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障害者雇用率2.7%|社労士の集客5導線

「法改正のたびに情報発信はしているのに、なぜか相談が増えない」「顧問先に案内メールを送っても反応がない」「同じ改正ネタを他の社労士も発信していて埋もれてしまう」。障害者雇用率の引き上げというニュースを前に、あなたはこう感じていませんか。

2026年7月1日、民間企業の法定雇用率は2.5%から2.7%へ引き上げられました。同時に、雇用義務の対象となる企業規模も広がっています。これは「これから起きること」ではなく、すでに始まっている変化です。そして、次の障害者雇用状況報告(2027年6月1日基準)までの残り時間で、多くの企業が体制を整えなければならない状況にあります。

そこで本記事では、次の内容を解説します。

  • 2.7%への引き上げで何が起きたのか(制度事実の整理)
  • なぜ今が社労士にとって「駆け込み需要」の本番なのか(実務カレンダー)
  • 受注につながる集客5導線の具体的な設計
  • 単発相談で終わらせず顧問契約につなげる商品設計
  • 制度解説だけの発信が反応されない理由と、その突破法

この記事を読み終えるころには、「改正情報を配る人」から「改正を機に相談される人」へ立ち位置を変えるための、具体的な行動リストが手元にできているはずです。制度の話だけでなく、どう伝えれば依頼につながるのかという集客の設計まで踏み込んでお伝えします。

Table of Contents

1. 障害者雇用率2.7%への引き上げで、社労士に何が起きているか

まずは前提となる制度の状況を、社労士の営業視点で整理します。細かな条文解説ではなく、「顧問先のどこに火がついているか」を見るための整理です。

1.1 2026年7月1日、2.7%はすでに施行済み

民間企業の法定雇用率は、2021年3月以降2.3%、2024年4月に2.5%、そして2026年7月に2.7%へと段階的に引き上げられてきました。すでに施行済みである。この一点が、情報発信をするうえで効いてきます。

多くのWeb記事は、いまだに「引き上げ予定」「変更される計画」という時制で書かれたままになっています。制度が動く前に書かれた記事が、そのまま検索結果に残っているためです。

だからこそ、差がつきます。「予定」ではなく「すでに始まっています」と言い切れる社労士は、それだけで顧問先からの信頼度が変わります。改正情報は鮮度が命です。半年前の記事をコピーしたような発信では、経営者の心は動きません。

1.2 対象企業の規模が広がり、「うちは関係ない」層が新たに義務化

雇用率の引き上げに伴い、雇用義務の対象となる事業主の規模も拡大しています。2024年4月の2.5%引き上げの際は、常用労働者43.5人以上から40.0人以上へ。そして2026年7月の2.7%引き上げに伴い、対象はさらに小規模な企業へと広がりました。

ここが、社労士にとって最大のチャンスです。

なぜなら、新たに義務対象となった企業ほど、自分が義務対象になったことに気づいていないからです。これまで「うちは規模が小さいから関係ない」と思っていた経営者が、ある日突然、報告義務を負う立場になっています。しかも本人にその自覚がない。

顧問先リストを従業員規模でソートし、新たに義務対象となった層を抽出する。それだけで、今すぐ連絡すべき企業のリストができあがります。これは他の誰でもない、顧問社労士だからこそできるアプローチです。

1.3 未達成企業は過半数。市場の分母が大きい

厚生労働省が公表した令和7年の障害者雇用状況の集計結果(2025年6月1日現在)によると、法定雇用率を達成している企業の割合は46.0%でした。裏を返せば、54.0%の企業が未達成ということです。

しかもこの数字は、当時の基準である2.5%で測ったもの。基準が2.7%に上がった今、未達成側の企業数はさらに増えていると考えるのが自然です。

雇用障害者数そのものは70万4,610.0人と過去最高を更新し、前年比4.0%増となっています。企業は努力しているのに、基準の引き上げに追いつかない。この構図が、相談ニーズを生み出しています。

指標 数値 社労士から見た意味
法定雇用率達成企業の割合 46.0% 過半数が未達成=市場の分母が大きい
雇用障害者数 70万4,610.0人(過去最高) 努力しても基準に追いつかない構図
前年比の増加 2万7,148.5人増(4.0%増) 採用競争が激化=早く動いた企業が有利

※出典:厚生労働省「令和7年 障害者雇用状況の集計結果」(2025年12月公表、2025年6月1日現在)

1.4 「あと0.5〜1人」が最大のボリュームゾーン

未達成企業のなかで、実は最も多いのが「あと0.5〜1.0人足りない」という層だと言われています。大量採用が必要な企業ではなく、ほんのわずか届いていない企業が大半を占めているわけです。

この層は、社労士にとって相性がいい。理由は明確です。

採用しなくても解決できる可能性があるから。

短時間労働者のカウント方法、除外率の適用、算定基礎から除外できる労働者の判定。こうしたカウントの精査だけで、不足人数が変わるケースがあります。人材紹介会社では提供できない、社労士ならではの価値がそこにあります。

「採用しましょう」と言う会社は山ほどある。しかし「まず、いまのカウントが正しいか確認しましょう」と言えるのは、労務の専門家だけです。

1.5 除外率10ポイント引き下げが重なっている業種がある

見落とされがちですが、2025年4月1日に除外率の一律10ポイント引き下げが行われています。製造業では20%が10%に、サービス業では15%が5%にといった変更です。これは2010年7月以来、15年ぶりの見直しでした。

除外率が設定されている業種の企業は、「除外率の引き下げ」と「雇用率の引き上げ」を続けて受けていることになります。掛け算で効いてくるため、体感としてのインパクトは相当に大きい。

建設業、道路貨物運送業、鉄鋼業、郵便業、医療業、介護老人保健施設、鉄道業、高等教育機関。こうした業種の顧問先を抱えているなら、そこが最優先のアプローチ先です。

大事なのは、業種を絞って語ること。「障害者雇用率が上がりました」という一般論のメールは読み飛ばされます。しかし「建設業の御社の場合、除外率の引き下げと合わせて義務人数が◯人増える計算です」と書けば、読まれます。

志師塾では、これを「頭の中に小人を飼う」と表現しています。不特定多数に向けて発信するのではなく、たった一人の具体的な相手(=小人さん)を頭に思い浮かべ、その人だけに語りかける。この視点があるかないかで、同じ改正情報でも反応がまったく変わります。

1.6 企業側も「達成は難しい」と自覚している

民間企業を対象とした調査では、6割弱の企業が2.7%の達成を「困難」または「やや困難」と回答したという結果も出ています。

これは営業で効きます。相手はすでに困っていることを自覚しているのです。

志師塾では、人が反応するために欠かせない条件として「人が反応する必須5要件」(顕在性・重要性・緊急性・簡易性・独自性)を教えています。

要件 意味 障害者雇用率2.7%の場合
顕在性 悩みに気づいているか ◎ 6割弱が「困難」と自覚済み
重要性 優先度が高いか ◎ 納付金・行政指導・企業名公表のリスク
緊急性 今すぐ必要か ◎ 次回報告まで残り約10か月
簡易性 簡単にできそうか ◯ カウント精査なら着手しやすい
独自性 他で見たことがないか △ ここは自分で作り込む必要あり

5要件のうち4つまでが、制度側の事情でクリアされています。あなたが作り込むべきは独自性だけ。この点をどう設計するかは、後半で詳しく扱います。

2. 社労士が知っておくべき「駆け込み」の実務カレンダー

障害者雇用率2.7%|駆け込み実務カレンダー

「駆け込み需要」という言葉は便利ですが、では具体的にいつまでが勝負なのか。ここを明確に示せる社労士は多くありません。制度解説記事のほとんどが、この「締切」に触れていないからです。

2.1 6月1日の報告基準日と7月1日の施行日のズレ

障害者雇用状況報告は、毎年6月1日現在の雇用状況をハローワークに報告する仕組みです。一方、2.7%の施行日は7月1日。この1か月のズレが、企業の危機感を鈍らせています。

2026年6月1日時点の報告は、まだ2.5%基準での判定でした。だから多くの企業は「今年は大丈夫だった」と思っています。しかし、その翌月に基準が上がっている。次に判定されるのは2027年6月1日で、そのときは2.7%基準です。

この構図を顧問先に説明できるかどうか。ここが分かれ目です。

時期 起きること 社労士の動き
2026年6月1日 報告基準日(2.5%基準での最後の判定) 「今回はセーフでも来年は違う」と伝える材料
2026年7月1日 2.7%施行・対象企業の規模も拡大 新規義務化層への一斉アプローチ
2026年8月〜2027年5月 採用・体制整備の実質的な猶予期間 診断・セミナー・提案の最需要期
2027年6月1日 2.7%基準での初の報告 未達成企業は行政指導ルートへ

勝負は「2026年8月〜2027年5月」の約10か月。採用には時間がかかりますから、実質的には年内に動き出さない企業は間に合いません。この「残り時間の可視化」こそが、あなたの発信に緊急性を持たせる最強の武器になります。

2.2 納付金だけでは終わらない、というリアルな話

経営者のなかには「納付金を払えばいいんでしょ」と考えている方が少なくありません。ここを正しく説明できるかが、社労士としての信頼を左右します。

常用労働者100人超の事業主が法定雇用率を達成できない場合、不足する障害者1人につき月額5万円の障害者雇用納付金が課されます。ただ、納付金を払っても雇用義務そのものは消えません。

未達成が続けば、まずハローワークからの是正指導が入ります。採用計画の作成や求人方法の見直し、業務の切り出しといった具体策の提出を求められる。それでも改善が見られなければ、計画の適正実施勧告、そして企業名の公表という段階へ進みます。

企業名の公表は、採用活動にも取引にも影響します。「お金で解決」という発想が通用しないことを、数字と事実で伝える。これが顧問先の腰を上げさせる決め手になります。

なお、改正情報の価値はわかっていても、それをどう集客につなげるかでつまずく方は本当に多いのが実情です。志師塾では、士業・コンサルなど先生業に特化した集客の型を無料セミナーでお伝えしています。詳しくは先生業のためのWeb集客セミナーをご覧ください。

3. なぜ「制度解説だけ」の発信では社労士に相談が来ないのか

ここからが本題です。制度の中身がわかったところで、多くの社労士がやりがちな失敗があります。

3.1 検索上位はすべて「企業向け」で埋まっている

「障害者雇用率 2.7%」で検索すると、上位に並ぶのは法律事務所のオウンドメディア、人材紹介会社のコラム、労務系SaaSのブログです。どれも読者は企業の人事担当者。書き手の狙いは、自社の人材紹介サービスや採用支援サービスへの誘導です。

この状況で、あなたが同じような制度解説記事を書いたらどうなるか。資本力のあるメディアと真っ向勝負することになり、まず勝てません。

しかも内容は横並びです。「いつから」「計算方法」「罰則」「助成金」の4点セット。誰が書いても同じになります。志師塾がずっと言い続けている問題が、そのまま出ています。

「なぜ買うのか」と「なぜあなたから買うのか」。この2つの問いに、文字で答えられていない。

制度解説記事は「なぜ買うのか」には答えます。しかし「なぜあなたから買うのか」には一切答えていません。だから読まれても、相談には至らないのです。

3.2 「お知らせ」ではなく「あなたの会社の試算」を送る

顧問先に法改正のお知らせメールを送っても反応がない。これも構造は同じです。

「法定雇用率が2.5%から2.7%に引き上げられました。ご不明な点はお問い合わせください」。このメールは、経営者にとって他人事の情報でしかありません。

では、こう書き換えたらどうでしょう。

御社の常用労働者数(◯名)で試算しますと、2027年6月1日の報告時点で必要な雇用者数は◯人です。現在の雇用状況からは◯人分不足する計算になります。不足のまま報告した場合、月額◯万円の納付金が発生し、加えてハローワークからの是正指導の対象となります。

これは他人事ではありません。自分ごとの数字です。志師塾では、これを「To Me Message」と呼んでいます。「みなさんへ」ではなく「あなたへ」のメッセージに変えるだけで、反応率は劇的に変わります。

3.3 「教えたがり病」に注意する

社労士は真面目な方が多く、聞かれてもいないことまで丁寧に説明してしまう傾向があります。志師塾ではこれを「教えたがり病」と呼び、受注を遠ざける典型的な失敗として警告しています。

制度の説明を尽くすと、相手は「よくわかりました。ありがとうございます」で終わってしまう。納得してしまった相手は、依頼しません。

大事なのは、情報提供を「狭く深く」にとどめること。全体像は示すけれど、実行の部分は「御社の場合は個別に見ないと判断できません」と正直に伝える。そこから個別相談へ進む導線をつくる。これが受注に至る流れです。

3.4 差別化のポイントは「制度」ではなく「動き方」にある

では、何で差をつけるのか。答えは、制度の中身ではなく「では、いつまでに何をすればいいのか」という実務の設計です。

先ほどの実務カレンダー(2章)を思い出してください。あの内容を書いている競合記事は、ほとんどありません。制度の説明はできても、締切とアクションの設計まで踏み込む記事は少ないのです。

そこに、あなたの独自性を置く。それが志師塾でいう「尖んがりポジショニング」です。全部やろうとするから埋もれる。ひとつに絞るから、選ばれる。

4. 社労士が受注につなげる集客5導線

社労士が受注につなげる集客5導線

ここからが実践編です。障害者雇用率2.7%というテーマで、社労士が実際に受注につなげるための5つの導線を紹介します。

優先順位は上から順。1番目が最も早く、確実に成果が出ます。

4.1 導線1:既存顧問先の一斉スクリーニングと個別試算DM

最初にやるべきは、新規開拓ではありません。すでに関係のある顧問先へのアプローチです。

マーケティングの世界には「1対5の法則」という考え方があります。新規顧客の獲得には、既存顧客の維持・深耕に比べて5倍のコストがかかるというもの。志師塾でも、まず既存リストから手をつけることを繰り返し伝えています。

【実行手順】

  1. 顧問先リストを従業員規模でソートし、新たに義務対象となった規模帯を抽出する
  2. 除外率対象業種(建設・運輸・医療・介護・鉄鋼・郵便など)の顧問先をフラグ立てする
  3. 前年報告で不足0.5〜1.0人だった企業を最優先リストに入れる
  4. 各社ごとに不足人数と納付金額を試算し、個別の数字を入れたメールを送る
  5. 返信があった企業には無料の個別相談を案内する

ポイントは、全社に同じ文面を送らないこと。手間はかかりますが、試算数字を入れるだけで反応率が変わります。数字の差し込み作業自体は、いまならAIやスプレッドシートの差し込み機能で効率化できます。

4.2 導線2:無料の「障害者雇用カウント診断」でリードを獲得

新規開拓の入口として最も相性がいいのが、無料診断です。志師塾でいう無料オファーにあたります。

なぜカウント診断なのか。理由は3つあります。

理由 内容
自己判定が難しい 短時間労働者のカウント、除外率適用、算定基礎からの除外可否など、間違えやすい論点が多い
結果が数字で出る 「あと◯人」という具体的な数字が出るので、次のアクションにつながりやすい
士業しか提供できない 人材紹介会社には出せない価値。競合と土俵が違う

診断の設計は、シンプルにします。従業員数、業種、現在の雇用障害者数、短時間労働者の有無など、10問程度のフォームで十分です。回答をもとに試算結果をPDFで返す。ここでメールアドレスを取得し、見込み客リストにします。

志師塾では、無料オファーが強力かどうかを判断する基準として「無料オファー必須5要件」を使います。カウント診断はこの5要件をきれいに満たします。

  • 顕在性:法定雇用率という悩みは明確に認識されている
  • 重要性:納付金・行政指導・企業名公表という重い結果がつく
  • 緊急性:2027年6月1日という明確な期限がある
  • 簡易性:フォーム入力10問なら5分で終わる
  • 独自性:業種を絞れば絞るほど独自性が出る(例:「建設業専門」)

診断結果を返すだけで終わらせないのがコツです。結果PDFの最後に、「この試算をもとに、御社に合った対応策を60分でご説明します(無料)」という個別相談への導線を必ず入れてください。

4.3 導線3:業種特化の共催セミナーで一気に見込み客を集める

個別アプローチと並行して効くのが、セミナーです。志師塾では顧客獲得の基本を「集めて・教えて・売る」という3ステップで整理しています。セミナーはこの「集めて・教えて」を一度にこなせる、効率のいい手段です。

ここで大事なのが、業種を絞ること。

「障害者雇用率2.7%対応セミナー」では集まりません。ありふれているからです。一方、こうすればどうでしょう。

  • 「建設業の経営者向け|除外率引き下げ+2.7%で義務人数が◯人増える会社の対応策」
  • 「医療・介護事業者限定|2027年6月の報告までに間に合わせる障害者雇用の実務」
  • 「従業員40人前後の企業向け|新たに義務対象になった会社が今すぐやるべき3つのこと」

業種と規模を絞るだけで、「これは自分の会社の話だ」と感じてもらえます。これが志師塾でいう「小人さん」に向けて語るということです。

【共催先の候補】

  • 商工会議所・商工会(会員企業への告知力がある)
  • 業界団体(建設業協会、医療法人協会など)
  • 地域金融機関(取引先企業へのアプローチ経路を持っている)
  • 就労移行支援事業所・障害者就労支援機関

共催のメリットは、集客を相手のリストに頼れる点です。自分で集める必要がないので、開催のハードルが一気に下がります。

ただし、セミナーの中身には注意が必要です。制度をひたすら解説して終わると、参加者は満足して帰ってしまいます。ここでも「教えたがり病」に気をつけてください。

志師塾が教える顧客獲得型セミナーの4ステップは次の通りです。

ステップ 内容 障害者雇用セミナーでの具体例
1. 共感 相手の状況を言葉にする 「採用したいが応募がない。何から手をつけるべきかわからない」
2. 問題定義 本当の問題を提示する 「実は採用の前に、カウントが正しいかを見るべき」
3. ノウハウ 狭く深く提供する カウントの落とし穴3つを具体的に解説
4. 誘導 次の一歩を案内する 「御社の実態を見ないと判断できないので、個別診断を」

セミナー集客のタイトル設計については、オンラインで集客できるセミナータイトルとは?でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

4.4 導線4:就労支援機関・人材紹介会社とのアライアンス

4つ目は、提携による導線です。

先ほど「検索上位は人材紹介会社が占めている」と述べました。しかし発想を変えてみてください。彼らは競合ではなく、提携先になりうるのです。

役割分担が明確だからです。

領域 社労士 人材紹介・就労支援機関
カウント設計・試算
就業規則・雇用契約の整備
報告書の作成・提出
候補者の紹介
定着支援・職場適応
助成金の申請

お互いの弱点が、相手の得意分野です。これは志師塾でいうジョイントベンチャーの典型パターン。相手の本業の売上に貢献できる形を設計すれば、提携は成立します。

提携を持ちかけるときのコツは、「紹介をもらう」ではなく「紹介を出す」から入ること。志師塾でも繰り返し伝えていますが、先に相手にメリットを渡す人のところに、結局は仕事が集まります。

「うちの顧問先で採用が必要な企業がいます。ご紹介させてください」から始める。そこから信頼が生まれ、逆方向の紹介が返ってくるようになります。

4.5 導線5:業種特化のブログ・SEOで「探している企業」に見つかる

5つ目は、時間はかかるものの資産になる導線です。ブログによるSEOです。

「障害者雇用率 2.7%」という大きなキーワードで上位を取るのは、正直むずかしい。資本力のあるメディアがひしめいています。

そこで狙うのが、複合キーワードです。志師塾では、メインキーワードに2語目・3語目を掛け合わせて対象を絞り込むことを推奨しています。

狙いにくいKW 狙いやすい複合KW 検索者の状態
障害者雇用率 障害者雇用率 建設業 除外率 業種特有の事情を調べている
障害者雇用 納付金 障害者雇用 納付金 払えば済む 誤解しており、正しい答えを求めている
障害者雇用 カウント 障害者雇用 短時間労働者 カウント 方法 実務で迷っている=今すぐ客に近い
障害者雇用 相談 障害者雇用 社労士 ◯◯市 依頼先を探している=最も濃い

記事を書く際は、AIを下書きに使えば負担が大きく減ります。志師塾でも、テーマ、タイトル、目次、本文の順に書かせる4ステップを教えています。ただし、AIの出力をそのまま出さないこと。制度の数字は必ず一次情報で検算し、実務での体験談や顧問先とのやり取りといった、あなたにしか書けない部分を加えてください。

志師塾では、AIは処理の相棒、人は意味の責任者だと整理しています。文章を組み立てるのはAIでいい。でも「この改正が御社にとって何を意味するか」を判断するのは、あなたの仕事です。

1本の記事を書いたら、それで終わりにしないでください。志師塾では「ワンコンテンツマルチユース」を推奨しています。ブログ記事の冒頭部分とリンクをSNSに投稿する、メルマガに転載する、セミナー資料の一部にする。ひとつのコンテンツを最大限に使い回すことで、発信の負担は大きく下がります。

AIを使った業務効率化については、社労士のAI活用術|就業規則から集客まで、作成時間3分の1に短縮する実践法もあわせてご覧ください。

5. 社労士が単発相談で終わらせないための商品設計

集客導線ができても、単発の相談で終わってしまっては、また来月ゼロから集客をやり直すことになります。ここでは、継続的な収益につなげる商品設計を考えます。

5.1 無料オファー・フロントエンド・バックエンドの3層で組む

志師塾では、商品を3つの層で設計することを教えています。

役割 障害者雇用テーマでの例
無料オファー 見込み客リストを集める カウント診断/チェックリスト/メールセミナー
フロントエンド 購入のハードルを下げる 障害者雇用実態診断レポート(10万円前後)
バックエンド 本質的価値を提供する 達成までの伴走支援(月額顧問+年間サポート)

ポイントは、フロントエンドを「成果物が手に入る形」にすることです。

志師塾では、「知りたいもの」を「手に入るもの」に変換することが高額販売の鍵だと教えています。「相談に乗ります」では価値が伝わりません。「現状の雇用状況を分析し、達成までのロードマップを記載した20ページのレポートをお渡しします」なら、価値が見えます。

5.2 「達成して終わり」にしない継続の理由をつくる

障害者雇用の対応は、一度達成したら終わりではありません。これが継続契約の根拠になります。

  • 毎年6月1日の報告が必要(毎年の業務)
  • 従業員数が変動すれば必要な雇用者数も変わる
  • 採用した障害者の定着を支援しないと、離職で振り出しに戻る
  • 制度自体が今後も動く(雇用率の段階的引き上げ、算定対象の見直し議論など)

特に4つ目が効きます。厚生労働省では、障害者手帳を持たない難病患者などを実雇用率の算定に含める方向での検討も進んでいると報じられています。制度がこれからも動き続けるということ自体が、継続してウォッチする専門家が必要な理由になります。

「一度整えれば安心ですよ」ではなく、「制度は動き続けます。だから毎年、一緒に見直しましょう」と伝える。これが顧問契約の設計です。

5.3 なぜ「あなたから」買うのかを言語化する

最後に、最も本質的な話をします。

障害者雇用の相談ができる社労士は、あなただけではありません。では、なぜあなたが選ばれるのか。

志師塾では、「なぜ買うのか」「なぜあなたから買うのか」の2つの問いに文字で答えられることを、あらゆる集客活動の出発点に置いています。

「なぜ買うのか」は、この改正のおかげで答えやすい。納付金、行政指導、企業名公表というリスクがあるからです。

問題は「なぜあなたから買うのか」。この問いに答えるための切り口を、いくつか挙げます。

切り口 言語化の例
業種特化 「建設業の障害者雇用に特化。除外率変更後の対応実績◯社」
規模特化 「従業員40〜100人の企業専門。初めての障害者雇用を支援」
アプローチ特化 「採用の前に、まずカウント精査から。採用ゼロで達成した事例も」
連携特化 「就労支援機関◯箇所と提携。採用から定着まで一気通貫で支援」

どれを選んでも構いません。大事なのは、「何でもできます」と言わないこと。志師塾ではこれを「一点集中・全面展開」と呼んでいます。まずひとつに集中して実績とノウハウを積み、そこから広げていく。この順番を守れば、埋もれずに済みます。

社労士としての開業や事業設計の全体像については、社労士が開業して成功!開業割合・年収・費用データ・事前準備を徹底解説でも詳しく整理しています。

6. 社労士が制度改正を追い風にするための実行チェックリスト

ここまでの内容を、今週から動き出せる形に落とし込みます。志師塾では成果が出ない原因を「戦略の誤り」と「行動量不足」の2つで捉えています。戦略が整っても、動かなければ何も起きません。

6.1 今週やること(既存顧客へのアプローチ)

  • □ 顧問先リストを従業員規模でソートし、新たに義務対象となった企業を抽出する
  • □ 除外率対象業種(建設・運輸・医療・介護など)の顧問先にフラグを立てる
  • □ 抽出した企業ごとに、不足人数と納付金額を試算する
  • □ 試算数字を差し込んだ個別メールを送る(一斉配信ではなく個別文面)
  • □ 返信があった企業に、無料の個別相談を案内する

6.2 今月やること(新規リードの獲得)

  • □ 無料のカウント診断フォームを作成する(設問10問程度)
  • □ 診断結果を返すPDFテンプレートを用意する
  • □ 診断への申込ページ(LP)を作成する
  • □ 業種を絞ったセミナー企画書を1本つくる
  • □ 共催候補(商工会議所・業界団体・金融機関)に提案する

6.3 3か月以内にやること(資産化)

  • □ 業種特化の複合キーワードでブログ記事を5本書く
  • □ 就労支援機関・人材紹介会社と提携の話を進める
  • □ フロントエンド商品(診断レポート)をパッケージ化し、価格を決める
  • □ バックエンド(年間サポート)の内容と価格を設計する
  • □ 顧客の声を集める仕組みをつくる(診断後アンケートなど)

6.4 「30点でいいから早く出す」が結果的に早い

ここまで読んで、「全部やるのは無理だ」と感じたかもしれません。

その通りです。全部を完璧にやろうとすると、いつまでも動き出せません。志師塾では、机上で100点を目指すより30点でも早く小人さん(=理想の見込み客)に持っていくことを勧めています。

診断フォームは完璧でなくていい。まずGoogleフォームで10問つくって、顧問先3社に試してもらう。そこで出た反応をもとに直す。この繰り返しのほうが、半年かけて完璧なシステムを組むより、はるかに早く成果につながります。

そして忘れてはいけないのが、締切があるということ。2027年6月1日という期限は動きません。採用には時間がかかることを考えれば、企業が動ける残り時間は本当に限られています。

この改正は、待っていても向こうから相談が来るものではありません。先に声をかけた人のところに、相談は集まります。

7. 社労士の集客がうまくいかないときに見直すべき視点

最後に、集客全般の話を少しだけ。障害者雇用率2.7%というテーマに限らず、社労士の集客でつまずくポイントは共通しています。

7.1 情報発信の目的を「知ってもらう」から「相談してもらう」へ

ブログやSNSで発信していても相談が来ない。その原因の多くは、発信の目的が「知ってもらうこと」で止まっていることにあります。

読者が「勉強になった」で終わってしまう記事は、集客記事としては失敗です。読み終えたときに「これは自分では判断できない。専門家に見てもらおう」と思ってもらう。そこまで設計して、はじめて集客になります。

そのためには、記事のなかで「ここから先は個別事情次第です」と正直に線を引くこと。全部を教えきらない勇気が必要です。

7.2 「そのうち客」を「今すぐ客」に育てる仕組みを持つ

診断を受けてくれた企業のすべてが、すぐに依頼してくれるわけではありません。「そのうち考えます」という反応がほとんどでしょう。

ここで諦めてしまうのが、もったいない。志師塾では、見込み客を「そのうち客」から「今すぐ客」へ育てるという考え方を大切にしています。

そのための仕組みが、メールセミナーやメルマガです。診断後に、たとえば7日間のステップメールで次のような内容を送る。

  • 1日目:2.7%引き上げで何が変わったか(全体像)
  • 2日目:納付金を払えば済むという誤解
  • 3日目:カウントの落とし穴3つ
  • 4日目:採用ゼロで達成できたケース
  • 5日目:業務の切り出しという発想
  • 6日目:使える助成金の全体像
  • 7日目:2027年6月までのスケジュールと個別相談の案内

ステップメールの下書きは、AIを使えば大幅に短縮できます。テーマと構成を渡して原案を出させ、実務の具体例や顧問先の事例を自分の言葉で加える。この作り方なら、7日分でも現実的に用意できます。

7.3 Web集客につまずく3つの思い込み

「ホームページをつくったのに問い合わせが来ない」という悩みもよく聞きます。その背景には、いくつかの思い込みがあります。

デザインが良ければ集客できる、キーワードを詰め込めば上位に来る、記事をたくさん書けば問い合わせが増える。どれも部分的には正しくても、それだけでは成果につながりません。

この点は、Web集客に失敗する3つの思い込み|キーワード・Webライティング・デザインが重要で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

8. 志師塾卒業生の事例

制度改正を追い風にする話をしてきましたが、根っこにあるのは「自分の専門性をどう言葉にして、誰に届けるか」という問いです。これは業種を問わず共通します。

志師塾の卒業生である平真理子(たいらまりこ)さんは、自己実現メンタルコーチとして「正しい脳の使い方」を教える活動をされています。詳しくは【卒業生インタビュー】満足した人生を送りたいあなたに「正しい脳の使い方」を教えます! ~自己実現メンタルコーチ・平真理子(たいらまりこ)さん~をご覧ください。

このインタビューから、社労士にも通じるポイントを3つ挙げます。

1つ目は、専門領域を絞ったこと。「なんでも相談に乗ります」ではなく、テーマを明確に定めたことで、誰に向けたサービスなのかが伝わるようになりました。障害者雇用でいえば、「建設業専門」「従業員40〜100人の企業専門」といった絞り込みにあたります。

2つ目は、自分の言葉で価値を語れるようになったこと。専門用語をそのまま並べるのではなく、相手にとって何が変わるのかを語る。社労士でいえば、「法定雇用率2.7%への対応」ではなく「納付金と行政指導のリスクを回避し、社内の受け入れ体制を整えます」と言い換えることです。

3つ目は、仲間と一緒に取り組んだこと。ひとりで考え続けると、自分の強みは見えなくなります。志師塾では「仲間力」を受注力を構成する能力のひとつに数えています。同じ立場の人からのフィードバックが、自分では気づけなかった価値を教えてくれます。

制度改正という追い風は、誰にでも同じように吹いています。それを受注につなげられるかどうかを分けるのは、「誰に、何を、どう伝えるか」の設計ができているか。この一点です。

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本記事とあわせて読むと理解が深まる記事をご紹介します。

10. まとめ:障害者雇用率2.7%を社労士の追い風にするために

本記事の要点を振り返ります。

  • 2.7%はすでに施行済み(2026年7月1日)。「予定」ではなく「始まっています」と言い切れるかどうか
  • 未達成企業は過半数。市場の分母は十分に大きい
  • 最大のボリュームゾーンは「あと0.5〜1人」層。採用ではなくカウント精査で解決できる余地がある
  • 除外率10ポイント引き下げが重なった業種では、義務人数が大きく増えている
  • 勝負は2026年8月から2027年5月までの約10か月。この期限の可視化が、発信に緊急性を持たせる
  • 制度解説だけでは相談は来ない。「なぜあなたから買うのか」を言語化できているかどうかで決まる
  • 集客5導線=1.既存顧問先への個別試算DM 2.無料カウント診断 3.業種特化セミナー 4.支援機関との提携 5.業種特化ブログ
  • 商品は3層で組む。無料オファー、フロントエンド、バックエンド

制度改正は、社労士にとって数年に一度の追い風です。しかし、その風を受けられるのは先に手を挙げて、先に声をかけた人だけ。待っていても、相談は向こうから来ません。

まずは今週、顧問先リストを開いてください。従業員規模でソートして、新たに義務対象になった企業を探す。それだけなら30分で終わります。

その30分が、この10か月の成果を大きく変えます。

社労士として、制度改正を受注につなげたい方へ

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※本記事に記載した制度内容・数値は、執筆時点の公表情報にもとづいています。障害者雇用納付金の算定、除外率の適用業種・率、報告書の提出要領などの実務詳細については、厚生労働省および高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の最新の公式資料をご確認ください。

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