
公認会計士のFacebook集客でつくるのは、顧客リストではありません。相談したくなったときに、真っ先に名前が浮かぶ「つながり」です。
会計士への相談は、思い立った日に発生するものではないからです。決算が近づいた、資金調達を考え始めた、事業を譲る話が出てきた。そうした節目に、はじめて「誰かに聞こう」となります。節目がいつ来るかは、本人にも読めないもの。
先に、この記事の結論を3つ。
- 順番1:日常使いの場に営業を持ち込まない。焦るほど遠回りになります
- 順番2:投稿より先に「どのような公認会計士か」を言い切っておく
- 順番3:4つの型とやり取りで信頼を積み、ブログ・セミナーへつないで顧問契約へ
先生業(士業・コンサルタント・コーチ・講師など)の集客支援を専門としてきた志師塾が、公的データと卒業生の実例を交えて解説します。読み終えるころには、明日から何を投稿すればよいかが見えているはずです。
目次
Facebookは、続けるかどうかの判断がいちばん難しいメディアです。反応が数字で見えないぶん、手応えが感覚に寄ってしまう。何を目印にすれば続けられるのか。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その目印の置き方からお伝えします。
1. 公認会計士のFacebook集客が有効な3つの理由
公認会計士のFacebook集客とは、投稿で宣伝することではなく、あなたを中心とした人の輪をインターネット上につくる取り組みです。この前提が置けるかどうかで、同じ投稿でも受け取られ方が変わります。
公認会計士という資格の知名度は、士業のなかでも高いほうです。ただ、「公認会計士が普段どんな仕事をしているのか」を説明できる経営者は、そう多くありません。名前は知られているのに、中身は知られていない。ここが集客の出発点になります。
1.1 つくるのは顧客リストではなく「つながり」
コミュニティという言葉がぴんと来なければ、「あなたのファンクラブをインターネット上につくる」と考えてください。ファンクラブの会員は、その人に関する情報を継続して受け取り続けます。そこにあるのは、発信者と受け手の「つながり」。一度きりの接触では生まれない、時間をかけて育つ関係です。
これは公認会計士にもそのまま当てはまります。Facebookでつくりあげた人の輪は、あなたの潜在顧客そのもの。今すぐ依頼する予定がなくても、必要になったときに真っ先に思い出してもらえる相手になれるかどうかが、ここで決まります。
つながりを保っておく価値は、その節目がいつ来るか分からないところにあります。相手が動いたときには、相談先はもう決まっている。そういう場面のほうが、実は多いのです。
1.2 経営の意思決定層と同じ年代が、いまも残っている場
SNSの流行だけを見ると、Facebookは勢いを失ったように語られがちです。数字で確かめてみましょう。総務省情報通信政策研究所の「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、Facebookの利用率は全年代で26.8%。LINEの91.1%、Instagramの52.6%、X(旧Twitter)の43.3%と比べれば、たしかに4番手です。

ところが年代別に見ると、風景が変わります。30代39.2%、40代38.6%、50代32.1%。反面、10代は13.6%、20代は22.9%にとどまります。若い層が少なく、会社の意思決定に関わる年代が相対的に厚い。これがFacebookという場の特徴です。
しかも同じ調査を経年で見ると、Facebookの全年代利用率は2020年の28.0%から2024年の26.8%まで、ほぼ横ばいで推移しています。伸びてはいませんが、減ってもいない。流行を追う場ではなく、同じ顔ぶれが長くとどまる場だと考えると、公認会計士の使い方が見えてきます。
相手が日常的に開く場所に、あなたの発信が流れていく。それは、接触の回数が自然に増えることを意味します。信頼は、接触の回数と時間の長さで積み上がるもの。会計士のような専門サービスほど、この積み上げが効いてきます。
出典:総務省情報通信政策研究所「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」表5-1-1(報道発表ページ/2026年8月30日確認)
1.3 広告と違って、費用が流れ出ていかない
検索広告やリスティングは、出稿を止めた瞬間に接点が消えます。かけた費用は成果とともに流れ出て、手元に残るものはゼロ。Facebookでつながった相手は、投稿をやめても消えません。ここが、広告と性質の違うところです。
あなたの考えに共感してくれた見込み客が、そのまま経営の資産になっていく。しかも現金が流出しない。長い目で見れば、この差は大きく効いてきます。
志師塾が先生業の方に示しているWeb集客ロードマップでも、SNSはレベル2の「身近集客」に位置づけています。ここで押さえておきたいのは2点。ひとつは、レベル2の範囲だけでも年商1,000万円には十分に届くということ。もうひとつは、飛び級をしないことです。レベル2が固まらないうちに広告(レベル7)から入ると、受け皿がないぶん費用だけが出ていきます。
2. 公認会計士のFacebook集客でつまずく3つのパターン
相性が良いからといって、投稿すれば結果が出るわけではありません。志師塾が相談を受ける中で見えてきた、公認会計士がつまずく場面は3つです。

2.1 日常使いの場に「営業」を持ち込んでしまう
Facebookを日記のように使っている人は、とても多い。食事の写真、休日の様子、子どもの成長記録。並んでいるのは、そうしたプライベートな話題です。
その流れの中に「公認会計士としての営業」が続けて投稿されると、とても浮いて見えるはずです。お金の話を前面に出したメッセージを送り続ければ、友達から外されることさえあります。営業ができないなら意味がないと感じるかもしれません。ただ、焦るほど遠回りになるのがこの場の性質です。
ここで思い出したいのが、志師塾が繰り返し伝えている「関係性のビジネス」という考え方。先生業の商品は、目に見えず、事前に試すこともできません。だからこそ、教える・教わるという関係を先につくり、疑似的に体験してもらう順番が要ります。投稿は、その疑似体験を毎日少しずつ渡す行為だと捉えてください。
2.2 投稿が「誰にでも当てはまる会計の話」になる
もうひとつのつまずきが、制度解説の投稿ばかりになることです。改正の内容、届出の期限、勘定科目の扱い。正確ではあるものの、読んだ人の中に「この人に相談したい」という気持ちは生まれません。
経営者が知りたいのは制度の名前ではなく、「うちの場合はどうなるのか」という自分の話だからです。制度の説明は短く、判断の目安と、迷ったときにどうすればよいかに文字数を使ってください。
言い換えると、正しさで書くのではなく、相手の判断を助ける形で書くということ。同じ改正の話でも、「制度が変わりました」で終わる投稿と、「社員10人前後の会社は、この時期に一度確認しておくと慌てずに済みます」まで書いた投稿では、届く相手の数がまるで違います。
2.3 数回投稿して、反応がないまま止めてしまう
もっとも多いのが、始めて数週間で手が止まるパターンです。投稿しても「いいね」がほとんど付かず、意味がないと感じてやめてしまう。ここで多くの方が誤解しているのは、反応の数を成果の指標にしてしまうことです。
読んでいても反応しない人は、たくさんいます。とくに経営者は、士業の投稿に公開の場で反応することをためらいがち。沈黙して読んでいる人こそが、あとから相談に来ます。数字が動かない時期をどう越えるかが、Facebook集客の最初の関門になります。
では、何を目印にすればよいのでしょうか。志師塾では、次の3つを見るようおすすめしています。
- 投稿をきっかけに、個別のメッセージが届いた回数
- 久しぶりに会った人から「読んでますよ」と言われた回数
- プロフィールを見た人が、あなたの専門を正しく言い当てる
どれも「いいね」の数には表れません。それでも、相談が生まれる直前に必ず起きる変化です。ここを記録しておくと、続ける判断がぶれにくくなります。
3つのつまずきは、どれも投稿の書き方が原因ではありません。根はひとつで、誰に向けた場なのかが決まっていないこと。その決め方を先生業の実例で確かめたい方は、志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーをご覧ください。
3. 公認会計士のFacebook集客を支える3つの土台
公認会計士のFacebook集客の土台とは、誰に向けて、どのような会計士として発信するのかを、投稿を始める前に言葉で決めておくことです。投稿の技術に入る前に、固めておくべき土台があります。ここが決まっていないまま投稿量だけを増やしても、反応は薄いままです。
3.1 「あなたは、どのような公認会計士ですか?」に答える
この問いに、すぐ答えられるでしょうか。「個人事業主のお悩みを解決する会計士」「社会起業家を応援する公認会計士」。こうして絞ると、当てはまる相手には強く届きます。
絞ったら仕事が減るのではないか。そう感じる方は多いのですが、実際は逆になります。「何でも対応します」は、相手の記憶の中では「何の専門家でもない」と同じ扱い。
人数の変化を見ると、この必要性がはっきりします。日本公認会計士協会の統計では、会員数(公認会計士・外国公認会計士・監査法人の合計)は2000年12月末の13,375から、2025年12月末には38,031へ。25年で約2.8倍になりました。2026年7月31日現在の公認会計士の登録者は38,264人です。

出典:日本公認会計士協会「会員・準会員数の推移(10年毎及び最新年度、12月末日現在)」および「会員数等調(2026年7月31日現在)」(概要/会員数/2026年8月30日確認)
3万8千人という規模になると、「公認会計士です」という名乗りは判断材料になりません。相手からすれば、どの会計士も同じに見えるからです。ここで効くのが、志師塾がポジショニングと呼んでいる考え方。無競争状態で顧客に選ばれる独自の場所を見つけることを指します。
見つけ方は掛け算です。1万人に1人のものを一発で考えるのではなく、100人に1人のものを2つ組み合わせる。「上場準備の経験」かける「医療法人」、「監査法人での内部統制」かける「創業3年以内の会社」。2つ重ねた時点で、ライバルはほとんどいなくなる。ポジショニングを固める考え方は、公認会計士のWeb集客にまとめました。
3.2 目指すのは「この相談ならあの会計士」という第一想起
Facebook集客のゴールは、友達の数を増やすことではありません。相手の頭の中で「この相談といえば、あの会計士さん」と最初に思い出される状態(第一想起)をつくることです。紹介も口コミも、ここから生まれます。
第一想起は、一度の投稿ではつくれません。プロフィール、投稿の内容、コメントの返し方。すべての接点で同じ位置づけを伝え続けることで、少しずつ定着していきます。志師塾では、ブランドの語源が牛の刻印である点を引き合いに出し、何度も何度も同じ場所を押し続ける作業だと説明しています。
逆に言えば、半年ほどで名乗りが丸くなっていないかを点検する必要があるということ。「上場準備専門」と決めたはずが、いつのまにか「経営全般のご相談承ります」に戻っている。よくある後戻りです。
3.3 プロフィールを「24時間働く名刺」として整える
投稿に興味を持った人が、最初に開くのがプロフィールです。ここが事務所名と資格名だけで終わっていると、せっかくの興味がそこで止まります。会計士という肩書は分かっても、あなたが誰の役に立つ人なのかが分からないからです。
肩書の欄には、決めたポジショニングをそのまま置いてください。志師塾では、肩書を「専門領域+一般名称」で13文字前後に収めることをすすめています。「上場準備支援会計士」「医療法人専門の公認会計士」のように、何屋なのかが1秒で伝わる長さです。
自己紹介の欄には、どんな相談を受けているのか、どんな会社と付き合いがあるのかを短く書く。連絡先とホームページへのリンクも忘れずに。プロフィールは、あなたが寝ている間も働き続けます。

書く内容に迷ったら、「相手のために書く」を判断基準にしてください。書きたいことを書くとプロフィールは自分史になります。読み手が知りたいのは、あなたに頼むと何がどう変わるのかという一点だけです。
4. 公認会計士のFacebook集客 投稿4つの型
公認会計士のFacebook投稿の4つの型とは、仕事の姿勢が伝わる投稿・経営者がその日から使える話・現場で受けた質問への答え・告知の4種類のことです。志師塾がすすめている分け方で、土台が固まったら、次はこの4つをどう配るかを決めます。バランスを取ることが、嫌われずに信頼を積み上げるコツ。

4.1 仕事の姿勢が伝わる投稿
どんな思いでこの仕事をしているのか。どんな場面でやりがいを感じるのか。専門性そのものではなく、人としてのあなたが伝わる投稿です。会計士という肩書の内側にいる人を見せることで、相談のハードルが下がります。
会計士という職業は、正確さを求められるぶん、外からは硬く見られがちです。だからこそ、この型の投稿が効いてきます。相談相手として選ばれるのは、正しい人より話しやすい人。専門性と親しみは、どちらかを選ぶものではありません。
書き方のコツは、成功談より「揺れたところ」を出すこと。数字の裏にある社長の迷いに立ち会った話、意見が割れたときにどう考えたか。判断の過程が見えると、読み手はあなたの思考を借りたくなります。
4.2 経営者がその日から使える話
難しい話をやさしく語れる人は、読み手の中で「頼れる先生」に変わっていきます。数字の見方、資金繰りで先に見ておくべき指標、決算前に確認しておきたいこと。専門用語はできるだけ噛み砕き、結論を先に、理由をあとに置いてください。
ここで手強いのが、会計士自身の言葉づかいです。「実効税率」「のれんの減損」「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」。日常語のつもりで使っている言葉が、読み手にとっては壁になります。専門用語を1つ使うたびに、読者は何人か減ると考えてちょうどよいくらいです。
投稿を出す前に、家族や、会計をまったく知らない友人に一度読んでもらう。それだけで、通じる文章かどうかが分かります。
4.3 現場で受けた質問への答え
投稿のネタに困ったら、実際に受けた質問を思い出すのがいちばん早い。「この費用は経費になるのか」「株を持たせるべきか」。目の前の一人が疑問に思ったことは、たいてい他の経営者も同じように迷っています。
この型には、もうひとつの効き目があります。質問に答える形の投稿なら、あなたがどんな相談を受けている人なのかを、説明しなくても伝えられるのです。「上場準備の相談を受けています」と書くより、上場準備の質問に答えているほうが、専門は正確に伝わります。
守秘義務には当然の配慮が要ります。会社名、業種、規模、時期。特定につながる情報は落として、質問と答えの構造だけを残してください。
4.4 告知は全体の中で少数に抑える
セミナーや面談の告知を入れてはいけない、という話ではありません。上の3つで信頼が積み上がっていれば、告知は「待っていた案内」として受け取られます。大事なのは順番と割合。関係が育つ前に告知が並べば、それは日常の場に持ち込まれた営業になります。
目安を挙げるなら、10本のうち告知は1本まで。残りの9本は、姿勢・使える話・質問への答えで埋めます。告知を出す日も、直前の投稿で同じテーマに触れておくと唐突さが消えます。
4.5 グループ・ライブ・メッセンジャーは、4つの型を運ぶ器
投稿以外の機能をどこまで使えばよいか。この質問も、志師塾にはよく届きます。答えを先に言うと、機能は器であって、中身は変わりません。上の4つの型が中身で、グループもライブも、それを運ぶ手段のひとつです。
グループは、経営者の勉強会や地域の集まりなど、すでにある場に参加する使い方から始めてください。売り込む側ではなく、質問に答える側で存在する。それだけでも専門は伝わります。自分で立ち上げるなら、顧問先や勉強会の参加者といった、すでに関係のある人の受け皿として作るほうが続きやすいはずです。人数を集める目的で作ったグループは、たいてい更新が止まったまま残ります。
ライブや動画は、会計士との相性が意外に良い形式です。正確さを求められる仕事のぶん、文章だけだと硬く伝わりがち。話している姿は、人柄を文章より速く伝えます。受けた質問に月1回、10分だけ答える。それくらいの分量で十分です。ストーリーズのように短い時間で消える形式は、日常の断片を出す場として使い、専門の話は通常の投稿に置く。この分け方なら迷いません。
メッセンジャーは、1対1のやり取りに戻る場所です。同じ文面を大勢に送るような使い方をすると、実名の場では一度で信用を失います。機能は、予告なく増えたり消えたりします。仕様に合わせて設計を組み替えるのではなく、4つの型を先に持っておく。そうすれば、新しい機能が出てきても迷わずに済みます。
5. 公認会計士のFacebook集客は「投稿」より「やり取り」で決まる
公認会計士のFacebook集客でいう「やり取り」とは、コメントの返信・個別メッセージ・1対1で会う場など、投稿の外側で交わす言葉のことです。見落とされがちなのが、この外側。Facebookで信頼が動くのは、たいてい投稿そのものではなく、その周りで交わされる言葉のほう。ここに時間を使えるかどうかで、半年後の景色が変わります。

5.1 コメントは「反応」ではなく「会話」で返す
自分の投稿にもらったコメントへ丁寧に返す。相手の投稿にも、当たり障りのない一言ではなく、中身のある反応を返す。ここで人柄はいちばん強く伝わります。
投稿は一方通行ですが、やり取りは双方向。相手の記憶に残るのは、たいてい後者のほうです。週に何本書くかより、何人と言葉を交わしたかを目安にしてみてください。
5.2 友達申請とメッセージの作法
実名の場である以上、いきなり届く申請やメッセージは警戒されます。志師塾がすすめる順番は、こうです。まず相手の投稿を読み、コメントを何度か返す。顔と名前が結びついたところで申請し、承認されたら短く挨拶を送る。
挨拶の中身は、自己紹介より「なぜあなたに申請したか」を書くほうが伝わります。共通の知人、参加した勉強会、読んで印象に残った投稿。相手が思い出せる接点を1つ添えるだけで、その後のやり取りが自然に続きます。
逆に、承認された直後にサービス案内を送るのは避けてください。関係をつくる前の売り込みとして受け取られ、そこで話が終わります。
5.3 「濃い10人」を先につくる
志師塾では、紹介が生まれる条件を「薄い100人より濃い10人」という言葉で伝えています。友達の数は、それ自体では何も生まないのです。あなたを人に渡してくれる人が何人いるか。そこだけが効きます。
濃い10人をつくる方法は、1対1で会うこと。オンラインでも構いません。相手の事業を聞き、こちらの専門と、どんな場面で声をかけてほしいかを伝える。紹介は感情で生まれます。メリットの説明だけでは、人は動きません。
志師塾が整理している、紹介が動く感情は5つ。自慢・感謝・面白さ・感動・金銭的インセンティブです。このうちFacebookで積み上げやすいのは、前の3つ。日々の投稿とやり取りが、そのまま材料になります。
5.4 相手が使える「1分の説明」を渡しておく
紹介したいと思ってもらえても、相手はあなたを説明できません。「知り合いに会計士がいる」で止まると、そこから先へは進まないのです。
そこで、紹介者がそのまま口に出せる1分の説明を渡しておきます。志師塾が講座の冒頭で毎回練習している1分自己紹介の型が、そのまま使えます。興味を引く問いかけ、誰に何をしているかの一文、選ばれる理由、そして期待する行動。この4つを300字ほどにまとめ、プロフィールにも同じ文章を置いておく。紹介の質は、あなたの実力ではなく、紹介者が持っている言葉で決まります。
ここまでの5段階と、紹介者に渡す1分の説明。どちらも行き着くのは「選ばれる理由をどう言葉にするか」の一点です。その土台になる考え方を、「先生業の顧客獲得を成功させる7つの能力」という無料資料に整理しています。セミナーに参加する時間はまだ取れないという方の、最初の一歩としてどうぞ。
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6. 公認会計士のFacebook集客を顧問契約につなげる設計
公認会計士のFacebook集客を顧問契約につなげる設計とは、投稿からブログ、セミナーや個別相談、そして顧問契約までの一本の線を、発信を始める前に引いておくことです。Facebookは、関係を深める場としては強力です。ただ、そこだけで契約が決まる場ではありません。他の手段とつないで、はじめて成果になります。
6.1 Facebook単体で完結させない
投稿で人柄と考え方に触れてもらい、ブログでまとまった専門性を伝え、セミナーや個別相談の場に来てもらう。この一本の線を先に設計しておきます。記事の書き方は公認会計士のブログ集客、場のつくり方は公認会計士のセミナー集客で取り上げています。
反応が出ないときは、投稿の質より先につなぎ目を疑ってください。読んだ人の行き先がない、次の一歩を促す案内がない。切れ目を埋めるだけで、同じ投稿量でも問い合わせは増えます。

6.2 「監査・申告の外側」を語れると顧問化が進む
企業監査や税務申告といった主業務は、それ自体で差がつきにくい領域です。だからこそ、その外側にある相談ごと、たとえば資金調達の準備、事業計画の数字づくり、組織が大きくなる局面での管理体制。ここを語れる会計士は、単発の依頼ではなく継続の関係を持てます。
顧問契約は、作業の対価ではなく「この人がいるから経営が回る」という実感から続くものです。Facebookでの発信は、その実感を会う前から渡すための助走になります。
商品の並べ方にも工夫が要ります。いきなり顧問契約を提案されると、相手は身構えるからです。志師塾は、フロント・ミドル・バックエンドという三段の設計をすすめています。会計士なら、勉強会や決算前の点検メニューを入口に置き、その先に月次の伴走を用意しておく。段差を小さくするほど、次の一歩は踏まれやすくなります。
6.3 節目に思い出されるのは、すでにつながっている人
経営者は、大きな決断をするときに誰へ相談するのでしょうか。中小企業庁の『2017年版 中小企業白書』が、事業の承継に関する相談相手を調べています。

後継者が決まっている企業では、「顧問の公認会計士・税理士」が72.9%で1位。「親族、友人・知人」の51.4%、「取引金融機関」の47.2%を大きく上回ります。後継者が決まっていない企業でも、52.0%で1位でした。
注目したいのは、その先です。同じ調査で「顧問以外の公認会計士・税理士」は19.2%にとどまっています。すでにつながっている会計士と、そうでない会計士の間には、約3.8倍の差があるということ。専門性の差ではなく、接点の有無だけでこれだけ開きます。
Facebookでつながっておく意味は、まさにここにあります。事業承継、資金調達、組織の作り替え。節目が来たとき、経営者は「知っている人」の中から相談先を選びます。選ばれる場所に入るのは、節目が来る前しかありません。
出典:中小企業庁『2017年版 中小企業白書』第2-2-46図「事業の承継に関する過去の相談相手(後継者決定・未決定)」(原資料=中小企業庁委託「企業経営の継続に関するアンケート調査」2016年11月、株式会社東京商工リサーチ/白書PDF/2026年8月30日確認)
6.4 AIで発信の手間を減らす
投稿の下書き、質問への返信文、資料のたたき台。発信まわりの作業はAIを使えば短くできます。浮いた時間を経営者との対話に回せば、相談の質そのものが上がる。資格別の取り入れ方は士業のAI活用まとめで解説しています。
ただし、任せる範囲は決めておいてください。志師塾が伝えている人とAIの分け方は単純です。作業はAIへ、判断と関係づくりは人へ。会計士の投稿でいえば、文章の整えと構成案はAIに任せてよく、どの事例に触れるか、どこまで書くかの線引きは自分で持ちます。
7. 公認会計士のFacebook集客が効きにくい場面と、その打ち手
公認会計士のFacebook集客が効きにくいのは、依頼の入口が専門家どうしの紹介で閉じている場合と、守秘義務で書ける材料が絞られる場合の2つです。Facebookがどんな会計士にも効くわけではありません。無理に持ち上げても、時間を失うだけです。効きにくい場面を先に確かめてください。
7.1 上場企業の監査が主戦場なら、相手はSNSにいない
法定監査を主軸にしている場合、依頼の入口はSNSではありません。監査法人からの紹介、証券会社、ベンチャーキャピタル、金融機関。専門家どうしの人的ネットワークが中心になります。この領域でFacebookから直接の依頼を待つのは、遠回りです。
それでも、使い道はあります。依頼をくれる専門家に見つけてもらう場として使うという発想です。税理士、弁護士、銀行の担当者、証券会社の公開引受担当。この人たちもFacebookにいます。彼らが「この案件は誰に振ろうか」と考えたとき、あなたの投稿が思い出されれば十分な成果です。
その場合、書く相手は経営者ではなく専門家。どんな案件を、どの段階で受けられるのかを具体的に書くほうが、紹介は動きます。
7.2 守秘義務と、書けることの線引き
会計士の仕事は、書けないことだらけです。担当先の数字、進行中の案件、社内で起きた出来事。ここを曖昧にしたまま発信を始めると、書きながら不安になり、やがて手が止まります。
先に線を引いておきましょう。書いてよいのは、公表資料をもとにした一般論、制度や実務の考え方、自分の判断基準、そして特定できないところまで抽象化した経験談。会社名・業種・規模・時期のうち2つ以上がそろうと、特定されると考えてください。迷ったら、その投稿を担当先の社長が読んで困らないかで判断します。
線が引けていれば、発信の速度は上がります。制約は、書けない理由ではなく、書く範囲を決めるための道具です。
7.3 実名の場だからこその注意点
Facebookは実名が基本です。信頼を積みやすい半面、いちど崩れたときの影響も大きくなります。政治や宗教への強い意見、他の専門家への批判、断定しすぎた税務の見解。どれも、依頼をためらわせる要因になります。
加えて、仕様の変化にも注意が必要です。表示の仕組みや機能は、事前の予告なく変わります。友達の数やグループの運用だけに依存した集客は、変更ひとつで揺らぎます。連絡先とホームページという、自分の手元に残る受け皿を必ず持っておいてください。
8. 公認会計士のFacebook集客の参考になる志師塾卒業生3人の実例
ここで紹介する3人は、いずれも志師塾で学んだ方々です。3人とも公認会計士ではありません。士業を支援するコンサルタント、SNSで顧客を増やしたコンサルタント、そして税理士です。会計士の実例ではないので、参考事例としてお読みください。それでも、Facebookで信頼を積む手順は業種を越えて共通しています。すべて公開済みのインタビュー記事から引いています。
8.1 滝澤宗之さん|士業専門Facebook集客コンサルタント
ウェブマーケティングの経験は12年超。ブログ、メルマガ、電子書籍、ステップメール、コンテンツマーケティングと、ひととおりのスキルを持っていた滝澤宗之さん。ところがウェブコンサルタントとして再出発したとき、「なんでもできます、全業種できます」というアピールは誰にも響きませんでした。
志師塾では、通算500回を超える1on1で提案書を磨きます。そこで出た結論が「士業」への絞り込み。ただ、「士業専門ウェブコンサルタント」ではまだ曖昧だとダメ出しを受けます。士業の先生は30代後半から50代が多く、その層が真面目に使っているSNSはFacebook。そこであえて「士業専門Facebook集客コンサルタント」と名乗ることにしました。
この見立ては、1.2で見た総務省の数字とぴたりと重なります。30代39.2%、40代38.6%、50代32.1%。感覚で選んだ場が、統計でも裏づけられていたわけです。名乗りを変えた結果、ターゲットとしたい層からの問い合わせは明らかに増えました。集客支援と代行サービスを始めると、半年で10人の顧客と250万円超の売上につながっています。
ここからが、会計士にとっての本題です。滝澤さんが最初に支援した相手は、税務調査のときに助けてもらった税理士だったといいます。その先生は3年間の活動で顧問契約が4件しか取れていなかったところ、ウェブ集客の考え方を当てはめたら3か月で15件の契約を獲得したそうです。商品にミドル商品を足したことで、成約率も約5%から約6割へ変わりました(成果は本人の実例であり、同様の結果を保証するものではありません)。詳しくは滝澤宗之さんのインタビュー記事をご覧ください。
8.2 中川りえさん|400人との1対1が売上に変わった
整体師としてサロンを経営し、そこからサロンコンサルタントへ。中川りえさんは、8年間にわたって広告を使わず、SNSだけで集客を続けてきました。志師塾に入るきっかけも、Facebookで何度も目にした広告だったそうです。
受講中に気づいたのが、5.1で書いたことと同じでした。SNSでつながっているフォロワー一人ひとりと、向き合ってこなかった。そこで取り組んだのが、SNS上での「1to1」でした。受講後の8か月ほどをかけて、約400名のフォロワーとメッセージを数往復ずつ交わしています。
結果として、志師塾代表の五十嵐和也との面談で「3,000万円の売上アップを目標にします」と伝えていたところ、受講後7か月で6,500万円に到達しました(成果は本人の実例であり、同様の結果を保証するものではありません)。投稿を増やしたのではなく、すでにつながっている人と話しただけ。会計士にとっての「濃い10人」も、同じ作り方でできます。中川りえさんのインタビュー記事に詳しく載っています。
8.3 横尾将司さん|専門用語を捨てた「経営者目線の利益UP税理士」
20代で税理士資格を取得し、税理士法人、上場自動車メーカーの経理、そして輸入商社の起業。3つの立場を通ってきた横尾将司さんは、2023年に自身の事務所を開設しました。名乗りは「経営者目線の利益UP税理士」。小規模事業者を対象に、税務だけでなく経営の相談まで受けています。
横尾さんが志師塾で感銘を受けたのは、教える側が専門用語を使わない点でした。本人はこう振り返っています。専門外の人にも分かる言葉に置き換えて説明してくれた、と。そして、それを自分の顧客対応にも持ち込みました。伝わる言葉で話すことは、会計の専門家にとって最大の差別化になります。4.2で書いた「専門用語を1つ使うたびに読者が減る」を、実務でそのまま実行した形です。
成果も具体的です。中小企業に合った資金繰り術を助言し、コンサル初年度から100万円以上の資金繰り改善をいくつもの会社で達成しています(成果は本人の実例であり、同様の結果を保証するものではありません)。横尾将司さんのインタビュー記事で経緯が読めます。
8.4 3人に共通していたこと
業種も経歴もばらばらですが、通った道は同じでした。
- 名乗りを掛け算で絞った。士業かけるFacebook、サロンかけるSNS、税理士かける経営者目線
- 変えたのは手法ではなく、使う言葉のほう
- 一人で決めていない。1on1、講座、同期からのフィードバックを通している
3人とも、最初に手を付けたのは投稿の頻度でも写真の質でもありません。自分は誰の何に強いのかを、相手に伝わる言葉へ置き換えたところから始めています。
3人を分けたのは、才能ではなく手順でした。手順であれば、あとから同じ道を歩けます。難所は最初の1回だけ。自分の経験のどこが人の役に立つのかは、自分の目からはいちばん見えにくいところだからです。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その見え方を他人の目に置き換える進め方を扱っています。
9. 公認会計士のFacebook集客でよくある質問
公認会計士のFacebook集客でよく出る疑問は、始め方・アカウントの使い分け・投稿頻度・反応の見方・守秘義務・監査中心の場合・友達の増やし方・成果までの期間の8つです。志師塾に実際に届いた質問から順に答えます。
9.1 公認会計士がFacebookを始めるなら、まず何からですか?
プロフィールの書き直しからです。肩書の欄が「公認会計士」だけで終わっていないか、まず確かめてください。整え方は「3つの土台」の章にまとめています。
9.2 個人アカウントとFacebookページ、どちらを使うべきですか?
個人アカウントを主軸にしてください。先生業が売っているのは、事務所ではなく人だからです。ページは表示が伸びにくく、更新も止まりがち。まず個人アカウントで関係をつくり、実績や事務所案内の置き場としてページやホームページを持つ、という順番が現実的です。
9.3 投稿はどのくらいの頻度が適切ですか?
週2回から3回を、半年続けられる分量で決めてください。毎日書いて1か月で止まるより、週2回を半年続けるほうが積み上がります。頻度より大事なのは、同じ立ち位置から書き続けること。テーマが毎回変わると、読み手の中にあなたの専門が定着しません。
9.4 「いいね」が少なくても続ける意味はありますか?
あります。経営者は、士業の投稿に公開の場で反応することをためらう傾向があるためです。いいねの数は目印になりません。代わりに見る3つの目印は、「つまずく3つのパターン」の章に挙げました。
9.5 守秘義務があるので、書けることが少ないのですが?
書ける材料は4種類あります。線の引き方と、特定されると考えるべき条件は「効きにくい場面と、その打ち手」の章で扱っています。
9.6 監査が中心の会計士でも、Facebookは役に立ちますか?
役に立ちます。ただし、書く相手が経営者ではなく、案件を振ってくれる税理士・弁護士・金融機関の担当者に変わります。相手を変えれば、役に立つ場になります。書き分けの中身は「効きにくい場面と、その打ち手」の章をご覧ください。
9.7 独立したばかりで友達が少ないのですが、どこから増やせばよいですか?
面識のある人からです。監査で関わった担当者、前職の同僚、名刺交換をした相手。実名の場なので、顔の分かる相手からの申請は通りやすくなります。勉強会や交流会で会った人には、その日のうちに一言添えて申請する。数を追うのは後回しで構いません。志師塾が伝えているのは「薄い100人より濃い10人」のほうです。増やす前にプロフィールを整えておくと、その後のやり取りが続きます。
9.8 成果が出るまで、どのくらいかかりますか?
相談が生まれ始めるまで、半年から1年を見ておいてください。Facebookは信頼を積むメディアで、即効性のある道具ではないからです。早く結果が欲しい時期は、紹介や勉強会など反応の早い手段を並行させ、その裏でFacebookを育てる。この二本立てが、独立直後の会計士には現実的な進め方になります。
10. まとめ:公認会計士のFacebook集客は「つながり」から
公認会計士のFacebook集客で押さえるところを、あらためて整理します。
- つくるのは顧客リストではなく、あなたを中心とした人の輪
- Facebookの利用率は30代39.2%・40代38.6%・50代32.1%。意思決定層と重なる
- 日常の場に営業を持ち込まない。焦るほど遠回りになる
- 「どのような公認会計士か」を先に言い切る。登録者は38,264人
- 投稿は4つの型でバランスを取り、告知は10本に1本までに抑えます
- 投稿より、やり取り。濃い10人と、紹介者が使える1分の説明
- ブログ・セミナーとつなぎ、監査と申告の外側で顧問化する
Facebookは営業ツールではなく、つながりをつくるメディアです。この前提を持てるかどうかで、同じ投稿でも受け取られ方が変わります。
最後に、今日から手をつけられる3つを挙げておきます。
- プロフィールの肩書欄を開き、「公認会計士」だけで終わっていないか確かめる
- 直近3か月に受けた質問を5つ書き出し、答えとセットで1本書いてみます
- 紹介してほしい相手の一文を決め、濃い10人になりそうな人を3人選ぶ
ここまでの中で、いちばん時間がかかるのは1つ目です。3万8千人いる会計士の中で、自分がどこに立つのかは、自分の頭の中だけでは決まりません。決算期以外の11か月も思い出してもらえるかどうかは、他人の目を通して削った一文の切れ味しだい。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その削り方を、卒業生が実際にたどった手順で扱います。
決算期以外の11か月にも、思い出される会計士になりたい方へ
節目に選ばれるかどうかは、節目が来る前に決まっています。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーで、その仕込み方をご覧ください。参加費は無料です。
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この記事について
監修:志師塾(株式会社エクスウィルパートナーズ)。士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化した集客・顧客獲得支援を行い、これまでに3,200名を超える先生業の方を支援してきました。本記事は、公認会計士をはじめとする受講生・卒業生への支援で得た知見と、総務省情報通信政策研究所「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」・日本公認会計士協会「会員数等調」・中小企業庁『2017年版 中小企業白書』の公表資料をもとに構成しています(公的データの確認日:2026年8月30日/支援人数の原本確認日:2026年8月16日)。