
講師の仕事は「教える力」で決まる。多くの方がそう考えています。ただ、仕事が途切れない講師とそうでない講師を分けているのは、教える力そのものではありません。「このテーマなら、あの人」と先に思い出してもらえる状態をつくれているかどうかです。
研修も講演も、受けてみるまで中身が分かりません。違いが伝わらなければ、比較の基準は登壇料だけになります。紹介や研修会社頼みなら、仕事の量もテーマも報酬も相手が決める。ここを変えないかぎり、毎年ゼロから探し直す働き方が続きます。
先に、この記事の結論を並べます。
- 順番1:誰の・何を教えて・どう変える講師なのかを、一文で言い切る(ポジショニング)
- 順番2:Web集客・ブログ・ホームページ・Facebook・セミナー・営業(個別相談)の6つを、役割で使い分ける
- 順番3:単発登壇で終わらせない設計。リピート・年間契約・直販という3本の導線
この記事では、先生業(士業・コンサルタント・コーチ・講師など)の集客・顧客獲得支援を専門としてきた志師塾が、この3つの順番を明日から手を動かせる粒度まで分解します。研修を買う側の公的データと、実際に企業研修へ入っていった卒業生3人の歩みも合わせて紹介します。
目次
研修会社に登録して声がかかるのを待つことと、自分の名前で登壇の機会をつくることは、別々の作業です。後者をひととおり見ておきたい方は、志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーをのぞいてみてください。講師を含む先生業の実例で、その組み立て方を解説しています。
1. 講師の集客が難しい3つの理由
講師の集客が難しい理由とは、教える力の差ではなく、講師業に共通する3つの構造のことです。集客に悩む講師は、あなただけではありません。まず見ておきたいのが、その3つの中身です。
1.1 「教えられる人」が増えて、違いが見えない
研修・セミナーのテーマは、コミュニケーション、リーダーシップ、営業力、IT活用と、どの分野にも先客がいます。主催者や人事担当者から見れば、似た肩書きの講師が並んでいる状態。「何を教えられるか」だけでは、もう選ぶ理由になりません。選ばれる講師がつくっているのは、教える内容の手前にある違いです。
主催者が講師を探すとき、候補は1人ではありません。似た肩書きが並ぶ中から選ばれるために要るのは、内容の質を語る前の「違いが一目で分かる状態」。
1.2 目に見えないサービスだから、価格で比べられる
研修や講演の価値は、受けてみるまで分かりません。違いが伝わらなければ、比較の基準は登壇料だけです。価値を見える化しないまま営業すると、安い講師から順に選ばれる競争に巻き込まれます。安く受けるほど準備に時間を割けず、質も上げにくくなる。抜け出すべき悪循環です。
ここで見落としやすいのが、比較のされ方そのもの。研修は「時間あたりいくら」で見積もられがちで、半日か1日かという物差しに乗った瞬間、中身の差は消えます。時間ではなく、受講後に起きる変化を単位にする。この置き換えが、価格競争から降りる第一歩になります。
1.3 紹介・エージェント頼みでは、単価も件数も安定しない
紹介や研修会社からの案件は、ありがたい仕事です。ただ、その仕組みは知っておきましょう。研修会社は、営業部隊と既存顧客と企画力を持ち、顧客の課題に合わせて案件を組み立て、そこに合う講師を選んで組み込みます。顧客が支払う研修費から、営業・企画・運営のコストと研修会社の利益を除いた残りが、講師の受け取り分。集客を肩代わりしてもらう代わりに、単価の決定権も、テーマの選択権も、顧客との接点も、相手側にある構造です。
登壇しても受講者や発注元と直接つながりにくいため、実績を自分の名前で発信しづらく、次の仕事に育てにくいという弱点もあります。それだけに頼れば、仕事の量もテーマも報酬も、すべて相手次第。自分で見込み客と出会える集客の導線を持ってはじめて、講師は仕事を選べる立場になります。

1.4 研修を買う側の事情を知ると、打ち手が変わる
3つの理由は、講師の側から見た景色です。ここで視点を裏返してみましょう。研修を買う会社は、いま何に困っているのか。厚生労働省が毎年おこなう令和6年度「能力開発基本調査」に、その答えが並んでいます。以下の数値は、同調査の別添「調査結果の概要」から引いています。
まず、能力開発や人材育成に何らかの問題があるとした事業所は79.9%。約8割です。そして問題の中身を見ると、最も多いのが「指導する人材が不足している」(59.5%)でした。次いで「人材を育成しても辞めてしまう」(54.7%)、「人材育成を行う時間がない」(47.4%)と続きます(同概要 図29・図30)。

教える人がいない、教える時間がない。これは、外から講師を呼ぶ理由そのものです。需要は減っていません。困っている会社は8割あります。それでも仕事が来ないのだとしたら、需要がないのではなく、困っている会社とあなたが出会えていないだけ。ここが出発点になります。
同じ調査に、講師の商圏を示す数字があるのはご存じでしょうか。実施したOFF-JT(=職場を離れて行う教育訓練のこと)を誰が担ったかという設問で、正社員向けでは「自社」が75.2%、「民間教育訓練機関(民間教育研修会社、民間企業主催のセミナー等)」が42.0%でした(複数回答・同概要 図22)。

読み方は2つあります。ひとつは、研修の4分の3が社内で内製されているという事実。あなたの競合は他の講師だけでなく、その会社の人事部や先輩社員でもあります。もうひとつは、それでも4割超の事業所が外部の民間機関を使っているという事実です。内製できない領域は確実に残っている。「社内では教えられないこと」を掲げる講師ほど、呼ばれる理由がはっきりします。
さらに、教育訓練費用を支出した企業は54.9%(同概要 図1)。裏を返せば、4割以上の企業は研修に1円も使っていません。OFF-JTに支出した費用の労働者一人当たり平均額も1.5万円で、前回から横ばいでした(同 図4)。予算のない会社を説得しても時間だけが減っていく。誰を相手にするかを先に決めることが、講師の集客では効いてきます。
2. 講師の集客はポジショニングから始める
ポジショニングとは、無競争状態で顧客に選ばれる独自の場所を見つけることです。3つの理由に共通する答えが、ここにあります。志師塾では、発信や売り込みといった手法の前に、まず自分の位置づけを固める「ポジショニング先行」の考え方を大切にしています。講師こそ、この順番が効く仕事です。
2.1 「誰に・何を教えて・どう変えるか」を一言で言い切る
「研修講師です」では、何も伝わりません。「誰の」「どんな課題を」「受講後にどう変えるのか」。この3つを言い切りましょう。たとえば「中堅社員の巻き込み力を、現場で使える対話の型で引き上げる講師」のように絞れば、その課題を持つ会社には強く刺さります。テーマを広げるほど、依頼は減るのです。
絞ると仕事が減りそうに感じますが、実際は逆になります。「何でも教えます」という講師に、発注者は大事な研修を任せにくい。志師塾で繰り返し伝えているのも、この一点です。何でもできるは、何にもできないと同じ。まずは「ここだけは絶対に負けない」という場所を1つつくり、そこで勝ってから広げていきます。
言い切る材料は、頭の中ではなく過去の記録の中にあります。手を動かす順番は、次の3ステップです。
- ステップ1:これまでの登壇を思い出せるだけ書き出す(依頼元・受講者の職層・呼ばれたきっかけ・アンケートで褒められた言葉)
- ステップ2:その中から「手ごたえがあった回」に印を付ける。受講者が最も動いたのはどのテーマだったか
- ステップ3:印が集まったところを、依頼者が使う言葉に置き換えて一文にまとめる
会社員時代の経験も、ここでは材料です。営業を15年やってきた人が語る営業研修と、営業を教科書で学んだ人が語る営業研修。同じ内容でも、受け取られ方は違います。
2.2 2軸の掛け算で「1万人に1人」の場所をつくる
とはいえ、たった1つの分野で日本一になるのは現実的ではありません。志師塾がすすめているのは、掛け算のほうです。100人に1人の強みを2つ掛け合わせれば、1万人に1人になります。ゼロから新しいものを生み出すのではなく、すでに持っているもの同士を組み合わせる考え方です。
講師にとっての軸は、たとえばこう置けます。
- テーマ軸 × 業界軸:リーダーシップ研修 × 製造業の現場監督
- テーマ軸 × 職層軸:プレゼン研修 × 技術職の若手
- 前職軸 × テーマ軸:飲食チェーンの店長経験 × 多店舗のマネジメント。前職の看板は、そのまま軸として使えます
- 手法軸を掛けるやり方もあります。ワークショップ形式、伴走型の複数回プログラムなど、届け方そのものを軸に据える
軸を選ぶときの注意は3つ。分かりやすいこと、相手の頭にすでに判断基準があること、そしてライバルと同じ売りを軸にしないことです。軸が4つも5つもあると、相手は覚えられません。2軸が基本になります。
2.3 「このテーマならあの講師」という第一想起をつくる
ポジショニングのゴールは、主催者や人事担当者の頭の中で「このテーマといえば、あの講師」と最初に思い出される状態(第一想起)をつくることです。研修の企画会議で名前が挙がる講師は、営業をしていません。思い出される位置を取っているだけ。紹介もリピートも、この第一想起から生まれます。
第一想起は、一度の露出でできあがるものではないのです。ブランドという言葉の語源は、牛に押す刻印だと言われます。何度も、同じ場所に、同じ焼き印を押す。ポジショニングに時間を掛け算したものがブランドだと考えると、発信を続ける意味も見えてきます。半年で肩書きを変える講師は、いつまでも刻印が入りません。
ここで実務上のコツをひとつ。実際に受ける仕事まで絞る必要はありません。絞るのは「認知してほしい場所」だけです。ある一点で覚えてもらい、信頼を得たあとに周辺の依頼も受ける。この順番なら、間口を狭めずに第一想起を取れます。
2.4 登壇料が高くても呼ばれる理由を設計する
登壇料は、あなたが起こす変化の値札です。そしてその値札は、拘束時間の長さでは決まりません。決め手はおおむね3つあります。第一に、扱う課題が経営にどれだけ近いか。新入社員向けの汎用的なマナー研修と、幹部候補の育成では、企業側の予算の考え方がまるで違います。第二に、代わりが利くかどうか。「このテーマならこの人」という第一想起を取れている講師は、そもそも比較の表に載りません。第三に、成果を語れるか。「受講者がどう変わるのか」「現場で何が起きるのか」を言葉と実例で示せる講師は、料金の比較から外れます。
発注側の視点も押さえておきましょう。研修は、担当者が社内の承認を通して実施する買い物です。担当者にとって、登壇料の差より大事なのは「外れを引かないこと」。だから担当者は、「なぜこの講師なのか」を社内に説明できる材料を探しています。受講者の変化を語れる講師は、その安心を売っているわけです。安さで選ばれる講師ではなく、成果で指名される講師へ。その理由づくりは、登壇の前に済んでいるものです。
値づけの実務でよく効くのが、比較の材料を先に置いておくこと。「通常の個別コンサルティングは1時間◯万円です」「同じ内容を内製すると、担当者の工数が◯人日かかります」。こうした基準を提示の前に共有しておくと、登壇料は高い安いではなく、妥当かどうかで判断されるようになります。

ここまでが、手法の前に決めておく土台です。ただ、登壇料に根拠を持たせる作業は、値づけの話に見えて中身は商品設計の話。何を含み、何を含まないかを先に決めておかないと、金額だけが独り歩きします。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その決め方を先生業の実例で解説しています。
3. 講師の価値を1秒で伝える3点セット
価値伝達の3点セットとは、肩書き・キャッチコピー・プロフィールの3つを、同じ位置づけでそろえた状態のことです。位置づけが決まっても、伝わらなければ選ばれません。志師塾では、価値を伝える道具をこの3つに絞っています。名刺でもホームページでも研修会社への提案書でも、そのまま使い回せる形です。
3.1 肩書きは13文字。「研修講師」では何屋か伝わらない
肩書きとは、あなたの価値を1秒で伝える言葉です。目安は13文字。「専門領域+一般名称」の形で組み立てましょう。
志師塾が「これは避けたい」と伝えている代表例が、「研修講師」「セミナー講師」「経営コンサルタント」といった一般名称だけの名乗りです。何が独自なのか、なぜあなたなのか。肝心なところが一文字も入っていません。
- 「話し声ボイストレーナー」のように、専門領域を1つ足すだけで何屋かが立ち上がります
- 「◯◯業界の◯◯を教える講師」と2軸で置けば、対象と内容が同時に伝わる
- 資格名を前に出すのは、広く知られている資格だけにとどめる。相手が知らない資格名は、判断材料になりません
肩書きを変えても、教える中身は変わりません。変わるのは、相手が一瞬で受け取れるかどうかだけ。ここは書き直しのコストがほぼゼロなので、真っ先に手を付ける価値があります。
3.2 キャッチコピー25文字は3つの要素で組む
キャッチコピーの目安は25文字。志師塾では、次の3要素に「好奇心」を足した形で組み立てます。
- メリット提示:受講者ではなく、発注した会社に何が起きるのかまで書く。「発言が増える」で止めず、「会議が30分短くなる」まで踏み込む
- 具体性:数字で可視化する。延べ受講者数、導入企業数、継続率。虚偽はもちろん論外ですが、事実の範囲で見せ方は選べます
- To Meメッセージ:相手の属性を名指しする。「製造業の現場リーダー向け」と書けば、その人は自分の話だと感じます
- そのうえで、常識をひっくり返す一言を足すと「なに?」が生まれます。「教えない研修」「発表させない発表研修」のような対比です
ありがちな失敗は、「わかりやすく丁寧な研修をお届けします」のような表現。読んだ人は「ふーん」で終わります。志師塾の受講生の例では「12時間で名曲マスター」のように、時間と到達点をそのまま置いた形が強く反応しました。
3.3 プロフィールは、決裁者に読まれる前提で書く
プロフィールは相手のためのものです。書きたいことを書く場所ではありません。ここが講師業では特に効いてきます。理由は、あなたのプロフィールを読む人と、契約を決める人が別人だからです。
研修の商談で目の前にいるのは、人事や総務の担当者。その先に、決裁権を持つ上司や役員がいます。担当者は、あなたの言葉を借りて社内を説得します。プロフィールは、担当者が上司に見せる資料の一部だということ。「面白い人だった」では稟議は通りません。何をどこまでやってきたのか、誰に対して成果が出たのかが、文字で残っているかどうかです。
志師塾では、プロフィールを「谷と山」で構成する組み立てを教えています。先に伝えたいメッセージを2つ決め、そのメッセージが伝わる谷(うまくいかなかった経験)と山(乗り越えた経験)を選ぶ。順番が逆になると、ただの経歴の羅列になります。
注意点をひとつ。谷の話は、相手によって刺さり方が変わります。創業の苦労話が響く場でも、2代目・3代目の経営者が並ぶ場では響かないことがある。プロフィールは1本ではなく、相手に合わせて長短と焦点を変えた複数版を持つのが実務的です。

4. 講師の集客方法6選|それぞれの役割を知る
講師の集客方法とは、Web集客・ブログ・ホームページ・Facebook・セミナー・営業(個別相談)の6つです。ポジショニングと伝え方が決まったら、いよいよここから。全部に一度に取り組む必要はありません。役割を知って、自分の顧客層に合う組み合わせを選ぶのが近道です。
| 手法 | 主な役割 | ポイント |
|---|---|---|
| Web集客 | 新しい見込み客と出会う | 研修テーマは検索されている |
| ブログ | 専門性と実績を伝える | 信頼の貯金になる |
| ホームページ | 信頼の受け皿 | つくるだけでは集客できない |
| 見込み客との関係を深める | 発信の継続が鍵 | |
| セミナー(自主開催) | 価値を体感してもらう | 研修の「試食の場」になる |
| 営業(個別相談) | 成約を確認する場 | 会う前の準備で決まる |
4.1 見込み客と出会う:Web集客・ブログ
研修の担当者も、セミナーを探す個人も、まず検索します。Web集客は、あなたをまだ知らない見込み客と出会う入り口です。ブログでは、あなたの専門テーマの知見を発信し、「この人は現場が分かっている」という信頼を育てます。登壇実績や受講者の変化を記事にできる講師業は、発信のネタに困らない仕事でもあります。「研修 ◯◯(テーマ名)」と検索されたとき、あなたは見つかる場所にいるでしょうか。
講師のブログには、他の先生業にない書き方があります。研修の中身をそのまま出してしまってよいのです。士業の場合、無料で全部書くと有料相談の理由が消えます。研修は違う。ワークの進め方を読んで理解できても、20人の場を回して発言を引き出す体験は再現できません。知識は公開し、場づくりで対価をいただく。この線引きが分かっていると、発信が怖くなくなります。
4.2 信頼の受け皿をつくる:ホームページ・SNS
「ホームページを作れば仕事が来る」。それは幻想でしかありません。ホームページの役割は、紹介や検索であなたを知った人が「調べに来たときに背中を押す」受け皿です。Facebookでは、日々の発信が見込み客や過去の受講者との関係を保ちます。出会う手段と、信頼を深める手段は分けて設計する。これが使い分けの基本です。
講師のホームページで抜けやすいのが、発注側が探している実務情報。研修プログラムの構成(何時間で何をやるか)、対象人数の上限、オンライン対応の可否、過去の実施業種、当日の進行イメージ。この5つが載っていないと、担当者は問い合わせる前に候補から外します。写真も要ります。登壇中の一枚があるかないかで、想像のしやすさが変わるからです。
4.3 仕事につなげる:セミナー・営業(個別相談)
講師にとって自主開催セミナーは、集客の場であると同時に「商品の試食の場」です。教え方も人柄も、その場で体感してもらえます。そして個別相談は、売り込みの場ではなく「この講師にお願いしたい」を確認してもらう場。会う前までにどれだけ価値が伝わっているかで、成約率は大きく変わります。セミナーの参加者がそのまま研修の発注者になることも珍しくありません。
自主開催セミナーの設計で、志師塾がよく伝えているのが満足度の置き方です。100点を狙うと「自分でやってみます」で終わります。狙うのは80点前後。扱う範囲は幅広く浅くではなく、狭く深く。意図的に空白を残しておくと、「うちの現場でやるとどうなるか」という問いが残り、次の相談につながります。
個別相談も同じ発想です。解決策をその場で全部渡す場ではありません。目的は、相手の問題を一緒に言葉にして、解決したい気持ちを高めること。良い話をしすぎると、感謝されて終わります。
4.4 研修テーマは、買う側の予定から逆算して決める
どのテーマで名乗るか。ここも勘で決めずに、買う側の予定を見ておきましょう。先ほどの能力開発基本調査には、「実施したOFF-JTの内容」と「今後実施したいOFF-JTの内容」が並べて載っています。この2つのズレこそが、狙い目です。

実施済みで最も多いのは「新規採用者など初任層を対象とする研修」で75.4%。ところが今後実施したい内容では31.7%まで落ち、代わりに1位へ来るのが「新たに管理職となった者を対象とする研修」(35.4%)です。続いて「マネジメント(管理・監督能力を高める内容など)」34.6%、「新たに中堅社員となった者を対象とする研修」32.4%と並びます(同概要 図23)。
読み解くとこうなります。新人研修はすでに行き渡っていて、企業の関心は新任管理職と中堅層へ移っている。新人研修の看板を掲げる講師は多く、しかも買う側はもう間に合っている。逆に、初めて部下を持つ人をどう立ち上げるかという領域は、これから予算が動く場所です。
ここは3章のポジショニングと直結します。あなたが教えられることの中で、買う側がこれから増やしたい領域はどれか。その重なりを名乗りに使えば、同じ実力でも呼ばれる回数が変わります。

ここまでの6つは、いずれも「自分で見込み客と出会う」ための道具です。ただ、道具を並べる前に、先生業として何ができていれば仕事が続くのかを一度整理しておくと、迷いが減ります。セミナーに参加するのはまだ早いという方の、最初の一歩として、志師塾の書籍「先生業の顧客獲得を成功させる7つの能力」(一部ダウンロード)をご活用ください。
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5. 講師の集客を「単発登壇」で終わらせない
単発登壇で終わらせない設計とは、1回の登壇をリピート・年間契約・直販の導線につなげる仕組みのことです。手法と同じくらい大事なのが、この登壇したあとの設計。単発の登壇を繰り返すだけでは、毎月ゼロから仕事を探すことになります。ここを変えると、講師業の経営は大きく安定します。
5.1 リピート・年間契約につなげる
研修は本来、1回で完結しないものです。フォローアップ研修、階層別への展開、年間の育成プログラム。単発の登壇を、長く伴走する契約に育てる設計を最初から持っておきましょう。継続の顧客が増えるほど収入は安定し、新規集客に追われない体質になります。単発と年間契約では、収入の安定だけでなく受講者の変化の深さも違う。発注側にとっても、講師を探し直す手間が省ける。双方に利のある形です。
提案の順番にもコツがあります。初回の商談で年間プログラムを出すと、金額が大きすぎて社内の承認が止まります。まず1回で成果を出し、その場で「次に効く一手」を提示する。研修の終わりに「今日の内容を現場で回すには3か月後の確認が要ります」と伝えておけば、次の相談は担当者の側から来ます。
5.2 受講者と主催者を、次の仕事の入り口にする
登壇そのものが、実は最強の営業の場です。受講者の中には、自社でも同じ課題を抱える経営者や管理職がいます。終了後に感想を聞き、発信でつながり続ける仕組みがあれば、1回の登壇が次の複数の仕事を連れてきます。登壇して終わり、にしないこと。差がつくのは、この一手間です。
アンケートも設計しだいで入り口になります。満足度を5段階で聞くだけでは、次につながりません。「自社でも扱いたいテーマはありますか」「続きを聞きたい方はこちら」という次の一歩を、その場で受け取れる形にしておく。紙でもフォームでも構いません。会場を出た瞬間に温度は下がるので、渡すのは当日です。
紹介についても、待つのではなく仕組みにしましょう。志師塾が繰り返し伝えているのは、紹介は感情から生まれるということです。メリットがあるだけでは紹介は出ません。自慢したくなる尖りがあるか、感謝が伝わっているか、人に話したくなる面白さがあるか。紹介者は、薄い100人より濃い10人。名簿を広げるより、深く付き合う相手を決めるほうが効きます。
5.3 研修会社経由と直販は、構造を知って使い分ける
講師の仕事の入り口は、大きく2つあります。研修会社(エージェント)経由と、自分で顧客と契約する直販です。研修会社経由は、営業をしなくても登壇機会が得られ、稼働も読みやすい。その代わり、単価もテーマも顧客接点も相手が握ります。直販は、営業も企画も自分で担う代わりに、顧客が支払う金額がそのまま自分の売上になり、顧客との関係が自分の手元に残る。リピートも、別部署・別テーマへの展開も、自分の資産になります。

この2つを、どちらか一方に決める必要はないのです。直販で第一想起と実績をつくった講師は、研修会社から見ても「企画を通しやすい講師」になり、声のかかり方も条件も変わっていきます。直販の集客力は、研修会社経由の仕事の質まで引き上げる。だからこそ、自分の集客導線づくりから逃げないことが大切なのです。登録の考え方は研修講師登録という法人取引の入り口の記事にまとめています。
5.4 個人向けと法人向けは、市場そのものが違う
個人向けの講座と企業研修を、同じ集客のやり方で並行して進めようとする方がいます。ここは分けたほうが早い。市場の大きさも、お金の流れも違うからです。
総務省の令和3年経済センサス-活動調査(サービス関連産業に関する集計)を見ると、「その他の教育,学習支援業」の売上高は3兆5,768億円。その内訳で、収入を得た相手先は個人(一般消費者)が77.8%、個人以外(法人など)が22.2%でした。同じ調査には、個人に教える事業所の数も出ています。教養・技能教授業が64,518事業所、学習塾が45,546事業所。

ひとつ断っておくと、この区分は学習塾や習い事を含むもので、企業研修そのものの大きさを表す数字ではありません。読み取れるのは、教える仕事のお金は個人から流れる形が主流で、法人向けは件数が少ないぶん1件が大きいという構造のほうです。裏返せば、個人向けの市場は事業所の数がそのまま競合の数になり、単価も分散します。法人向けは全体の2割ほどですが、1件あたりの金額が大きく、リピートも続く。
だからどちらが正しいという話ではありません。決めておきたいのはどちらを主軸にするかです。個人向けが主軸なら、追うのは集客の数。法人向けが主軸なら、追うのは1社あたりの深さと継続。集める場所も、書く言葉も、価格の見せ方も、ここで変わります。両方を同じ看板でやろうとすると、どちらの相手にも中途半端に見えてしまいます。
5.5 AIに任せる作業と、人にしか担えない仕事を分ける
研修資料の作成、ワークシートのたたき台、アンケートの集計と要約。この種の作業は、生成AIに任せられる領域が急速に広がりました。準備に追われて集客の時間が取れないという状態からは、以前より抜け出しやすいはずです。
そのうえで、線を引き直しましょう。分かれ目は次の3つです。
- AI側へ落ちるもの:スライドの下書き、ケース教材の初稿、事後レポートの整形、ブログ記事の骨組み
- 人に残るもの:20人の場の空気を読み、発言が止まった瞬間に問いを変える。反発している受講者を置き去りにせず巻き込む
- 人にしか担えないもの:研修が終わったあと、現場で実行されているかを見届けること。3か月後に確認して、ずれていたら一緒に直せるのは人だけです
ここでも講師の強みははっきりしています。知識を届けるだけの研修はAIに置き換わり、行動が変わるまで伴走する研修は残る。教材づくりの時間を圧縮して、その分を集客と伴走に回す。これがいまの現実的な組み立て方です。
5.6 研修講師という広げ方を知る
個人向けセミナー中心の方は、企業研修への展開で単価と安定性が大きく変わります。研修講師としての収入の伸ばし方は研修講師で月50万円稼ぐ方法の記事で、デビューまでの段取りは研修講師デビュー90日の記事をご覧ください。実際の卒業生の歩みは講師の成功事例インタビュー一覧で読めます。
6. 講師の集客に成功した志師塾卒業生3人の実例
ここまでの内容が、実際にどう形になるのか。志師塾の先生ビジネス開発講座を受けて、企業研修へ入っていった3人の歩みを紹介します。いずれも公開済みのインタビュー記事から引いています。
6.1 佐藤圭さん|経営した19年を、そのまま研修の看板にした
美容師として34年、経営者として19年。4店舗・スタッフ20人の組織を運営し、2024年2月にM&Aで会社を売却された佐藤圭さん。現在は美容室経営成長コンサルタントとして活動しながら、上場企業を含む9社から研修講師として選ばれています(受講された方の実例です。同様の成果を保証するものではありません)。リーダーシップ、マネジメント、財務、マーケティングと、扱う分野は多岐にわたります。
選ばれる理由を、佐藤さんはこう聞かされたそうです。「研修講師はたくさんいるけれど、会社を立ち上げて経営していた研修講師は稀で、ほとんどいないと言われました」。理論と実践の両方を持っていることが、そのまま代わりの利かなさになっている例です。
志師塾に入る前の課題は、自分のサービスの言語化と販促方法が分からないことでした。学びの中で最も効いたのがプロフィール。「自分を大きく見せる必要はなく、顧客の目線と共感を得ることがすごく大事だ」と気づき、全面的に書き直します。結果、「いろんな経験をされてすごい経営者ですね」と言われるようになりました。3章で触れた3点セットが、そのまま効いた例です。
その言語化は1分自己紹介にも及びました。BNI(ビジネス・ネットワーク・インターナショナル)での月20〜40回の1対1で使い続け、「セミナーを受けてみたい」「話を聞きたい」という声が集まる形に。6月に受講を始め、講座金額は8〜9か月で回収されたそうです。詳しくは佐藤圭さんのインタビュー記事をご覧ください。
6.2 矢澤滋人さん|コンサルタントから研修講師へ、進路を変えた
サントリーホールディングスに42年勤務し、マーケティング部門で「サントリー天然水」「C.C.レモン」などのブランドを担当された矢澤滋人さん。グループ会社の社長・常務・監査役として、10年間で15社の経営にも携わりました。定年退職後に立ち上げたのが、次世代向けマーケティングコーチという仕事です。
起業直後の状態を、矢澤さんはこう振り返ります。「このままだと自分の商品もあまり明確じゃないし、受注ルートもない」。この2つが同時に空いているのは、独立初期の講師にとても多い形です。
志師塾で商品づくりを考える中で、進路そのものが変わりました。「独自性が必要だと考えた時に3つのメソッドに気付いたんです。そうなると、コンサルタントより研修講師、あるいはコーチングだなと思って方向転換しました」。ケースメソッド・アート思考・インサイト調査という3つを束ね、対象を20代・30代の若手社員に絞り込みます。キャッチフレーズは「最短90日間で刺さる企画提案がひらめく社員に変身!」。2章の絞り込みと、3章のキャッチコピーが同時に効いた形です。
自己棚卸しの3万字の課題に、矢澤さんは9万字を書かれました。42年を同じ会社で過ごした自分の経歴を「意外と普通かな」と感じていたところ、見方を変えたのは同期の塾生の反応です。「彼らにとっては、大きな会社で自分のやりたい仕事を実現し、それを力にまた大きな仕事につなげていったという経験は、簡単には得られない私の強みとして見てくれたのです」。自分では平凡に見えた経歴が、外からは代わりの利かない材料に映っていた。経緯は矢澤滋人さんのインタビュー記事に詳しく残っています。
6.3 山本ノブヒロさん|個人向けから法人向けへ、伝え方を組み替えた
大喜利ファシリテーターの山本ノブヒロさん。お題にボケるという行為を通じて、コミュニケーションスキルや課題発見・解決の力を磨く研修を提供しています。「ボケるメソッド」「ウケるメソッド」「問うメソッド」「場作りのメソッド」の4つを軸に据え、細分化すると20を超えるとのこと。新人から管理職まで幅広く実施し、最も人気が高く評判も良いのはリーダー・管理職向けだそうです。
志師塾に入ったのは、「大喜利で研修を始めようとしていた時期で悩んでいました。お問い合わせをいただいて仕事につながることはあったのですが、どのようにしたらもっと多くの人へ届けられるか試行錯誤していた」から。手法はあるのに広げ方が見えない、という段階です。
2019年から法人向け事業を始めて、山本さんは個人向けとの違いに直面します。届け先は、市民講座に来る個人だけだったところから、法人、そして行政(経済産業省)へと3つに広がりました。「市民講座に人を呼ぶ時は、その人の興味を喚起して興味を満たせばいいんですが、法人案件を受注しようと思うなら、当然ですが法人の決裁を取らなければならないんです。だから、目の前の担当者ではなくて、その向こう側にいる決裁者にまで納得させられる発信力がないと成約につながらない」。5.4で触れた個人向けと法人向けの違いを、現場の言葉にするとこうなります。
打ち手は、ホームページの組み替えです。活動やメソッドを載せたサイトとは別に、離職防止、コロナ禍での社内コミュニケーション、課題発見能力、OODAループといったニーズごとのランディングページを作りたい。取材の時点ではまだ構想段階で、「相手が求めているところに、求めているものを届ける」という考え方だけが先に定まっていました。経済産業省への大喜利ワークショップでは、実演だけでなく15〜16ページの提案資料を持参されたそうです。「役所に出しても納得してもらえるような資料が作れるか見られていたと思います」。実演で終わらせなかったところが、分かれ目。詳しくは山本ノブヒロさんのインタビュー記事へ。
6.4 3人に共通していたこと
経歴も、扱うテーマも、教える相手もばらばらです。それでも共通点がありました。
- 「研修講師」と名乗るのをやめた:美容室経営成長コンサルタント、次世代向けマーケティングコーチ、大喜利ファシリテーター。3人とも、相手が想像できる言葉に置き換えています
- 教える中身より先に、伝え方を直した:佐藤さんはプロフィールと1分自己紹介、矢澤さんはキャッチフレーズ、山本さんは法人向けの見せ方。中身を作り替えたわけではありません
- 過去の職歴を、そのまま軸にした:美容室19年の経営、サントリー42年、大喜利の実践。講師になってから身につけたものではなく、それ以前から持っていたもの
山本さんの「決裁者にまで納得させられる発信力」は、3.3で触れたプロフィールの話とそのまま重なります。講師の商談は、その場にいない人に向けて話す仕事。この視点を持てるかどうかが、法人研修に入れるかどうかを分けます。
3人が最初にやったのは、新しい手法を試すことではありませんでした。自分は誰の何に効く講師なのかを、言葉にし直すこと。順番がここから始まっている点で、3人は同じです。
その言葉にし直す作業は、実務では名乗りの置き換えという1つの打ち手になります。美容師を「美容室経営成長コンサルタント」に、42年のマーケターを「次世代向けマーケティングコーチ」に。置き換える先は、自分の経歴の中にしかありません。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その置き換え方を先生業の実例で扱っています。
7. 講師の集客でよくある質問
7.1 講師の集客は、何から始めればよいですか?
ポジショニングの言語化からです。誰の・何を教えて・どう変える講師なのかを一文で決めてから、手法を選びます。順番を逆にすると、発信の量だけが増えて反応が返ってこない状態になります。決まった一文は、名刺・プロフィール・ホームページの3か所でそろえてください。
7.2 登壇実績がまだ少なくても、企業研修に入れますか?
入れます。実績の本数より、発注者が「うちの課題そのものだ」と感じる一文があるかどうかで決まるからです。登壇回数が少ない段階では、会社員時代に自分が実際にやってきたことを材料にしてください。管理職として何人を育てたか、その現場で何につまずいたか。同じ現場を通った人の言葉には、登壇回数とは別の説得力があります。
7.3 登壇料はいくらに設定すればよいですか?
相場に合わせて決めると、いつまでも相場のままです。決め方の順番は、まず自分の時間単価を出すこと。次に、その研修で受講者と現場に生まれる変化を見積もること。この2つを並べたうえで、価格を置きます。大事なのは金額そのものより、何が含まれて何が含まれないのかを先に示すこと。事前ヒアリング、テキストの改訂、事後レポート、フォローアップ。どこまでが登壇料の中かをはっきりさせると、値引き交渉が「範囲の相談」に変わります。
もうひとつ。「半日でいくら」で考えている限り、時間の長さでしか比べてもらえません。抜け出す道は、時間ではなく渡すものを単位にすること。「3か月で、管理職12名が1on1を自走できる状態まで持っていきます」のようにパッケージにすれば、比較の土俵が変わります。5.1の年間契約と地続きの話です。
7.4 研修会社に登録すべきですか、それとも直販に絞るべきですか?
並行して構いません。ただし主従は決めてください。研修会社経由は稼働が読みやすい反面、単価もテーマも顧客接点も相手が握ります。直販は手間がかかる代わりに、実績と関係が自分に残ります。直販で第一想起をつくるほど、研修会社からの声のかかり方も条件も変わっていくので、直販を主、登録を従に置くのが基本形です。
7.5 SNSとブログ、どちらを先に始めるべきですか?
役割が違うので、どちらが先かは顧客層で決まります。検索から新しい人と出会いたいならブログ、すでに接点のある人との関係を深めたいならSNS。会社員時代の人脈がある方はSNSから、ゼロから始める方はブログから、というのが目安です。両方に手を出して更新が止まるより、片方を半年続けるほうが結果は出ます。
7.6 集客の成果が出るまで、どのくらいかかりますか?
手法によって違います。紹介と自主開催セミナーは数週間で反応が出ることもあり、ブログの検索流入は半年から1年かかるのが普通です。だからこそ、すぐ効くものと時間がかかるものを同時に走らせます。目先の登壇を紹介とセミナーでつくりながら、ブログとホームページを育てる。この二本立てが、独立した講師の現実的な進め方になります。
8. 講師の集客方法を手法別に深掘りする
ここまでで全体像はつかめたはずです。志師塾では、講師の集客方法を手法別に解説した記事を用意しています。全部を読む必要はありません。いま自分がどこでつまずいているかで、読む順番を選んでください。
8.1 まず土台を整える:ホームページ・ブログ
「発信しているのに問い合わせが来ない」なら、出す量ではなく受け皿と中身から見直しましょう。
- 講師がホームページで集客する方法:載せるべき要素と、問い合わせにつながる導線のつくり方
- 講師がブログで集客する方法:何を書けば依頼につながるのかが分かります
8.2 見込み客との接点を広げる:Web集客・SNS
土台ができたら、出会いの量を増やしていきます。
- 講師がWebで集客する方法:検索・SNS・広告の使い分けと、取り組む順番
- 講師がFacebookで集客する方法:何を投稿すればよいか迷っている方へ
- 講師のYouTube集客4つのコツ|依頼が来るチャンネル設計:登壇依頼につながる動画の作り方
- 講師のInstagram集客4ステップ|研修依頼につなげる:写真中心のSNSでも専門性は伝わります
8.3 成約率を高める:セミナー・営業(個別相談)
最後は、出会いを契約に変える場面です。
- 講師がセミナーで集客する方法:集客の方法と、個別相談につながる構成
- 講師が営業(個別相談)で集客する方法:売り込まずに依頼をいただくには、どう進めればよいのでしょうか
9. まとめ:講師の集客は「選ばれ続ける仕組み」づくりから
講師の集客のポイントをまとめます。
- 「教えられる人」が増えた今、教える力だけでは選ばれない
- 企業の79.9%は人材育成に問題を抱え、最も多い悩みは「指導する人材が不足している」。需要は減っていません
- 手法の前にポジショニング。「誰に・何を教えて・どう変えるか」を一文にする
- 肩書き・キャッチコピー・プロフィールがそろって、はじめて1秒で伝わります
- 6つの手法は役割で使い分ける(出会う・深める・決める)
- 登壇単価を決めるのは時間ではなく、課題の重さ・代替のなさ・語れる成果
- 研修会社経由と直販は構造を知って併用し、単発登壇を年間契約に育てる
最後に、今日から手をつけられる3つを挙げておきます。
- これまでの登壇を書き出し、「受講者が一番動いた回」に印を付ける
- その回の受講者は、自分の悩みをどんな言葉で口にしていたか。その言葉で自分の肩書きを13文字にする
- 名刺、プロフィール、ホームページの冒頭。その13文字を、この3か所でそろえます
ここまでやれば、次に何を発信すればよいかは自然に決まってきます。集客の設計は、教える力を無駄にしないための土台です。紹介を待つ講師ではなく、「このテーマなら、あなた」と指名され続ける講師を今日から設計していきましょう。
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単発の登壇は、来た仕事をこなしているかぎり増えていきません。増やす側に回るために要るのは、研修会社が握っている「誰に何を売るか」を自分の手に戻す作業です。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その持ち替え方と、単発を年間契約に育てるまでの設計を扱っています。
単発登壇の繰り返しから抜け出したい講師の方へ
呼ばれる回数を決めているのは登壇の腕ではなく、企業が「これから増やしたい研修」と自分の名乗りが重なっているかどうかです。志師塾の先生業のためのWeb集客セミナーでは、その重ね方の見つけ方を扱っています。参加費は無料です。
この記事について
監修:志師塾(株式会社エクスウィルパートナーズ)。士業・コンサルタント・コーチ・講師といった「先生業」に特化した集客・顧客獲得支援を行い、これまでに3,200名を超える先生業の方を支援してきました。本記事は、研修講師・セミナー講師の受講生・卒業生への支援で得た知見と、厚生労働省「令和6年度 能力開発基本調査」・総務省「令和3年経済センサス-活動調査」の公表資料をもとに構成しています(公的データの確認日:2026年8月27日/支援人数の原本確認日:2026年8月16日)。