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フリーランスの仕事の探し方|先生業が案件を取る5つの入口

独立したものの、「フリーランスの仕事はどこで見つければいいのか」と手が止まっていませんか。

士業・コンサルタント・コーチ・講師のような先生業は、デザインや開発の仕事とは案件の探し方が少し違います。専門知識と信頼で選ばれる仕事なので、どの入口から出会うかで単価も続きやすさも変わります。

この記事では、先生業がフリーランスとして仕事を得る5つの入口を比べ、長く続けるための組み合わせ方を整理します。

先に要点をまとめます。

  • 先生業の仕事の入口は、紹介・業務委託・マッチングサービス・営業・自分のWeb発信の5つ
  • 独立直後は紹介と業務委託で収入の土台をつくり、営業で接点を広げるのが現実的
  • 1つの取引先や紹介だけに頼ると、収入が途切れたときに立て直しにくい
  • 並行して、Web発信から問い合わせが来る導線を育てると、仕事を選べる状態に近づく

志師塾は、士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化したビジネススクールです。本記事も、専門知識を活かして独立した方、これから独立する方を想定して書いています。

目次

1.フリーランスの仕事探しで、先に知っておきたいこと

案件の探し方に入る前に、フリーランスが実際にどこでつまずいているのかを確認しておきましょう。

内閣官房が2020年2月〜3月に実施した「フリーランス実態調査」では、フリーランスとして働く上での障壁について、次のような回答が上位に並んでいます。

働く上での障壁(複数回答) 回答の割合
収入が少ない・安定しない 59.0%
1人で仕事を行うので、他人とのネットワークを広げる機会が少ない 17.2%
仕事がなかなか見つからない 15.3%

出典:内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」(令和2年5月公表。回答したフリーランス7,478人)

同じ調査では、事業者から業務委託を受けて働くフリーランスのうち、直近1年間の取引先が1社のみの人が40.4%でした。

取引先が1社だけだと、その契約が終わった時点で収入が止まります。仕事探しは「今月の案件を見つける作業」であると同時に、入口を複数持ち、収入の柱を分けておく作業でもあります。

2.先生業がフリーランスとして仕事を得る5つの入口

先生業の仕事は、大きく分けると次の5つの入口から生まれます。

  1. 紹介・既存の人脈:前職の同僚や取引先、知人から依頼や紹介を受ける
  2. 業務委託(外注・再委託):事務所や研修会社、同業の先生から仕事の一部を受ける
  3. マッチングサービス:クラウドソーシングやエージェント、専門家紹介サービスで案件を探す
  4. 交流会・セミナーでの営業:人が集まる場に出向き、自分から接点をつくる
  5. 自分のWeb発信:ホームページやブログ、SNSを見た人から問い合わせを受ける

1〜3は「すでにある仕事を受ける」入口で、4と5は「自分で仕事をつくる」入口です。前者は早く収入になりやすく、後者は時間がかかる代わりに、誰と、どんな条件で仕事をするかを自分で選びやすくなります。

先生業がフリーランスとして仕事を得る5つの入口(紹介・既存の人脈、業務委託(外注・再委託)、マッチングサービス、交流会・セミナーでの営業、自分のWeb発信)

ここからは、入口ごとの特徴と、先生業が使うときの注意点を順に見ていきます。

3.紹介・既存の人脈から仕事を得る

独立直後の先生業にとって、最初の仕事の多くは人のつながりから生まれます。あなたの仕事ぶりを知っている人は、実績を説明しなくても安心して依頼できるからです。

3.1 「何を頼めばいいか」が伝わる一言を用意する

紹介をお願いするときにありがちなのが、「独立したので何かあればよろしく」で終わってしまうことです。これでは相手は、誰を紹介すればよいのか判断できません。

「創業3年以内で、資金繰りに悩む建設業の社長がいたら紹介してください」のように、対象と悩みを具体的に伝えると、相手の頭に顔が浮かびやすくなります。

前職の上司や同僚、取引先、資格の同期など、連絡できる相手を一覧にしてから声をかけると漏れがありません。

3.2 紹介だけに頼ると、量と時期を選べない

紹介は成約しやすい一方で、いつ、何件来るかを自分では決められません。紹介者の状況が変われば、依頼は自然に止まります。

また、知人からの依頼は「安くしておくよ」と値引きしがちです。最初の価格がその後の基準になりやすいので、独立前に料金表を決めておきましょう。

4.業務委託・マッチングサービスで案件を探す

人脈だけでは足りないときに、収入の土台をつくりやすいのが業務委託とマッチングサービスです。「フリーランス 案件」で探すと、多くはこの2つにたどり着きます。

4.1 業務委託(外注・再委託)は実務経験を積みながら稼げる

先生業の業務委託には、次のような形があります。

  • 士業事務所から、繁忙期の書類作成や手続きの一部を受ける
  • 研修会社やセミナー会社に、登壇講師として登録する
  • コンサルティング会社のプロジェクトに、専門家として参加する
  • 同業の先生から、手が回らない案件を再委託される

集客をしなくても仕事が届くのが最大の利点です。ただし、単価や仕事の進め方は発注側が決めることが多く、取引先が1社に偏ると1章のような状態になりやすい点は意識しておきましょう。

4.2 マッチングサービスは「実績づくり」の場と考える

クラウドソーシングやエージェント、専門家と相談者をつなぐサービスは、登録すればすぐに案件を探せます。手数料や登録条件はサービスごとに違うので、利用規約で確認してから使いましょう。

公開された案件は多くの人が比べて選ぶため、価格の比較にさらされやすい傾向があります。実績やレビューを積む場として使い、そこで得た事例を自分の発信に生かすという位置づけにすると、使いやすくなります。

4.3 引き受ける前に、取引条件を書面で確認する

業務委託やマッチング経由の仕事では、条件の行き違いがトラブルになりやすくなります。前述の内閣官房の調査では、業務委託を受けて働くフリーランスで取引先とのトラブルを経験した人のうち、37.0%が「発注の時点で、報酬や業務の内容などが明示されなかった」と答えています。

2024年11月に施行されたフリーランス法では、発注事業者がフリーランスに業務を委託するとき、取引条件を書面やメールなどで明示することが求められています。電話や打ち合わせで口頭で伝えただけでは、明示したとは認められません。

公正取引委員会の特設サイトでは、明示する事項として次のような項目が挙げられています。

  • 業務の内容
  • 納品や作業の期日、場所
  • 報酬の額と支払期日

公正取引委員会の公表では、令和7年度に勧告・指導を行った違反行為の類型のうち、取引条件の明示義務違反は1,126件にのぼります。受ける側も、条件がメールや発注書で届いているかを確かめてから着手する習慣をつけておきましょう。

5.交流会・セミナーで自分から営業する

「フリーランスの営業」と聞くと、飛び込みや売り込みを想像するかもしれません。先生業の場合は、人が集まる場で専門を覚えてもらい、相談される関係をつくることが営業の中心になります。

5.1 60秒で伝わる自己紹介を磨く

経営者の会や異業種交流会では、短い時間で自分の仕事を説明する場面が何度もあります。そこで専門用語を並べても、聞き手には伝わりません。

「誰の」「どんな悩みを」「どう解決するのか」を60秒以内で話せるように準備しましょう。業種の違う人に聞いてもらい、伝わらなかった言葉を言い換えると、短期間で磨かれます。

5.2 小さな勉強会やセミナーを開く

自分で少人数の勉強会を開くのも、先生業らしい営業です。テーマを1つに絞って話すと、参加者の中から個別に相談したい人が現れます。

ただし、対面の営業は、使える時間がそのまま上限になります。移動や準備の時間も含めると、本業の仕事が増えるほど続けにくくなる点は踏まえておきましょう。

6.長く続けるなら「Web発信からの問い合わせ」を育てる

ここまでの4つの入口は、どれも人や取引先の都合に左右されます。5つ目の入口であるWeb発信は、営業に出ていない時間にも、専門家を探している人に見つけてもらえる入口です。

すぐに成果が出るものではありません。だからこそ、紹介や業務委託で収入を得ているうちに、並行して育て始めるのがおすすめです。

6.1 問い合わせが来るまでの4つのステップ

Web発信から仕事につなげるまでの流れは、次の4つのステップに分けられます。

  1. 誰の、どんな悩みを解決するかを決める:対象と専門を絞り、肩書きやプロフィールで一言で伝える
  2. 悩みに答える記事・発信を続ける:見込み客が検索しそうな疑問に、ブログやSNSで答える
  3. 入口となる小さな商品を用意する:個別相談やセミナーなど、最初に申し込みやすい商品をつくる
  4. 相談から本命の契約へつなぐ:入口で信頼を得てから、顧問やコンサルティングを提案する

Web発信から問い合わせが来るまでの4つのステップ(誰の、どんな悩みを解決するかを決める/悩みに答える記事・発信を続ける/入口となる小さな商品を用意する/相談から本命の契約へつなぐ)

特に見落とされやすいのが、3つ目の入口商品です。記事を読んで興味を持った人も、いきなり顧問契約を申し込むことはほとんどありません。

6.2 ホームページは「見られたあと」の設計が要る

ホームページを作っただけでは、問い合わせは増えません。誰向けのサービスかが分からない、料金や進め方が書かれていない、申し込み方法が見つからない、といった状態では、読んだ人は離れていきます。

Web発信の進め方や、記事づくりにAIを活用して時間を減らす方法は、志師塾のAI時代の先生業Web集客セミナーで扱っています。

7.5つの入口の比較と、時期別の組み合わせ方

5つの入口を、先生業の視点で比べると次のようになります。

入口 収入になるまで 条件を決めるのは 注意点
紹介・既存の人脈 早い 自分と相手 量と時期を選べない
業務委託 早い 主に発注側 取引先が偏りやすい
マッチングサービス 早い〜ふつう 発注側とサービスの規約 価格で比べられやすい
交流会・セミナーでの営業 ふつう 自分 時間がそのまま上限になる
自分のWeb発信 遅い 自分 成果が出るまで続ける必要がある

どれか1つが正解というわけではありません。時期に合わせて比重を変えていくのが現実的です。

  • 独立直後:紹介と業務委託で収入の土台をつくり、Web発信の準備を始める
  • 独立1年目:交流会やセミナーで接点を広げ、マッチングサービスで得た事例も発信に使う
  • 2年目以降:Web発信からの問い合わせを増やし、条件の合わない仕事を減らしていく

副業として始める方は、本業の収入があるうちにWeb発信を育てておくと、独立の判断がしやすくなります。

8.入口を設計し直したコンサルタントの卒業生事例

人脈や営業で仕事を得ていたコンサルタントの卒業生が、入口をどう整え直したのかを2人紹介します。

8.1 営業力で5社と契約、その後の売上ゼロから立て直した利益改善コンサルタント|住川大介さん

住川大介さんは、広島を拠点に中小企業の売上と財務を支援する利益改善コンサルタントです。財務コンサルタントとして開業した当初は、持ち前の営業力で5社と契約し、月50万円の売上が立った時期もありました。

しかし、明確なサービス設計がないまま支援に入ったため、契約はすべて終了し、売上はゼロになりました。志師塾では、本命の財務コンサルティングの前に、入口となるフロントエンド商品をつくる考え方を学ばれました。

その後、既存のお客様から売上を生む「集客不要の粗利50%越え仕事術」を入口に据え、財務改善の支援へつなぐ導線を整えています。

【卒業生インタビュー】黒字でも苦しい社長を助ける ~『経営全集中』を実現する利益改善コンサルタント~ 住川大介さん

8.2 交流会での自己紹介を磨き、新しいメニューを加えた事業承継コンサルタント|辻英道さん

辻英道さんは、大手証券会社と事業承継コンサルティング会社での経験を経て、2020年に独立した事業承継コンサルタントです。独立後は倫理法人会に参加し、交流会のつながりから志師塾のセミナーに参加されました。

志師塾では、60秒間の自己紹介を毎週同期と披露し合うトレーニングを重ねました。業種の違う同期に専門用語が伝わらないと指摘されるたびに言い換え、自分の仕事を短く分かりやすく伝える力を磨かれました。

さらに、「事業承継をビジネスにしたいが、何から手を付ければよいか分からない」という方に向けたメニューを加え、事業承継コンサルタント養成講座を開講しています。

【卒業生インタビュー】 事業承継は「終活」ではなく「事業拡大戦略」という視点 ~事業承継コンサルタント 辻 英道(つじ ひでみち)さん~

8.3 2人に共通すること

住川さんは入口商品を、辻さんは自己紹介と新しいメニューを整えられました。どちらも、相手が「自分に関係がある」と分かる伝え方と入口を先に整えている点が共通しています。

仕事の探し方を増やす前に、見つけてもらったときに選ばれる入口を用意しておくことが、紹介にも営業にもWeb発信にも効いてきます。

9.フリーランスの仕事探しに関するよくある質問

9.1 実績がなくても、フリーランスとして仕事は取れますか?

会社員時代の経験も、立派な実績になります。担当した業務や解決した課題を、守秘義務に配慮しながら言葉にしておきましょう。

そのうえで、最初は紹介や業務委託、マッチングサービスで小さな実績を重ねると、プロフィールや発信に書ける事例が増えていきます。

9.2 マッチングサービスだけで生活できますか?

分野や単価によって大きく変わるため、一概には言えません。ただ、1つのサービスや1社の取引先に収入の大半を頼る状態は、規約変更や契約終了の影響を直接受けます。

マッチングサービスは入口の1つと考え、紹介やWeb発信など、ほかの入口も並行して持っておくと安心です。

9.3 副業のうちから、同じ方法で仕事を探してよいですか?

探し方そのものは同じですが、まず勤務先の就業規則で、副業が認められているか、許可や届出が必要かを確認しましょう。

本業の取引先と競合する仕事や、勤務時間中の対応が必要な仕事は避けるなど、ルールに沿って進めることが大切です。

9.4 取引条件を書面で出してもらえないときは、どうすればよいですか?

まずは、業務内容・報酬の額・支払期日などをメールにまとめて送り、内容を確認してもらう方法があります。やり取りの記録が残るだけでも、行き違いを防ぎやすくなります。

それでも解決しない場合は、厚生労働省の委託事業として第二東京弁護士会が運営するフリーランス・トラブル110番で、発注事業者とのトラブルについて弁護士に相談できます。

10.まとめ

先生業がフリーランスとして仕事を得る入口と、組み合わせ方を振り返ります。

  • 仕事の入口は、紹介・業務委託・マッチングサービス・営業・自分のWeb発信の5つ
  • 紹介と業務委託は早く収入になるが、量や条件を自分で選びにくい
  • 取引先が1社に偏ると、契約終了でそのまま収入が止まる
  • 業務委託やマッチング経由の仕事は、取引条件を書面やメールで確認してから着手する
  • Web発信は時間がかかるため、収入の土台があるうちに並行して育てる

今の仕事がどの入口から来ているかを書き出し、1つの入口に偏っていないかを確かめるところから始めてみてください。

紹介や業務委託に頼らず、自分の発信から相談が届く仕組みをつくりたい方は、下記のオンラインセミナーもご参考ください。先生業ならではのWeb集客の考え方と、集客にかかる時間を減らすAI活用を解説しています。

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