 鉄則1、一球勝負で伝える:肩書き13文字とキャッチコピー25文字で、何のFPかを渡す数秒の勝負
- 鉄則2、わからないページならいらない:料金の決まり方と相談の流れを隠さず、専門用語を生活の場面に置き換える
- 鉄則3、何のためのページかを決める:ゴールを1つに絞り、重い入口と軽い入口を用意します
そのうえで、宛先は「不安はあるけれど何から手を付ければいいか分からない人」。検索の入口はブログが作り、ホームページが信頼を受け止める。継続の中身を書いておけば、相談は単発で終わりません。
ホームページを直す作業は、デザインを整える作業ではありません。あなたが「誰のお金の悩みを解決するFPか」を決め、それを一枚のページで言い切る作業です。そこまでできたページは、あなたが動いていない時間も、相談したい人の背中を静かに押し続けてくれます。
明日からの一歩として、この3つを試してみてください。
- まず、自分のホームページをスマートフォンで開いてみてください。最初の画面だけで、何のFPか分かりますか
- 肩書きを13文字で書き直してみる(専門領域+FPの形で、紙に3案)
- 直近1年で受けた相談を書き出し、多かったテーマをサービス一覧のいちばん上に移す
この3つのうち、手が止まりやすいのは2番目です。13文字に書き直そうとすると、前半に何を置くかで筆が止まる。専門領域を1つに決める作業が、そこに隠れているからでしょう。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その前半をどう1つに決めるかを、実際の事例で見ていきます。
名乗りから決め直したいFPの方へ
9章の3人に共通していたのは、デザインではなく名乗りを先に決めたことでした。お金専門のパーソナルトレーナー、資産倍増アドバイザー、自立型資産形成マイスター。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、この一言の組み立て方を、士業・コンサル・コーチの実例から持ち帰れます。参加費は無料です。
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この記事について
監修:志師塾(株式会社エクスウィルパートナーズ)。士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化した集客・顧客獲得支援を行い、これまでに3,200名を超える先生業の方を支援してきました。本記事は、ファイナンシャルプランナーの受講生・卒業生への支援で得た知見と、日本FP協会の公表資料をもとに構成しています(公的データの確認日:2026年8月30日/支援人数の原本確認日:2026年8月16日)。